2011年12月04日
勝ち点2差の中に3チームがひしめき合い迎えたJ1最終節。それぞれの試合の結果如何によっては、いずれのチームにも優勝の可能性があった。
全試合同時刻開催の最終節、首位柏は浦和と、2位名古屋が新潟と、そして3位のG大阪は清水と、いずれもアウェーで対戦するという奇遇なシチュエーションとなった。
最初に試合が動いたのはアウトソーシング日本平。伊藤翔がヘッドでGOALを決めて清水が先制した。
【 清水 1-0 G大阪 】
フランス帰り2年目の伊藤はこれがJ1初GOAL。かつて“和製アンリ”とまで呼ばれながらなかなか結果を残せずにいた男のGOALは、清水に勢いを与えるように思われた。
逆に、3位G大阪は勝利以外に“道”がないだけにこれで尻に火が点いた。
29分、埼玉スタジアムのスコアが動く。GOAL前の混戦から左に流れたボールを、ジョルジ・ワグネルが速くて抑えの効いた弾道でGOALに突き刺した。
【 浦和 0-1 柏 】
勝てば他会場の結果に関係なく自力で優勝を決められる柏が、喉から手が出るほど欲しかった先制点をあげた。東北電力ビッグスワンはスコアレスのまま。柏が優勝に一歩前進した。
とはいえ、追いかける2チームも易々と優勝を与えるわけにはいかない!
まずG大阪が31分と39分にイ・グノの連続で逆転。再び優勝に望みを繋ぐ状況に戻した。
【 清水 1-2 G大阪 】
しかし、柏の勢いは止まらない。イ・グノが静岡で逆転GOALを決める1分前、37分に再びGOAL前の混戦から橋本がGOALを背にしながら、オーバーヘッド気味で浮き球シュートを決めリードを拡げる。
【 浦和 0-2 柏 】
前半終了。
前半のスコアのみで勝ち点を算出すると…。
1位 柏 72
2位 G大阪 70
3位 名古屋 69
名古屋もビッグスワンで気迫のこもったプレーを見せていたが、ケネディのシュートがポストを叩くなど、どうしてもGOALを割れずにいた。
後半開始程なくして、1分ごとに各スタジアムのスコアが動いた。
まずG大阪が52分に追加点をあげた。二川が右足シュートをGOALに突き刺し点差は2点に。清水も力はあるチームだが、優勝への執念と西野監督最後のゲームを勝利で飾りたいであろうG大阪の前に、ここから追い付くとはなかなか考えにくい。
その1分後埼玉スタジアムで浦和が1点を返した。直前にも惜しいシュートを放っていた柏木がヘッドでGOALを決め1-2に。大不振だった今季を象徴するかのように、前半あまり良いところのなかった浦和がようやく意地を見せた形となった。
54分にはビッグスワンのスコアが遂に動いた。GOAL前で得たFKを玉田が蹴ると、ボールは壁を越えて右ポストを叩きながらGOALにイン。厚かった新潟DFの壁をこじ開け、ようやく名古屋が先制した。
【 清水 1-3 G大阪 】
【 浦和 1-2 柏 】
【 新潟 0-1 名古屋 】
俄然面白くなってきた。
こうなると気に掛かるのが追い上げられた首位チームの動向だ。G大阪は2点差でリード、遂に先制点をあげた名古屋は集中したDFで新潟にGOALを許しそうな気配がない。1点を返した浦和がやや盛り返してきているだけに、柏がこの後をどう戦うかが優勝の行方に直結するように思えた。もし、追い付かれれば名古屋が優勝となる。
2011年J1の趨勢が決したのは76分だった。
クリアボールを拾った柏・茨田が、チップ気味?のボール(あれはシュートだったのだろうか?)を前方に送ると、GK手前でバウンドしたボールが不規則な回転で跳ね、GK加藤のキャッチミスを誘いGOAL内へ。
【 浦和 1-3 柏 】
これで勝負あった。残り時間を考えても優勝に大きく近付いた1点だった。
結局、この後、各スタジアムのスコアが動くことはなくタイプアップ。
柏レイソルが悲願の初優勝を成し遂げた。
上位3チームいずれも勝利をあげての最終結果だけに、惜しくも優勝に手が届かなかった2チームもまだ「致し方なし」と諦めも付くだろう。
J2からの昇格チームの優勝は史上初。カテゴリーは違えどJ2→J1で連覇を達成したことになる。これは世界を見渡してもなかなか例がないある意味快挙である。ちょっと考えてみても、オットー・レーハーゲルが指揮していた頃のカイザース・ラウテルンが、90年代に1回昇格即ブンデス制覇を成し遂げたことぐらいしか思い浮かばない。
加えて、現役の日本代表がいない(過去に北嶋と水野が数CAPあるくらいでは!?)チームの優勝というのも、恐らく初ではないだろうか。
強いチームとはわりとメンバーを固定しがちになるものだが、柏に関してはそれは当てはまらない。
突出した選手はいないものの、名や実ではなく、常に競争の中からスタメンを勝ち取ったその時最高の選手たちを起用するという、昨季J2を戦っていた頃から続けてきたスタイルを踏襲し続けることで結果を残した。
誰が…というよりも平均点を上回る活躍をした選手がたくさんいたという印象だ。
なので、できれば優勝チームから選定したいMVPを選ぶとなると結構難しい。期間期間で印象に残る貢献した選手は多数いるが、年間を通しての貢献度となると、やはりブラジル人コンビのジョルジ・ワグネルとレアンドロ・ドミンゲスということになるだろうか。。。
掟破りを承知のうえで選ぶとすると、やっぱりネルシーニョ監督がどうしても一番になってしまう。
知略家として名高いこの名将のすごいところは、才知に富むだけでなく、決してブレないところにあると思う。指導、選手の起用法、試合の流れを読む力、マジックと称される采配、後から振り返っても矛盾を感じさせるところがほとんどなさそうなくらいブレがないことには、ただひたすら唸らされる。
だから、レギュラーに固定されなくとも選手から不満が漏れてこない(勝っているチームだから…というのもあるだろうが)。ベテランから中堅、若手がひしめくチームにあって、平等な競争原理を(完璧に)もたらすということは、実はすごいこと!なのではないかと思う。
STAR☆軍団だったヴェルディ時代はさすがにもっと選手を固定していたと思うが、若くフレッシュな選手が多い柏だからこそ、その現状にあったやり方を遂行したということなのだろうか??
