2007年06月30日
一夜明け、再考IGF旗上げ戦“そこに未来は存したのか!?”
IGF・PROWRESTLING旗揚げ戦「闘今BOM-BA-YE」における感慨・第二稿 再び、IGF旗揚げ戦に言及したいと思います。「プロレスの復興」が一大テーマとして掲げられているゆえ、皆さん、辛口にならざるを得ないご様子。無理もありません。かつてあれほどの“熱を帯びた格闘絵巻”に酔いしれ、胸すく感慨を未だに無碍に捨て去ることも出来ず、両国、その地へと駆けつけられた方々も多数おられるわけですから。 今回は、あまりに難しい理屈をこねまわしてもと思い(笑)、一ファンとしてPPV放送にて猪木氏推薦試合からじっくり見させていただいた、いわば筆者なりの感慨、感想を素直に述べさせていただこうと思います。出来ますならば、筆者も両国に駆けつけ、まさに“生”の勘考をああでもないこうでもないと致したかったのですが、諸事情ございまして参れませんでした。長年、見続けてきた世界とは申せ、筆者にも無論、思い込みや或いは実際の格闘技経験者の方々から望めばとんちんかんな一方方向的な物言いもあるとは思いますけれど、私なりに思いの丈を述べさせていただこうかと思います。尚、他コラム等、極力、コメント返しを致したい儀、筆者なりの返礼も込めましてこれまでも続けておりますが、しばらくお待ちくだされば幸いに存じます。 まず感じることは、実際に両国に足を運ばれた方々と筆者等PPVをご覧になられた方々との“近視感の相違”と申しましょうか、おおむね、ご感想が分かれているという点。 たとえば、筆者が幼い時分に今は無き、国際プロレスの地方興行にて、あのロビンソンの“人間風車”を見たときの衝撃。誠に低空であり捕まえたかと思ったら矢継早に相手をマットに叩きつけていたかのような、素早さ。叩きつけられた方はすぐさま立ち上がれずよろめいていたり、うめいているさま。あれなんぞはTV画面では映しようによってはやはり、その衝撃性は伝わりずらいと思った経緯がございまして、長らくそういうことを感じつつTV画面をにらんだりしていた次第です。今回、レスナーが、スープレックスを大きく弧を描き投げるたびに、観衆はどよめきを挙げておりました。大きく弧を描くということは遠くの観衆にもよく判る攻防ということになり、けれどTV画面、見る方々によっては「あんまり効かねえよなぁ」と受身を十二分に取れる滞空時間なるものを察してそう思えてしまう。これなんかも実際に会場で目撃される方とTV画面を望む方との感慨の相違なるものが生まれてくる、ひとつのたとえであり、ふとそういう観点からの今回、違いもあるのかなと思ったりも致しました。(決してレスナーをけなしているわけではありませんのでご理解を!!) Mr.ジョシュですが横綱相撲でしたね。上になり下になり、安田選手をいいようにコントロールしている。そのことにお客さんから感嘆の声も上がっておりましたね。筆者は素直に感銘を受けました。やはり元UFC史上最年少チャンプとのキャリアは伊達ではありませんね。幾度も決められる場面を引き伸ばし、まさにプロレス流でタップ勝ち。貫禄の勝利と思えました。そんなジョシュをIGFに引き寄せ、本気にさせるルール、相手をぶつけてみるのも一考かなと思われます。本気にさせられるかはともかくとして今回、筆者はこのジョシュvs小川を見たかったのですが・・・。 アングルですが、魅せてくれましたね。メーン試合が“猪木イズム”を包括しているのかどうかはともかくとしても楽しめる試合展開。まさに安心して見ていられるプロレスでした。ということは、そこに猪木氏が言うところの“怒り”は無いということになり、この場合の“怒り”とは予定調和を越えた逸脱しかねないプロレスの意なのですが、この辺りをどう考慮にいれられるかは識者に置かれて是非が分かれるところだと思います。私は猪木氏プロデュースであるなら、このふたりがセミでジョシュvs小川をメーンに持ってくる。どちらの試合が観衆を沸かすか、小川選手だってもう少し本気にもなるというものです?(笑) さてその小川選手ですが、猪木氏が解説席で「天下を取れる器」と評しておられました。あれだけプロレスが出来ないと叩かれている小川選手を絶賛しているかのような猪木氏発言。今回参戦してくれたという安堵感を何がしか越えた期待をも感じたのですけれど、いかがなものなのでしょう?再び、時期を見て“ハッスラー”に戻るのか?