2006年08月30日
2016年夏季五輪の国内候補地が東京に決まった。
2016年というと、10年後。
さすがに私は五輪代表選手を目指すことはできそうにない。
さまざまな競技のある夏季五輪。
当たり前だけれど、誰しもが「出たい」と望んで出られるわけではない。
夏季五輪を頂点とする競技選手であれば「五輪に出たい」というのが1つの大木な夢であり、目標のはずだ。
でも、最近思うことがある。
どれだけ本気でその五輪を目指しているのか。
かつて「オリンピック」を目指し、その予選に臨んだ竹内実(NECブルーロケッツコーチ)は、競技生活を終えるにあたり、悔いはあるかとの問いにこう言った。
「オリンピックに出られなかったこと。それが大きな悔い」
アトランタ、シドニー、アテネ。
男子バレーボール日本代表が「五輪代表」でなくなってから、3大会も過ぎてしまった。
今、Vリーグでプレーしている男子バレーの選手のうち、どれほどの選手が
「オリンピックで勝ちたい」
と思っているだろうか。
「オリンピックに出たい」
ではなく、「勝ちたい」と思うようでなければ、きっと到底届かない。
ワールドリーグはわずかに1勝。
北京まで、もう2年もない。
posted by tanaka yuko |20:51 |
バレーボール |
2006年08月28日
昨年に続き、高橋みゆき選手のイタリアでの契約延長が決まった。
私はNEC男女バレーのホームページなどでライターとして仕事をしている関係上、高橋みゆきの取材をする機会も何度かあった。
移籍前はチームをエースとして牽引するだけでなく、キャプテンも務めていた高橋。多くのスター選手がいるとはいえ、要所では高橋にトスが挙がる。
2年前のパイオニアとのプレーオフでも、1勝1敗のタイスコアで迎えた第3戦を控え、当時の総監督だった葛和伸元は、チームに対して、そして高橋に対して檄を飛ばした。
「シン、最後はお前やで。お前が決めろ」
日本でプレーするなかでも、高橋に重圧はあり、成長するための糧はいくつもあった。
彼女が超一流のプレーヤーであることも間違いない。
高橋のいないNECレッドロケッツは昨年苦戦を強いられ、リーグ中のさまざまな事態も重なり、Vリーグが始まって以来初めて4強入りを逃した。
レッドロケッツにとって、高橋は不可欠だ。
誰よりもきっと、高橋自身もそれをわかっていた。
それでも、彼女は選手としてより高いレベルへ到達するために、新天地での挑戦を決めた。
帰国後の高橋はそれまで以上の広がりと成長、逞しさを、現在開催中のワールドグランプリでも見せつけている。
表情に、自信が表れている。
自信は女性をキレイにしてくれると言う。その言葉どおり、彼女はとても輝いている。
明確な目標をみつけ、自信を手に入れ始めたからなのだろう。
今季も、レッドロケッツは高橋抜きでリーグに臨むことになる。
でもきっと、高橋が得たような自信を、チームも得ることができるはずだ。
だから、高橋はまたイタリアへ旅立てるのだと思う。
そして昨日、もう1人、輝きを放ちながら新たなステージへ向かい始めた女性アスリートがいる。
千葉真子選手、30歳。
水分摂取の必要性について初めて取材をした際、取材場所に入ると同時に彼女が発したのはこんな言葉だった。
「ちゃんとみなさんの分、人数分のスリッパはありますか?」
誰よりその場を気遣い、カメラマンや、ライターの私に対して、そこにいるすべての人に対して「何か要求があれば言って下さい。私でできることならお応えしますから」と、さらりと笑顔で言った。
プロとしてレースを走る彼女の、また別のプロらしさ、プロ意識を垣間見た気がした。
「暑さに強い千葉ちゃん」
そんな姿を印象づけるきっかけとなった北海道マラソンを、彼女は「頑張るレースはこれで最後」と、特別な大会にすることを選んだ。
右腕に「ありがとう」という文字を記して。
脚に巻かれたテーピングは痛々しく、決してベストの状態で臨めたというわけではなかったかもしれない。
でもきっと、彼女がこだわったのは、結果ではなかったのだと思う。
千葉ちゃんはこれからもきっと走り続ける。
彼女の著書にもあるように、最後も「ベストスマイル」で頑張る姿を多くの人たちに残した。
結果にこだわることを、今すべきとする選手。
結果にこだわらなくてもいいのだということに、今たどり着いた選手。
どちらの挑戦も、きっと、拓かれた未来へとつながっていく。
彼女たちの新たな挑戦に、敬意を込めた拍手を。
posted by tanaka yuko |18:51 |
バレーボール |
2006年08月23日
37年ぶりの再試合となった決勝戦を制した早実。
連投にも屈せず、見事なピッチングで胴上げ投手となったエースの斉藤選手は「ハンカチ王子」などと呼ばれ、あっちでもこっちでも彼の話題がちらほらちらほら。
すっかり人気モノです。
どうしても、集団競技の場合、注目される人や取り上げられる人は限られてしまいがちな傾向にあるのは否めない。
バレーボールでも、華やかなスパイクや、フライングレシーブのような、一見派手なプレーのほうが注目を集めがちである。