つい先日、『ネルシーニョ すべては勝利のために』という書籍が刊行された。
「まだ優勝も決まってないのに…何て気が早い」と思ったものだが、実際に優勝が決まった今、ちょっとその本に目を通してみたいと思う。
柏はJ1に優勝したことで世界クラブ選手権への出場権を手中にしたことになる。
J1優勝の美酒に酔いしれる間もなく、8日の開幕試合でオークランドシティ(オセアニア代表)と対戦するが、ここは普段通りの戦いができれば勝ち抜けるだろう。続くモンテレイ(北中米カリブ海代表)戦はかなり苦戦を強いられる試合になることが予想されるが、何とかここを勝ち上がってサントス(南米代表)との準決勝が観たいものだ。
お馴染みのネイマールやガンソを擁する母国&王国の強豪相手にネルシーニョがどう挑むのかに非常に興味がある…というか、それを是非とも観てみたい。
posted by JIN18 |00:14 |
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2011年11月25日
前回の項でも簡単に触れた通り、フレドリク・ユングベリ見たさで敢行した先週末の清水遠征。一番の目的はまさにそこだったわけだが、併せて久しぶりにそのプレーを拝みたい選手が清水にはいた。
高原直泰と小野伸二。
長く日本サッカーの屋台骨を担ってきたいわゆる“黄金世代”の面々である。
【GK】
1.榎本達也 (横浜→徳島)
18.南 雄太 (柏→熊本)
-- 曽ケ端準 (鹿島)
【DF】
2.手島和希 (京都→引退)
3.辻本茂輝 (京都→徳島→佐川印刷→FC大阪→引退)
4.石川竜也 (筑波大→鹿島→東京V→山形)
5.加地 亮 (C大阪→大分→FC東京→G大阪)
12.中田浩二 (鹿島→マルセイユ→バーゼル→鹿島)
17.氏家英行 (大宮→草津→図南→前橋)
【MF】
6.稲本潤一 (G大阪→アーセナル→フラム→WBA→カーディフ・シティ→WBA→ガラタサライ→フランクフルト
→レンヌ→川崎F)
7.酒井友之 (市原→名古屋→浦和→浦和→神戸→藤枝MY→ペリタ・ジャヤ→ペルセワ・ワメナ)
8.小笠原満男 (鹿島→メッシーナ→鹿島)
10.本山雅志 (鹿島)
11.遠藤保仁 (京都→G大阪)
13.小野伸二 (浦和→フェイエノールト→浦和→ボーフム→清水)
【FW】
9.高原直泰 (磐田→ボカ・ジュニオルス→ハンブルガーSV→フランクフルト→浦和→水原三星→清水)
14.永井雄一郎 (カールスルーエ→浦和→清水)
15.高田保則 (平塚→横浜FC→草津→?)
16.播戸竜二 (G大阪→札幌→神戸→G大阪→C大阪)
上記メンバーは日本がFIFA主催の国際大会で初めて決勝に進出した1999年のナイジェリアWユースの時の代表チームだ。もう12年も前になる同大会は、旅先のハンガリーでTVの画面にかじりつき、毎試合熱い視線を注いで観戦したものだった。
一体感を出すためだったか?大会途中からはほぼチーム全員坊主頭になっていたが、“伊達男”中田浩まで丸刈りに変貌したのには大変驚いたことをよく覚えている。
丸坊主軍団の快進撃は続き、フォルランやチェヴァントンのいるウルグアイに準決勝で勝った時は本当に夢を見ているようだった。現実であることがにわかには信じられなかった。無理もない。まだA代表がW杯にようやく初出場した翌年のこと。ユース代表とはいえ、世界の舞台で次々に勝ち上がっていく事実をどう受け止めて捉えて良いか分からず、戸惑っていたのだと思う。
決勝でチャヴィのいるスペインに完敗を喫したとはいえ、「すごいことをやってのけた!」と、とにかく興奮したことを覚えている。小野と本山は大会ベストイレブンにも選ばれた。
同大会のメンバーをベースにした2000年のシドニー五輪でもベスト8進出(もっと勝てていた気もする)、自国開催の日韓W杯ではベスト16の成績を収めた。
海外移籍する選手が増えてきたのもこの頃で、まさに黄金世代の前途は洋々であるように思われた。彼らの才能を信じ、その成功と躍進を疑うことすら知らなかった時代だった。
しかし、総決算となるはずだったドイツW杯で大惨敗を喫すると、好転していた歯車に狂いが生じるようになる。
溢れんばかりの才を持っていた黄金世代も故障やコンディション不良から、次第に代表から遠のいていき、Wユース準Vメンバーの中で、昨年の南アW杯に出場したのは遠藤保仁と稲本潤一のみ。
若々しかった彼らも歳を取りベテランと呼ばれる頃合いに差し掛かってきた。
実際、既に現役を退いている選手もいる。
高原や小野があと何年現役を続けるかは知る由もないが、もしかすると眼前でプレーを目にする機会はそう多くないかもしれない。そう思うと一旦どうしても生でそのプレーを観ておきたいと思った。
2人にユングベリを交えた“トリオ・ザ・スキンヘッド”がどんなコンビネーションを魅せてくれるかも楽しみだった。
しかし…。
試合10日前の11月10日、小野が練習中に左膝を負傷、全治4週間という診断結果で柏戦どころか、今シーズンの残り試合の出場が事実上アウトに。
何度も怪我に泣かされてきたこれまでの現役生活だが、ここで小野のプレーを久しぶりに観ることができなかったのは本当に残念だった。
