2008年08月12日
2002年世界選手権より、国際大会での優勝から遠ざかっているこのNBA軍団。敗因はいろいろと挙げられている。(代表としての練習期間を取らなかったことで、)国際ルールに適応できなかったとか。(元々NBAはゾーン禁止だったので、)ゾーン対策ができていなかったとか。欧州や南米が力をつけてきているとか。ただ世界最強リーグと謳われているNBAはそろそろ強さを示さなければならない。言い訳ばかりしていてはNO.1の実力に疑問符がついてしまうからだ。
米代表はこの北京五輪に向けて、相当な合宿を積んできたようだ。さらに中心選手にコービ・ブライアント(現ロサンジェルス・レイカーズ)を召集できたことも非常に大きい。コービは07-08シーズン、1試合81得点をたった1人で叩き出したスコアリングマシーンだ。しかも状況判断に優れ、非常に勝負強い。NBAの中でも、もっとも頼りになる男だ。今回が初召集となるコービ。「全力を尽くす」と北京五輪への思いを語った。
さて、開催国・中国との初戦が先日行われた。中国は229cmの姚明(現ヒューストン・ロケッツ)をはじめ、長身選手がずらりとならぶ。対する米代表はキッド(193cm)、コービ(198cm)、レブロン(203cm)、カーメロ(203cm)、ハワード(211cm)とやや小さめ。全メンバーを見てもガードだらけの小さめな布陣だ。
前半、米代表はクイックネスを生かし、フロントコートから積極的にプレスをかけた。だが、中国はガード陣がなんとかボールを運び、アウトサイドシュートへと結びつけた。アウトサイドの入らない米代表に対し、中国は3Pを集中砲火。16-8本(50%)を沈め、49-37と米国の12点リード。中国の大健闘で折り返す。
後半こそ、前線からのプレスが効き始め、スティールからコービやレブロン、ウェイド(193cm)の華麗かつ豪快なダンクが炸裂。ショータイムとなった。中でもコービのディフェンスはしつこく、攻撃的だった。ドライブされても粘り強くあきらめず、その守りはプレーオフ並みの集中力があったように感じた。波に乗った米国は止まらない。最後には余裕のアリウープまでとびだした。
試合が終わってみれば、101-70で米代表の快勝。一見、好調なスタートを切ったように見える。だが、中国のゾーンディフェンスや高い壁に対し、米代表の3Pは3Qまで14-1本(yanahi-集計)。4Q、シューターのレッド(198cm)が意地を見せたが、中国の確率とは天と地の差があった。
米代表の不安要素……それは、アウトサイドシュートではない。センターの代役がいないことだ。ドワイト・ハワードは並外れたパワーとジャンプ力を兼ね備えた、いまやNBA屈指のセンターだ。彼を止めることは不可能だろう。だが、もしファウルトラブルに陥ってしまったら……。代役はカルロス・ブーザー(206cm)という選手がいる。ただハワードのバックアップとしてはいまひとつ物足りない。この2人がゴール下で踏ん張れなければ、米国のアウトサイドは生きてこないだろう。
中国戦は前からのプレスがある程度効いた。だが、もしボールハンドリング能力の高いガードがいるチームと対戦したら……。「スペインやアルゼンチンに勝てるのか」と聞かれたら、この試合から判断するに、答えはNOだろう。
<参考資料>
●スポーツナビ、コービの記事(引用)
⇒http://sportsnavi.yahoo.co.jp/basket/nba/headlines/20080808-00000123-jij-spo.html
●BS1の中国VS米国 北京五輪バスケットボールの試合中継
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2008年08月06日
08埼玉インターハイはすでに終わってしまった。優勝は男子・延岡学園(宮崎)。だが、その中でもっとも印象に残ったチームはその延岡学園ではない。インハイ2連覇を狙った洛南(京都)でもなければ、バスケの王者・能代工業(秋田)でもない。常夏の島国からやってきた、このイエロー軍団を今回は紹介させていただこう。
PHOTO BY YANAHI-
2008年7月30日(水)深谷市民体育館
それが『北中城(キタナカグスク)』という沖縄のチームだ。聞いたことがない方もいるかもしれない。だが、1994年(おそらく?)のウィンターカップ。「(東京に)沖縄からすごいチームがやってくる」と話題になっていたのがこの『北中城』だった。当時はまだ珍しかったダブルクラッチを連発し、抜群のバネでアクロバティックなバスケを披露してくれた。ある意味、日本にダブルクラッチを広めたのはマイケル・ジョーダンと『北中城』といっても過言ではないかもしれない。沖縄の中では常に上位の実力がある超攻撃的チームだ。
