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2013第12回中国全国運動会・予選 展望・予想

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さて、本日開幕する全国運動会予選。
このブログでも何度も言及して来ましたが、全国運動会というのは中国のスポーツ選手にとって最も重要な大会であり、4年に一度国家を挙げて行われます。

優勝すればその省市におけるそのスポーツの地位はぐっと上がり、選手は破格の待遇で迎えられますし、総合的に好成績を残した省市も、4年間の地位と名誉が保証されると言われています。
これは逆も然りで、不甲斐ない成績に終わり、省市の足を引っ張ったとみなされれば、その省市の足を引っ張ったマイナースポーツがチームごと解散させられることもままあるようです。
全国運動会、略して全運会とはそれほどシビアな戦いでもあります。

前回野球で優勝した広東は、初優勝決定の瞬間にマウンド上では涙涙の歓喜の輪ができました。
その姿を見て私は全運の凄さを実感したのですが、殆どの選手・チームは4年スパンでこの大会にあわせて調整をしてきていますし、実際前回優勝した広東も、かなりの賞金を手に入れたという噂もあります。

今日から開幕するのは予選です。上位6チームが8/31から行われる本戦に進むことができます。現在の中国はCBL参戦組の7チームが実力的に飛び抜けた状態にありますから、7チームのうち1チームは本戦にすら進めないということになります。
本来は5チーム+本戦開催地の遼寧ということになっていたんですが、全運会は普段中国とは別組織として扱われる香港特別行政区の参加が認められており、選手権より1チーム増えるということと、遼寧は北京の二軍選手で構成されているという事実から、遼寧はどうやら今回は参加を見送ったようです。
よって6チームの本戦進出ということでしょう。
前回大会は9チームが本戦に参加していましたが、今回からいろいろ変わったようですね。

今回の予選では12チームが6チームずつ2組にわかれ、総当り戦で戦いグループ内の順位を決めたあと、予選二次ラウンドとして各組上位3チーム・下位3チームをひとまとめにし、それぞれ異なる組の3チームと総当りをして総合成績で順位を決めるという変則リーグ戦形式によって行われます。


★2013第十二回中国全国運動会棒球競技預賽
A組:広東、天津、上海、河南、広西、山西
B組:江蘇、北京、四川、解放軍、山東、香港

試合日程表 賽程表(第一階段) を参照


今回で12回を迎える全運会。A組の本戦進出争いがかなり熾烈だといえるでしょう。実質広東、天津、上海、河南の4チームに絞られている進出争いは、この中から1チームが予選敗退となるわけです。
さて、前置きが長くなりましたが、このブログでは各チーム最大24人のメンバーの予想(香港は確定、発表済み)と予想オーダーから各チームを分析してみたいと思います。


ロースターの*は左投手(CBL参加チームのみ)

<A組>
■天津隊
・予想ロースター
投手:*李鑫、呂建剛、許雲龍、李梓踉、李文明、*蘇長龍、孫建増、袁景成、*商亜澎
捕手:張振旺、杜孝慈
内野手:張皓玥、侯鳳連、楊国剛、李洪鑫、王凱、聞磊、王靖超
外野手:高強、劉若律、鄭顕龍、古汶鑫、劉志成、楊順意

・予想オーダー
8楊順意
4侯鳳連
6王靖超
2張振旺
5楊国剛
7劉若律
D劉志成
9古汶鑫
3張皓玥

CBL発足以降安定して常勝の地位を守ってきた天津も、前回全運会で決勝進出を逃して以降、不安定な戦いが続いている印象。
ツイッターでもお伝えした通り、大会を前に大量の退団者が出るなど、チーム事情にも不安の要素が見える。
ピークを過ぎたベテランと、やや力不足の控えが並ぶ野手陣に比べ、なんといってもこのチームの魅力は投手力。代表と見まごうような実績あふれる投手陣に、アンダースローの新人・袁景成が台頭してきたのも明るいニュースだ。
やや手薄な野手陣をカバーすべく、商亜澎ではなく賈龍・王磊(内)・劉国らをロースターに加えることも考えられる。
上海・河南相手には手こずらず、素早く予選通過を決めたいところ。