その分もと期待した高原も大した見せ場を作ることなく同点にされた後の67分に交代で退いた。やはり全盛期のキレは望むべくもなく、ピッチに倒される場面ばかりがやけに目に付いた。
新世紀前後のブレイク具合からすると、その後そこからくる期待値ほどの成功を収めたとはいえないかもしれないが、2人には何とかもう一花を咲かせてほしい。
今季はちょっと難しそうだが、来季また、トリオ・ザ・スキンヘッドをどこかで拝みに行きたいと思う。
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2011年09月14日
横浜FCに前柏の“マジシャン”フランサが加入した。キング・カズとの二人合わせて79歳2TOPを、例え一瞬だけでも観たいと思い、西が丘で開催されたvs愛媛FC戦に足を運んだ。
しかし、チケット購入直後、フランサは練習中に負傷して全治3週間。当然?驚異的な回復力など発揮するはずもなく…。カズもベンチ入りこそしたものの、この日は最後まで出番がなかった。
2人の欠場で試合への興味が薄れるかとも思われたが、ゲーム自体は結構楽しめるものだった。愛媛FCが思った以上に良いチームだったからだ。愛媛FCを直に目にするのは昨年日立台で観て以来これが二度目。当時から整備されたDF陣が堅い!という印象があったが、この日は一層その思いを強くした。
個々のテクニックなんかは恐らく横浜FCのほうが上なのだろうが、組織力やそれを生かしたDF、攻守の連動という点では一見して愛媛FCのほうが完成されていることがよく分かった。当然、チーム力も愛媛FCのほうが上回ると感じたし、実際押し気味に試合を進めていた。
ベテランFW福田健二もいぶし銀の活躍ぶり。ハイボールの競り合いではほとんどDFに勝ってた。シュートはそんなになかったが、前線でボールをキープしてよくタメを作っていた。
単なる潰し屋ではなく散らしのセンスも感じられたボランチの越智亮介、攻守に俊足ぶりが光った左SBの前野貴徳、そして先の五輪代表にも選出された快足FW齋藤学と、個々に目を惹いた選手もいた。何れも若い選手なので、近い将来(昇格或いは移籍などで)J1で拝む可能性も十分有り得る。
試合は73分に齋藤が左から中央へ切れ込んできて放ったシュート が決まって1-0で愛媛が勝利。
素人目にも愛媛のほうが良いサッカーをしていると感じられたくらいなので、この勝ちは順当だったと思う。
チームを率いる指揮官はクロアチア人のイヴィツァ・バルバリッチ。どこかで聞いたことがある名前と思いきや、1988年のソウル五輪でユーゴ代表としてプレーしていた。
オシムやPIXYはいうに及ばず、ペトロヴィッチ(広島)、バルバリッチと旧ユーゴは選手だけでなく好指導者も続々と輩出する。案外、選手よりも先にこの指揮官のほうがJ1クラブから注目を集めていたりして…!?
去年から何度かJ2の試合に足を運ぶ機会があるが、組織や戦術はJ1とそれほど大差はないとこの日改めて思った。違いはGOALに近いエリアでのアイディア…というか、そこを打開できる個の力と精度。それができる選手は、やっぱJ1に行くのだろう。
(春先の群馬でコイツは使える!と見初めたラフィーニャが、今やG大阪で活躍してるのには予想以上 でビックリだが…)。
残念ながらフランサ&ギングは拝めなかったが、今季中に横浜FCの試合にもう1回は足を運んで、是非とも超絶2TOPに熱視線を注ぎたい。

posted by JIN18 |22:22 |
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2011年05月16日
全ての試合を生観戦している立場ではないが、そういえば実際にスタジアムに足を運んで、眼前でFC東京の勝利を久しく目の当たりにしていない気がする。
前橋へ向かう道中、ふと、そんなことを思ったのだが、とある専門誌を拡げてみると「(FC東京は)昨季ホームで1勝しかあげていない」との行が。
なるほど。
とにかくチームが奮わなかった昨シーズン。味スタ観戦が主である身としては、勝ち試合になかなかお目に掛かれなかったのも当然だ。
まさか?のJ2落ちを喫し、心機一転迎えたはずの新シーズン。
震災余波の影響もあり(日程変更など)、なかなかタイミングが合わなかったため、この日が今季のFC東京初観戦となったわけだが、開幕以来どうにも状況は芳しくない。前節、カターレ富山を羽生の涙のGOALでようやく1-0と下したが、昇格争いのライバルになりそうな千葉に0-3で完敗を喫するなど、戦前の独走予想とは裏腹なここまでの道のり。
選手が「J2をなめていた」ということは決してないだろうが、ここまで足踏みをするとは正直想定外だった。
結論からいうならば、この日のザスパ草津戦も良いところなく逆転負け。内容的にもほとんど見るべきものがなかった。道のりは尚険しい。
間違いなくこの日のFC東京を一つ悩ませたのが、正田醤油スタジアムに吹きすさぶ上州の風だった。平地に対してすり鉢状に位置するピッチの左右が風上と風下にハッキリ分かれていたが、風上から蹴ったゴールキックが楽にハーフラインを超えるのに対して、風下からのそれはビックリするくらいグングン押し戻され、容易にハーフラインに達しないこともあるほど。ハイボールは元より短めに浮かせたボールの処理にも、かなり神経を使わざるをえないコンディションだった。
