2007年02月27日

貪欲さという武器

ゼロックススーパーカップでのワンシーン。
ガンバ大阪が浦和レッズを2対0とリードして迎えた後半18分の出来事だった。決定機を逸した播戸竜二がピッチに拳を叩きつけて悔しさをあらわにしていた。

昨シーズン途中からレギュラーに定着すると16ゴールを記録し日本代表にも選出された播戸ではあるが、甲府からバレーを獲得するなど競争の激しいガンバ大阪にあってその地位はまだ絶対的なものではない。そしてサッカーにおける2点差はセーフティーなリードとはいえず、このシチュエーションでのシュートミスは痛くはあるが、ここまで悔しさをあらわにするのは播戸ならではであろう。

そして次の瞬間テレビの画面が映し出したものは、指揮官西野朗の播戸以上に悔しさをあらわにした姿だった。播戸と違い西野監督に立場上の不安、すなわち更迭の危機感はない。昨期こそリーグ優勝をレッズに譲ったものの、ガンバをリーグ屈指の強豪に育て上げた手腕に現状で疑問符をつける者はいない。純粋にタイトル、勝利への欲求から出た表現だった。

貪欲さ、というものを絵に描いたような姿だった。生存競争の渦中にあるプレーヤーのみならず、指揮官自らあらわにした貪欲さ。その姿は敵将オジェックが点差の開きゆくなかフリーズしていった様と比較してより鮮明なものとなった。
田中達也、闘莉王、相馬崇人など主力にけが人を多数かかえ、ベンチに手駒がなかったとも言える。しかし、シーズン中にも同じようなシチュエーションが考えられるだけに出場機会の少ないプレーヤーにチャンスを与える必要もあったのではないか。

もしオジェック監督に貪欲に何かを求める姿勢があれば、タイトルかバックアップメンバーの経験値獲得のどちらかを欲したはずだ。西野監督が成長著しい平井将生と新加入の中澤聡太を投入し交代枠を使い切ったのに対し、オジェック監督は後半17分に岡野雅行をピッチに送り出しただけで終了のホイッスルを聞いた。

戦力の豊富さとともに貪欲さがガンバ大阪を支える武器なのではないだろうか。昨シーズン優勝を争いながらも1分け3敗と完敗を喫したライバルを4点差で退け、今シーズン最初のタイトルを手にしたガンバ大阪。彼らの貪欲さ、勝利への欲求は未だ満たされていないのだろうか。答えはまもなく始まる今期のリーグ戦での戦いぶりが示してくれるだろう。

posted by yanoshi |19:14 | サッカー | コメント(4) | トラックバック(0)
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