さて、埼玉インターハイに話を戻そう。初戦の北中城VS市立船橋(千葉)戦は試合を見ることはできなかったが、壮絶な試合になったようだ。市船は決して弱いチームではない。07年ウィンターカップではベスト8止まりとなったが、その準々決勝で負けた相手は近年急激に力をつけてきた明成(宮城)。しかもたった2点差だった。昨年、その実力は優勝する可能性も大いにあったといえる。今年もベスト8が期待されていた。結果は再延長の末、122-121の北中が競り勝った。実力的にはほぼ互角だったので、この勝利は北中に勢いをもたらすと思われた。
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前置きはそのぐらいにしておいて、そろそろ本題の2回戦明徳義塾(高知)戦の話へ移ろう。どんなチームに仕上がっているのだろう。そうワクワクしながら試合開始のティップオフを待っていた。
試合開始直後、いきなり度肝を抜かれた。北中はとにかく攻撃が速い。速すぎる。アップの時はあれだけのんびりしていたのに。点を入れられても落ち込む気配は一切ない。チャンスがあれば、全員が3Pを狙う。シュートのタイミングが早くても、悪くてもお構いなしだ。とにかくミスは恐れない。1Q、明徳に点を入れられた直後、バックコートのサイドラインから長いワンパス。それを受けた岸本(G・173cm)が即座に、ワンドリからロング3Pを狙った。そのプレイは決して残り時間がない場面ではなかった。日常的にそんなオフェンスが繰り出される。会場は大興奮。観戦していた高校生たちは「あいつ(岸本)はやばい!」と騒ぎ出した。また北中のバスケを観て、「バスケって本当に楽しいな」と改めて実感しているようだった。
試合は小柄ながら抜群のクイックネスを誇る岸本を中心とする北中が、外角からの3Pで奮闘を見せた。だが残り4.6秒、明徳ボール。明徳は山添のシュートが決まり、90-91で万事休す。北中はインターハイ2回戦で惜しくも姿を消した。
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この試合を見て、「沖縄の人は自分の感情にすごく素直だな」と感じた。審判の判定に納得がいかないと、感情をあらわにしたり。相手が威圧してくると、必ずといっていいほど受けてたつ。選手だけでなく、ベンチも応援団もみんな感情むき出しだ。良いプレイをすれば、全員で身体全身で喜びを表現する。笑うときは本当に楽しそうに笑う。怒るときは本気で怒る。
ある意味、それは沖縄のチームの弱さでもある。だが、とても人間らしく、逆にそれが沖縄の強さや個性を作り出している。そう感じた。今回、北中は『純粋にバスケットボールを楽しむこと』を教えてくれた気がする。また北中城のバスケットボールを観てみたい。
<お願い>
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<参考資料>
●埼玉インターハイの初戦 北中城VS市立船橋 の試合記事
⇒http://ryukyushimpo.jp/news/storyid-134696-storytopic-131.html
●07ウィンターカップ準々決勝 市立船橋VS明成 の試合スタッツ
⇒http://wintercup.jabba-net.com/2007/box.html?matchno=144
●08埼玉インターハイのパンフレット
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2008年08月04日
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初めてバスケットボールのインターハイを生で観戦してきました。ウィンターカップは2度行ったことがあったのですが、このインターハイに関しては漫画や月刊バスケットボールなど間接的にしか知らなかったので、貴重な体験ができました。その第61回埼玉インターハイを日記風に紹介したいと思います。
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今回は男子メインで観戦しましたが、「バスケはこんなに人気があったんだなぁ~」と正直驚きました。試合開始1時間前に並んでいても、30分以上並ぶことは当たり前。地域密着ということで収容人数を多く確保できない会場が多かったというのももちろんあります。ですが、もっとも収容人数の多い深谷ビッグタートル(1700~1800席ぐらいだったと思います!?)でもそんな状態。しかもこの暑さ。みんな、うちわを一生懸命振りながら暑さを凌ぎつつ、入場できるのを心待ちにしていました。
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今年のインターハイは特に『セネガル人留学生を抱する高さが武器のチーム』と『速さとチームワークで勝負する伝統・強豪チーム』の対決、というカラーが明確でした。
