2009年03月03日
2月20日、国際水連はローザンヌ市内において問題化した水着のルールに関する関係者ミーティングを開催した。会議に関する公式発表は既にウエブサイト上にリリースされているが、方向性は示されたものの具体的な内容を欠いており、この問題の複雑さを感じた。
スピード社が開発したレーザーレーサーを着用したトップ選手による世界新記録連発、北京五輪のメダル獲得の85%以上の事実は、競技における用具・ウエアに対するパラダイムシフトを引き起こし、各競技の国際連盟に課題を突きつけた形となった。
今回の会議では、素材の厚み、体を覆う部分の制限、浮力等について合理的な基準を設けると結論付け、そのために独立した外部機関によるテストを導入すると結んでいる。
この決定は極めて常識的な内容と思われるが、独立した外部機関と称されるスイスの研究所名は明らかにされていない。
実は先行事例は存在しており、国際スキー連盟では相当以前からスペックに関する規定、テスト機関などが定められている。
保守的と看做される国際水連も漸く重い腰を上げた格好だ。とは言え、この事業を適正に行うにはかなりの財政支出を強いられることになろう。
3月中旬に開かれる理事会(ドバイ)でルール化が議論され、承認される予定だが、日本水連はいかに受け止めるか?水着の自由化と承認に関する対応を迫られることになり、その内容が再び注目を集める。
posted by yasuhiko |16:26 |
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2008年12月25日
年末年始にかけて高校スポーツが話題を集める。
既に終了した駅伝、バスケットボール、ラグビー、サッカーなど学校間の競争に地元の熱い応援も加わり、ヒートアップする。
選手やチーム、応援団を支えるスポーツ用品もブランド間の熾烈な戦いが展開される。
これらの需要はブランドや販売店にとって重要な商機会である。日頃取引がある学校が代表になると、寄付金が集まり、ユニフォーム等が新調されるからである。
またテレビやマスメディアによる中継・報道を通して、ブランドが露出し、PR効果が高まる。
その機会を逃すことなく販売店もメーカーも受注・納品しなければならず、正念場を迎える。
こうした活動はメーカーがイニシアティブを取り、直接学校側と交渉を重ね、販売と回収は販売店の役割となる。
しかしこれらの事業活動の中で、常に問題とされる内容があることは余り知られていない。
それは無償提供問題である。
自社ブランドを使用させるために、メーカーは無償提供を持ちかけ学校も応じることにより、折角の商機会を逸失することに繋がるからである。
スポーツ小売商団体であるJSERA (日本スポーツ小売用品協同組合連合会)は、今年10月開催した年次全国大会において「無償提供は是か非か」というテーマでディベート討論会を行った。
同問題は20年来の懸案となっており、いつまで経っても結論が出ない膠着状態が続いている。
メーカー間の競争がもたらした弊害であることは事実であり、提供する側も受け取る側にも倫理志向が求められる一方で、非を唱える小売店が、果たしてチームの高い要求に対応できるかという懸念もあり、問題が複雑化している。
用品を無償で受け取ることが高校生にとり、如何なる影響を及ぼすかを第一義に考えた問題解決が望まれる。
posted by yasuhiko |15:27 |
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2008年10月18日
北京大会の興奮も瞬く間に彼方となり、世界中を不安に陥れている米国金融機関の破綻、国内では総理大臣指名、新内閣誕生など激動の世の中である。
北京大会で活躍した水泳選手の祝賀会が2ヶ月の間、各地で行われている。特に北島選手は多忙を極めている。連盟、所属クラブ、母校に加え、スポンサー関係行事、新しいコマーシャル契約、撮影、テレビ番組出演等である。
文字通りプロ選手として多彩な活動を続けている。
これらのお祝いムードと並行して舞台裏で行われているのは、北京大会で問題となった日本水連と契約企業の交渉である。
水連は北京大会のみに限り暫定的処置として、契約企業3社以外のスピードブランドの着用を認め、その結果は吉と出て、なんとか急場を凌いだ格好だ。
幹部は胸を撫で下ろし選手、コーチ達も自分たちの主張が結果に結びつき自信を深めた様子がうかがえる。
しかし、もう一方の当事者である契約三社、ミズノ、アシックス、デサントは大きなダメージを受け対照的である。
北京大会終了後開催された高校総体、大学選手権、国体など国内主要大会において、選手たちが選択した水着は圧倒的にスピード製品であったことも、三社の焦りを更に生んでいる。
あるブランドは新たに開発した製品を有力チームに無償で提供し、本来販売することで生まれる利益を、自ら逸失する行動に追い込まれた。
そうした市場動向を背景にして、水連は3社との契約を尊重する方針をまたしても年度末までと限定し、公表したのである。
こうした背景には、新規参入を何が何でも阻止しようとする3社の強い姿勢があるとみられる。
連盟が資金調達の目的でスポーツブランドと契約することはビジネスとして成立し、強固なパートナーシップを築いていることも合わせて理解できる。
しかし、これら契約の履行にあたり、主体となるべき選手が、着用すべき水着の性能について契約は踏み込んだ条項を設けていない。
この点について連盟が明快な規定を示さない限り問題の解決には至らないと考える。
問題解決を先送りすることなく、早期の解決に向けての英断を期待する。
posted by yasuhiko |10:20 |
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