否か!?そうなると本当に猪木プロレスは一代限りになるや知れず、暗澹たる思いにならざるをえないですね。筆者は小川選手に関しては以前から変にプロレスをやる必要は無しと論じている一群のひとりですから、今後の推移が気にはなります。 小原選手、安田選手、アレク選手、背水の陣とはまこと、今回の大会だったのであり、小原選手にはその覇気を感じた次第なのですが・・・。年齢的なものや長くリングから遠ざかってしまうと息があがると申しましょうか、とにかく体重移動、バランスの悪さを感じました。どうにかしたいという気持ちとは裏腹に何か足が揃わないと申しましょうか、前に出ない、出れない、小原選手の頭突きのように不器用でもがむしゃらに前に出ようとする覇気、プロレスの爽快感はそういうところにもあるはずだし、だからこそ見ている人々にも感動を与える試合が生まれる。小原選手、最後はツームストン、受身を取れない形で落としました。必死さが筆者には伝わりました。 田村選手。悲しいかな、多くの識者が述べられておられるように、まさに“U-STYLE披露試合”でした。必死でポイントを取りにいこうというがむしゃらさが見えにくい為、会場からも野次がやんやと飛んでおりましたね。田村選手参戦で、披露試合とは誠に勿体無い(笑)。水面下交渉が覗われ、悲しいですね(笑)。このU-STYLEルール、筆者は決して嫌いではないのですよ。もともとは“プロレスの曖昧性”拒絶に端を発しており、より競技性の導入は新しきファンを生む可能性を秘めてはおりますけれど、いかんせん、Uファイル会場ではなくこの一戦のみの闘い模様では、やはり“浮いた”感は否めませんでした。とはいってもだからこそ“披露試合”ではあるのでしょうけれどね。 IGF統一ルールなのですが、反則カウント、場外カウントは無しだと謳うのなら、実際カウントはとらない方が良いと思われます。紛らわしいことこの上ない。猪木流なんでもありってことで、思い切って安田選手、Mr.ジョシュを場外引きずりまわして、パイプ椅子ででもぶん殴れば良かったのにってまた論外なる意見というやつでしょうかね?。あと、オープン・フィンガー・グローブ、着用任意。誰か着けておられるファイター、おられましたっけ?(笑)。それだけ“思いっきり殴れという、猪木流親心”かなとも思われますけれど・・・。 今回も、どうしようもない昭和プロレス者の物言いということでひとつだけ。猪木‐藤原‐安田、このほんとにどうしようもない師弟愛、やはりぐっと胸打つものがございました。男同士が大衆の面前で抱き合う、どうも筆者も涙腺が緩んでしまうと申しましょうか、ああいうシーンはお約束と判っていても泣けてくる(このことに関しては困ったものだと筆者は常々自身を諌めてはおりますが・・・苦笑)。よほどの“不肖息子”なのかなぁ、安田選手?いろいろとにかく覗われます(笑)。 まだまだ、ものしたい事柄はございますがIGF旗上げ戦に接しこの稿、最後に述べておきたい事柄として、著名な識者の方々が、ほとんど成功であったと論じられておられるのには正直、驚きました。実数発表以外の会場ならではの“熱”を感じられてそう書かれておられるのか?他に他意がおありなのか、読了させていただいてもどうもちょっと筆者にはそうは思いがたかったというのが正直な感慨です。なのに反し、当サイトにコメントを寄せてくださったり、直接メール等をくださった方々のほとんどは批難否定的でしたね。 どちらにせよ、この道がまさしく点に終わるのか?継続していくのか?まだまだ流動的ではあるのでしょう。8月第二弾開催説はあっさり猪木氏が否定されました。願わくば、IGF、その道は無論、筆者と致しましては“プロレス”の復興に繋がる道たれとは思ってはおりますけれど・・・・。 長々と、筆者の感慨にお付き合いくださった方、大変恐縮、嬉しき限りです。 ☆皆様のご支持の賜物です。近日、第4弾、刊行を予定致しております。 ⇒『ファイト!ミルホンネット版魂暴風*a martial art side』 ⇒『ミルホンネット版魂暴風2感涙のトップ外国人レスラー篇』 ⇒『ミルホンネット版魂暴風3忘れ難き青春の日本人レスラー篇』
posted by 美城丈二 |22:37 |
魂暴風【pickup report】 |
この記事に対するコメント一覧
Re:一夜明け、再考IGF旗上げ戦“そこに未来は存したのか!?”