対する草津はまさに地の利というべきか。普段から本拠地として使用しているだけあって、そういった条件を理解、加味したうえでの生かした絶妙なパス出しも結構目に付いた。
正直、ホームとはいえ(一応)格上相手ということで、もう少し引いてくるのではないかと見ていたが、立ち上がりから予想以上に草津が積極的だった。組織力やコンパクトさという点では、この日のFC東京より遙かに整備されていたし、どこかで落ちると見ていた走力、運動量は最後まで切れることなく、集中力も維持されていた。
そして希有な存在だったのが、前線のブラジル人2人だ。特に2GOALをあげて逆転勝利の立役者となったラフィーニャは、スピードとキレのあるドリブルで突破力を有し、開始わずかで危険な存在であることがすぐに窺えた。個人的にはJ1でも早期に十分活躍できるレベルにあると見受けた。
このラフィーニャが前線でボールを受けてキープ力を生かしてタメを作り、そこから繋いでサイドに展開し、後ろから上がってきたSBがクロスを供給するという形が幾度も見られたが、淀みない流麗な展開は、それがチームの攻撃の形としてしっかり意思統一され、トレーニングなどで熟成されたであろうことが容易に察せられた。
キャプテン松下裕樹を筆頭にした中盤以降のDFも非常にしぶとい。
チームを率いる副島博志監督は、2000年にC大阪で優勝争いを演じるなど経験も豊富な指導者で、草津では昨年から指揮を執っているが、なかなかに良いチームを造っている。2年目を迎えた今季は自身のやり方もそれなりに浸透しているだろうし、チームとしてもそこに対するブレがなく自信を持っているように感じられた。
立ち上がりからどちらに流れるか分からないまま推移するなか、梶山陽平がPKを決めて先制したFC東京が、これでようやく試合の流れを手繰り寄せるかと思いきや!わずか3分後に同点弾を叩き込まれたことから、再び試合は混沌としてしまった。
風下から繰り出すボールの戻され方が半端ないだけに、FC東京がこの風に慣れていないとすれば、後半風下から攻め上がるのはかなり苦労することが察せられた。それだけに、前半でリードを奪えなければ相当苦しくなるように思えたが、タイスコアのままでハーフタイムを迎え、そして、その悪い予感が的中するばかりか逆転GOALまで叩き込まれてしまった。。。
石川直宏、平山相太、米本拓司といった本来の主力を怪我で欠くことにくわえ、ロベルト・セザー、ペドロ・ジュニオールといったブラジル人FWもスタメン落ち。5節を終えた段でわずか2GOALと攻撃力が大きく半減しているという現況に、そういったエクスキューズがあるのは確かではある。平山がいて、石川がいて…というスタイルが本来の形であるとするならば、彼らを欠く今思うように攻撃が構築できないというのは、それぞれが替えの効くタイプでないだけに致し方ない面はある。
が!それでも個々の能力はいざ知らず、チームとして攻守においてFC東京が草津の後塵を拝していたのは間違いない。とにかくボールを持っている選手(出し手)と、そのパスを受ける選手以外の動きがあまりにも乏しい。ほとんど立ったまま傍観している選手の何と多いことか!草津の流麗なサイド攻撃にあった、使われることを信じて走る第3の動きはほぼ皆無。鈴木達也などは個人で局面の打開を計ろうとしていたが、ミスも多く相手が2人で潰しにくれば容易に決定機創出までには至らない。
梶山も羽生直剛が入ってポジションを一つ下げてからは、ようやくボールを散らして捌く場面も出てきたが、前半のTOP下においては正直それほど機能していたようには映らなかった。普段、平山に収めて展開しているような形を高松大樹に求めていたのかもしれないが、当然、同様に収まろうはずもなく。両SBには脆さと弱さだけしか印象がないし、鈴木達也の反対側に位置した谷澤ももう一つの出来。
正直、サイドから崩したいのか?そこを有利にするためにまず中央を突くのか?チームとしてどう攻めたいのか、何をしたいのかが全く分からなかった。流れのなかから点が奪える予感は皆無だった。
DF面でもサイドが心許ないし、中央の今野泰幸が一人粘りのDFで奮闘している有様。草津に奪われた2点はいずれもキッチリ崩されてのものだった。
個人的には悪かった去年の状態と何も変わっていないと感じた。特に得点力不足は深刻だ。観戦していてもGOALに決まるシュートを打つ選手が思い浮かばないのだから。攻守の組織的練度を高めるのも重要だが、フィニッシュを期待できる選手の獲得も急務ではないか。(ホント!完全移籍で仙台へ移籍した赤嶺真吾や、元々FC東京ユース育ちでこの日に2GOALを決めたイ・チュンソンすら恋しくなってしまう)
怪我で離脱した主力が戻って、高さや強さといったその圧倒的なポテンシャルを発揮すれば、状況は多少なりとも好転するだろうが、ここまでの戦いぶりを見ても分かるとおり、今のところJ2のなかでFC東京が飛び抜けた存在でないのは間違いない。
開幕してまだ6試合が終わっただけと捉えることもできる。1シーズンを通して、最終的に昇格圏内に入ることが一番肝要なのは確かだ。
