2009年05月27日

「ヨミウランド・サッカー」=チャンピオンズリーグ決勝 仮想実況中継

♪チャ~ンチャラチャチャチャ~、チャ~ンチャラチャチャチャ・・・(ドラム・マジョレットで)

サッカーを愛する皆さん、ご機嫌いかがですか?「ヨミウランド・サッカー」の時間がやってまいりました。今週は08-09ヨーロッパチャンピオンズリーグ、決勝の試合を前後半ダイジェストでお送りします。実況は私「勝子金彦」、解説はいつものように「裏野読一郎」さんでお送りいたします・・・。

勝) 裏野さん、いよいよです。ここローマで、ヨーロッパ一、いや世界一、いや、もしかしたらこの地球上で一番強いチーム2つで、決勝を戦おうとしています。

裏) そうですねぇ~。まさに仰るとおりです。夢のカードと言ってもいいでしょうね。

勝) ローマは今燃えていますね。

裏) ええ。今日もここのスタジアムに入るまでに、消防車が3台走っていくのを見ました。

勝) ・・・・・

裏) でも、今見回してみるとどうでしょう?マンUのサポーターが3割、バルセロナのサポーターが6割といったところでしょうかね?

勝) それでは両チームのメンバーを紹介していきましょう。まずはマンUから。
   GK ファン・デル・サール、 DFはファーデナンド、ヴィディッチ、エブラ、オシー、中盤はフレッチャーの代わりには、おお!ギグスです。そしてマンUのダイナモ。マンUの北澤豪とも言えます、アンデルソン。そして、何と!FWに、C・ロナウド、テベス、ベルバトフ、ルーニーです。マンUは4-2-4という超攻撃的な布陣で臨もうとしています。

裏) これは驚きましたね。フレッチャーの代わりにはスコールズでお茶を濁すと思っていましたが、代わりに前に選手を入れたというのは、それだけバルセロナの攻撃陣に驚異を感じているからなんでしょう!

勝) それはどういう意味でしょうか?

裏) どうせ攻められるのなら、こっちももっと攻めてやれ!ということですね。「攻撃は最大の防御」ということなんでしょう。この布陣を名付けて「攻撃は最大の防御なり」システムと呼びたいですね。

勝) 名将ファーガソンは、この大一番で、危険な賭けに出たようです!

裏) と、いうよりも少し「舐めて」ますね。バルセロナを・・・。この陣容であの攻撃を止められると思っているんんでしょうか?「舐めとんのか!?え?ワレェ~~」と、グラディオーラはきっと今思っているでしょう!

勝) さて、そのバルセロナ。こちらは、GKはバルデス。DFは右からシウビーニョ、ピケ、ヤヤ・トゥーレ、プジョルです。プジョルが4バックのサイドを務めます。

裏) 今日のバルセロナはまさに、この4人が機能するかどうかです。いわゆるスクランブルですからね。

勝) 中盤は、もうその名前を呼ぶことだけでもワクワクします。イニエスタ、ブスケツ、そしてシャビ。そして世界有数の3トップは、右からメッシ、エトー、アンリです。アンリがやはりスタートからピッチに立つようです。

裏) アーセナルでの復讐と言ったところでしょうか?個人としてもその思いが強いでしょうからね。アンリの頭の中では「俺を舐めとったらアカンで!ワレェ~~」という気持ちでしょうね。

勝) 何故かバルセロナは「関西弁」が得意なようです。大阪=バルセロナ、東京=レアルの構造がここに表れているのでしょう!

裏) そうですね。そしてここで勝って本当の大阪の選手達と試合をしたいと、昨日イニエスタが言っていたと、噂の噂レベルですが、情報を掴んでいます。バルセロナの選手たち全員がそう思っているでしょう。

勝) もうすぐいよいよキックオフです。裏野さん、この試合の見所を一言だけお願いします。

裏) 舐められたバルセロナが悪魔の傲慢さを粉砕するか否か、その一言につきますね!

勝) 解りました。裏野さんは、バルセロナサイドなんですね?

裏) いえ、私はどちら側につくというものではありません。ただ、傲慢な人間が嫌いで謙虚な人間に好感を覚えるというだけです。どちらが勝っても称賛に値する勝利ですが、「バルセロナがボコボコにパス回しまくってマンUをフラフラになるまで叩きのめすことになればメチャメチャ気持ちええやん!?」と思っているだけです。

勝) ・・・・

勝) さぁ!いよいよキックオフです!

