2006年10月26日
経済学的考察の一例
今回は経済学的考察に一例を紹介します。 マーケティングやマネジメントという言葉はどちらかというと 経営学的な意味合いが強く経済学とは少し違うように思います。 経済学は企業が生産活動を行い、消費者による消費活動、 政府による経済への影響など、これら3種類の主体が、 マーケット(市場)を介して経済活動を行なうとき、 その付加価値(単純に言えば儲けの部分)がどう再分配されるか、 誰が得をして、誰が損をするのかといったことをひとつの社会 あるいは国レベルで考えたりします。 特定の企業のやり方を吟味するという分析は、まず行ないません。 さて、今回、サッカーを経済学的考察の対象として、ひとつの例を あげたいと思います。 まず、言葉の説明から行ないましょう。産業連関表というデータ があります。(参照:http://www.stat.go.jp/data/io/index.htm) これは簡単に紹介すると、 私たちが購入する商品はさまざまな産業が生産しています。それらの 産業は、原材料などを、ほかの産業から購入しています。たとえば、 パン屋さんは、パンの原料となる小麦粉を購入します。この小麦粉は 小麦粉を生産する企業(大きく見れば産業)から購入します。 また、パンを作る従業員に給料を払い、パンを焼くためのオーブンが 必要です。こうした経済活動の流れをひとつの表にしたものが 産業連関表です。 ここからが本題です。 産業連関表は日本全体と各都道府県のデータがあります。 ここで京都府の産業連関表を利用します。 そこで、 京都パープルサンガは京都経済にどう影響を与えているのか? 損をさせているのか?、それとも得をさせているのか?産業連関表を用いて考えて見ましょう。 サッカーに関連するか、観客が集まることによる影響を考慮して、 次の産業を考えます。 小売業、旅客鉄道業、道路旅客輸送、自家輸送、娯楽サービス、 飲食店、旅館 これらの各業種の産業(企業)に対して100万円分の需要が上昇したします。 京都サンガの平均観客は1万人を下回ります。そこで、1000人のお客さんが1000円分使うと100万円になります。ここでは100万円で考えて見ましょう。 産業によっては、100万円分の増加となりませんが、ここではわかりやすく するため、上記にあげた産業それぞれが100万円分の需要が増加する。つ まり、売上げが伸びるとします。期間は1年間です。だから、 年間100万円の需要上昇ということになります。 これを産業連関表を用いて、行列計算をします。 行列の計算の説明はここでは省きます。 京都全体の金額で見た需要上昇は約27億円になります。 地方都市がJリーグを目指すという事案が増えていますが、 納得の金額ですね。 小さな地方都市でも数億円の需要喚起ともなれば、 大きい効果が得られるでしょう。 ところがなんです。 京都市はサーカー専用スタジアムを作らない方針に傾いています。 残念ですね。 野球でも同様の分析が可能ですが、 野球の場合、一企業の一部門にすぎませんから、 地域経済全体と言うわけにはいきません。 サッカーと地方経済との関係、案外面白いでしょ?
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posted by zion |22:12 |
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