2008年06月14日
EURO2008 Act6 『10×5』
■ 10×5 【 クロアチア 2-1 ドイツ 】 1-0 24' スルナ(クロアチア) 2-0 62' オリッチ(クロアチア) 2-1 79' ポドルスキ(ドイツ) クロアチア代表には5人の『#10』が集う。 実際に今大会で10番を付けているのは大ベテランのニコ・コヴァチ。 ルカ・モドリッチはクロアチア随一の強豪ディナモ・ザグレブで背番号10を背負う。モドリッチの前にその番号を背にしていたのはニコ・クラニチャル。 二人に続く新鋭と目される20歳のイヴァン・ラキティッチは、今季からPLAYするシャルケ04でこれまた10番。 所属するボルシア・ドルトムントではMF登録のムラデン・ペトリッチも10を付ける。 10×5。 かつてブラジルの“黄金のカルテット”はいずれも所属クラブで10番だったという。 さすがにそれよりはスケールダウンするが、これだけ10番選手を揃えたTEAMというのもなかなかナイのでは!? それぞれにタイプは異なるが、いずれも今大会のクロアチアの躍進には欠かせない重要な選手たちだ。 Groupリーグ最大の難関と目されたドイツ戦では、内4人の10番がスタメンに名を連ねた。 緒戦では2TOPで臨んだが、この試合では4-5-1の布陣を採用。攻守に中盤を厚くするという意図が窺えた。TOP下に配置されたのはクラニチャル。やはり最も得意とするポジションで左サイドよりも守備の負担が減るのか、前戦とはうってかわって攻撃面で目立ったところを魅せた。 押し気味に試合を進めるクロアチアに生まれた先制点の起点となったのも、クラニチャルの大きなサイドチェンジから。受けたダニイェル・プラニッチ→ラキティッチと左で繋いで、ラキティッチが中へボールを入れてそのままリターンをもらいに切り込む。ドイツDFがその動きにつられるところ、中のイヴィツァ・オリッチが再び大外のプラニッチへと戻す。プレッシャーのなくなったプラニッチはキッチリ狙い澄ましたクロスを上げ、それをファーで待ちかまえていたダリヨ・スルナがHEADで叩き込むという、しっかりと相手を崩した形でのGOALだった。 緒戦の項でも触れたが屈強なドイツDFを前に真っ正面から普通に攻めてもなかなか崩すのは難しい。フィールドをワイドに使ったサイドからの崩しに、厚くした2列目から飛び出す選手が絡むという形で、クロアチアは得点以外にもクラニチャルが二度絶好機を迎えるなど、度々チャンスを作った。 中盤に人を増やし前を1TOPにすることができたのも、イヴィツァ・オリッチという無尽蔵の体力を誇る選手がいればこそ。この日も攻守に労を厭わない非常に献身的な走りを、ピッチを退くまで見せ続けた。 62分のクロアチアの追加点は、そんなオリッチに対する『ご褒美』のようだった。 右サイドのパス交換を経てラキティッチが上げたクロスが、ルーカス・ポドルスキに当たってコースが変わり、イェンス・レーマンが弾きにいった手の先を掠めてポストに当たる。跳ね返ったボールはオリッチの目の前へ。躊躇うことなくオリッチはボールをGOALへPUSH! 運動量が落ちてくる時間帯のこの追加点は、再びTEAMに勇気と活力を与えた。 局面を打開するべく、ドイツは次々に攻撃的な選手を投入する。 優勝候補筆頭が2点を追うというシチュエーション。試合の展開としてはかなり面白い。 過去幾度も絶体絶命の状況から恐るべき粘りを発揮してきたゲルマン魂がここでも発揮されるのか!?試合の焦点は時間の経過とともにそこのみに絞られていった。 ポドルスキが1点を返したときにはまだ10分強が残っていただけに、一瞬嫌な予感が頭を過ぎったが、バスティアン・シュヴァインシュタイガーが“若さ”を見せ退場になったところで、勝負あった!といった感。 98年に続いて人口400万の小国が人口8000万の大国喰いを演じた。 緒戦では盤石に見えたドイツだが、この試合では何か精彩を欠いているように見えた。特に気になるのが大会最強と目されていた2TOPだ。なかなか良いボールが入らないというのもあるが、ほとんど決定機に顔を覗かせることがなかった。ともに今大会ノーゴール。期待のマリオ・ゴメスは大した見せ場もないまま後半途中に交代を強いられた。 とはいっても、逆境になると力を発揮するというのがいつの時代もドイツの真骨頂。この試合でも1点を返すあたり、その片鱗は覗かせた。首位通過が厳しくなったとはいえ、依然としてGroup突破の可能性は高い。逆にここから、今後どういった戦いぶりを見せるかにも注目したい。 【独断と偏見に基づくクロアチア選手の採点】 1.プレティコサ 6 5.チョルルカ 6 4.R・コヴァチ 6.5 3.シムニッチ 7 22.プラニッチ 6.5 10.N・コヴァチ 6 14.モドリッチ 6.5 11.スルナ 6.5 (80m 16.レコ -) 19.クラニチャル 7 (85m 15.クネジェヴィッチ -) 7.ラキティッチ 6 18.オリッチ 7.5 (71m 21.ペトリッチ 5.5) スタメン出場した4人の10番は随所に個性を発揮するなど、軒並み好プレーを披露。TOP下にクラニチャルが入ったぶん、モドリッチはもう一つ後ろの位置でバランサーに徹していた感もあるが、終了間際には巧みなボール扱いで時間を稼ぐなど、やはりその才が非凡であるところを改めて見せ付けた。 