2007年02月25日

過信、まだ早し~2/24・東レアローズVS大分三好ヴァイセアドラー

首位を走る東レアローズと、現在8位の大分三好ヴァイセアドラーの一戦。

先週の試合を終えた後、3-2で敗れたにもかかわらず、東レのある選手の発した「この1敗はたいした負けだと思っていない」という言葉がひっかかっていた。
長いリーグ戦とはいえ、「1敗」に「たいしたことのない」負けなどあるのか。
過信があるのではないのか。

お金を払って見に来てくれる観客がいて、その前でプレーする選手である以上、しかも、男子バレー人口が減り続けるなかで、トップであるプレミアリーグの選手が発する発言としてどうなのか。
少し、疑問があった。

どこかにあった「過信」は、今日の試合でも顕著に現れた。
何でもないレシーブを、フライングレシーブで取ってみたり、これまでの東レアローズとは違うプレーが序盤から続く。
「うちの攻めどころはここしかない。相手が流れをつかむ前に、何とか主導権を握ろうと思った」
大分三好・小川選手の言葉どおり、どこか集中力に欠ける東レに対し、序盤からリズムよく攻め込んだ大分三好が第1セットを先取した。

「自分たちで勝手に崩れて、すべきバレーができなかった。甘い部分もあったと思う」
ちょうど1週間前に「たいした1敗ではない」と言った選手が、そう言った。
過信を持つにはまだまだ早すぎると、失セット「1」が教えてくれたようだ。

あまり感情を露にすることがない東レアローズ・矢島監督も、この日の試合では珍しく憤っていた。
「ファインプレーを連発する必要はない。あたりまえのプレーをあたりまえにできるようでなくては、優勝云々という資格はない」

今、首位にいるからといって、先も開けたわけではない。
過信はまだまだ早すぎる。
それに気づくことができるチームであるからこそ、東レアローズは首位にいる。
あたりまえのプレーで、あたりまえの強さを見せてこそ、王者の称号を手にすることができるはずなのだから。

明日は頂上決戦。
サントリーサンバーズと東レアローズの試合が行われる。
勝利するのはどちらか。
あたりまえのプレーがあたりまえにできるのはどちらのチームなのか。
現時点での「首位決戦」にふさわしい試合を期待しましょう。

posted by tanaka yuko |01:03 | バレーボール | コメント(2) |
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2007年02月11日

大分三好、遂に初勝利!

遂に初勝利!
開幕から12連敗。苦しみ続けた大分三好ヴァイセアドラーが、今日、対パナソニックパンサーズ戦で1勝目を挙げた。

今季からプレミアリーグに参戦し、セットを奪う善戦は見せながらも、どうしても手にすることができなかった勝利。
1/28の堺戦での完敗後、チームには覇気がなかった。
「本当に苦しいです…」
搾り出すように、キャプテンの小川はそう言い続けていた。
それ以外、発する言葉がなかった。

しかし昨日、結果こそ3-0のストレート負け(対サントリーサンバーズ)ではあったが、試合後の小川にはこれまでと違う変化があった。
「もう吹っ切ってやるしかないと思って…。でも、少しずつつかみかけているんです。何か越えられそうな、次こそはって思える何かがあるんです。明日、勝負です。頑張ります」
しばらく見られなかった明るい表情があった。

昨日・今日とセッターは兼任監督の増成ではなく、小西。
「ベンチから見ると歯がゆい部分もあるけれど、冷静に指示をしたり、選手のフォローをしてやることもできる。こうやって見えたものをまたコートで出せればプラスになるだろうなぁ」と増成は言い、小西は「増成さんと同じトスを挙げてもダメ。マイヨだけでなく小川に対してもトスを回して調子を上げていこうと思った」と振り返った。

敗戦のなかでも、チームは確実に何かをつかみかけていた。

そして今日。
序盤から、大黒柱のマイヨが大爆発と言っても過言でないほどの攻撃を見せつけ、次々得点を重ねていく。
第1セットを31-29で制するも、第2セットは25-21で競り負け、1-1のタイスコア。
ここでまた流れを引き寄せたのはマイヨ。2本のサービスエースで序盤の主導権をつかみ、再び突入したジュースでは豪快なバックアタックを放ち26-24で第3セットを奪取。