しかし、いつか状態が上がるだろう。最後には何とかなるだろう。そう思っていたら、結局憂き目に遭ったのが昨シーズンではなかったか!?この日の試合を観ていると、また、チームを取り巻く状況が同じような感覚に捕らわれはしないかと、ふと、心配になった。
J2において、ほぼ例外なく、相手は(一応)格上に一泡吹かそうという気概で挑んでくるはず。それを受けて立つという受け身のスタンスではこの先も厳しいだろう。
草津の面々が溌剌とプレーしていたように、もっと積極的にがむしゃらにならないとなかなか状況は好転しないように思う。もちろん選手は皆勝利を目指して頑張っていたには違いないが、本当にファイトしているのが伝わってきたのは今野だけだった(GKは別にして)。今の状態ではどこが相手でも全く押し込める気がしない。
思うようにいかず空転していた面もあったのだろうが、昨季のように取り返しが付かなくなる前に、何らかの手を施してほしい。
今ならまだ間に合う。
posted by JIN18 |00:50 |
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2010年12月09日
名古屋が遂にJ1初優勝を成し遂げた。
1993年のJリーグ創設以来18年目の悲願。“Jのお荷物”とまでいわれた当時の姿を知る者としては、やはり感慨深いものがある。
今季34試合の成績は23勝3分8敗の勝ち点72。2位のG大阪に勝ち点10もの大差を付けての優勝は、ぶっちぎりといってもいい。ちなみにこの23勝という勝ち星は、18チームの1シーズン制になってからの最多勝利数だとか。
総得点数54はリーグで5番目に多く、総失点数37は3番目に少ない数字になる。
正直、優勝チームの残した数字としては、それほど際立ったものではない。それでも他を大きく引き離して覇権を掴むことができたのは、ひとえに勝負強さの賜物といって差し支えないだろう。
今季1点差で勝利した試合は何と!16試合もある。常にBestな内容でなくとも、勝利だけは絶対に逃さないというこの勝負強さは特筆もの。伝統的に?闘志を内に秘めるタイプの選手が多いと見るが、PIXY監督をはじめ闘莉王といった気持ちを全面に出すファイターたちのパーソナリティが、良い方向に作用した結果がそこに繋がったと見る。
そうなればJでも屈指のタレント集団だけに強い。
GK楢﨑、DF闘莉王、MFダニルソン、FWケネディ。各ポジションに軸となる選手が揃い、増川、田中隼、中村直、金崎、マギヌン、玉田…etc周りを固める選手の質も高い。
移籍市場などでこれだけ選手を集めれば勝って当然との声も聞こえてきそうだが、PIXY就任以来やみくもにあれもこれもと手を出してきたわけではない。強化の観点から必要な選手をチョイスし獲得、実際にそれらの選手が結果を残してきたという点で、勝つための一つの手法を講じたと捉えたい。
数年来の世界的な不況の煽りを食ってか、昨今なかなかチーム強化のための投資という点で各チーム慎重になっている姿が窺えるが、強いわけでもなく熟成もされていないチームが結果を残すには、やはりそれなりの“動き”が必要だという表れだと思う。
本気でタイトルを狙いたいと考えるチームにとっては、一つの指針…刺激になったのではないだろうか。
選手として名古屋のレジェンドとなったPIXYが監督として帰ってきて優勝したのも感慨深い。
選手として1995年にMVPを獲得し、今年は最優秀監督に輝いた。もちろんこれはJ史上初の快挙!PIXYには華やかな舞台がよく似合う。
ヴェンゲル時代を頂点とすると、それ以外のシーズンではイマイチ成果をあげることができなかった名古屋にとって、PIXYの監督就任はまさに切り札だったはず。
“このクラブのレジェンドをして悲願を成し遂げることができなければ、この先永久に優勝することなどできようはずもない”
それくらいの本気の覚悟がフロントを含めたチーム全体にあったからこそ、惜しみないバックアップを与え、チーム一丸となって優勝に邁進することができたのではないか。
正直、監督が口にするほど今季は“スペクタクル”だとか“美しさ”は感じなかった(初年度2節の浦和戦が最高のゲームだったと個人的には思う)が、チームとしてブレてない姿は十分に伝わってきた。
また、チーム一丸の一つの証が、楢﨑のMVP受賞ではないだろうか。
年間Best11には楢﨑の他に闘莉王、増川、ダニルソン、ケネディが選出されている。ケネディは磐田の前田とともにTOPスコアラーにも輝いた。
各ポジションに活躍した選手を擁するが、飛び抜けて突出した存在ではない。
そんなチームを全試合フル出場で最後尾から支え、キャプテンとして纏めたからこそ楢﨑が選ばれたのだと思う。被シュート数J最多ながら失点は3番目に少ないというプレーの安定感の素晴らしさも評価されたのだろうが、ただ良いGKというだけであれば、この賞に選ばれることはなかっただろう。
闘莉王は楢﨑の受賞を自分のことのように喜んでいたというが、このチームの“和”“輪”を携えた名古屋が、来季はJ1覇者としてACLに臨む。
折しも本日からUAEを舞台に世界クラブ選手権が開幕する。
次回のそこへの挑戦権を懸けたACL制覇は、来季の名古屋にとっての大きな目標になるはず。PIXYを監督に、今のチームをベースに世界にまで手が届くのであれば、その戦いぶりにはちょっと興味が沸きそう。
その前に天皇杯だ!
