2008年11月17日
豊田合成、有言実行中
今週は小牧・岐阜での男子大会を見てきました。 サントリー、堺はこの週末が初めての生観戦。互いにオリンピック出場選手たちがまだ本調子ではなく、河野監督、中垣内監督とも「ベストには程遠い状態で、また手探り段階」と話してはいましたが、サントリーは大砲のレオナルド選手を中心にやはり手堅く“チーム”としてまとまっていました。 昨年はセッターの栗原選手が前衛時、ブロックの低さを1つの弱点とされていましたが、栗原選手がブロック練習に時間を費やしたであろうことはもちろん、相手がシフトチェンジした際にも後衛との関係性が約束ごととしてしっかり築かれていました。桑田選手がレフトからクロススパイクを打つ際も、サウスポーを生かし、ストレート側のブロック上からクロスを抜いている場面も見られ、今日の豊田合成戦、とくに前半では非常にこのクロススパイクが効果を発していました。ミドル線がクイック、ブロック両面でしっかりと機能しているので、荻野選手、越川選手が不在とはいえ、今季もやはりサントリーは強い。そんな印象を受けました。 土曜に豊田合成に競り負けた後では、「他チームと比べて3ヶ月ぐらいチームづくりが遅れた状態」と中垣内監督は眉をしかめていましたが、日曜のNEC戦からはエンダキ選手、石島選手が本格復帰。セッターの朝長選手は「エンダキへのトスが不安定だった」と反省を述べていましたが、一分のスキすら感じさせないブロック、二段トスを豪快に打ち切るエンダキ選手の迫力は今季も健在。 ラリーが続いた場面で、3枚ブロックに対しても躊躇なく、的確にコースを狙った石島選手のスパイクも圧巻でした。まだ本調子ではないかもしれませんが、ガッツポーズも含め、やはり華のある選手。コートに立つだけで十分な存在感を放っていました。 そんな堺に対してやや気後れしてしまったのか、今日のNECは竹内監督も「見てもらってわかるような情けない試合」と酷評せざるを得ないほど、ミスが続く厳しい試合でした。 とはいえ、まだ4試合を終えたばかり。新人の菅選手、柴小屋選手もこの週末には試合経験を積み、新たな可能性を感じさせています。ダニエル選手をオポに、前田選手をサイドに据えたことでサーブカット時のコミュニケーションも図られ、サントリー戦ではかなり前向きな方向へチームが回りだしていました。開幕から勝ち星がないとネガティブに捉えるのではなく、まだこれから、と切り替えて、割り切って次節のホームゲームで思い切った試合を見せてほしいものです。 ホームゲームを1勝1敗のタイで終えた豊田合成。 今週見た4チームのなかで、一番チームとしての成長が垣間見えたのが豊田合成でした。 まずその1つが、試合終了直後にコートで栄養補助食品のゼリー飲料を摂取していた姿でした。 運動後に身体に蓄積する疲労を除去するためには、運動後、少しでも早い時間にアミノ酸やビタミンなど、疲労回復要素のある必要栄養素を摂取することが好ましいとされています。これまでも控え室に引き上げれば、豊田合成の選手たちはすぐにゼリー飲料や、スポーツドリンク、サプリメントなどで栄養摂取をしていたそうなのですが、開幕2戦を終え、「勝つためにもっと徹底させて、できることをすべてやろう」と選手側からの提案で、今週から試合終了直後にコートでの栄養摂取が行われるようになりました。 今季から、豊田合成は管理栄養士の川端さんがスタッフの一員に加わりましたが、今回の提案は川端さんからの提起ではなく、選手からの要求だったというのを聞き、このリーグに賭ける豊田合成の本気さが見えたような気がしました。 もう1つ、チームとしての成長を感じ取れたことがあります。 このリーグ開幕前、松田監督はチーム内競争を激化させることを1つの目的として、レギュラー組をAランクとし、以下、B、Cと3つに選手を区分しました。 少し話は逸れますが、北京オリンピック前のフェンシング日本代表でも、メダル獲得の可能性が最も高いとされた男女フルーレを重点的に強化してきました。エペ、サーブルといったいわば「ランク外」の選手には、費用面でも大きな負担が課せられていました。 オリンピックでのメダル獲得という大義名分のもと、結果至上主義に伴う決断とはいえど、冷遇される選手たちにとっては心地いいものではありませんでした。 でも、それらすべてをも間違いではなかったと認めさせたのが、「フェンシングはフルーレだけじゃない」と奮起して成し遂げた、全階級出場という快挙達成であり、常に「Aランク」として期待をかけられ続けながらも、見事に日本史上初のメダル獲得を成し遂げた太田雄貴選手の活躍でした。 豊田合成のランク分けもおそらく同様ではないでしょうか。 Aランクと位置されても、そこに甘えているだけならばその位置は絶対ではなく、それまで受けた厚遇がすぐに覆る恐れがあり、たとえCランクであろうとチャンスがないわけではなく、それを掴めるか否かは自分の努力次第。 日曜のサントリー戦で、途中出場後、オポジットに入って24得点を挙げた福島選手も、実は松田監督のなかで、開幕前は「Aランクには程遠かった」選手だったそうです。 それでも、サントリー戦で出場チャンスをつかみ、「約束事は守られていなかったが、ジャンプ力、思い、たまっていたものを出していた。よかったと思います」と松田監督からも合格点を与えられました。 サーブの強化、栄養面の徹底、ランク付けによる競争意識の激化、開幕前に打ち出していた要素が現時点ではすべて形となって表れています。まだまだリーグは始まったばかり、これからが長い戦いではありますが、また来週、どんな姿ガ見られるか、とても楽しみなチームであることに違いはありません。 今週の土曜、小牧の試合では選手のサインボール投げ入れ時に捕球を誤り、顔面に直撃してしまった方が片目のコンタクトレンズを破損してしまったと聞きました。 選手たち直筆の2つはないサインボール、とても貴重であることは確かですが、来場される方々は、どうぞケガのないよう捕球時には十分気をつけて下さい。次週もVプレミアリーグ男子大会を見に行く予定です。
posted by tanaka yuko |00:50 |
バレーボール |
コメント(2) |
この記事に対するコメント一覧
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豊田合成、有言実行中
はじめまして。
私も小牧の試合を観戦しました。
昨年約10年ぶりに会場でバレーを見て楽しくて今年も行ってしまいました。
よく見ていた頃の豊田合成はまだ下部リーグで入替戦にも行けなかったチームで、
この10年、選手、スタッフともにがんばってきたんだ、と思います。
地元にチームがあれば、試合も必ずありますし、がんばってもらいたいものです。
サインボールの補球は結構難しいものなんですね。
数個飛んできて、そのうちの一つを指先ではじいたのですが捻挫してました。
コンタクト破損に比べたら軽いものですが、気をつけたいと思います。
だって、今も痛いんですから。
posted by 亜瑚 | 2008-11-17 02:17
豊田合成、有言実行中
>亜瑚さん
コメントありがとうございます。
指の痛みはなくなりましたか?
弾いてしまうとつき指をしてしまったり、思わぬ怪我をすることがありますので、気をつけて下さいね。
再来週も豊田合成のホームゲームが愛知・春日井で行われます。ご注目下さい。
ありがとうございました。
posted by たなかゆうこ | 2008-11-24 04:10