裏) 普段なら開始5分はお互いに「様子を見る」というか、「出方を伺う」というのが常識なんですが、この2チームにそのような常識は通用しないでしょうね。

勝) おお!早くもバルセロナの攻撃です。イニエスタ、アンリ。アンリが切り返して・・・シュート!!まず最初のシュートはアンリの右足から繰り出されました。

裏) マンUもこの辺りからのミドルシュートは計算のうちに入っているのではないでしょうか?

勝) バルセロナ、高い位置から恐ろしく速いプレッシャーで、ボールを奪い取ります。ボールはそのままメッシへ!メッシ、エトー、メッシ、シャビ、おお!プジョルがライン際を駆け上がってきて、そのままボールを貰います。おお!クロスをニアに飛び込んだエトーへ!惜しい!僅かにゴールポストの右です!裏野さん、バルセロナ予想以上の開始早々の猛攻撃ですね!

裏) ただ油断はなりません。こういう時間帯、こういうリズムの時が逆にマンUのチャンスというところがありますから。

勝) なるほど。カウンターを狙っているわけですね。

裏) 「攻めさせておいてカウンター」が彼等の最大の武器ですからね。「やられているふりをしてやり返す」というやつです。テーマソングを歌うとしたら「♪知っているのに、知らんぷり、なぁ~ぜ!なぁ~ぜ!なの?♪」というメロディになります。ですが、この攻撃を名付けるとしたら、名付けて「いやよいやよも好きのうち」攻撃となるでしょうか。

勝) ・・・・

勝) 開始15分経過して、まだC・ロナウドもルーニーも、満足な仕事は何一つ出来ていません。完全にバルセロナがゲームを支配しています。ベルバトフはまだ一回のボールを触っていないのではないでしょうか?

裏) 苛立ちがここからでも手に取るように解りますね。テベス等は完全に冷静さを失っているようです。その代わりにアンデルソンはもう一試合分の運動量を使っているのではないでしょうか?バルセロナのボール廻しに翻弄されています。

勝) ゲームはもう残り10分で前半を終わろうとしています。早いですねぇ~、時間が経つのが・・・。

裏) ええ。いいサッカー、スペクタルなサッカーを見ていると、時間が物凄く早く感じますね。この試合がまさにそうです。ただ、そのような試合よりもっと時間が経つのが早いサッカーもありますが・・・。

勝) それは、どのようなサッカーなんですか?

裏) それは、無茶苦茶オモロナイサッカーを見ている時です。

勝) ???それはどういう意味でしょう?

裏) あまりにもショウモナイので、途中で寝てしまって、気付いたら試合が終わっているからです(苦笑)。

勝) ・・・・

勝) おお~っと!ファーデナンドのヘッドのクリアがルーニーへ!ルーニーからベルバトフ、ダイレクトでテベス!おお~~!外をC・ロナウドが走り込んでいます。ボールが出て・・・あああ~~、身体を入れられた!笛です!オブスト!です。ペナルティの中か?

裏) いやぁ~、ここは多少の中であっても、外からにするでしょう。このような大一番の均衡を破るかもしれないようなPKになるような笛を吹く勇気はどんな世界の審判でもいませんよ(苦笑)。

勝) 本当です!PKではありませんでした。でもマンU、この試合で最大のチャンスがやってきました!キッカーはおそらくファウルを貰ったC・ロナウド、本人でしょう!例によって、あの両脚を少し開いてボールに正対して壁の位置を確かめています。

裏) 彼のFKは独特ですからね。ボールが回転しない、無回転のキックなんです。ですので、ボールが揺れるんですね。それに壁の上を越えてから、急激に落下していきます。本当にキーパーは取り難いようです。選手同士ではあのFKこそが「反則や!」と囁き合っているようです。このFKを名付けて「ボールが回転しない無回転のキックで、ボールが揺れて、それに壁の上を越えてから、急激に落下していく本当にキーパーは取り難いFK」と言います!

勝) ・・・・

勝) ロスタイムでマンUのFKです。キッカーはロナウド・・・

勝) ゴォ~~~ル!ゴールです。ロナウド、ゴール!ボールが揺れました!ボールが落ちました!キーパー取れません!