こちらもPIXY現役時の1999年以来、久しくタイトルから遠ざかっている。
25日の鹿島戦に勝てば、29日の準決勝ではアビスパ福岡とFC東京の勝者と相まみえることになる。国立でのこの試合は是非とも今季J1覇者を生で観たいと思うので、何とか勝ち上がってきてほしい!
posted by JIN18 |00:06 |
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2010年09月26日
70分、難波宏明と交代でピッチにイン。
ユニフォーム姿になりタッチライン際に歩いてきただけで国立競技場のそこかしこから歓声が沸き上がったが、ピッチに入った際のそれはまさに大歓声だった。
KAZUにとってこの日の富山戦は今季5試合めの出場(7試合ぶり)。これまでの4試合も全て交代からの出場で、プレー時間計わずか29分(1GOAL)。
ピッチでプレーしている姿を拝むのも珍しく成りつつある今日この頃だけに、「20分も眼前で観れるなんて何て幸せなんだろう…」と素で思ってしまった。
そんなKAZUへの想いはかつて『KINGがKINGたる理由』という項で綴ったので割愛するが、走って、ボールに触れて、シュートを打って…時に例え失敗したとしても、もう何をやっても絵になってしまう。
現役引退の平均年齢が26歳(確か)といわれるJリーグにあって、御歳43歳のFWがそこにいるだけである意味奇跡!なのである。
そんなKAZUのプレーを観れただけでも十分満足だったが、何と!GOALまで決めてくれようとは!!
今季、横浜FCの試合は初観戦。それでKAZUが出場してGOALまで決めてしまうとは…。我ながら、何てツイてるんだろう!?と思わずにはいられない。
74分にGOAL前で得たFK。右足で蹴られたボールが、綺麗な弧を描きGOALに吸い込まれていった。
と…。
間髪入れず自ベンチ前へ駆けだしてKAZUダンス披露!!
これはもう倍得したカンジだ(笑)。
さすがに相手を抜き去るようなキレやスピードは望むべくもないが、チームの中ではそれなりに機能している。使いようによってはまだまだ…というか、もっと出場機会があっても良いようにも思えたが…。。。
「老いてますます盛ん」
今季の残り試合はもちろんだが、来年再来年もまだまだ現役で頑張ってほしいモノだ。
posted by JIN18 |23:28 |
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2010年03月09日
2010年のJリーグが開幕した。
優勝候補の筆頭にあげられるのは、やはり何といってもJ1三連覇中の鹿島だろう。
西野体制9年目を迎え、熟成度・戦力的にも西の横綱といっても良さそうなG大阪がその対抗一番手。
いつも惜しいところで覇権を逃す川崎。若手代表選手を多く抱え、スタメンの顔ぶれではこれらのチームに引けを取らないFC東京、積極的な戦力補強で一気に豪華な陣容が整った名古屋が、同じく優勝争いに加わってくると見る向きが多い。
そんな中、開幕節でG大阪と名古屋がいきなりの対戦!今季の行方を占う意味でも、非常に興味深い顔合わせとなった。
オフにアルセーヌ・ヴェンゲル(アーセナル)やカルロ・アンチェロッティ(チェルシー)と会い、それぞれのチームを視察してPIXY監督が得たのは、今季を4-3-3で戦うという結論。常に攻撃サッカーを標榜する同監督らしいし、既存+補強で獲得した戦力を有機的に使うには、非常に面白い試みだと思う。
実際、立ち上がりから名古屋のこの布陣がハマる。中央のジョシュア・ケネディがターゲットとなり、その左右を玉田圭司、金崎夢生が豊富な運動量で掻き回す。
予め予想立てされていたとはいえ、リーグ戦でのお披露目はこの日がお初。当然、研究するには限りがあるだろうし、そういった意味でG大阪が面食らって受け身になり、対応が追い付かない部分が確かにあったのではないか。
名古屋の先制点の形が素晴らしかった。
左の金崎がケネディにクロスを上げた時点で、スコアラーとなる玉田はケネディが落とすことを確信してエリア内に走り込んでいた。全てがドンピシャでハマってGOALが転がり込んできたわけだが、この場面以外でも、味方がボールを持った時の動き出しの良い場面が幾度も目に付いた。
恐らく、キャンプから攻撃の形を相当に確認し、練習を積んできたであろうことが、そこからは伺えた。
4-3-3の布陣で肝になるのは中盤の『3』。相当な運動量とバランス感覚が要求される。
後半の立ち上がりからしばらくG大阪に好機を演出される時間帯があったが、そこでは引いたDFとMFの間のエリアを、遠藤保仁、二川孝広、ルーカスらに上手く突かれた格好。二川のミドルがポストに弾かれるなどツキにも救われたが、CMF吉村圭司をフレッシュなダニルソンに代え、且つリードを奪って以降は、容易にスペースを与えないDFができていた。
一度は追い付かれながらも、68分にケネディが奪ったGOALのリードを守りきってのタイムアップ。強豪相手に幸先の良いスタートを切ったといえる。
まだまだ完成形とはいえないが、今季への大いなる可能性を感じさせてくれたのは確か。PIXY監督初年度、2節の浦和戦で相手にサッカーをさせない完勝を収めた時ほどではないが、何か面白いことをやりそうな予感が漂う。次節はホームで川崎戦と、開幕早々強豪対決が続くが、ここで勝利を収めれば一つ弾みが付きそうだ。
posted by JIN18 |21:32 |
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2010年01月01日
というわけで、天皇杯決勝観戦から2010年蹴球シーズンをスタートさせた方も多いのではないでしょうか。
今年も拙い文章を徒然なるままに綴っていきたいと思いますが、どうぞ宜しくお願い致します。