成功というのはあくまで一興行として観客動員、試合進行などが成功だということでしょう
実際招待券も結構出ているという話もありますが、DYNAMITE USA程ではないでしょう
小川は・・・ジョシュとやるには相当練習しないときついですね
コールマンとの試合も実質負けていました
おそらく小川勝利のブックがあったのでしょう
MMAの実力はやっぱり低いなと思いました
田村あたりならいい試合になるかもしれません
8月開催をなしにしたというのはやはり収支の問題で無理なんだろうなと思います
アングルなどの目玉は必要だけど、ギャラが半端ないですからね
結局UFCに取られるんじゃないかと
posted by A | 2007-07-01 00:06
感想
各種BLOGや掲示板を拝見していて…。
プロレス(猪木)に夢が無くなったのではなく、客に夢が無くなった時代なのだと言うのが愚生の感想です。
posted by 123 | 2007-07-01 01:13
Re:一夜明け、再考IGF旗上げ戦“そこに未来は存したのか!?”
初めまして。私もPPV観戦でしたが、今時の、試合運びを練り込んだ芸術的プロレスの連発にならなくて、それはそれでよかったかなと思いました。MMA風のグローブ着用がなかったのも準備なしなら当然かもしれません。猪木氏が解説席で言ったとおり、殺しあいとは違いますから。
課題はレフェリングですか。小川×コールマン戦の平直之氏には本当に大変でしたねと言ってあげたいけど、もしプロレス専門のレフェリー(和田京平氏とか)なら試合をどうコントロールしたかな?とも思いました。
あと田村×ジョシュ戦やってよ…て、やっぱだめですかね。長文失礼しました。
posted by GG | 2007-07-01 02:46
Re:一夜明け、再考IGF旗上げ戦“そこに未来は存したのか!?”
今回私が注目していた点はただ一つ。
次につながるかどうかでした。
そういう意味では、大成功だと思います。
まさしく、点と線で今後つなげていけるのか?結果は5年先、10年先だと思っております。
猪木さんが、自分が全責任をとる形で一歩前に出た。その事実が一番大事だと思っております。
TV観戦の方は、猪木さんが解説していたので感じなかったかもしれませんが、会場では必要以上に猪木さんが前に出てこなく、試合以外のサプライズもやらなかった事に“本気度”を感じましたよ。
所属選手を一つももたない利点を最大限にいかして、WWE、新日、全日、ノア、総合格闘技等全てに対して間口を広くもち真のIWGPを実現してほしいです。
非公式のIWGP戦をやられた事に対して、新日本はどう動くかまずは注目したいです。
個人的に、藤原組長が試合前四方にあの独特なお辞儀をしていたのにものすごく鳥肌が立ちました。
IGFでみなさんと初対面、その後の大反省会、是非実現したいですね。その為にも継続することがまず第一です!
posted by J | 2007-07-01 13:54
Re:一夜明け、再考IGF旗上げ戦“そこに未来は存したのか!?”
