2009年07月26日

「拝啓 蹴球爺様」

拝啓 蹴球爺殿

突然のお手紙をお許しください。今回はどうしても手紙を出したくてこのようにしたためてしまいました

ところで「そちら」の世界はどうですか?もう慣れました?「そちら」の世界はけっこう自由だと聞いていますが、どうなんでしょう?それならいつでも好きな時間に好きなだけ、自由にサッカーが出来るんでしょうねぇ~?もしかしたら「そちら」では一番動ける状態で出来るんですか?いいなぁ~、羨ましいなぁ~。僕も今の頭脳にあの時の肉体(動ける状態)があれば、絶対ええ選手になれてるんですけどねぇ~。

ところで「そちら」ではどこでサッカーやってるんです?やっぱり路地裏なんですか?「そちら」はやろうと思えばどこででもサッカーできるんでしょう?それなら思い切って「ウェンブレー」ぐらいでやられてはどうです?メンバーだって選び放題なんですよね?誰と誰を選んで「爺殿」はサッカーしてるんだろう?選び放題なだけに、貴方の「サッカー観」がモロに出てしまいますよ?え?ネドベド?え?ジダン?あのぅ~・・・彼等はまだ「こちら」の世界なんですよ?あ!そうか!「そちら」には時間の感覚がないから彼等が「そちら」の世界に行った時に爺殿が選んだらいいのか。いいなぁ~、僕も一度でいいから、マラドーナとワンツーしてみたいなぁ~。

そこでこの手紙を使ってお願いがあります。というより約束してください。僕が「そちら」に行けば爺殿と一度一緒のチームでやらせてもらえますか?爺殿のチームに入れてもらえます?こう見えても結構自分では「ええ選手」やと思ってるんで(笑)。出来れば中盤の前目のポジションを空けておいてもらえたら有難いんですけど。ついでに爺殿のお仲間も紹介してください。みなさんは僕の先輩に当たりるはずですから、後輩の立場として僕は必死に走りますよ(笑)。でも「そちら」でやるわけで、お互い一番動ける状態ですから、どっちが年上でどっちが年下なんて関係ないですからね!爺殿の方もちゃんと走って貰わんと、僕はしっかり怒鳴りますから!(苦笑)。ある意味「そちら」は平等な世界ですもんね?確か爺殿は「後ろ」のポジションでしたっけ?僕、足元に貰うのが好きなんで、あんまりスペースに出さんといてください!ま、その前に試合前の打ち合わせはちゃんとやりましょう!相手は誰ですか?ガリンシャ?ボビー・ムーア?ええですねぇ~。相手に不足はなしですよ!頑張りましょう!でも彼等とやるのなら、是非ボコボコの土のグラウンドでやりたいですよね?なんだかんだ言って彼等だって土のグラウンドやったらあんなにピタっとボール止められへんのじゃないですか?何と言っても土のグラウンドでサッカーやらしたら僕らでしょう?(笑)

だからそれまで、僕が「そちら」へ行くまで、ちゃんと待っててください!あ・・・そうか、「そちら」は時間の軸が自由だから、爺殿が「そちら」へ着いた直後に、僕が到着するんだ・・・どうも「そちら」の感覚に慣れてなくてすみません(苦笑)。

試合が終わったらやっぱり一度「一杯」付き合ってくださいよね。「そちら」でもちゃんとビールはあるんでしょ?試合が終わった後のあの「プハァ~」は同じなんでしょ?明日の仕事の心配もしなくていいかも知れませんから、夜を徹して飲みましょう!いろんな話を聞かせてください。僕も爺殿に会うまでに、いろいろ「オモロイ」ネタを仕入れてから「そちら」へお邪魔するつもりです。

それまでは「こちら」で、好きなことを書かせていただきます。貴方の遺志を反映しているかどうか?は解りませんが、貴方のような方が「こちら」の世界にもまだまだ居るはずですので、その人達と一緒になって「日本サッカー」が頂きに登る、その過程を見守って行きたいと思います。貴方を好きだった多くの人の一人として、勝手ながらこの手紙を書かせていただきました。

「こちら」で「コメント」を頂けないのは寂しいですが、またお会いした時にまとめてお聞かせください。どうせ今までの分も全部見えてるんでしょ?明日の分も全部読めるんでしょ?