■広東隊
・予想ロースター
投手:*陳俊毅、*湯淼、陳誠飛、*劉凱、*王培、魯超、孫国強、頼国鈞、呉鎮浩
捕手:梁永楽、孟偉強、馬輝利
内野手:黄逸暉、劉広標、唐煒、孫富龍、潘文彬、賈徳龍、林暁帆、馮毅
外野手:頼競峰、李新雄、斉択、那闖

・予想オーダー
5潘文彬
4唐煒
D那闖
3林暁帆
7斉択
2孟偉強
9李新雄
6賈徳龍
8頼競峰

ディフェンディングチャンピオン。前回本ブログでも触れた通り、ベテラン偏重のメンバーが特徴。
王培・孫国強・陳俊毅・頼国鈞の安定したベテラン4本柱に加え、強力な打線はA組首位通過の最有力候補といえる。
サード・李新雄、ライトに那闖を回し、馮毅を加えたり、センター斉択という攻撃的布陣を組む選択肢もある。怪我明けのパワーヒッター・那闖の状態が心配だが、林暁帆と並ぶクリーンアップは強力だ。
24人枠は、筆者が予想に加えた若手投手の呉鎮浩と捕手・内野のバックアップである孫富龍のところを、ベテラン投手趙学林、若手野手の藺超然らが争っての登録と予想。


■上海隊
・予想ロースター
投手:張力、董事、奇済平、楊震、夏康男、胡凱焱、趙謝逸、朱大衛
捕手:郝国臣、陸洋、董春華
内野手:曹一傑、張銭斌、張玉峰、張小晨、李超、梁奇、韓継超、陳琦
外野手:蒋龍庭、陳香、代偉、楊燕勇、陳忠陽

・予想オーダー
6李超
5韓継超
4張小晨
D郝国臣
2董春華
3張玉峰
7代偉
9楊燕勇
8陳香

上海はなんとしても対河南の敗戦を避け、3位以内を死守し、あわよくば戦力で優る広東天津相手の勝利をという戦略が一番現実的だろう。
レギュラーショートの李超は、ここ最近の試合で一度は遊撃手を離れた兼任監督の張玉峰に遊撃スタメンを譲ることが多く、状態が心配される。また主砲の郝国臣も怪我に泣かされており、ここ最近マスクをかぶった形跡はなく、DHでの出場ができれば御の字であろう。
投手は董事・夏康男・そして台頭著しい奇済平の3人を中心に、悩めるストッパー朱大衛へつなぐ継投が勝ちパターンだ。
外野のスタメン争いも予想が難しく、WBC代表に抜擢された楊燕勇、すっかりスタメン定着したとみられる代偉に加え、前回全運会で4番を務めた主将・蒋龍庭、一塁手でのスタメンも考えられる陳忠陽も控える。
左投手の姚望、若手内野手の李寧、外野の夏正彦らがそのほかの24人枠候補か。


■河南隊
・予想ロースター
投手:李軍輝、李帥、*陳鋒、逯宇松、張子博、*卜濤
捕手:楊成治、王東、郜時軼
内野手:謝旭、杜鵬、王江涛、史龍、代東超、許忠益、郭輝、喬子龍、李祥誠
外野手:張超、熊健、杜軍、彭凱、馬力、代漢釗

・予想オーダー
4杜鵬
5喬子龍
9熊健
2王東
D馬力
6李祥誠
7張超
8彭凱
3郭輝

卜濤と李帥の左右2枚エースでいかに試合をもたせるかが勝負の鍵。ここに大きな負担がかかる。
投手・野手ともに層が薄く、上海戦が絶対に負けられない戦いになることは言うまでもない。
アベレージヒッターの熊健、バッティングのいい主砲王東の前にどれだけランナーが貯められるか・・・というところだが、毎度エースを悩ませる守備崩壊だけは避けなければならないのは大前提。
内外野ともに最大の弱点は守備力なだけに、ここが大きな明暗を分けそうだ。
24人枠は昨年の選手権でベンチ入りした田一欽も候補として挙げられるか。


