2006年12月26日
アスリートの身体感覚をテーマに、あるバレーボール選手の取材に行ってきました。
スパイク時における感覚。
レシーブ時の感覚。
とても興味深い話でした。
なかでもとても印象的だったのは、
「スパイクを打つときの、ボールをとらえるのは1点だけ」
という言葉でした。
「面」ではなく「点」でとらえ、叩きつけるのではなく、ミートを意識しながらわずかな隙間をねらう。
戦術論も面白いと感じることが多いですが、技術論や感覚論はさらに興味深いことばかりです。
年が明ければ、第13回V・プレミアリーグが開幕します。
それぞれ、
「今日はこの選手の動きと、プレーに注目してみよう」
と思いながら見るのも、新たな魅力発見につながりそうです。
posted by tanaka yuko |16:00 |
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2006年12月04日
ブラジルの優勝で閉幕した2006世界選手権。
10月31日の開幕以来、いろいろなことがありました。
最終日の今日、最も印象的に残ったのは、セルビア・モンテネグロのウラジミール・グルビッチ選手。
5年前に日本でもプレーし、今季限りで代表引退を表明しているグルビッチ選手。
「セルビア・モンテネグロ」という国の代表として臨んだ最後の大会。
試合を終えてしばらくの間、コートの端に座り込んだまま立ち上がらなかったグルビッチ選手。5分ほどして、意を決したように立ち上がり、ミックスゾーンへ。
その間、日本でも知名度の高い彼のもとには、写真やサインを求め多くの人が列をつくった。
ついさっきまで、がっくりとうなだれて下を向いていたのに、その要望に彼はできる限り応えた。
笑顔で手を振り、ミックスゾーンにやってきた彼に、自身にとっても、国にとっても最後になるこの大会について、終えて今の率直な思いを聞いた。
「ブルガリアのほうが準備ができていた。我々が準備が足りなかったわけではないけれど、彼らのほうがその準備がよりできていたということ。銅メダルがほしいという思いに変わりはない。侍のように強い気持ちで一瞬一瞬の勝負に臨む以上、それが足りなかったというだけ」
一気に、そう言った。
有終の美を飾るべく臨んだ最後の大会で、4位という結果に終わったことについて、何が足りなかったと思うかという問いに対しても、
「信じあえる気持ちが足りなかったのかもしれない」
と、嫌な顔をすることなく、どこか淡々とそう言った。
これで代表引退を表明していることについて触れ、「悔いはないか?」という問いに対して、グルビッチは言った。
「ない」
笑みを浮かべて。
そして、最後にもう1つ。
「あえて悔いを挙げるのであれば、あと10年この国の代表としてプレーすることができないことかな」
すべてを出し尽くした、そんな表情だった。
これまで1試合も負けずに進んできたポーランドも、決勝で敗れ2位になった。
表彰式では、昨年交通事故で不慮の死を遂げたチームメイトのナンバーと名前が刻まれたユニフォームをまとい、2位という成果を彼に捧げた。
監督、キャプテンともに、
「優勝できなかったことは悔しい。でも、この2位という結果を誇りとして堂々と胸を張って国に帰りたい」
そう言った。
日本代表は8位。
目指していたベスト8を達成し、1つの満足感はあったと思う。
でも、確かな課題は残った。
最終戦になり、やはり「荻野頼み」という感があったことも否めなかった。
この結果から見えた課題、成果、さまざまなものが浮き彫りになった。
試合後、手を振りながら荻野キャプテンを先頭にコートを一周した日本代表選手の姿を見ていたら、確かな手ごたえも得られたのかもしれないと思った。
でも、まだまだ足りない。
目指すべく五輪は、2年後に迫っている。
男女合わせて22日間の戦いが、実りあるものであったという舞台は、また先に用意されている。
清々しい表情で「悔いはない」と言い切る終わりを迎えるためには、取り組むべき課題はまだまだあるはずだ。
posted by tanaka yuko |03:26 |
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2006年12月01日
昨日の試合で負けたら終わり。
カナダ×アルゼンチン戦の勝者は決勝ラウンドへ、敗者はここで敗退。
アルゼンチンが主導権を握り、あっさりと2セットを連取。
カナダもミスが多く、そのまま逃げ切るかと思われた。
会場に応援に来ていた中学生からもカナダコールが起こり、自然とみんながカナダを応援する空気になっていた。
ところが。
そこからカナダが逆転する。
気づけば2-2。そしてフルセット。
20歳のメインビル選手の活躍もあり、2セットのビハインドを制して、カナダが大逆転勝利。
この大会が、代表として最後になるかもしれない、アルゼンチンの英雄、ミリンコビック選手は、試合を終えた後、頭を抱え、うずくまった。
でもそのすぐ後に、同じように頭を抱えてうずくまるチームメイトたち1人1人に近づき、声をかけた。
ミリンコビックに涙はなかった。
試合後の会見で、試合を終えた感想を問われ、ミリンコビックはこう答えた。
「とても悲しい」
「先のことなど、何も考えることができない」
会見場を去る際に、カナダの選手、そして監督に彼は両手で握手を求めた。
「彼らに言うことは、おめでとう、そしてグッドラック」
潔く、清々しく、悔しさを隠して。
10月31日に開幕した世界選手権も、いよいよ残り2日。
たくさんのベストがその場で発揮されることを願い、祈るのみです。
posted by tanaka yuko |02:37 |
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