さて…。
天皇杯決勝から思うところ、浮かぶところを綴っていきますが…。
名古屋がJ創設以来獲得したタイトルは天皇杯2つ。
その2度の栄冠に選手として寄与したのがPIXY監督だった。だけに!神様PIXYを崇める身としては当然名古屋寄りでの観戦、そしてPIXYにとってゲンの良い大会だけに、優勝を期待したのだが…。
多くのタレントを擁する両チームの対戦は非常に興味深い顔合わせだったが、サッカーの“質”の違いを見せたG大阪の快勝劇となった。
マイボールになった時の動き出しの質がとにかく違った。
よどみない動きでボールを繋ぎ、人数が少ない攻めでも際どい場面を創出するG大阪。
対する名古屋のほうは個人能力に依存する攻めで、出し手と受け手以外の第3の動きが乏しく、攻撃に連動性がないだけに、なかなか速く有機的な攻めができない。
交代で入ったイゴール・ブルザノヴィッチやアレックスの役割もイマイチ明確でなく機能もしていなかっただけに、最後は失点を連ねすぎだが、勝敗の結果としては妥当なところだろう。
リーグ終盤に息を吹き返してからのG大阪はなかなか良いサッカーを見せていただけに、全てのタイトルを獲るという今季掲げた目標は成らなかったモノの、天皇杯連覇という形で最後にその流れが報われた形になった。
年初が幸先良い滑り出しとなったG大阪は、来たる新シーズンも間違いなく優勝候補の一角となるはず。再び強く貪欲に戦ってくれることを期待したい。
そしてG大阪が今日勝ったことによって、J1で4位だった広島がACL出場権を獲得した。広島のあのサッカーがACLでどれだけ通用するかを観るのもまた楽しみなところだ。
さて、本日はG大阪に力負けを喫した名古屋だが、積極的な補強を進めているのは周知の通り。金崎夢生、闘莉王といったところを他チームとの争奪戦に勝って獲得した。シーズン途中から積極的な補強を敢行していたが、ジョシュア・ケネディ以外は上手く使えていないというのが正直なところ。
来たる新シーズン、PIXY監督にはそのあたり名シェフばりの美味しい味付けをして頂きたいモノだ。
陣容を早くも?想起してみたが、机上では間違いなく!優勝候補の一角になる。現実的かどうかはまた別にして、二つの布陣を考えてみた。
【4-4-2】
玉田 ケネディ
マギヌン ブルザノヴィッチ
金崎 中村直
アレックス 小川
増川 闘莉王
楢崎
超?攻撃的布陣!SB二人は実際には田中と阿部なんだろうけど、小川、アレックスをベンチに置いとくのも何なので、無理くり当て込んだ。
【3-5-2】
玉田 ケネディ
マギヌン ブルザノヴィッチ
アレックス 金崎 小川
増川 闘莉王 バヤリッツァ
楢崎
SB二人のDF負担を少し減らすべく?3CBを配置したパターン。といってもこうなると金崎の1CMFに今度は負担が…。。。
どちらもDFを考えると、リーグ戦で通して戦う布陣ぢゃないな…というのが客観的視点だろうが、まぁ、そういった想像を巡らしてみたくなるほどの陣容は整った(ACLがないとなると、ちと飽和気味かもしれないが…)。
元々、一番の補強PointはCMFだったはずなので、どうせなら稲本も獲ってしまえば良いのに(笑)と、思わなくもないが…。
どんなチームが出来上がるか!?は、新シーズンのJ1を観るうえでの一つの楽しみである。
本気でリーグタイトル狙うのであれば、下手に天皇杯獲って慢心するよりは、無冠で終わったことはむしろ良かったのかもしれない。
posted by JIN18 |17:11 |
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2008年12月30日
■□■□■ 前編から続く ■□■□■
今年のTEAMで良かった点は、一年を通して自分たちが標榜したサッカーを継続できたことに尽きる。「サイド攻撃」「大きなサイドチェンジ」「攻撃的なサッカー」…etc、今季の名古屋のサッカーを表す言葉はすっかりお馴染みになった。
実際のところ、全ての試合でそれらが遂行できていたかというと微妙で、むしろ対峙する相手のほうがそういったサッカーができていた試合もあった。しかし、間違いなくいえるのは、選手個々或いはTEAMとして、意志のうえでは一貫して全員がそういったIMAGEを共有していたということ。
これって案外難しいことだ。
10人いれば10人の考え方があり、同じことを共有しているように見えて、違う方向を向いていたりもする。それらを束ねて狂いが少なくするようにするのが監督の仕事なわけだが、そういった意味でのPIXY監督の手腕はやはり大きい。開幕前は監督経験のなさを不安視され、また、現役時代の警告・退場の多さから、それが繰り返されるのではないか…なんて不安も確かにあったのだが、見事にTEAMを掌握し、自らをセルフ・コントロールしてみせた。
今でもボールを持たせりゃ選手より上手いだろうし、カリスマ性も抜群。試合を読む正しい眼力(正しいPLAYの選択)は現役時代から秀でていたし、それを上手く還元できる術を有しているとなれば、TEAM力を向上させることができたのは必然ともいえる。試合中における選手交代等も、シンプルだがメッセージ性が強く、非常に理に適った采配が目立った。
「一流の監督は一流の心理学者でもある」とはよくいわれるところだが、PIXY監督の常に迷いなく選手を信じ、TEAMを信じ、自らを信じる姿勢が、マギヌン加入以外劇的な戦力変化もなかったTEAM(変わりに本田圭祐が抜けたことを考えれば+-は限りなくゼロに近いだろう…)が、一気に躍進する原動力になったのは間違いない。
負けるともう命がないかのような、鬼気迫る戦いぶりを見せた最終戦の千葉を観ても分かるように、案外意志や気持ちの持つ部分というのは大きいモノだ。良い結果を残すTEAMというのは、やはりSEASONを通してそういった点でのブレが少ないのではないかと見る。