でも実際はというと、華やかなスパイクを生み出せたのは、サーブレシーブを返した選手が、きっちりセッターの定位置に返していたから、コンビが繰り広げられ、その攻撃が生み出されている。
フライングレシーブを次のプレーにつなげた選手がいる。
レシーブの位置を取りやすいように、ブロックに跳ぶ選手がいる。
見どころは1つではない。
テレビ観戦ではここはなかなか難しいかもしれない。
もしも生観戦の機会があるならば、勝敗やボールの行方だけでなく、「今日はこの人」としぼって、その選手の動きだけを、じーっと注目して見てみてほしい。
ボールがないところでどんな動きをしているか、何が目的でその場にいるのか、どんなことをしているのか。
きっと、たくさんのことが見えてくる。
もう1つ。
ワールドグランプリでは、ベンチから外れた2人、板橋選手と井野選手が、ベンチに一番近いところから、ずーっと声をかけ続けていた。
「キャッチ一本、しっかりねー」
「チャンスだよ、思い切って打てっ!」
“声”も、大事な戦力であることに間違いない。
いくつもの見どころを逃さずに、もっともっと楽しくスポーツ観戦を。
posted by tanaka yuko |16:10 |
バレーボール |
2006年08月20日
ワールドグランプリ第2戦、昨夜の韓国戦も3-0のストレートで勝利した日本女子チーム。
強い。
昨日の試合では、2セット目から途中出場し、4連続得点で流れを変える見事な働きっっぷりをみせた落合真理選手や、ワンポイントで出場も、開場中からの大きな拍手に包まれ、木村沙織選手からのトスをレフトから決めてみせた小山修加選手など、これまで活躍してきた選手に加え、新たな戦力としてJAPANをつける選手たちが、すべき働きを残した。
竹下選手のトス回し、杉山選手の速くて高いブロックとライトに回り込んでのブロード、大山選手のパワー溢れるスパイク、荒木選手の角度あるクイックと粘り強いブロック、リべロとして守備に徹する菅山選手、トスも挙げ、ライトからもレフトからも攻撃できる器用さと巧さを持つ木村選手。
ほんとに見所はたくさんの現在のチームJAPAN。
でもあえて、1人だけを挙げるのならば、大注目はこの人、高橋みゆき選手。
さまざまなタイプのバレーボール選手が存在するなかで、対戦相手がもっとも嫌がるような選手とはどんな選手か。
当たり前のことを平気な顔で、当たり前以上にこなすことのできる選手。
これに尽きる。
そしてこれがまさに高橋みゆきといっても過言ではない。
何気ない顔でセッターに返すサーブレシーブの正確性、レシーブやトスが崩れたことを感じさせないスパイクフォローの巧さ、ブロック後のボール処理。どれを取っても彼女は群を抜いている。
天才肌であり、職人。まさにそんな選手だ。
そして昨年のイタリアリーグ挑戦を経て、彼女にまた違う面が加わり、選手としてだけでなく、人としての広がりを感じられるようになった。
試合前にスタメン選手が発表される際、選手たちは監督・コーチ・ベンチ内の選手と1人1人ハイタッチをしてコートへ向かう。
高橋は昨日、ベンチ入り12名+スタッフに加え、ベンチ外から直前で12名枠を外れた板橋恵、井野亜季子に向けて両手を宙でポンと挙げ、ハイタッチの素振りを見せ、コートに向かった。
試合中に選手たちに声をかける姿、試合前の対人に臨む姿、試合時における表情、ある種の“覚悟”が彼女を変え、より強い心をつくりだしているのかもしれない。
高橋のニックネームはシン。シン=心。
SHINの文字を背に刻み、2年後の北京へ。
オリンピックに出ることが目標だったアテネ、北京には勝ちに行く。
そんな覚悟が、高橋を、日本をきっともっと強くするはずだ。
posted by tanaka yuko |14:27 |
バレーボール |
2006年08月18日
はじめまして!ライターの田中です。
日々あちらこちらで、バレーボールやら、野球やら、レスリングやら、いろんなスポーツを見て、書いて、過ごしています。
高校まで私自身もバレー部に所属していましたので、やはり競技として専門は? と聞かれると「バレーです」と答えることが多いような気がしてならない今日この頃です。
そう。バレーと言えば、本日「ワールドグランプリ」が開幕しました。
日本女子チームは、高橋選手や荒木選手、大山選手など、名前を挙げきれないほど多くの選手の活躍で、初戦のキューバ戦を3-0のストレート勝ちという幸先いいスタートを飾りました。
見ていて気持ちいいバレーというのは、今日のようなバレーかもしれません。サーブのねらいどころがはっきりしていたので、キューバの守備を効果的に崩し、攻撃を絞らせ、ブロックを固める。そして相手の苛立ちを誘い、より単調な攻撃をさせ、こちらのリズムに持っていく。
まさに勝ちパターンと呼ぶにふさわしい試合ではないでしょうか。
バレーボールの魅力はもちろん、さまざまな競技の、あ、そんな一面もあったの? というような角度や視点から伝えることができればいいなと思います。
まだまだ暑さが残っているように、甲子園も、ワールドグランプリも、インターハイや、中学総体など、スポーツの熱い戦いは続きます。ぜひ、スポーツと一緒に夏を堪能して下さい。

posted by yuko164 |22:46 |