優勝は209cmのシダット・ジャーラを中心に、小柄なアウトサイドプレイヤーが上手く調和していた宮崎・延岡学園、女子は王者である愛知・桜花学園が優勝。完成度からすれば、50~70%といった感じ。まだまだチームとしては成熟していない印象を受けました。ですが、沖縄の攻撃的バスケだったり、パスワークが恐ろしく速いバスケ、NBA顔負けの両手ダンクが飛び出すなど……「本当に高校生か!?」というスーパープレイもたくさんありました。
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試合中は地元の高校生たちが一生懸命心のこもったモップで、選手たちの怪我を防止してくれました。また、試合が終わるとビッグタートルにはしっかりシャトルバスがお出迎え。スタッフの親切な対応にはとても気分良くインターハイを堪能できました。この埼玉インターハイを現場で感じることができたことを本当に幸せに思います。
今後はまた関東の大学バスケットボールリーグを取材していきますので、今後ともよろしくお願いいたします。
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2008年07月24日
「モナ降板!」「二岡、ラブホ入って1軍入れず」……そんな皮肉じみたフレーズが各スポーツ新聞を賑あわせている。名前こそ『スポーツ新聞』と謳われているが、スポーツのことは半分ほど。あとは芸能・風俗・社会など、まるでテレビのワイドショーのような内容だ。
「東スポだからあてにならないよ」。こんなあきらめ半分のボヤキも日常生活でよく囁かれる。つまり確信が持てない情報が世の中を飛び交っているということだ。たしかに、インターネットから発信される情報は不特定多数がアクセスするので、その不正確さも理解できる。だが、一般大衆が多く手にする『新聞』の中に、そんな曖昧な情報が掲載されている現状はいかがなものだろうか。
『新聞』。それは、『社会の出来事の報道や論評を、広い読者を対象に伝達するための定期刊行物(YAHOO辞書より)』。『社会のあたらしい出来事を早く伝えるための定期出版物(新選国語辞典第八版 小学館より)』。誤った情報を載せていいものではないはずだ。
王貞治という選手を知らない人はいないだろう。868本塁打の金字塔をうちたて、全世界から『世界の王』と崇められているスーパースターである。現在、ソフトバンクの監督として、日本野球界を引っ張る存在だ。
1979年、王は第1回正力賞を受賞している。正力賞とは、プロ野球の誕生・発展に多大な貢献をした正力松太郎氏のように、プロ野球に感動を与え、多大な貢献をした選手・監督・審判員に与えられるものだ。賞金は500万円と純金のメダルが贈られるだけだが、その名誉はお金で計れない重みがある。
だが、第1回の受賞者は、本当は王ではなかったらしい。正力松太郎氏。彼にその栄光は与えられるはずだった。しかし、過去に政界に入り、戦争に加担したことで、アメリカから『A級戦犯』の烙印を押されてしまった。そのため、正力賞を受賞することは叶わなかったという。
第1回というのはその賞の偉大さを左右する。インパクトのある選手が取らなければ。そんな気持ちが働いていたのかもしれない。あくまで噂の粋をでないことだが、「第1回はスーパースターに取らせたい。だから王に決まっていた」。そんな話もあったりする。
『スポーツ新聞』になぜ風俗欄が必要なのか。それは売れ行きだ。読者層がだいたい30~50代のサラリーマンあたりをターゲットにしているので、エロ本を買いにくくなった夫(中年男性)の欲望にカットインしているのだろう。なぜ不確実な情報も載せてしまうのか。やはり売上至上主義が先行しているとしか思えない。なぜ第1回正力賞は王貞治だったのか。それも新聞の販売数に大きく影響していたにちがいない。
こう考えると、恐ろしく悲しい真実が浮き彫りになる。それは……『スポーツのスーパースターや感動、ドラマは全てマスコミによって造られたもの』。そういった裏の構造が見えてくる。どんなに努力しても日の目を見ることができない選手や競技が生まれてしまう。
実力が多少低くとも、ルックスの良い選手や個性的な選手がクローズアップされる。それはテレビや雑誌でそういう選手の方が受けが良いからだ。視聴率、売り上げ、商品価値。スポーツも今や商売と化してしまっている。たしかに、スポーツにはお金が必要だ。盛り上げるために、マスコミの力は欠かせない。スポンサーの協力も不可欠だ。だがそれでも……
これから始まる北京五輪。放映権料は軒並み上昇を続けている。水泳の水着問題にしても、スポンサーと契約しているからスピード社の水着はNG。その問題もなかなか解決に至らなかった。それも全て金、金、金である。
