2007年01月24日

僕らは知っている、大山倍達極真空手バカ一代

 『己の研鑽こそ、武道!!』初出/2003・5 

 極真空手の創始者、故・大山倍達氏の冠がついた月刊誌を読んでおります。デジタル月刊誌と称し、大山氏の肉声インタビューや秘蔵の写真が多数掲載され、大山氏のファンであられた方には、垂涎ものの雑誌です。

 以前、このBLOG(他・HP)でも取り上げたのですが、私の幼き頃、史上最強の格闘家といえば、いの一番に大山氏の名が挙がるほど、著名でした。梶原一騎氏原作の漫画「空手バカ一代」の空前のヒットを受けて、各マスコミにひっばりだこになられた時も、泰然となされていて、子供心にも、その威風というか、風格がはっきりと感じとれました。

 若き頃、空手修行の旅に出られ、世界中の強者とあいまみえられた。猛牛との素手での格闘、そこからついた名は「牛殺し」。素手で、ビール瓶を真っ二つ、一撃で相手の命を絶つ聖拳、そこからついた名は「ゴッドハンド、神の手」。

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 いまや格闘技の世界は、私の幼き頃と違い、ただたんに野蛮な競技だと蔑視する風潮から脱し、市民権をしかと得たような気がします。それらは、故大山氏が推奨された「健全なる肉体には健全なる精神が宿る」という発想が、広く一般に浸透したから、と考えるのは私特有の邪推でしょうか?    私の認識が浅はかなれば、大変恐縮なのですが、いまだ極真の大会では、顔面への攻撃を禁じ手にしていると聞きます。これは故・大山氏の「空手とは人を殺めるのではなく、自身の精神を研鑽する為の武道に過ぎない」という発想に拠るものらしいのです。  よってK-1等に出場した極真の猛者達は、その顔面への攻撃によって、あえなく沈んでゆく。見ていて歯痒いと想いながらも、故・大山氏の精神を鑑みれば、それもいたしかたないのかなとも想ったりもします。    格闘技ブーム全盛の今こそ、その精神意義が問われます。あの大山氏が生きておられれば、現在の格闘技ブーム全盛をどう問われるだろうかと、思案しきり。格闘技もエンターティメントの一部だと単純に思考して、入場時、奇抜な格好で、それも踊りながらリングに上がろうかという輩を見ると「格闘技を、ファンを馬鹿にするな!!」という感情がふつふつと湧いてきます。  己、その心の研鑽こそ武道。年々、華美で賑やかになる格闘技会場を睨みつつ、何か一番大切なものを置き去りにしているような感覚を受けるときがままあるのは、私だけなのでしょうかね?    故・大山氏が草葉の陰で泣いている、とでも申せば、そんな大袈裟な、と想われる言い草なのでしょうか!?   知り合いの主催する空手道場に詣でて、無邪気な子供達とじゃれていると、この子供達にはせめて、故・大山氏の精神を、と感じるのは私だけではありますまい。  時代はやがて風化、していく。誰しもが感じるご宣託みたいな感覚なのでしょうけれど、いつぞやか大山倍達という名も消え去るときがあるのでしょうか!? 


posted by 美城丈二 |10:52 | 魂暴風Personal【格闘技の在り処】 |
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この記事に対するコメント一覧
Re:僕らは知っている、大山倍達極真空手バカ一代

パフォーマンスをする選手にも彼らなりの考えがあってのことです。
試合内容までもがパフォーマンスになるのならともかく、試合内容に対して真面目であるならその前座で踊りながら出てきたっていいと私は思いますが。
古くからの格闘技ファンの方にはなかなか見にくい側面ではありますが、ああいった奇抜なパフォーマンスは格闘技ファン層を広げて“市民権獲得”に一役買い、格闘技界全体の底上げに貢献している面も大きいはずです。

posted by CCCE | 2007-01-24 13:48

Re:僕らは知っている、大山倍達極真空手バカ一代

 コメント、誠に有難うございます。

 ‘格闘技もエンターティメントの一部だと単純に思考して、入場時、奇抜な格好で、それも踊りながらリングに上がろうかという輩を見ると「格闘技を、ファンを馬鹿にするな!!」という感情がふつふつと湧いてきます。’

 私の過去コラム、上記部分へのご批判ですね?私はたとえば桜庭選手をこよなく愛しておりますし、たとえば須藤選手の入場スタイルを揶揄しているつもりもございません。実力を伴った選手以外の華美な入場スタイルはいかがなものか?と申しているに過ぎないのですけれど・・・。

