2008年07月11日

Pakleni #2 Vori, Sulic and Them 3/3

 バーバラはこう続けました。

 スリッチは本当に素晴らしい選手だった。当時のヴォリよりもずっと上手かった。
 彼は事故によって五輪出場を奪われ、1年以上を治療に費やしたと思う。奪われた
のは五輪出場だけじゃない、新しく結んだクラブとの契約も破棄されたはずよ。
 ヴォリはスタメン起用されて、どんどん伸びていった。正直あんなに上手くなるとは
みんな思っていなかったかもしれない。
 ヴォリが与えられた場に見合う、期待を大きく上回る活躍をしたのは、彼も見えない
ところで多くの努力を積み重ねたからだと思うの、あくまでも私の想像だけれど・・・。

 うん、うん・・・ハンカチで目を抑えて、ただ頷いていました。
 懸命にリハビリに励むスリッチ選手とコートで必死に走りこむヴォリ選手、金メダル
を得たヴォリ選手と五輪をテレビで見つめるスリッチ選手。4年前のそこまでの状況を
見る術も知る術もなかった私だけれど、2人の姿は目に浮かぶようでした・・・想像だと
言うヴォリ選手のことも、恐らくはバーバラの言葉通りなのだろうと。
 そして、座っているときに膝をさするジョンバの癖、試合中に時折手を気にするペロ
の横顔、「怪我を抱えていない?大丈夫?」と訊ねても「ハンドボール選手なら誰でも
どこかに故障は持っているからね。いずれにしてもありがとう。僕のは心配ないよ」と
答えるヴェニオの静かな微笑み。そういったことが不意に思い出され、涙が止まらなく
なりました。もっともっと、話すことがあった、そんな気がして・・・。

 最終予選の2週間前にジョンバは脚の手術を受けていました。今年に入って2度目の
手術だったと思います。私が見ている限り抱えていた痛みは相当なもので、最終予選
後に再び手術の必要があるかも、と話してもいました。しかし代表としてチームに所属
している間、大袈裟に脚を引きずるようなことを絶対に彼はしませんでした。プロとして
のプライド以前の問題だと私は思っています。

 ペロは予選が終わって間もなく、手の手術を受けました。経過は良好ですが、まだ
リハビリ期間中で、五輪に間に合うかどうかをチェルバル監督が心配している状況に
あります。

 スリッチ選手は事故の後、1年のリハビリを経て怪我を克服。現在はスロヴェニアの
強豪チーム、チェリエに所属しています。事前合宿のメンバーに入っているかは確認
がとれていませんが、Euro08でも活躍していましたし、北京入りする可能性は十分に
あるでしょう。(追記:スリッチ選手は1次合宿のメンバー22名に選出されていました!)

 ヴォリ選手は深刻な怪我を抱えてはいないようです(最終予選時)。 
 余談ですが、私と50cm近い身長差がある彼を見上げながら「本当に背が高いわね」
と告げると、「うん、(自分は)とても高いよね。(ゆきは)とても小さいね」と答えました。
一瞬の沈黙の後、「英語の教科書のような会話だよね」と私が言うと、噴き出し笑いを
して頷き、「北京に来る?」と普通の会話(?)をしてくれました。

 五輪までひと月をきり、きっと合宿で歯を食いしばっている頃です。
 バリッチ選手が五輪への抱負として言った「みんなが怪我のないように」という言葉。
 心からそうであるように願いながら・・・Idemo, Hrvatska!


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posted by yuki |00:33 | Hrvatska!! | コメント(0) | トラックバック(0)
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