話は変わるが、先日、ツバルという国がIOC(国際オリンピック委員会)に北京五輪の参加を初めて認められた。日本から飛行機でおよそ40時間。面積は日本の品川区と同じぐらいという、とても小さい孤島の国だ。今、地球温暖化による海面上昇により、消滅の危機に直面している。
北京五輪の出場者は3名。その中の1人が、短距離のアセナテ・マノア(16歳)。ベストタイムは100メートル14秒ジャストだ。決して速いとはいえない。下手をすると、日本の小学生が出せそうな記録だろう。だが、それにはツバルの練習環境を踏まえる必要がある。
整備された競技場はない。グラウンドとは言い難い。天然の、ボウボウと生い茂った芝の上に棒で線を引き、コースを作る。足は裸足。スタート台などあるわけもない。勝てる望みはゼロに等しい。さらにコーチもいなければ、練習相手さえいない。1人だけの孤独な練習だ。それでもインタビュー中、アセナテから笑顔が消えることはなかった。ただ前向きに走ることを楽しんでいる。ツバルの人々の中には、五輪を知らない人も多い。だが皆アセナテを応援している。「私が走っていちばんになると喜んでくれる人たちがいるから。ツバルの人たちのために走るの」とアセナテは微笑みながら語った。
五輪はトップアスリートのためだけにあるのではない。優勝や金メダルもたしかに素晴らしいことだ。だが、私たちはお金儲け以外の面にもっと目を向けていかなければならない。純粋にスポーツを楽しむ。そのためには。見ようによって、綺麗事と言われても仕方がない。ただそれが今後の私たちになければ、純粋なスポーツは消滅するだろう。
走るのが好きなのか?という質問に、「もちろん」と笑顔で答えるアセナテ。記録ではなく、メダルでもなく……なくなってしまうかもしれない母国。その名を世界の人々の記憶の残すため、アセナテは全力で疾走する。
2008年北京五輪。ぜひこのアセナテ選手に注目してもらいたい。『オリンピックは参加することに意義がある』。そんな忘れられた言葉を思い出すような、純粋なスポーツの楽しさを彼女は見せてくれるのではないか。
<参考資料>
●日本テレビ 『さんま&櫻井翔 栄光への道SP』⇒ツバル代表 アセナテ・マノア
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2008年06月27日
1000人を超える拍手が、1人のピアニストに惜しみなく送られた。その大喝采はコンサートが終わってもなかなか鳴り止まなかった。
2008年6月25日(水)Bunkamuraオーチャードホールにて、原田郁子(クラムボンのボーカル)のピアノ弾き語りライブが行われた。とても静かなライブであり、演奏は暗やみの中で始まった。目を閉じると、ピアノのさまざまな音色が聴こえてくる。強い音・弱い音・やさしい音・楽しい音・元気な音・静かな音……。ピアノの魅力と沈黙の癒しが、観客を非日常に連れて行ってくれる。大人の空間がそこには存在した。
印象的だったのは、サポートメンバーと主役(原田郁子)のやりとりである。彼女は1曲1曲サポートメンバーに「ありがとう」の拍手を送った。たしかにどんなライブにもサポートメンバーを紹介する場面がある。だが、ここまでこまめに感謝を表すアーティストを見たことがない。
彼女は脇役が演奏しているところへ行って、本当に楽しそうにはしゃぐ。まるで小学生の女の子のように。その屈託のない笑顔や動きにつられ、サポートメンバーからも笑顔がこぼれた。もちろん観客にも。
みんな、本当に楽しんでいるように見えました。私は改めて『原田郁子』の凄さを感じました。自分が主役であっても、1人でライブを成功させることはできない。最高の演奏をファンに届けるためにも、サポートメンバーに良いモチベーションを持たせなければならない。プロフェッショナルであり、ムードメーカー。まさにそんな感じでした。
どんな世界でも、『みんなを盛り上げる力』は重宝されます。もちろんスポーツの世界でも。例えば、試合で自分たちのチームが劣勢に立たされているとします。チームの気持ちがバラバラでは、逆境を跳ね返すことはできません。
ですが、同じチームといえども、全員が仲良しというわけではないと思います。苦手な仲間もいれば、嫌いなチームメイトもいるでしょう。そんな中で、チームが勝つためにみんなの気持ちを1つにする。それにはやはり『強い意志』と『思いやり』が不可欠です。ストレートに言っても伝わらないのであれば、相手のご機嫌をとる変化球も考えなければなりません。みんなが元気がないのであれば、渇を入れなければならないこともあるでしょう。
ただこれらはとてもパワーがいることです。できれば、避けて通りたい。大抵の人はなあなあで済ませてしまいます。でもそれでは状況はなんら変わりません。そんな困難も厭わず、チームをリードするムードメーカーには、敬意を払わずにはいられません。