そんな監督に引っ張られ、前述↑(前編)した若手は大いに伸びた1年だった。得点力とアシスト力を兼ね備えた小川、左からのキックの質・精度には見るべきモノがある阿部といったところは、もう一伸びできれば本当に日本を代表する選手になる可能性を秘める。もちろん!来年も今年以上の活躍が期待される。
前編では不安めいたことも述べたが、やはり2年目に対する期待のほうが圧倒的に大きい。今のTEAMが更にどう熟成されるかが非常に楽しみだ。
恐らく、ノーマーク挑戦者だった今年の立場から、来年は追われる立場になりマークも厳しくなる。ACLとの兼ね合いもある。新戦力のダヴィ以外に、攻撃で力を発揮できる選手がもう一人ぐらい欲しいというのが正直なところではある。
2008年J1 3位
ナビスコ杯 Best4
天皇杯 Best8
いずれも良いところまでいきながらもう一歩タイトルまでは手が届かなかった。イヤ!来年こそ悲願のJ1制覇を成し遂げるならば、中途半端な成果はいらない!と敢えていわせてもらおう。リーグに準じるタイトルを得ることで安心・慢心が芽生えるくらいならば、無冠で終わったことはむしろ良かったかもしれない。
「自信が確信に変わりました」とは、あの松坂大輔がプロ初勝利をあげた後のインタビューで語っていた言葉だが、名古屋の選手たちには、今季得た“自信”を是非とも来季は“確信”に変えてもらいたいものだ。
posted by JIN18 |18:28 |
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2008年12月30日
2006年のドイツW杯での日本代表惨敗以降、とにかく日本のサッカーを観る気が失せてしかたなかったのだが、今季は久方ぶり?にJ1の試合を結構観た。
理由は簡単。
我らが永遠のHERO!PIXYが名古屋の監督に就任したからだ。
名古屋の試合に限ってはスタジアム&TVで、リーグ34節全てを観戦した。1試合ごとのレビューは別の場に綴ってあるのでここでは細かく触れないが、今季の名古屋を観て自分なりに感じたことを、前編・後編に分けて書き留めてみたい。
17勝8分9敗-勝ち点59の3位。
降格するほどではないが、優勝争いをするほどでもない。さしたるSTAR☆がいるわけでもなく、話題にもなりにくい凡庸なTEAMだった新世紀以降の状況を踏まえれば、今SEASONの結果は大躍進といって良い。
とはいっても、他力本願とはいえ最終節まで優勝争いにくわわっていたのだから、できることなら初優勝を遂げてほしかったという一抹の悔しさは残る。
1年を振り返って感じたのは、やはり優勝を争うTEAMにしては、ちょっと層が薄かったということ。昔のような1stage制ならいざしらず、1年34節の長丁場だけに、諸々の理由で主力が欠けることが幾度かあったが、その都度空いた穴を埋めることができていたかというと微妙だった。
特に痛かったのが、9月20日の25節新潟戦でのマギヌンの左膝内側側副靭帯損傷だ。復帰を果たしたのが11月8日の31節柏戦。丸々不在だった約1ヶ月半、試合内容的にもモロ煽りを喰った名古屋は、リーグ戦では勝利なしの1敗4引き分け。
優勝を争うTEAMとして、追い込みを掛けたいこの時期での足踏みは致命的だった。マギヌン復帰の柏戦こそ逆転で☆を落としたものの、その後最終節まで3勝1分と踏ん張りを見せただけに、非常に惜しまれる数試合だった。
また、真の意味でエースとしての働きを見せる得点力ある選手が現れなかったことも最終的には痛手だった。今季TEAM総得点は48。これはリーグ6番目の数字だ。上位2TEAMはいうにおよばず、清水、FC東京、浦和といった名古屋以下の順位のTEAMがマークした50点にも劣る。
なかなか大勝・快勝した試合がなかった。接戦スコアの試合が多く、よくいえば接戦をモノにしていたともいえるが、相手を突き放すだけの地力が足りなかったり、詰めが甘かったというのもまた事実だ。
前半戦GOALを重ねTEAMイチの得点源として活躍したヨンセンも、後半戦はパタリとその勢いが止まってしまった。チャンスンメイクやDFでは高い貢献度を示した玉田も、シーズン4GOALはレギュラーのFWとしては少なすぎる。。。
リーグが佳境に迫ってきた段で、なかなか思うように勝ち点を伸ばせなかったのは、こうしてみると必然だ。
打ち手としてTEAMは先ほど、札幌からダヴィを完全移籍で獲得。今季ダントツの最下位だった札幌にあって得点RANK2位の16GOAL奪取は評価に値する。しかもこの選手!得点力だけぢゃない。前線からのチェイスが半端ではないのだ。単にコースを切りにいくだけでなく、本気でボールを奪いにいっている。33節の名古屋戦ではボール処理にもたつく増川からボールを奪い、そのままGET GOAL!その段で既に名古屋移籍が噂されていたが、名古屋FANにも強烈なインパクトを与えたのではないだろうか!?
それなりにTEAMにフィットすれば、札幌と名古屋の中盤の質の差を考えると、かなりの得点増加が望めそうだ。今のところダヴィ以外の補強に関しては、憶測の域を出るような目立った話が聞こえてこないが、各ポジションで現有戦力を含めた更なる底上げが望まれる。
一気に大ブレイクして攻撃を牽引した小川をはじめ、竹内、阿部、吉田…etc若い選手が定着した1年だったが、これらの選手が皆同じようなレヴェルで来年も活躍できるかというと、まだ、そこまでの安定感は備えていないとも思う。そういったことも考慮したうえで備えができれば、これほど心強いこともない。
■□■□■ 以下後編に続く ■□■□■
posted by JIN18 |11:11 |
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