2010年03月07日

エジプトは本当に好チームだった…~ネーションズカップ2010~

 ご存じの方も多々いらっしゃると思うが、GAORAで先のアフリカ・ネーションズカップが放送されている。全て録画とはいえこれは非常に興味深く助かる。これまでなかなか目にすることがなかった大会のレベルや盛り上がり、その全容を知ることができるからだ。W杯出場国に関しても予めチェックできたのは大きい。

<3位決定戦>ナイジェリア vs アルジェリア   03月08日(月) 20:00~22:30
<決勝>ガーナ vs エジプト   03月11日(木) 20:00~22:30

 初回放送で残すは上記2試合のみ。

 可能な限りの試合を観戦したが、まず驚いたのがアンゴラのスタジアムとピッチの緑の美しさ。この大会に向けて新調が成されたのかもしれないが、たまに『futbol mundial』なんかでアフリカでのW杯予選の試合映像を観ると、茶色掛かった芝でところどころが禿げたようなボコボコのピッチで、スタンドも随分と古びたスタジアムで試合が行われていたりする。

 =アフリカのスタジアム環境とはそういったもの。という先入観が勝手に植え付けられてしまっていた(勉強不足といわれればそれまでだが、何しろアフリカでの試合を観る機会がほとんどこれまでなかったもので…)のだが、それだけに試合が行われていたアンゴラのスタジアムが、何れもとても綺麗なことにビックリした次第。

 試合の質、レベルはアジアカップあたりと良い勝負…というのが正直なところ。それだけにチームの有名無名に関わらず、退屈に感じる試合もあった。

 ただ、個々の選手の質、タレントという点でいうと、欧州で活躍している選手も多い分、やはりアジアより上回るのは確かだった。

 大会全般を通じて、世界に名の知れたSTAR☆プレーヤーの活躍度がもう一つだったというのも、全体のレベルに対する物足りなさを感じた一つの要因かもしれない。

 今月11日にガーナのアクラで発表される2009年度アフリカ最優秀選手賞にもノミネートされているサムエル・エトオ(カメルーン)、ディディエ・ドログバ(コートジヴォアール)、ミカエル・エッシェン(ガーナ)らは、時に発揮するハイパーな能力からすると、何れもその才を発揮しきれなかったようにも映った。



 そんな中、最も目を惹いた選手は優勝したエジプトのモハメド・ジダンだった。マインツ時代によく観ていた選手なので非常に思い入れもあるのだが、スピードとテクニックの精度という点では、その当時と比べても更にレベルが上がっているようにも感じられた。エジプトがフィット型ユニフォームだったということもあるかもしれないが、身体も前より大きくなっているような…!?改めてジダンがW杯で観られないのが残念でならない。

 エジプトはチーム自体も非常に洗練されていた。ベテランが多いことからも分かるように、長年同じメンバーで戦ってきたことからの熟成度が高く、組織力という点ではこの大会随一に見受けられた。ブラックアフリカ勢ほど突出した個の力は感じなかったが、大会3連覇を成し遂げただけあって攻守のバランスの良さは参加チームの中でもピカイチ。大会MVPに選出されたアーメド・ハッサンのプレーと精神面でチームを引っ張るキャプテンシーも目を惹いた。

 仮に今夏W杯に出場していてもBest16あたりには十分進めるだけの力は秘めていた。5ヵ国のアフリカW杯出場国を眺めても、チームとしてこのエジプト以上に力があると感じられるチームは、この大会を観る限り正直いってなかった。

 残念だ。。。



 観てると自然と本気目線になってしまうのが、日本とW杯Groupリーグ緒戦で相対するカメルーンの試合だった。Groupリーグ突破のためには絶対勝たなければいけない試合で、ベテラン、リゴベル・ソングの衰えからくるDF陣の不安定さに付け込む隙が…なんて文言をここのところよく目にするが、いわれているほど簡単な相手ではない。

 エトオ以外なかなか知られていないようだが、力のある選手がかなりいる印象を受けた。筆頭はプレミアで活躍するアレクサンドル・ソング。大会ではアーセナルで見せるほどの攻守に渡る影響力は発揮できなかったが、間違いなくチームの中心たるプレーヤー。彼がその支配力を代表にも還元できるようだと、日本にとってかなり厄介な存在になりそうだ。

 エスパニョールで活躍するGKイドリス・カメニの反射神経にはやはり見るべきものがあったし、ネーションズカップには招集されていなかったようだが、懸案のCBにはトッテナムで活躍するセバスティアン・バソンもいる。負傷で同じくこの大会にはエントリーされなかったブノワ・アスー・エコット(トッテナム)は、世界レベルでどれだけ通じるか疑問符だが、代わりに左SBを務めたアンリ・ベディモは縦へのスピードと突破力がある。

 この布陣に対し、正面から攻めて行っても個vs個では引けを取るだろうし、サイドから単純に上げるだけでは高さと強さがある中央を、なかなか崩すには至らないだろう。

 FWにはモハマド・イドリス、ソメン・チョイ、ジョージ・クエマハと190cm-overが3人もいる。この高さとエトオのスピードを日本のDF陣がはたして止めきれるだろうか。

 そして、カメルーンは、とにかくボールを奪ってからの前への意識が非常に高い。それが組織的かどうかは微妙だが、一気に押し寄せるその波を、狼狽せずに防ぎきれるだろうか。

 頭の中で両チームをシンクロさせると、どうしても不安が過ぎる。

 力がありながらも毎回のごとくお家騒動でチームが崩壊し、ここのところW杯では出てもなかなか成績を残すことができないカメルーン。現在はフランス人のポール・ル・グェン監督が指揮を執るが、チームを組織的戦力的に整備する他に、“一体感”のあるチームを作れるか否かが、このチームの躍進の鍵を握ると見る。

 逆にまた不協和音が流れるようであれば、それは日本にとって最大の付け込む隙になるかもしれない。

posted by JIN18 |15:16 | ◎世界蹴球雑記系 | コメント(0) | トラックバック(0)
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