 ただ、コメント内容を読ませていただいて、頷けるものがございました。私の稚拙な文章、うまく伝わらない物言いとお見過ごしくださいませ。
                丈
         

posted by 美城丈二 | 2007-01-24 14:48

Re:僕らは知っている、大山倍達極真空手バカ一代

こういう風潮だからこそあえて硬派にするほうが
格好いいと思います。正統に勝てるものは何もありません。踊って入場と真摯に入場、長い目で見ればどちらが人の心に響くのか明らかなはずです。格闘家と名乗るのはいいですが、踊って入場する人間に武道家とは名乗ってもらいたくはないです。

posted by 硬派 | 2007-01-26 09:52

Re:僕らは知っている、大山倍達極真空手バカ一代

 硬派さん、コメント、誠に有難うございます。今後も、私なりに昭和格闘技界の一目撃者として、さまざまなコラムをものしてまいろうかと想いますので、宜しくお見知りおきくださいませ。正当コメントは私のもっとも励みとなるところです。嬉しい、です。丈

posted by 美城丈二 | 2007-01-26 13:46

Re:僕らは知っている、大山倍達極真空手バカ一代

 こんにちは。のりです。

 最近はイベントも派手に、会場も大きくなりました。出場する選手もたくさんの観客を楽しませようと入場パフォーマンスに力を入れたりしているのだと思います。

 何をやっても結局は自分にかえってくると思います。ある意味選手は自分を崖っぷちに追い込む手段の一つと考えているのでは?入場が派手で負けたらカッコ悪いですよね、やっぱり。

 猪木の一連の異種格闘技戦の時代は、みんな純粋でしたね。自分の好きな競技を真剣に一番と訴えていました。「プロレスが一番!」「空手が最強だ!」「柔道だ」「相撲だ!」と熱かったと思います。

 いま、何が一番強いか?を決めるリングは残念ながらプロレスのリングではないですよね。PRIDEのリング、あるいはUFCのオクタゴンでしょうか。ただ、いまの総合格闘技は進化してるゆえに選手のバックボーンが見えにくいと思います。細かい部分を見ると違いますが、自分が育った競技を背負うのではなトータルファイターとしての成長というか・・・。上手く伝え切れません。

 よく考えるとトータルファイターとして成長すれば文句ないですもんね。

 昔は競技対競技、ジャンル対ジャンルが熱かった、お互いの看板をかけた試合が熱かったと。今でもありはしますが薄いかなと感じまして。


 そんな中、ジョシュがPRIDEで見せたプロレス技最高です。

posted by のり | 2007-02-13 14:40

Re:僕らは知っている、大山倍達極真空手バカ一代

 のりさん、いつもながらコメント、誠に嬉しいです。

 私にとって究極の‘競技対競技、ジャンル対ジャンル’とは、‘プロレス対空手’でした。

 残念ながら、プロレスの技はそのほとんどが‘相手との信頼’によって生まれる技であり、なかなか真剣勝負のリングでは見ることはできません。が、そういった背景のもと、果敢にトライする姿は、プロレスファンには爽快かもしれませんね。私は真剣の舞台では、それこそ普段プロレスのリングでは見せない、まさしく道場等で修練の目的で使用している技を繰り出し、プロレスのリングでは飽くまでも華麗なプロレス技、スープレックス等を用いて魅せる、などといった、シュートを恒に懐刀として忍ばせているかのようなプロレスラー像が、‘究極のプロレスラー像’としてイメージしております。

 空手の中の‘武道像’、それは型を綺麗に魅せるという奥義、だと仮定するならば、この発想は実は、技を華麗に魅せる、というプロレス道!!精神にも底では通じている発想かとも。

 ほんとに熱かった!!燃える闘魂VS熊殺し・・・またあんな熱い戦いを目撃してみたいものです。  丈

posted by 美城丈二 | 2007-02-18 09:42

Re:僕らは知っている、大山倍達極真空手バカ一代

初めまして、みのると申します(ハンドルネームで失礼いたします)
先日も初書き込みさせていただこうと思ったら、入力訂正しようとして、全キャンセルになり諦めたのですが(アンドレ・T・Jの項)、やはり、ついつい、昭和40年生まれの武道魂、プロレス魂、格闘技魂を覚醒され、思わずキーボードを叩いている次第です。
前回書こうと思った内容は、記憶を呼び起こす作業をしていないため、過去の試合等は深く語れませんが、小学生当時集めていたプロレスカードの猪木VSジョニー・パワーズ:インディアンデストロック(?)のシーンカードを無くしてしまって悲しかった程度しか書けないので、読むだけで楽しませていただきます、のような内容だったのですが、
極真空手:大山倍達まで、出てくるともうたまりませんね。
今後も、昭和の格闘夢物語のかたりべとして、頑張って下さい。
長くなりまして、失礼いたしました。
次回からは多少内容にも触れる文章を書き込ませていただきます。

posted by みのる | 2007-04-15 02:03

Re:僕らは知っている、大山倍達極真空手バカ一代

“今後も、昭和の格闘夢物語のかたりべとして”

 そうですね。我流と申しますか、僭越ごとながら、私にか書けない色がもしやあるかもしれませんしね。
 みのるさん、初めまして、美城です。今後も自分なりの文章で自分なりの感慨を文章にしていきたいと思いますのでどうぞお見知りおきくださいませ。コメント、誠に有難うございました。丈

posted by 美城丈二 | 2007-04-16 20:12