あと1セット。
どうしてもつかめなかった勝利が、少しずつ現実として近づいてくる。
18-13と三好が5点のリード。ラリーポイントでは5点はセーフティーリードと言っても過言ではないが、まだ得ぬ「1勝」へのプレッシャーからか、パナソニックの山本、ソトの二枚看板が三好に襲いかかり、その差はわずか1点。マイヨ、山本、ソトの打ち合いが続く。
26-26でパナソニックのサーブ。当然ブロッカーはスーパーエースのマイヨをマークする。
ここでレフトから冷静に決めたのは小川だった。
27-26。
サーバーは南。
「1勝のために、チームが全力で、必死で戦っていた」
南の思いのすべてを込め、放たれたサーブはパナソニック・岸本にあたって、そのままコートに落ちる。
28-26。
三好コートが、ベンチが、声援を送り続けたスタンドが歓喜で沸く。
互いを称えあい、喜び合う姿。
プレミアリーグで初めて見る姿がそこにあった。

「まだ1勝を挙げただけ。でも、この1勝は意味のある、とても大きな1勝。この1勝から、三好の歴史が始まっていくと思います」
晴れ晴れとした表情で、小川が言った。
そして最後のポイントを手にした南は、
「旭化成の本拠地だったこの岡山の地で1勝できたことは半端じゃない喜びがある。でも、これでフワフワして安心してしまったらダメ。僕らベテランが、明日以降につなげるものを伝えていきたい」
と喜びとともに課題も挙げた。
しかし最後には南はこう締めた。
「できるだけ多くの人に、この試合を見てほしかった。とくに子どもたちにこの試合を見て、僕らがここでプレーしている意味を感じとってほしかった」

苦しくても、投げ出さず、戦い続けた。
「決定率が低くても、怒られながらでも、小川を使い続けた。苦しみに負けなかったことが、自信を取り戻すことにつながり、自信を得られたと思う。これからが本当の戦い。奇跡を目指して戦っていきたい」
監督として、増成が締めくくった。

ようやく刻まれた1勝。
まだ1勝。
これからも戦いは続く。
でも、とても大きく、価値ある1勝であることは間違いない。

posted by tanaka yuko |20:19 | バレーボール | コメント(5) |
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2007年02月04日

本日のプレミアリーグ男子(町田)

本日の対戦と結果です。

NECブルーロケッツ×大分三好ヴァイセアドラー 3-0 NEC
サントリーサンバーズ×豊田合成トレフェルサ 3-1 サントリー

まず1戦目。
どちらにとってもどうしてもほしかった「勝ち星」を手にしたのはNEC。
勝利だけでなく、一昨年12月24日に前十字靭帯損傷し、戦列を離れていたNEC・菊地選手がコートに復帰。
これまでの道のりを「長かった」といいながらも、ようやくプレーできた喜びを「嬉しかったですよ。緊張はしなかったけど」と語っていました。

大分三好はなかなかきっかけがつかめません。
選手兼任監督の増成監督、キャプテンの小川選手、大黒柱のマイヨ選手、少しずつ表情が曇ってきているのが気になるところですが、何とか切り換えて、次の3連戦こそ初勝利をねらいたいところです。

続いて2戦目。
ともに7勝3敗で並ぶ両チームの対決。
互いにセットを取り合って迎えた第3セットを制したのはサントリー。
越川選手を中心とした攻撃力ももちろんですが、荻野選手、津曲選手の堅実な守備に加え、セッター・吉田選手のトス回しが効果的に機能し、河野監督は「今シーズン一番のゲームができた」と試合を振り返りました。
大事な試合で「今シーズン一番」といえるゲームができる強さ。全日本組の合流が遅れた影響から、序盤はやや苦戦したサントリーでしたが、少しずつ「形」ができ始めてきたようです。

前半の好調ぶりが光った豊田合成。
突っ走った分、他チームからはデータ分析をされ、十分な戦略を練られて臨まれます。
2レグ以降はなかなか思い通りの戦いができない試合もありますが、松田監督は「これからまた絞り直して、チームを建て直して次に臨む」とのこと。
真価が問われるのはこれからのようです。

来週は3連戦。
どのチームが抜け出し、突破口をつかむのか。
1レグとはまた違う楽しみが2レグでは見られそうです。

posted by tanaka yuko |17:23 | バレーボール | コメント(1) |
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2007年02月03日

打破するのはどちらか?~プレミアリーグ男子2/3~

大分三好ヴァイセアドラー、NECブルーロケッツの連敗がなかなか止まらない。
開幕から勝ち星を挙げることのできない三好と、仙台以来すべてストレート負けでの4連敗を喫しているNEC。
まだどのチームも戦力が整わず、どこか試しながら進んできた1レグと異なり、2レグになるとその勢いの差が顕著に形に現れる。

