2009年06月02日
1枚の紙で告げられた休部
5月29日、金曜日。 体育館でトレーニングに励む選手たちは、普段と変わらぬ笑顔でウォームアップのサッカーから、汗を流していました。 「休部」について。 A4の紙に、短い言葉で記されたリリースが流されたのは、選手たちが6キロのダンベルを持って「このトレーニング、きつい」とマットに横たわっていたのと同時刻でした。 これまで、何度も休部、廃部、と報道が先行しました。 そのたびにファンの方々は情報を求め、何ができるかを考え、署名活動をされた方、青い紙でロケットを折って事務局へと送った方々、ゴールデンウィークで交通も宿泊も取るのが容易ではないなか黒鷲旗を見に行った方。 すべてのひとたちが「知りたい」と思うしかなかった。 でも、何一つ語られることはありませんでした。 黒鷲旗の最中、ある記者の方にこんなことを言われました。 「我々もね、こうして選手にぶつけるのはきついんです。だって、選手だって何もわからず、でも頑張っているわけでしょ。話すべき人が話してあげないと、かわいそうだよね。矢面に立つのは選手なんだから」 まさに今日、休部報道を受けての全日本始動会見。 囲み取材で、最も多くの記者に、長い時間囲まれていたのが前田選手でした。 もちろん、聞かれるのは休部報道について。正式な記者会見もないなかでは、表に出てくる選手に聞かざるを得ません。 1つ1つ、丁寧に答えていましたが、初めて全日本に選出された喜びや、自身のプレーを語る前に、別のことを語らなければならない前田選手がとても気の毒でしたし、前田選手が囲まれている間、所在なさそうに部屋のすみにいた他の選手たちも、とても気の毒でした。 企業にも事情がある。それは当然のことです。 ただ、説明責任はあり、紙1枚ではなく、直接の言葉で伝えられる機会はなかったのか。そう考えずにはいられません。 そして、選手はなにも悪くないかと言えば、それも決してそうではない。 女子バレー、ラグビーが存続するということは、男子バレーが存続することの価値を会社に伝えられなかったこと、組み取ってもらえなかったこと、それだけの価値なのだと認めさせることができなかった。残念ながら、それも事実です。 新体制を迎え、結果は伴いませんでしたが、これからにつながる可能性を感じさせる、楽しみなチームでした。 ある選手のひとことが、忘れられません。 「悔しいね」 ブルーロケッツの選手だけでなく、他チームの選手、そしてこれからの未来を担う大学生や高校生を含めた若い選手たち、すべての選手が1人でも多く、望む場所でバレーボールができるように。 ただ寄りかかるだけでなく、自力でその場所を築いていける選手が1人でも増えることを願うとともに、自分のすべきこと、できることを再考しようと思います。
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posted by tanaka yuko |04:34 |
バレーボール |
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