ペトリッチは入った時間帯が既にクロアチアが守りに入ろうかというところだったので、攻撃面では差したる印象は残せず。そこは次戦以降に期待したい。 クロアチアにとっては単に大国を撃破したというだけでなく、最終戦引き分け以上でGroup1位通過できるというのが大きい!Group:Aでは昨日ポルトガルが既に1位通過を決めている。クロアチアもこのまま1位で通過すれば、準々決勝での対戦は避けられるということになる。 最終戦のオーストリアも共催国だけに、決して楽な相手ではないが、クロアチアがEUROで旋風を起こすシナリオは着々と整えられている気がする。 ■ 辛うじて繋がれた希望の糸 【 オーストリア 1-1 ポーランド 】 1-0 30' ゲレイロ(ポーランド) 1-1 93' ヴァスティッチ(オーストリア) ロスタイムも終わろうかという93分。 遠い位置からのFKに飛び込もうとしたセバスティアン・プレドレが倒され、オーストリアがPKを得た。キッカーは後半途中から投入されたイヴィツァ・ヴァスティッチ。大ベテランはGOAL左に落ち着いてこれを決め、土壇場でオーストリアが勝ち点1を掴んだ。 「全く不可解。43年間この仕事をしているが、通常の小競り合いだ。オーストリアは興奮しているが、われわれの決勝トーナメント進出は不可能だろう。明日になれば考えが変わるかもしれないが」 PKの判定に納得がいかないポーランドのレオ・ベーンハッカー監督の試合後の逆ギレ気味?コメントだ。確かに件のPLAYがPKに値するかは微妙な気もする。 序盤、試合を押し気味に試合を進めていたのはオーストリアだった。 ポーランドのGKのアントゥル・ボルツが当たりまくっていたためGOALこそ割れなかったが、キャプテンで攻撃の中核を担うアンドレアス・イヴァンシッツを中心にポーランドGOALを脅かした。 緒戦のクロアチア戦の後半も怒濤の反撃を見せたが、その勢いがそのまま持続しているかのような立ち上がりだった。 地元の大歓声がそれを後押しする。 しかし、優勢で、オーストリアにとって良い予感を漂わせて推移していた試合だったが、先制点を奪ったのがポーランドなのだから、つくづくサッカーとは分からないものだ。 ペナルティエリア内でパスを受けたマレク・サガノフスキが、DFをかわして送ったクロスをロジェール・ゲレイロがGOALに押し込んでの先制点。 このGOALで気を良くしたポーランドが盛り返し、その後試合は一進一退の攻防を見せることになる。 ボルツに負けじとオーストリアGKのユルゲン・マホもファインセーヴを連発して、追加点を許さない。一方のポーランドもオーストリアの懸命の反撃を自慢の堅守で凌ぐ展開。 負けると後がなくなるオーストリア。前夜のスイスに続いて共催国が早々に大会を去るのか!?時計の針が進み、そのままポーランドが逃げ切るかと思われたロスタイムに、冒頭のPKが与えられた。 結果的に両TEAMは可能性を次戦まで繋いだ。だが、このGroupの残る一枠を既に1勝をあげている優勝候補ドイツと争うというのは如何せん分が悪い。。。辛うじて繋がれた希望ははたして結実するのだろうか。。。確実にいえるのは、どちらかのTEAMがGroupリーグで間違いなく姿を消すということだ。 ポーランドの最終戦の相手はクロアチア。 試合後、観衆の大歓声に繋いだ手を掲げて応えていたオーストリアはドイツと対戦する。
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posted by JIN18 |00:32 |
☆アルプスの麓で目指すアンリドロネーの頂! |
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EURO2008 Act6 『10×5』
コメント投稿者ID :
> かつてブラジルの“黄金のカルテット”はいずれも所属クラブで10番
1970年ですね。今の個人持ち番号制とは違う、ポジションから与える意味合いが強かった時代です、多少異なるかな、と。
でもラキティッチが出てるのには心躍りました。
> ポルトガルが既に1位通過を決めている
それはいいんですが、現実路線のチェコにつまずかぬよう祈ります。
posted by コリバノフ | 2008-06-14 09:28
EURO2008 Act6 『10×5』
コメント投稿者ID :
■ コリバノフさん
あ!そういえば70年もそうだったかもしれませんね。
綴ったときは82年の“黄金の中盤”しか頭に浮かびませんでした(^^;
いずれもブラジル国内のCLUBでは確か10番を背負っていたはずです。
個人的には、今でもCLUBは固定背番号制ぢゃないほうが良いと思っています。何がそのCLUBでの真の序列も分かりそうな気がします。
ラキティッチは先制点に絡んだ場面以外も、個人技を武器に良いアクセントになっている場面がありましたね。
ラキティッチ、クラニチャル、モドリッチは今大会もそうですが、何れもまだ20代前半なので2010年あたりどうなっているんだろう??という楽しみも膨らみます。
もちろん、そこにはダ・シルヴァも絡んでほしいところです。
posted by JIN18 | 2008-06-14 11:37
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