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17.5.28 白鵬が強いと相撲は面白い

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 昨年だったか今年だったか、こんな小さな記事を読んだ覚えがある。初場所後だったと思うが、優勝力士(確か稀勢の里だったはず)へ内閣総理大臣杯を渡しに行った大臣に、安倍首相が「白鵬は慣れてるからすぐ持ってくれるけど他の力士はほとんど初めてだからなかなか持ってくれなくてこっちも大変なんだよねぇ(笑)」と言ったそう。  とすると、8回目の日馬富士が優勝した名古屋場所はともかく、悲願の初優勝を全勝で豪栄道が飾った秋場所、二年ぶりに、横綱としては初めての優勝を鶴竜が成し遂げた九州場所、稀勢の里がようやくつかんだ優勝、そして奇跡の連覇を果たした今年の初・春場所は、大臣(副大臣)泣かせだったに違いない。にしても、今日の野上官房副長官は呼出の助けを借りずに、自ら持って白鵬に渡した。あの40kgもある内閣総理大臣杯を一人で持ったのはあの馳文科相(当時)以来ではないだろうか。

 場所前は春場所で奇跡の逆転優勝を成し遂げた稀勢の里の左肩の状態が気遣われた。まずもって万全なわけないのだが、それでもどんな相撲を取るのか。そして、稀勢の里に対峙する休場明けの白鵬という構図だった。そこに大関獲りを狙う髙安も大きな注目を浴びていた。  そして迎えた初日だったが、稀勢の里は初日から土がつく展開。鶴竜も初日から二連敗となり、結局五日目までに全勝をキープした力士は白鵬と日馬富士の両横綱に高安の三人だけとなった。その髙安も五日目に土がつくと、以降は両横綱二人旅。10日目の白鵬・髙安戦は白鵬が圧勝すると、11日目に日馬富士が御嶽海に不覚を取ると、もう白鵬の流れだった。  終わってみれば日馬富士は11日目以降、貴ノ岩の不戦勝を挟んで四連敗で場所を終えることとなった。対する白鵬は、連日焦らずに時が満ちるのを待ち、そして一気に片づけるという他を全く寄せ付けずにちょうど一年ぶりの優勝を、自身の記録を塗り替える13度目の全勝で飾った。

 四横綱の時代が来て二場所目だが、鶴竜が五日目から、稀勢の里は11日目から休場となり、千秋楽結びの二番前から横綱同士の対決というシーンはお預けとなった。稀勢の里のケガの状況は気になるが、鶴竜はケガよりも相撲内容の方が気になってしょうがない。四横綱時代は、角界が過渡期になった表れとも言われており、事実、1960年以来の四横綱時代はいずれも一年も経たずに時代の幕を閉じている。もしかすると、今回その幕を閉じるのは鶴竜なのではとよぎってしまう内容が、ここ数場所続いている。  一方で、新時代の予感をさせたのは髙安であった。12日目に「ノルマ」だった10勝をクリアすると、翌13日目には「横綱に勝たないと」と言われていた日馬富士を撃破して、パーフェクト回答で大関昇進を手中に収めた。御嶽海も二横綱を下しての殊勲賞、宇良も上位との取り組みこそなかったが、日馬・高安と並ぶ11勝を挙げた。

 それにしても白鵬だ。今場所の取組は年間86勝4敗というおかしいことをしていたころのものはないにしても、技術と経験に裏打ちされた抜群の「相撲勘」で圧倒したように思える。これができている以上、心技体の体の部分が欠けていなければ何度でも優勝できるだろうし、体が欠けていても11勝は間違いない。  そして、巨人大鵬卵焼きならぬ巨人白鵬武豊のひいき目があるかもしれないが、やっぱり白鵬が強いと相撲が面白い。その強い白鵬を倒そうと躍起の力士と白鵬の対決はなお面白い。強い人と強い人の取組が一番面白い、ということだ。  来場所は東の正横綱に白鵬が座る。当然、日馬富士にしても、鶴竜にしても、ケガが癒えてきているであろう稀勢の里にしても、打倒白鵬ということになるだろう。照ノ富士とて14勝で横綱戦2勝(日馬と当たらないため)や、全勝優勝を決めれば綱取り、あるいは秋場所13勝以上で、という話が出てきてもおかしくない。  今場所琴奨菊が負け越したことを踏まえると、8-7の御嶽海の関脇昇進はほぼ間違いない。正代も再びの小結がありそうで、関脇32歳玉鷲も失礼な言いまわしにはなるが、一歩間違えば大関取りになりかねない。  ・・・と来場所の話をしても、まだ早いだろう。ともかく、今夜はまず「おかえりなさい」「待ってました」ということに尽きる。

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