明日は開幕戦以来の両チームの直接対決。

攻撃面でスランプに陥り、目の前にそびえ立つ「壁」と苦悩するキャプテン、小川選手に対して、増成監督は
「それでも彼を使い続けることが大事だと思う。この試練を脱皮してさらに大きな選手になってほしい」
と少し厳しくも映る期待を寄せる。

NEC・楊監督は
「もう失うものはない。開き直って、全員で戦って行くしかない」
すべてを向けて、次の1勝に向かう決意を語る。

直接対決に勝利し、この状況を打破するのはどちらか。

posted by tanaka yuko |19:19 | バレーボール | コメント(0) |
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2007年02月01日

キャプテンの言葉から

すっかり更新が遅くなりましたが、先週末は宮崎・高鍋にてプレミアリーグの取材をしてきました。

1日目の対戦はNECブルーロケッツ×堺ブレイザーズ、大分三好ヴァイセアドラー×東レアローズ。
1レグを終え、少しずつチームとしての形が見え始める2レグの始まり。
その1つの判断基準になるのが、試合後のキャプテンのコメント。
余裕のある言葉を発し、先を見据えた発言もあれば、苦しい現状をこれ以上ないほどに示すものもあります。

1日目を終えた各キャプテンのコメントです。

千葉進也・堺ブレイザーズ主将
「1レグは危ない状況の試合ばかりで、内容も反省が残るものばかり。その反省を活かせる試合が今日はできたと思います。自分自身としても、ようやくコンディションが上がってきていい感じで来ているし、まずまずの状態です」

大村悟・NECブルーロケッツ主将
「先週からずっと悪い状況をひきずっていて、開き直ってしまえばいいのにそれができていない。連続失点でムードが悪くなって、そこでまた沈んでしまった。劣勢で勝てる力がないだけ。弱いだけです」

篠田歩・東レアローズ主将
「自分たちのミスで競った試合にしてしまった。2-0でリードして、相手がまだ未勝利のチームということで、気が抜けた面もあったかもしれない。キャプテンとしても2年目のシーズンになって、ようやく自分の位置がわかった気もするので、これからはみんなを盛り上げながらまとめていきたい」

小川貴司・大分三好ヴァイセアドラー主将
「初めて九州で試合をして、それも満員の観衆。正直、感動しました。たくさんの声援でチームは奮起したのに、それに応えることができず残念です。自分の仕事をまっとうすることができなかったし、自分の弱さが三好の弱さにつながっていると思うので、同じ間違いを繰り返さないように明日は頑張ります」

1日目に勝利したのは堺、東レ。敗れたのがNEC、大分三好。
キャプテンのコメントも悲喜こもごもです。

翌日、2日目のコメントはどう変化したか。

NEC・大村
「結果が結果、言うことはありません。毎試合話し合いをして向上しようと思っているけれど結果が出ない。何もかも全部悪かった」

東レ・篠田
「ブロックが機能していて、レシーブとの連携がよかった。最後に決めるべき人が決めて、一番いい形で勝つことのできた試合だと思う。1レグとは全く逆のパターンでNECに勝つことができたと思う」

堺・千葉
「内容もいいバレーができて、1レグの反省を活かせた。2日続けてストレートで勝てたことがとても大きなことだと思う」

大分三好・小川
「自分で自分の首を絞めてしまった。現実を見せ付けられた。地元でこんなゲームをしてしまったことが何よりも悔しい。歯がゆさと、情けなさと、ショックで気持ちを切り替えることができないけれど、この結果をキャプテンとして自分で受け止め、現場で見せるしかないと思う。チームが生まれ変わって勝利を見せたい」

2日目も勝利したのは東レと堺。
余裕すら感じられる篠田、千葉キャプテンに対し、がっくりとうなだれながら言葉を発した大村キャプテン。
そして、ひと言ひと言搾り出すように、時折沈黙を交え、宙を見上げながら話した小川キャプテン。
チームの苦しさをまるで一身に背負うかのように。

勝利が何よりの起爆剤であるように、敗戦もきっと次への糧になる。
今週末は、それぞれのキャプテンからどんな言葉が発せられるのでしょうか。


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posted by tanaka yuko |17:38 | バレーボール | コメント(1) |
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