■山西隊(山西大学商務学院棒球隊)
■広西隊(桂林旅遊高等専科学校棒球隊)
今年から専業隊に混じって大会参加が認められた2チーム。
この2チームの詳細は正直わかりません。
選手権の結果を見ての通り、大学隊と専業隊に大きな差があるのは言わずもがな。一応中国の大学チームは、その大学に所属していなくてもチームに加わることができるみたいです。
桂林旅専はJICAから派遣された日本人の方が強化してきたチームでもあります。現在はどうやら元広州体育学院(広東ユース)の王忠文?(名前は定かで無いですが)がコーチ兼投手としてプレーしている模様。
少しでも差を縮め、今回限りでなく、4年後にまた参加できるような戦いを期待。



<B組>
■北京隊
・予想ロースター
投手:楊海帆、*黄権、孟慶遠、李龍達、毛磊、劉宇、賈金超、*李夕俊
捕手:王偉、楊洋、董偉
内野手:李澤源、李磊、程賛、賈昱冰、国濤、李斌、安旭、袁友根、張賽
外野手:李晨、崔暁、翟源凱、王超

・予想オーダー
8崔暁
4李磊
2王偉
D国濤
3楊洋
7王超
5李澤源
9李晨
6安旭

天津同様、ここ数年ぱっとしていない強豪。役者は十分すぎるほど揃っていながら、短期決戦に泣いている。
ずらりと並んだ代表レベルの野手陣は、元中国代表捕手の楊洋がファーストに挑戦しだしたとのこと。賈昱冰の状態が上がらない中、ベテラン李斌とスタメン争いになる。代表にも選ばれた董偉は外野起用も見込まれ、若手の袁友根もユーティリティーとして目処が立ってきたか。
若干心配されるのは投手陣。WBC代表の3人は、絶対的エースと呼ぶにはイマイチ物足りない。
かつて在籍した李晨浩や李宏瑞の働きができる投手は正直いない。3人に加え、サイドスローの毛磊や賈金超、左のリリーフ黄権らの総合力で最少失点に抑え、打線を活かしたいところだ。
ほかの24人枠候補は、北京にとって貴重な左でもある外野手の任旭。予選突破は確実なだけに、より「北京らしい」強者の戦いを期待したい。


■江蘇隊
・予想ロースター
投手:張徳洋、*孫友亮、高健、張想、胡洪雨、祁迪、朱経昊、虞駿岩
捕手:張凡、王豹
内野手:陳晨、桑忠文、陳彪、杜暁磊、陸毅、劉超、褚夫佳、曹雨、張小天、余尭
外野手:陸振洪、陳浩、曹暁峰、陸晨傑

・予想オーダー
8陳浩
5杜暁磊
7陸振洪
D陳彪
3褚夫佳
9曹暁峰
4張小天
2張凡
6陸毅

確実に進歩を続ける投手陣と、バランスのとれた戦力、日本と台湾仕込みのベンチワークで優勝候補にも推したい江蘇。
変則右腕の張徳洋と、ここのところ大会で好投を続ける張想を中心とした投手起用になるだろう。また、18歳の朱経昊は国外からも注目される逸材。中継ぎにはサイドスローの胡洪雨らが控え、セットアッパーにはベテラン祁迪が起用されるとみられる。
一番の明るいニュースは09WBC代表でもある張小天の復帰。張小天をセカンドに据えることで杜暁磊をサードで起用でき、守備に難がある陳彪の不安が軽減される。飛び抜けた選手はないが、どの打順でも起用できる選手と攻守の適材が揃っているのが魅力だ。
ほかの24人枠候補は内外野を守る湯坤、投手の劉尤煒ら。


■四川隊
・予想ロースター
投手:張偉、羅夏、陳坤、王蒙豪、*冉松、祝万雲、殷炳賢
捕手:金利民、郭俊
内野手:翟学浩、張国臣、馮飛、朴攀、李又林、黄可、周攀、肖偉、李寅、王浩
外野手:范傑、鄧海軍 、祁磊、肖俊

・予想オーダー
8祁磊
7鄧海軍
2金利民
6馮飛
5黄可
3周攀
D朴攀
4張国臣
9范傑

B組で本戦進出は確実なものの、戦力的には厳しい。
投手は絶対的エースであった陳坤の状態があまり思わしくなく、羅夏・冉松のWBC若手コンビがどれだけカバーできるか。ベテランサイドスローの祝万雲も状態は未知数。逆に言えば、選手権でも接戦を繰り広げたように、投手の状態次第でいい戦いはできるだろう。
野手で気がかりなのは、こちらもあまり状態が良くないように感じる元中国代表・4番馮飛。彼の働きあるなしでは大きく違う。
ファースト争いのベテラン李又林、日本留学経験もある翟学浩が主なバックアップだが、選手層は薄い。
河南同様、上位進出には最少失点での戦いが求められる。