裏) いやぁ~、すごいシュートです。まさにスーパーゴールですね。これを名付けて「スーパー・・・」

勝) 素晴らしいゴールでした。マンU1-0でリード。おっと、ここで、笛です。前半が終了しました。マンU1-0バルサで、前半を終了しました。

勝) ここまでの戦いをどう評価しますか?戦前の予想と何か違いはありましたか?

裏) 思ってた以上にマンUのディフェンスラインがしっかりしているということ。それにメッシが完全に封じ込められていますね。これはエヴラの隠れたファインプレーだと思います。ただ、徐々にイニエスタとシャビがフリーで前を向く時間が増えてきています。ですので、少しでも彼等の自由度が増して、中央に人数を割かねばならなくなった時、サイドのメッシとアンリが爆発するんじゃないでしょうか?

勝) 後半の見所を教えてください。

裏) バルセロナがどの時間に追いつくのか?そしてマンUはこの1点を守りに行くのか?それとももう1点を取って息の根を止めにかかるのか?それに4トップというのは1点リードしている時は「弱点」以外のなにものでもありません。どの時間帯から守りの選手と交代させるのか?ここも見所でしょう。いずれにせよ、まずはバルセロナは追いつきたいでしょう。

勝) さぁ、その後半が開始されました。メンバーは?どうもメンバー交代はお互いないようです。さぁ!いよいよ、あと45分で、真のチャンピオンが決まります!

裏) バルセロナはセットプレーを増やしたいですね。特にコーナーキックを増やしたいところです。コーナーが連続すると、DFは思っている以上に脚に来るんですよ。だから届くと思ったところに徐々に脚が届かなくなるんです。

勝) なるほど。それは重要ですね。

裏) ただ、攻撃するほうもコーナーが続くと思っている以上に疲労が溜まります。3本コーナーが続いて、ドリブルがゴールラインを割ったときなんかは、「できたらゴールキックになってくれ!」ってFWなんかは思うもんなんですよ。

勝) 本当ですか?

裏) ええ。それだけ疲労が蓄積されるというわけです。

勝) レベル低ぅ~!

裏) 何か?言いました?今?日本サッカー協会理事の「裏野」の解説に、何か言いましたか?

勝) ゲームに戻りましょう!そうこう言っている間にもう7分が経過しました。依然スコアは1-0。そろそろバルセロナに焦りは見えだしますか?

裏) いえ。まだそんな時間ではありません。焦ることがいかに拙いゲーム運びになるか、彼等は十分に知っていますから。

勝) そうですね、まだドリブルよりも彼等はパスを選択しています。しかし、この50分ほど、彼等のパスほど美しいものを私は見たことがありません。このパスを見るだけでもこの試合は十二分に価値がありますね。

裏) 是非、日本のチビッコ達も見習って欲しいものです。

勝) 私なぞは、つい、チビッコ達もそうですが、日本代表と頭の中で比べてしまいます。

裏) ええ。だからその代表のチビッコ達、オオクボクン、タツヤチャン、タマッチ、などに見習って欲しいですね。

勝) ・・・・

裏) ただ、このパス回しの心臓部はシャビなんですよ。そこを忘れてはいけません。ちょうど日本代表の心臓部がヤットのように、シャビをどう封じるか?を残り25分、マンUは考えているでしょう。

勝) なるほど・・・。残り25分、マンUが守り切るためのポイントは何なんでしょうか?

裏) 根性です!

勝) ・・・・はぁ??? 

裏) だから気合です!「根性出したらんかい!」です。

勝) このレベルでもやはり最後はそうなんでしょうか?

裏) このレベルもあのレベルもありません。ディフェンスは根性です!気合で守るんです!気合さえあれば守れるんです!

勝) 何か解説の裏野さんも壮絶なモードになってきたようです。いつもの冷静な裏野さんはもう居ません!

裏) そんなことはありません。私は冷静です。それが証拠に、あまり1点を欲しがって前掛かりになるとバルセロナは危険です。マンUのカウンター地獄が待っていますからね。だから、最低限のリスクだけはケアしなければなりません。

勝) そろそろエトーがいらついてきました。アンリと何か揉めています。気持ちが空回りしているようです。ああ・・・時間が経つのが早い!早すぎます。残りあと3分。ロスタイムは何分あるのでしょうか?

