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2013中国野球選手権(棒球錦標賽)結果と考察

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2013年の中国野球選手権(棒球錦標賽)が江蘇省無錫のロッテ棒球運動訓練基地で行われました。
今年は4年に一度行われる中国スポーツ界にとって最も重要な大会・第12回全国運動会(全運会、国体に相当)を秋に控え、その予選もあります。前回11回大会はリーグ戦があったこともあり、選手権を全運会予選と兼ねて行いましたが、今年は選手権と全運会予選を分けて行うようです。

CBL参戦の7チームのほかに、四川二軍扱いの人民解放軍棒球隊、北京二軍扱いの遼寧、大学生チームとして初めて省市級の代表に昇格し、昨年から選手権に参加している山東(山東商業職業技術学院)。
そして今年からは山西(山西大学商務学院)と広西(桂林旅遊高等専科学校)の新たな省級隊昇格チームを加え、12チームが参加という近代では最も大規模な選手権になりました。

A組:江蘇、四川、天津、解放軍、山西、遼寧
B組:北京、広東、河南、上海、山東、広西

●試合結果
※コールドになったか否か、またそのイニングについては不明、公式記録ではないので誤報の可能性あり

・第1日
広東5-3北京 江蘇31-0山西 河南15-0山東 四川12-2解放軍 天津10-0遼寧
・第2日
上海17-0広西 遼寧12-1山西 四川1-0江蘇 天津20-0解放軍 北京17-0山東
・第3日
広東21-0広西 天津19-0山西 上海1-0河南 四川10-0遼寧 江蘇17-0解放軍
・第4日
上海15-0山東 天津5-1四川 江蘇6-2遼寧 広東4x-3河南(延長タイブレーク10回) 北京15-0広西
・第5日
広東3-2上海 山東6-5広西 江蘇2-0天津 北京5-1河南 解放軍18-0山西
・第6日
北京2-0上海 四川15-0山西 河南16-0広西 遼寧15-0解放軍 広東15-0山東

予選ラウンド順位 ※決勝ラウンドは各組の1-2、3-4、5-6位でたすきがけ
・A組:1江蘇、2天津、3四川、4遼寧、5解放軍、6山西 
・B組:1広東、2北京、3上海、4河南、5山東、6広西

・第7日(順位決定予備戦)
山東11-3山西 解放軍15-0広西 上海7-0遼寧 四川3-0河南

・第8日
準決勝:広東13-11天津
準決勝:江蘇10x-9北京
9位決定戦:○解放軍?-?●山東 ※スコア不明 
11位決定戦:○広西?-?●山西 ※スコア不明

・第9日
決勝:広東4x-3江蘇(延長タイブレーク11回)
3位決定戦:天津4-1北京
5位決定戦:上海2-1四川
7位決定戦:河南12-0遼寧

●最終順位
①広東 ②江蘇 ③天津
④北京 ⑤上海 ⑥四川
⑦河南 ⑧遼寧 ⑨解放軍
⑩山東 ⑪広西 ⑫山西


全運会前哨戦、今年の選手権を制したのは広東でした。

「非専業組」と言われる大学チーム、いくら省代表の扱いになったとはいえ、やはり実力の差は歴然としています。
CBL参戦の7チームの中でもチームによって実力差や選手層に大きなばらつきがあるにも関わらず、CBL組>>>遼寧>解放軍>>>非専業組の構図があまりにもはっきりしていますね。やる前からわかっていたことなんですけども。

特に9日間で7試合という日程を考えると、選手層の薄い下位チームには非常に厳しい。上位チームとの試合は戦う前から捨て試合にしてピッチャー温存しておかなければいけません。
逆に上位チームの下位チームとの試合は適当なピッチャーを放り込んでおいても勝てるので、その分決勝ラウンドで楽に戦えますよね。
そもそも戦力の均衡なんて概念もないうえに、リーグ戦でない試合はプロでもなんでもないわけですから。こればっかりはどうしようもありません。

7球団とそれ以外の実力差が顕著になった一方、7球団間の試合は非常に接戦が多かった大会となりました。
特に序盤はロースコアのゲーム。7球団間の試合にはエース級をぶつけるうえ、中国代表の国際大会でも見られる、恒常的な実戦がないゆえの選手権形式の大会における打線のエンジンのかかりの遅さ。加えて全体的にここ数年の中国は投高打低の傾向があると私は見ています。

各チームが世代交代を着々と進めた中、投手陣だけでなく野手陣にも経験豊富な選手が残った広東は、そんな現状において安定した力を発揮しています。接戦や一発勝負に非常に強いのです。
前回2009年に続き、全運会連覇を狙う広東。
実は2009年の広東は選手権・全運会・リーグ戦の3冠というとんでもない年だったんですよね。
4年が過ぎ、そのメンバーがほとんど残っている一方、裏を返せば若手の台頭がほとんどなく、最も今後が不安視されているチームでもあります。

全運会という負けられない戦いを控え、しばらく監督業に専念してきた広東の往年のエースであり選手兼任監督の頼国鈞が、今大会またクローザーとして登板し、活躍しました。
若手を育てようと一線を退いてはみるものの、やはり自分の代わりになるほどの選手は現れず、大きな大会になると結局出場。このパターンは最近お決まりになって来ました。
上海では同じく兼任監督であり、一時期監督業に専念していた張玉峰がスタメン出場、コーチ転身の話もあった張力は先発完投まで果たしました。張力の先発、ましてや完投なんていつ以来でしょうかね。
天津でも侯鳳連・呂建剛といった代表を担ってきた選手が、何度も引退の噂をされながらコーチ兼任としてプレーしています。

主力でありながら一線を退いてきたベテラン選手は数多く、ほんとうに惜しいと思う一方、チームの将来性を考えるとやむを得ない部分があるのも事実であります。
実力あるベテランを主力に据えながら、並行して若手にも機会を与えるということが現状非常に困難なように感じます。
本来であれば、若手が力を試し伸ばすことのできる二軍戦のようなものがあればよいのですが、それがない現状、限られた実戦機会を得るにはベテランが退くという苦しい事情もあるのです。
もちろん原因はそれだけではないんですけども。

20歳前後でエース格といわれる投手に成長した李梓踉(天津)や劉宇・楊海帆(北京)、20歳前後の野手がひしめき合う上海など、苦心しながら若手を育て、一定の効果も現れているチームがある一方、広東は若手(特に投手)の育成に非常に苦しんでいます。
事実昨年の青年選手権(U-23の全国大会)では、広東はほかのCBL参戦6チームに圧倒的大差を付けられ、成績が残せませんでした。
選手層が厚いとはいえず、チームの主力を見てみれば、頼国鈞・孫国強・王培・陳俊毅という4人足してほぼ140歳の投手陣。
野手陣も林暁帆・李新雄・馮毅・斉択らをはじめ、経験豊富な選手がずらり。

逆に今大会も決勝で惜敗した江蘇は中堅中心のチームで、投打ともに非常にバランスがとれていると感じます。
張想・張徳洋・高健と計算できる投手も整い、野手陣は元代表内野手・張小天の復帰で選手層に厚みが出ました。
強みと弱みが表裏一体となっている広東、ここ5年間はそれなりの成果が現れていたものの、この先は非常に厳しい戦いが待っているはずです。
短期決戦とはいえ、全運会連覇を控えた大会でのこの結果は非常に価値のあるものであるとは思います。これからもずっと優勝争いができるチームのままだと良いのですが、はたして・・・



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中国球界事情
タグ:
中国棒球 中国野球選手権 広東レオパーズ

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