2008年10月19日
手話とノールックパス
sign = 暗号 合図 合図すること
一昨日の午後、秋晴れの暖かい陽射しに誘われて近くのショッピングモールへ。
特別な目的があってお店に行くわけではなかったので、まず最上階まで行こうと
エスカレーターに載りました。途中、通過した階が何階だったのだろうと振り返った
とき、2段後ろに続いていた2人の男性たちがじっと見つめ合っている姿が私の視界
に入り、ほぼ同時に2人が手話をしていることに気付きました。
手話は英語でSign Languageと言います。Hand Languageではありません。本格的に
習得している知人から手話はアイコンタクトが非常に大事であること、主に使用する手
だけではなく、目、表情含め体全体を使い表現することなどを聞いたことがありました。
英語で示されるようにSignは手だけではなく、自身全てなのですね。
前記の「見つめ合っている」というのは端的すぎる表現で、「お互いが体全体を使い
意志を伝達し合っている」というのが実際の姿に近いです。そしてその光景はとても
美しく私の心に残りました。今までに何度か手話をしている方々を見たことはあります
が全体像として捉えたことがなく、お互いが視線を相手から離さないことを今回改めて
知ったからなのだと思います。
帰宅してから、ふと、最近見た画像が頭に浮かびました。ちょっとした話題になって
いたせいもあるのですが月刊ハンドボール10月号に掲載されている東選手のバック
パスの写真です。この写真を見たとき、「バックパスもノールックパスの分類に入る
のよねえ、きっと。それも視線が合うか合わないか次第なのかしら。意味からすると」
などと考えながら、過去に見た様々なパスを思い出していました。
自分に関しては、試合の中でシュートの華やかさに感嘆することは多いけれども、
それはその場の限りの感動であることが多く、長く記憶に残るのは巧みなノールック
パスやバックパスです。「点が入った」という情報と共にインプットされるシュートは
同じ情報のシーンが数多くありすぎるせいか個々の記憶としては曖昧なものがあり、
「誰々は誰々に視線を合わさずしてこんな素晴らしいバスを送った」という情報と共に
インプットされるパスシーンの方がより鮮明な記憶として残るからなのでしょう。
ノールックパスについて、例えばハンドボールでクロアチアのバリッチ選手がポストの
ヴォリ選手にノールックパスを送ったとき。「何故あれがとれるんだ!」というようなパス
であったりします。ヴォリ選手がほぼ静止の状態でも驚きますが、動きを伴いながら
キャッチするパスもあります。そうなると「どうしてそこにくるのがわかるんだ!!」と首を
傾げるばかり。『あうん』の呼吸は訓練のたまもの、共に長い訓練の中でお互い言葉を
用いずの意志伝達ができるようになっているのですね。お互いにだけ通じる"Sign"(と
いう言葉が一番ふさわしいように感じます)がそこにあって、ボールを繋ぐことが可能
なのでしょう。『"sign"がないことが"sign"』という神秘的にすら感じる世界です。
視線を合わして体全体で表現される言葉、Sign Language。
視線を合わさずして渡したい相手にボールをパスする、No Look Pass。
その瞬間のアイコンタクトについては正反対ですが、相手へ自分の意志(意図)が
伝わっている、その点で共通しています。
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posted by yuki |11:19 |
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