2009年01月01日

企業スポーツのゆくえ~西武アイスホッケー廃部

 昨年夏以降、米国の経済危機に端を発した企業業績の急激な悪化はスポーツ界をも直撃し、国内では名門企業のスポーツチームが廃部に追い込まれた。

 さらに日本オリンピック委員会の収益事業であるスポンサー契約にも大きな影響を与えている。

 この中で象徴的な事例として西武アイスホッケー部の廃部が大きく報道された。

 アイスホッケーは5輪種目にもかかわらず我が国においては競技シーズン、人口が限られていることまたアリーナの観客収容数が少ないことなどの理由により、マイナー扱いされている。
 
 本来「氷上の格闘技」と称され、見るスポーツとして価値が高いスポーツなのだが、テレビ局もなぜか敬遠する。

 そのアイスホッケーを支えてきた西武が廃部した。西部グループ総帥であった堤義明氏の熱い思いと独特の事業観で日本のアイスホッケーをここまで持ちこたえてきただけに、複雑な想いに駆られる。

 記憶をたどれば1987の冬、当時の堤連盟会長からの要請を受けた広告代理店と連盟幹部から突然、札幌に呼び出され「連盟のスポンサーになれ」とのオファーを受け、驚いたことを思い出した。

 オファーは日本代表ジャージの背中・胸にブランドのロゴをいくらでも露出して良いから相応の協賛金を提供してほしいという内容であった。

 スポーツブランドとしてアイスホッケー日本代表のジャージに対してビジネスメリットは多くはなかったのだが、当時の堤会長の意向を否定する術もなく、すぐに契約をした。

 代表のジャージを見た堤会長は冗談で「日本代表は全員、水野という名前か」と述べたことを今でも思い出す。

 さて、スポーツに対する支出を宣伝費扱いすることが習わしとなっている我が国では、企業業績次第で選手活動が大きく左右される。

 市場原理主義といってしまえばそれまでであるが、業績立て直しの理由にされてしまう立場の弱さを、断ち切る術はないものだろうか。

 あまりにも短絡的であり、企業の社会的責任が問われると指摘する声も多い。

 当然、企業活動のひとつであるから、業務改善思考は必要であろう。 企業としてスポーツに取り組むことを宣言したからには、社をあげて支援する強い意志も勿論求められる。

 2009年日本のスポーツインフラが揺らぐことがないよう、関係者が危機感を持って取り組んで欲しい。
 

  

posted by yasuhiko |19:08 | 企業スポーツ | コメント(0) | トラックバック(0)
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