僕たちはまだ「こちら」側で不自由な肉体の中でしか物が考えられないので、今の爺殿から見れば「もどかしく」「歯痒い」ようなこともあるかも知れません。「何をやっとんじゃ!」とか。「そうじゃないやろ?」とか。僕たちのことを眺めて、時々また何かの形でイライラが募れば叱咤してくださいね。その「叱咤」は時にはオシムの言葉に乗せて出すこともあるのでしょうし、日本代表のゴールポストを叩くシュートの軌道に、そのメッセージを込められるときがあるのかも知れません。出来るだけ僕たちも、何が爺殿のメッセージなのか?爺殿の声がどこから聞こえてくるのか?を注意して毎日生きて行きますから。

さて、それでは失礼します。もう「お身体を大切に」という言葉は使いませんが、くれぐれも周りの方々とサッカーだけは続けておいてくださいね!サッカーの勉強もちゃんとやっておいてください。私が行ったときに「近代システム」についてこれずに旧いシステム論や戦術で僕たちと会話が成り立たないことはないようにお願いします。あ・・・それでも、どんな時でも僕、「中盤の前目」ですんで、お忘れなく!

それでは本当にこれで失礼します。よい人生を「そちら」でもお送りください。貴方にお会いできる日を心待ちにしております。最後に・・・僕が「そちら」に行ったらすみませんが、念のため爺殿から声掛けてもらえます?一応まだ爺殿の顔、見てないんで(苦笑)。
                                                         敬具



■この手紙は先日急逝されましたHN「蹴球爺」殿に哀悼の意を捧げ出させていただいたものです。初めてここを訪れた方々には意味不明なエントリーとなってしまった旨、お断りとお詫びを申し上げます。「サッカーで人生を綴った素晴らしい男」が、一人この世を去りました。この人と同じスポーツで同じ時期に人生を歩めたことを私は誇りに思います。またこの手紙を出させていただいた蹴球爺の奥様にも感謝いたします。これからも私はサッカーの楽しさ、サッカーの奥深さ、サッカーの素晴らしさ、を、この一人の男の遺志とともに多くの人と共有していきたいと思います。今後ともどうぞよろしくお願いします。

な?キ○タニさんよ!頑張ろうぜ!

posted by 読裏クラブ |18:21 | 「拝啓 ○○○様」 | コメント(2) | トラックバック(0)
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2009年06月18日

「拝啓 チョン・テセ様」

拝啓 チョン・テセ 様

突然のお手紙をお許しくださいませ。初めての貴方にこのような手紙を出すことには躊躇いも感じたのですが、どうしても今の私の思いを貴方にお伝えしたく、このように筆をとった次第です。

まずは何を差し置いても「おめでとうございます」と、申し上げたいです。貴方の人生の中に燦然と輝く金字塔をうちたてましたね。貴方が全てを捧げて全てを懸けたW杯出場を、その手に見事!掴むことができたのですから、貴方の今の感慨は、筆舌に尽くし難いでしょう!

貴方の人生の判断が決して誤りでなかったということを、神が見ていてくださったのですよ!

でもその歓びも束の間、また私達と同じフィールドで、同じ戦いの場で、貴方と一戦を交えることになります。一緒に1年後を目指して、いいサッカーを心掛けてお互い頑張りましょうね!

正直申し上げて、貴方の国が出る事が出来るとは、最後の最後まで半信半疑でした。いえ、それでは正直ではありません。本当に正直に申し上げると貴方の国は絶対サウジに負けると最後の最後まで信じきっていました。あのサウジが最後の最後でホームで貴方の国に勝てないわけがない!と・・・。

でも、結果はこうなりました。考えてみれば、アジア4枠のうち、極東が3つもその席を占めたことになります。残りの1つは、あんなんアジアでもなんでもないので(だってケネディを見て誰がアジア方面の人間やと思う?ニールを見て誰がラーメン食べてる人種やと思う?)、結局アジアの中ではぼくたち3ヶ国がその代表になったわけですね!

サウジとバーレーンの勝者が多分ニュージーランドに勝って僕たちの最後の仲間入りをするんでしょうが、それでもアジアの代表として僕ら3ヶ国の誇りは揺るぎませんよね?