■中国人民解放軍棒球隊
・予想ロースター
楊 健、王寒冰、付瀟霄、袁文凱、倪紫陽、鄧陳洪、李悦斌
卓濤、馮璽翀、楊波、李明翰、張俊波、張寧、甘泉、席濤
王翰力、羅亜楠、賈王印

・予想オーダー
6羅亜楠
9倪紫陽
4張寧
5袁文凱
3楊波
8付瀟霄
2王寒冰
1甘泉
7席濤

四川の二軍(若手)選手で構成するチーム。前回全運会ではこちらが一軍扱いでベテラン選手を多数擁し、チーム史上初の準優勝という結果をもたらしたが、今回は四川隊と一二軍が逆になってしまった以上本戦進出も厳しい。
予想ロースターとオーダーは昨年の選手権のものを参考にしたが、若干の変更があるのは確実だ。
4番を務める袁文凱は一軍の四川隊に帯同することもしばしばで、今回もその可能性は大いにある(四川では外野手として起用)
投手は前回四川隊のエースとして投げた王蒙豪の一軍昇格で、甘泉と楊波が左右の主戦として投げる模様。
倪紫陽、付瀟霄といったCBL登録経験もある選手らが引っ張り、何とかコールドを阻止したい。


■香港特別行政区棒球隊(香港棒球総会)
・ロースター
梁宇聰、吳毓明
陳霆瑋、方紀文、鄺子傑、梁仲熙、梁家豪、李永陞、廖浩延
盧灝霖、莫穎東、呉有朋、聶天澄、彭錦民、譚浩賢、謝懷恩
馬勤、黄可夆、黄瑋傑、胡子彤、 甄子謙、葉鑫朗、葉君熙、翁浚暐

・予想オーダー
8呉有朋
7葉鑫朗
4胡子彤
6甄子謙
D李永陞
3廖浩延
9翁浚暐
2譚浩賢
5梁仲熙

いわゆる香港代表。香港棒球総会(香港野球協会)によってすでにメンバーが発表されている。
これまでも全運会には非常に若いチームを送り込んできていたが、2011年のAAAアジア選手権代表から8名、その他これまでに代表歴がある選手3名以外はほとんどが初代表、ほとんど10代という今回も非常に若いチームだ。また、黄可夆と葉君熙はU15世界選手権の香港代表からの選出である。
ベテランで香港代表のエース・梁宇聰、代表歴も多いベテラン一塁手吳毓明はコーチとのことだが、選手登録22名のため、この2人も選手として登録されているのではないかと推測。
オーダーはアジアAAAとIC杯を参考に予想した。AAAでエースとして投げた李永陞は非常に完成された投手。メンタルに問題があるように感じたが、打っても中軸。遊撃での起用が濃厚な投手兼任の甄子謙とともにセンスを感じた選手である。
投打の中心選手・梁宇聡が投げれば上位チーム相手の大金星も期待できるが、控え選手が未知数なのはかなりの不安要素。
経験を積む意味合いでの代表編成ととれるだけに、まずは目標4位、あわよくばの本戦進出を狙いたい。

■山東隊(山東商業職業技術学院棒球隊)
・予想ロースター
李国良、劉学政、馬成龍、徐碩、劉琦振、任貴陽、孫超、王光営
侯貭彬、彭濤、陳建凱、張揚、劉凱凱、張彬彬、崔洋超、張健
林佐煕、李広宇、王順、王日輝、李本启、張華駿、龍沛

昨年の選手権のロースターを載せたが、現在もこのメンバーかは不明。
大学隊の中で先駆けて専業隊の大会に出場することが認められたチームで、同じ境遇の山西・広西より一歩実力的にはリードしている感じか。
大学が母体だが、元広東の龍沛が選手兼任で率いている。主力投手は李国良と、北京体育大学からの加入である張華駿。特に香港戦は実力を測るいい機会になりそうだ。



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