裏) もうマンUはペナルティエリアに人数を張り付けて撥ね返すだけのディフェンスになってきました。バルセロナは面白いようにボールを廻しますが、最後の最後が崩せませんね!これを業界の専門用語で「ベタビキ、ボコオシ」と言います。良い子の皆さんにも是非見習って欲しい言葉です。

勝) マンUは2年連続ヨーロッパチャンピオンまであと数分です。あと数分守れば・・・ああ~~~!ファールです!ファール!痛恨のファールをギグスが、あのギグスが犯してしまいました!PKです!PK!PKです!PKですよ!裏野さん!

裏) これはもう何とも言いようがありません。この時間帯でPKの笛を吹いた主審に私は敬意を表したいですね。

勝) 吹いても恨まれる、吹かなければもっと恨まれるわけですからね!キッカーは・・・?エトーです。エトーが今、ボールを置きました。GKはPKのプロ、ファン・デル・サール。ロスタイム寸前のPKです!決めれば延長濃厚、外せばそれはマンUの優勝を意味します。こんなPKが今まであったでしょうか?これを蹴る人間の気持はどういうものなのでしょうか?ああ・・・。グラディオーラは手で顔を覆っています。見てられないのでしょう。さぁ・・・笛がなりました・・・。エトー・・・






勝) 外した~~~!ポストに当たってゴールラインを割りました~~!エトー、外したぁ~~!バルセロナ、万事休す!ここで笛~~、試合終了です!マンチェスターユナイテッド、2年連続チャンピオンです。ロナウロが、ルーニーが雄たけびを上げています!エトーは呆然自失!イニエスタが倒れこんで号泣しています!バルセロナ破れました!バルセロナ破れました!裏野さん!バルセロナが破れました!

裏) うっしゃぁ~~~~!取った!取ったでぇ~~!1-0でマンUや~~!

勝) ・・・???

裏) 予想してたんよ!この試合!1-0でマンUって!前半1-0、後半0-0で!バッチリや!取ったでぇ~!?

勝) ・・・・??? 貴方、この試合で賭けてたんですか?

裏) いや、賭けるよりももっと価値が高いんや!これで【この人、ごっついチャンピオンズリーグ詳しい人やで!】の名称を一年間使えるんやでぇ~~?どうよ?羨ましい?これから1年間は、「解説はいつものように【この人、ごっついチャンピオンズリーグ詳しい人やで!】の裏野読一郎さんです!」って言ってもらうからね!?

勝) ・・・・。今日ほど壮絶な試合を私は見たことがありません。私は今日闘った全ての選手に「有難う」と言いたい。素晴らしいサッカーを有難う!そして素晴らしい夜を有難う!と。

ご覧のように08-09ヨーロッパチャンピオンズリーグ決勝はマンチェスター・ユナイテッドが1-0で勝利しました。それでは、ここローマから、サッカーを愛する皆様、ご機嫌よう。さようなら。実況は私「勝子金彦」、解説は「裏野読一郎」さんでした。

裏) あの~、今からもう【この人、ごっついチャンピオンズリーグ詳しい人やで!】を使えるんとちゃうのん?それやったらちゃんと「解説はいつものように【この人、ごっついチャンピオンズリーグ詳しい人やで!】の裏野読一朗って呼んで欲しいなぁ~

勝) ・・・・。ダメだこりゃ。


エピローグ

6月中旬。バルセロナのHPにエトーの退団・移籍が公式に発表された。理由はPKのショックから立ち直れないというものだった。彼が移籍先に選んだのは日本のJリーグ、G大阪だった。彼のコメントにはこうあった「僕は全てを持ち合わせていると思っていたがそうではないことがCL決勝で解ったんだ。僕はPKを絶対に決められる選手にならなければならない。そのために、世界で一番PKが上手い選手とプレーを共にすることに決めたんだ。そう、僕の足りないところをヤットが教えてくれる。そう思ったんだ」




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私、読裏の予想は、上記のように

前半マンU1-0バルサ、後半マンU0-0バルサ。合計1-0でマンUです。

え?意外?え?心外?え?汚ない?何が?
あのね、これ、勝負事なんよ。ファンと勝負は別もんやねん!名誉懸かってんねん!ロマンでは飯食えんねん!解る?これが人生なんよ?

posted by 読裏クラブ |23:56 | ヨミウランドサッカー | コメント(5) | トラックバック(0)
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