Aさん、
“8月開催をなしにしたというのはやはり収支の問題で無理なんだろうなと思います
アングルなどの目玉は必要だけど、ギャラが半端ないですからね
結局UFCに取られるんじゃないかと”
ギャランティーの問題は、ドライな外国人感覚ではもっとも大きな問題でしょうね。どちらにせよ水面下交渉も漏れ伝わる嫌な時代と申せましょうね(苦笑)。
123さん、
皆さんはともかく、私は早急なのかな?(苦笑)夢や希望を持てなくなった時代・・・考えさせられるお言葉ですね。
GGさん、
“今時の、試合運びを練り込んだ芸術的プロレスの連発にならなくて、それはそれでよかったかなと思いました。”
どの試合においても同じようなムーブでは無く独創性が求められて久しいプロレス界にあって、そこに風穴を開けるプロレスの創造は並では無い。今回、じっくりと第一試合から見させていただいて私もそのことを強く感じましたね。
Jさん、
現実的な問題として、今回はきちんと収支をペイ出来るか、清算できるかという問題が横たわっております(苦笑)。またまた訴訟問題等裏事情が漏れ伝わるようだと継続開催はそれこそ難しくなるでしょう。寄せ集め的興行ではそういう問題は恒に孕んでおりますから。
“IGFでみなさんと初対面、その後の大反省会、是非実現したいですね。”
私も芯からそう願っております。プロレス者の楽しみは終わってから始まるものですから(笑)。
皆さん、真摯なるコメント、誠に嬉しく思います。有り難うございます。丈
posted by 美城丈二 | 2007-07-01 18:36
Re:一夜明け、再考IGF旗上げ戦“そこに未来は存したのか!?”
「プロレスの楽しみは想像と予測だよ。想像力が無いやつがプロレス見たって何も面白くないんだ。客が頭に浮かべてる想像とか予測を、遥かに越えた展開や試合なんかを提供するのが俺達の仕事。」by冬木弘道
彼はどちらかと言えば全日的発想だと思いますが、これでいくとメイン以外は予想以下と言わざるを得ません
出典:ttp://yang1069.blog11.fc2.com/blog-entry-732.html
posted by APC | 2007-07-02 09:33
Re:一夜明け、再考IGF旗上げ戦“そこに未来は存したのか!?”
収支ですか・・・。
お金は現実問題大切ですね。特に猪木さんの場合は(笑)。
今の格闘技界は金だ、視聴率だ、ばかり。世の中もお金の話ばかりでうんざりですね。
そんな話は裏でやればいいんですよ。誰も分からないように。
そういう事も含めて、業界建て直してほしいですね。選手にもファンにも夢がある世界、是非実現してほしいです。
「やりたくない奴はやらなくていい!見たくない奴は見なくていい!」
このスタイル貫いてほしいです。
そして最後にオリンピック選手が「IGFに就職します。」と入門。強豪を次から次へとなぎ倒して日本中が熱狂の渦。猪木さん安心して隠居生活へ。
結局またジャンボかい!ってことで失礼します。
posted by J | 2007-07-02 15:22
Re:一夜明け、再考IGF旗上げ戦“そこに未来は存したのか!?”
APCさん、
私の想像力が枯渇しだしているのか?・・・確かにハプニングやサプライズみたようなものはありませんでした。猪木氏らしくないなとも思いながらも、大変、僭越なる物言いでしょうが、相当、心労費やされたのかな?とも猪木氏の胸中を鑑みておりました。
さてはて、二度目の開催はいかようか?少なくともいまやこれほど注目されるプロレス団体も他に見受けられず、注視に値する団体ではあろうかと思われます。次回に期待!!です。
Jさん、
“「やりたくない奴はやらなくていい!見たくない奴は見なくていい!」このスタイル貫いてほしいです。”
いまの時代、そのくらいの“豪腕さ”でも良いのかもしれません。強烈なる個性は、人気浮上の必須かと。言うは易し・・・そこを越えるスターの出現を願わずにはおれません。
御二方、誠にコメント、嬉しき限りです。今後ともどうぞお見知りおきくださいませね。美城でした。
posted by 美城丈二 | 2007-07-02 22:14


