巨人を見る

17.3.26 稀勢も照も素晴らしい

このエントリーをはてなブックマークに追加

 2017年、平成29年の三月は、いつにもまして、せわしなく過ぎて行った、森友学園や北朝鮮などの問題が連日トップニュースを飾り、野球のWBCも連日連夜の大騒ぎ。そんな中行われた三月大阪場所は、その流れに乗ってか、はたまたかねてからの言い伝え通りか、ともかく荒れた。  地元・豪栄道がやや強行気味に出場、初日こそ勝ったがそこから四連敗して休場。もっとも意気込んでいた、といっても過言ではなかった横綱・白鵬も4日目で二勝二敗として五日目から休場。日馬富士は初日、鶴竜も四日目に土をつけ、上位陣は新横綱・稀勢の里と角番の照ノ富士の争い、そこに関脇髙安や栃煌山が絡む展開となった。  六日目に照ノ富士に土がつくと、そこから稀勢の里、高安の同門が優勝争いを引っ張ったが、高安が11日目に敗れるとズルズルと後退、この段階でまさしく一騎打ちとなるが、13日目、稀勢の里が日馬富士に敗れた。それも単なる敗戦ではなく、おそらく大胸筋の部分か完全断裂といった具合でかなりの重症である。この段階で私は翌日からドバイW杯、高松宮記念と続く競馬と絡めて「休場した方がいい」という旨のブログを投稿した。  しかし、稀勢の里は出場する決意をしたのだが、14日目の鶴竜戦に敗れ二敗に後退、一敗の照ノ富士は琴奨菊相手に立ち合いの変化をしてブーイングを食らいながらも一敗をキープ、トップに躍り出た。そして千秋楽。1差で迎えた横綱と大関の直接対決。生命線が使えない手負いの横綱が、果たして本割、決定戦を二連勝できるのか。大関も大関で膝は良くなったとはいえ盤石ではない。そんな状況で千秋楽を迎えた。

 表彰式の関係上、いつも千秋楽は20分から25分ほど早く始まるのだが、今日は序二段の優勝決定戦に十両の優勝決定戦が巴戦となった関係もあり、むしろいつもより遅れて始まった。私自身、相撲を見続けて長くはないのだが、千秋楽に関しては白鵬の横綱昇進前後からほぼ毎場所欠かさずに見ている。そんな私でも、今までに経験のないことであった。  栃煌山が敗れ、遠藤が勝って勝ち越し、御嶽海は得意の押し相撲から引いて勝って、正代は敗れた。琴奨菊が得意のがぶり寄りで勝って「これより三役」。髙安が玉鷲に勝利して星を12に伸ばし、大関獲りへ重要な一勝とした。そしていよいよ、時が来た。  テレビで相撲を見て、FMラジオで選抜を聞いていた私は、延長12回の重要な局面とはいえ、音量を0にした。「勝ってくれ」というよりは、「これより悪化させることだけないように」。そう思いながらテレビに集中した。立ち合い、稀勢の里が変化したが立ち合い不成立。しかしながら変化したところでもまだ照ノ富士有利じゃないかとすら思っていた。二度目の立ち合いは右を掴んで、白房方向に追い込まれるものの、そこから突き落として決定戦に持ち込んだ。

 昨日から、一勝するビジョンが見えないことはなかった。しかし、二勝するビジョンだけはどうしても見えなかった。ただ、この時、もしも、もしも連勝するなら「俵の力」を借りてということになるだろうということは予感した。  そしてラジオの音量を回復させ、日馬富士・鶴竜の、本来なら千秋楽結びというのにどうにもシャキッとしない相撲を経て、5時55分前、東に稀勢の里、西に照ノ富士が出てきた。千秋楽なのにこの時間というのはもう10年は見れないだろう。そんな決定戦、今度は照ノ富士が先に立ってしまい不成立。前日のシーンが思い浮かんだ人も少なくはないだろう。二度目の立ち合い、なんとか右を掴んだ稀勢の里だが、照ノ富士に寄られ黒房方向に。しかし、そこからやはり俵の力を借りて小手投げ。この瞬間、貴乃花以来となる新横綱での優勝を掴んだ。

 正直に申し上げれば、まったくの予想外である。そもそも、出場することにも反対であった。だが、国歌・君が代の「巌となりて」のあたりから大粒の涙を拭う稀勢の里を見た時に、結果的にはケガも深くならなかったわけだし、これはこれで良かったのかもしれないなと思った。  残念ながらインタビューと、場所を振り返る1分30秒のVTRは放送時間の兼ね合いで見られなかった。最後は賜杯を抱く稀勢の里がちょうど時間ぴったりに流れた。NHKに一言申し上げるとすれば、予想だにしない延長とはいえ、サブチャンネルを使ってほしかったし、それが無理ならラジオでは延長するというお知らせをしてほしかった。

2ページ中1ページ目を表示中

記事カテゴリ:
相撲
タグ:
稀勢の里
照ノ富士

【お知らせ】
Yahoo! JAPAN IDで記事にコメントできるようになりました

このブログの最近の記事記事一覧

この記事へのコメントコメント一覧

この記事にはまだコメントがありません

こんな記事も読みたい

わたしが稀勢の里に求めていたのは『プロレス』だったのかもしれない【ピノキオ〜「クビ差」で「クビ」になったはずなのに、舌の根も乾かぬうちに再開した厚顔無恥なブログ】

稀勢の里祝優勝・べた過ぎて誰も書けない結末【スポーツ24/7 1日24時間・週7日間スポーツ!】

【大相撲】「無謀」と「執念」の末に【西の落伍家】

ブロガープロフィール

profile-iconyomig-ai

巨人第一主義の元「フォークは永遠のロマン」を掲げてポジティブに、と思いながら書いています。
週3回更新を目標にしていますが、なかなか思うようには行きません。
時折ハチャメチャなことを言うのは仕様です。

なお、コメントの返信は次回の記事更新時が基本となりますので首を長くしてお待ちいただければ幸いです。
  • 昨日のページビュー:7374
  • 累計のページビュー:3505544

(07月24日現在)

関連サイト:Twitter

ブログトップへ

このブログの記事ランキング

  1. 小山をボコボコにした責任を取りやがれ、阪神
  2. 【巨人考15 Ⅳ】ドラフト戦略は正しかったと言えるだろうか
  3. 16.10.8 意味がわからない
  4. ドラフト望16 投手編
  5. 16.12.7 監督が原辰徳なら的確な補強である
  6. 16.5.22 白鵬より稀勢の里より照ノ富士
  7. 15.3.2 大田も凄かったが、陰のヒーローは吉川と立岡
  8. 人的補償
  9. 15.12.21 【広島】来年は山岡に行って欲しい
  10. 15.11.5 村田に引導、岡本か辻か

月別アーカイブ

2017
07
06
05
04
03
02
01
2016
12
11
10
09
08
07
06
05
04
03
02
01
2015
12
11
10
09
08
07
06
05
04
03
02
01
2014
12
11
10

このブログを検索

スポーツナビ+

アクセスランキング2017年07月24日更新

アクセスランキング一覧を見る

お知らせ

rss