さて、そんな貴方だからこそ、貴方を僕たちの友人だと思うからこそ、お願いがあります。
こんな手紙でいきなりお願いなんて、何て不躾だとお思いでしょう?
でも、僕たちの気持だけは伝えたいと思って・・・。

そのお願いとは、他でもないのですが、

本番(W杯)に入ったら、そっちのゲームとゲームの間にこそっと抜けだして、僕たちのチームにも入ってゲームやってもらえないでしょうか?

◆「え?大丈夫ですって!解りませんって!誰も!僕たち3ヶ国の区別がちゃんと解るのは、僕たち3ヶ国の人間だけで、FIFAのブラッターだって、UEFAのプラティニだって、本音ではみぃ~~~んな、僕らのこと、同じ顔に見えてるはずですって!」

それでもし差し障りがあるのなら、どうでしょう?「我々の玉田」と交換して、君がこっちで試合に出るというのは?

◆(以下この印が来たら、上記◆で記載された同じ文章をリフレインしてください)。

それでももし貴方の気持に戸惑いがあるのなら、どうでしょう?矢野君と交換というのは?

◆(以下この印が来たら、上記◆で記載された同じ文章をリフレインしてください)。

そうですか。まだそれでも決断がつかないのですね?
え?一度その国の代表を経験した人間は、もう他の国の代表には入れないんですよ!?例えそれが帰化された人間でもです!」って貴方は言うのですか?もちろんそんなことは百も承知でお願いしています。

◆(以下この印が来たら、上記◆で記載された同じ文章をリフレインしてください)。

そうですか・・・。

まだ気持が揺れているんですね・・・。

解ります・・・。

今は貴方も興奮しているのでしょうから・・・。

だから、もし・・・。

時間が経って・・・。

「読裏の言うことも一遍考えてみようかなぁ~?」
と、お思いになった際は是非私信をいただければ幸いです。

「でも何でそこまで僕を熱心に誘うのですか?」って貴方はお思いになるでしょう?

お恥ずかしい限りなのですが、正直に告白しますね・・・。
身うちの恥を晒すようで大変心苦しいのですが・・・。

「俺ら、君のようなごっついええFWが、おらんのよ!!!頼むわ!何で俺らのところでやってくれへんかってん!!!?」
ということでございます。

どうか、私達の心情を御察しいただき、御一考賜ればこれ以上の歓びはございません。

私の胸中をお察しいただき、乱筆乱文になったことをお許しください。
どうぞお身体には充分にお気をつけくださいませ。

敬具



posted by 読裏クラブ |23:57 | 「拝啓 ○○○様」 | コメント(4) | トラックバック(0)
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2009年06月08日

「拝啓 イビチャ・オシム様」

「拝啓 イビチャ・オシム様」


突然のお手紙をお許しくださいませ。初めての貴方にこのような手紙を出すことには躊躇いも感じたのですが、どうしても今の私の思いを貴方にお伝えしたく、このように筆をとった次第です。

まずは何を差し置いても、「感謝」の念をお伝えしたいと思っています。私たちは、貴方の労のお陰をもって、また「世界の展示会」に私達の作品を出品することができました。貴方が構想し、貴方が材料を揃え、貴方がその手で作り上げようとした作品を、貴方がリスペクトする世界展示会で披露できるのです。

人は貴方のことを忘れ、貴方の魂を置いて、今現実の目に見える世界だけで、その作品を評価しようとしています。まるで貴方がいなくても、この作品が出来上がっていたとでも言う様に・・・。一夜明けた喧騒を見るにつけ、聞くにつけ、私がそれに忸怩たる思いを持っても決して不思議ではないでしょう?もっと言うならそんな喧騒に対して、いや、浮かれ度合いに対して、いや、ちゃらちゃら連中に対して、僕は大きな声で叫びたかったんです。「オシムがおったからここまで来たんやろうが!」と。。。

あの、炎天下のドイツで失意のどん底に堕ちた私達を、冷静に、厳しく、しかしまったく大きな包容力で包み込んでくれた、あの時の貴方の決断と愛情を私は決して忘れるものではありません。貴方が文字通り「生命」を懸けて注いでくれた、フットボールの哲学というものを、私達は決して忘れるものではありません。

