2007年03月18日
9月に中国で開催される女子ワールドカップ出場権をかけたメキシコとのプレーオフ。
ホームの第1戦を2対0とアウェーゴールを許さずに完勝したなでしこジャパン。アウェーでの第2戦もメキシコに押し込まれながらもセットプレーから13分に荒川恵理子(日テレ・ベレーザ)のゴールで先制し、有利な状況の中で試合を進める。
18分にPKから1対1の同点にされるもアウェーゴールがものをいい、メキシコには依然3点が必要な状況。その後もメキシコにポゼッションを許し押し込まれる苦しい展開がつづき、29分にも追加点を奪われ第2戦は1対2と敗れたものの、2戦合計3対2としてプレーオフを制した。
この試合GK福元美穂(岡山湯郷Belle)の落ち着いたプレーが光った。第1戦も素晴らしいセービングでピンチを救った福元だが、この試合ではセービングでの貢献のみならず、バックパスや相手のシュートを足で処理する際わずかな時間を地道に消費しつづけた。
ワンプレーにつきほんの3、4秒だろうか。メキシコのFWがプレッシャーをかけに来るほんの数秒のあいだ時計を進める。こうしたセオリーに忠実なずる賢さがメキシコにはあせりを、味方には落ち着きを与える。
高地、高温の難しい状況であり後半は運動量がかなり落ちてしまったが、点差や条件に応じてクレバーに戦った試合巧者ぶりがこの日のなでしこジャパンには目立った。
試合内容自体は前掛かりにきたメキシコに押し込まれつづけ、前線に楔を打ってもマイボールがキープできない苦しい展開だったが、戦前のプランニングやコンディショニング、ベンチワークを含めたグループとしての総力の差でワールドカップ出場を勝ち取った。
後半、残り時間が少なくなった段階で敵陣コーナーフラッグ付近でマイボールをキープし時計を進めるなど、精神的・肉体的に追い込まれた状況で当たり前のプレーを当たり前にこなせるあたりチームとして戦い方が整理させていることをうかがわせる。
第1回大会から5大会連続での女子ワールドカップ出場となったなでしこジャパン。出場可能なチーム数も少なく(16チーム)アジア勢に強豪チームも多いことから、この連続出場は高く評価されるべきである。
3月16日に新たに発表された女子世界ランキングで史上最高位である9位にランキングを上げたなでしこジャパン。今回のプレーオフにも宇津木瑠美(日テレ・ベレーザ)や永里優季(日テレ・ベレーザ)阪口夢穂(TASAKIペルーレFC)と10代のプレーヤーが3人エントリーされており、伸び盛りのチームでもあり9月の本大会でも注目して欲しい。
posted by yanoshi |09:57 |
サッカー |
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2007年03月15日
ビッグマッチ決定!
5月3日有明コロシアムにて「ワールド・プレミアム・ボクシング4~3大世界戦~」の開催が決定した。
WBC世界バンタム級タイトルマッチ
王者長谷川穂積(千里馬神戸) 対 同級5位シンピウェ・ベチュカ(南アフリカ)
WBA世界スーパーフェザー級タイトルマッチ
王者エドウィン・バレロ(帝拳) 対 同級2位本望信人(角海老宝石)
WBA世界スーパーフライ級タイトルマッチ
王者名城信男(六島) 対 同級1位アレクサンドル・ムニョス(ベネズエラ)
の3大世界戦。一般販売のチケットの最高額もリングサイド・アリーナ席およびスタンド席の3万円。各々個別の興行を開催してもこれくらいの価格が妥当と思われ、ノンタイトルでも5万円の興行が行われていることを考えてもお得感の強い価格設定だ。
中でも個人的に一番の注目カードはWBAスーパーフェザー級タイトルマッチ、バレロ対本望。1ラウンドでのKO記録で有名なバレロであるが技巧派でもあり、いわゆる一発屋ではない。本望のガードも目線まで上げる基本に忠実なスタイルであり、簡単には有効打は貰わないだろう。期待と願望も込めて手数の多いスピーディーかつハイレベルな技術戦になると予想する。
唯一心配な点を挙げるとすれば、本望の古傷である瞼をカットすることによるレフェリー・ストップだ。早いラウンドでのバッティングだけは是非とも避けて欲しい。
非常に楽しみなビッグマッチの陰で残念なニュースも伝えられている。王座を返上していた元WBCスーパーフライ級王者徳山昌守(金沢)の引退が正式に発表された。熱望していた長谷川との対戦が実現しなかったため引退を決意したようだが、この興行の長谷川の挑戦者が徳山であればこれ以上ないドリーム・マッチだったのだが……
そして何より徳山のボクシングがもう見られない。この事実だけでも純粋に残念である。
posted by yanoshi |12:17 |
ボクシング |
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2007年03月06日
東の粟生、西の亀田
そう評されてから久しい。時を同じくして現れた東西の新鋭。
西方はメディアを追い風に一気に世界の頂点に駆け上がったのに対し、東方のホープは高校6冠の肩書きからすれば若干の遠回りを余儀なくされた感がある。
粟生隆寛(帝拳)にとってプロ14戦目にして訪れた初めてのタイトル挑戦。30歳のベテラン王者、難敵梅津宏治(ワタナベ)に挑んだ日本フェザー級タイトルマッチでその遠回りとも思えるキャリアが決して無駄ではなかったことを証明した。
序盤はガードを固め体勢を極端に低くし、クロスレンジでのラフ・ファイトを望む王者の土俵で応戦。有効打では粟生が上回っているように見えるが、梅津も急所に被弾しないよう細心の注意を払っている。粟生の左カウンターが的確にヒットするものの致命傷にまでは至らない。
ポイントをリードしているのは粟生であるが試合は梅津の望んだ展開。そんな試合の序盤から中盤だった。特に中盤に入ると粟生の足が止まりリング中央でのインファイトの占める比率が増していった。
だが後半7R、試合に動きがあった。粟生がヒットアンドアウェイに重心を置き、中間距離での展開にシフトしていく。7Rそして8Rと明確に粟生優勢のラウンドだったように見えた。ステップワークでいなしつつも鋭いカウンターで的確にポイントを奪っていく。
アマチュアでの実績、そしてプロでの13戦のキャリア。
とりわけ10回戦での判定勝ちを3試合経験していることも粟生の試合展開を柔軟に、そして冷静にしていたのではないか。
ただ残念だったのはあまりにも粟生の選択がクレバーすぎたことだ。粟生がポイントをリードしていたのは明らかであり、クロスレンジ以外で梅津に突破口がなかったようにも見えた。確実にベルトを腰に巻くためにはヒットアンドアウェイでいなすことがベストであり、事実その選択は功を奏し初挑戦にして日本タイトル奪取に成功した。
その選択の背景には名門帝拳ジムのホープとして負けられない、という精神的なプレッシャーも粟生にはあったのかもしれない。だが、粟生に期待されているのは日本タイトルの防衛を重ねることではなく更なる高みなのではないだろうか。戦前、ダウン経験のない梅津に対しKO宣言したように22歳らしい、そして挑戦者らしい野心を実践して欲しかった。
雑草の如く逞しく
この日も後楽園ホールに掲げられていたメッセージ。粟生の座右の銘でもあるこの言葉のように、さらなる高みを目指して逞しく成長して欲しい。
posted by yanoshi |06:17 |
ボクシング |
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