「人は皆そういう(忘れていく)ものだ。それでも人生を続けなければならないのだよ」と、貴方なら逆にそんな私を叱責とも慈しみとも言えぬ言葉で包んでくれるのかも知れませんね。

そう思いながら、今日はただ「感謝の言葉」と「忸怩の思い」と「誇りの気持ち」とが入り混じったこの手紙を出すだけに留めようと思います。

「チームが追い求めて苦しんだ結果。選手たち、サポーターらすべての人たちにとっての大きな賞だ」

こんな陳腐で表面(おもてづら)の言葉が、貴方の口から出るなんて、私は哀しい。

本当の貴方なら、もっともっと、私達が震えるような、「深い」言葉を発してくれるはずなのに。

「もう私達への気持ちが薄くなってきたのですか?」
「遠藤が走っているかどうか?は気にならなくなったのですか?」
「長友があれでいいのですか?」
「長谷部に掛ける言葉は何ですか?」
「今私達が考えなければならないことは何ですか?」
「私達はよりよい未来を作ることが出来るのですか?」
「貴方の経験と英知と洞察と哲学は私達をどう見ていますか?」


また貴方の言葉が聞きたいです。

また貴方の教えを聞きたいです。


私の胸中をお察しいただき、乱筆乱文になったことをお許しください。

どうぞお身体には充分にお気をつけくださいませ。

敬具


posted by 読裏クラブ |19:58 | 「拝啓 ○○○様」 | コメント(38) | トラックバック(0)
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2009年02月18日

「拝啓 原 博実様」

「拝啓 原 博実様」


突然のお手紙をお許しくださいませ。初めての貴方にこのような手紙を出すことには躊躇いも感じたのですが、どうしても私の思いを貴方にお伝えしたく、このように筆をとった次第です。

まずは「お祝い」を申し上げたいのです。「強化担当技術委員長」へのご就任誠におめでとうございます。エリート街道を歩まれた貴方にとっては、今回のご就任は人生の一里塚なのかもしれません。でも、私共市位から見ればとてつもなく重責を担われることになると存じ、その御苦労と御負担に今から心を痛めております。

貴方にとっては「無用な心配」なのかも知れませんね。でもやはり、私は心配してしまうのです。

エリートの貴方が、エリート故に、スポーツマンからスポークスマンに変貌してしまうのではないか?と。フットボールを愛する人間から組織を愛する人間に変貌してしまうのではないか?と。ボールを愛する人間からマネーを愛する人間になられるのではないか?と。エリートセンターフォワードでスマートなプレースタイルでフットボールを表現していた、あの「T嶋」氏のようになりはしないか?と。スポーツマンの貴方の下腹が会食と打ち合わせのためにぷっくらと出っ張らないか?と。貴方の下顎が、美味と美酒によってぷっくらと肉付かないか?と。

ああ・・・。何も知らない私がこのような失礼なことを申し上げて、さぞや、お気を悪くされたでしょうね。

私は貴方がバルサのフットボールを信望していたこと、4バックをこよなく愛していたこと、そして何より現場を非常に愛していたこと、を決して忘れません。そう、この手紙で私が告白するのは、私も「隠れヒロミスタ」なのです。

だから、是非是非お願いします。貴方のお力で、あの「伏魔殿」を私共市民の手に解放させてください。私達の純粋な願いを届けてください。貴方が標榜する「スペクタル・サッカー」を、どうぞ私共の手に取り戻してください。

そして・・・願わくば・・・「あの人」を、我々のもう一度「頂き」に掲げられるように・・・
貴方のお力を、是非是非お貸しください。


貴方のご活躍を心から祈っている人間が、ここに少なくとも一人はいるんだということを、どうぞお忘れにならないでくださいね。貴方が「ミイラ」にならないことを心から願ってペンを置きます。

まだまだ厳しい寒さが続きます。どうぞお身体には充分にお気をつけくださいませ。
乱筆乱文をお許し下さい。

敬具

posted by 読裏クラブ |23:51 | 「拝啓 ○○○様」 | コメント(4) | トラックバック(0)
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