だからこそ、私はピンチの時、負けている時、自分より強い相手と戦っている時。「チームを変えてやろう」「何か自分にもできる」「がんばろう」。そんな気持ちを持ったプレイヤーは取り上げていきたい。そう思います。スーパースターも必要ですが、ムードメーカーや縁の下の力持ち的黒子選手にも光が当たるべきなのです。それが、良い選手を増やし、日本のスポーツレベルを上げると個人的に考えています。
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やなひ~つれづれ日記 |
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2008年06月19日
更新が遅れてしまって申し訳ございません。言い訳をさせていただくと、アルバイトや課題などやらなければならないことが山積みになってしまいまして……ですが、これからもがんばって更新していきます。みなさん、よろしくお願いします。今日は特別なネタがないので、個人的なことをかかせていただきます。
今日、家の前の道路でボールをついてみました。実は私、今年でバスケ歴20年をむかえました。うまいかどうかは別として、好きこそものの上手なれといった感じで、ずっと続けてきました。ですが、何年経ってもやっぱりバスケはおもしろい。家の前の道路で、ただドリブルしてるだけでも笑顔になれます。
以前はクラブチームで試合にもでていましたが、ライターを目指すようになり、日々多忙から抜け出せない現状。バスケも月1回できれば良い方で、ひどい時は半年ボールに触れないこともあります。それだけやりたい気持ちを我慢しているので、どんな場所でもバスケできれば満足なのだろうと思います。部活やってるときは、たまには休みたいとか思っていましたけど(笑)
そんな私はひょんなことから、専門学校のバスケ部に入ることとなり、なぜかキャプテンになっていました。今度、新チームの初練習があり、どう部活を盛り上げようか、試行錯誤しているところです。レベルは低いですが、そんな中でも何か伝えられると思います。
20年間のバスケ人生で学んだ『一生懸命やることの大事さ』。また、大きく影響を受けたスラムダンク・安西先生の言葉『あきらめたら、そこで試合終了ですよ』。そして、最後に『バスケットボールの楽しさ』を……
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やなひ~つれづれ日記 |
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2008年06月05日
少し前の話になってしまいますが、今回は、第57回関東大学バスケットボール選手権大会の準々決勝、東海大 VS 慶應大(08.05.30/代々木第2体育館)のゲームを取り上げたいと思います。
試合開始直後だった。おそらく2~3分ほどしか経っていなかっただろう。そこで、東海大学をアクシデントが襲った。
PHOTO BY YANAHI-
東海の司令塔・4年西村(PG・177cm)が右肩を負傷してしまったのだ。試合開始直後からいきなり3Pを決め、シュートタッチもかなり良い状態だった。それだけに、西村が離脱ということにでもなれば、ゲームプランは大きく崩れてしまう。西村は一時、ベンチに下がるが、1Q後半にはまたコートへカムバック。多少、痛そうな素振りを見せたが、「ディフェンス!ディフェンス!!」と仲間を鼓舞し、しっかりとチームをひっぱった。3Pも前半だけで4本を沈め、16得点を挙げる。40-39と東海の1点リード。この時はまだ大丈夫。そんな空気が東海にはあった。
だが、3Q始まってすぐ、西村がコート場でうずくまった。前半も痛そうな素振りを何度か見せる場面はあったが、この時の苦しみ方は前半の比ではなかった。歯をくいしばり、必死で我慢する姿はもう見ていられなかった。その痛々しさはまるで自分が肩を脱臼したかのごとく、ヒシヒシと伝わってきた。西村はベンチへ下がるが、慶應もなかなかリズムに乗れず、54-47と東海の7点リード。
4Q、西村がスタートから登場。もう本来のプレーはできなかった。右肩をかばいながらのプレーは精彩を欠いた。シュートを打つにも痛みをこらえながらやっと打つ。そんな印象だった。結果シュートは入らず、慶應はポイントゲッターの3年小林(SG・188cm)が大爆発する。試合は東海がファウルゲームをしかけ、惜しい展開まで持ち込んだが、69-74で慶應が勝利を収めた。ちなみに後半、西村の得点はたった2点、計18得点。スポーツに『もし』はないが、万全の状態であれば30点は計算できた。
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「彼(西村)はうちのリードガードであり、ポイントゲッターである」と東海大・陸川監督は絶大な信頼を寄せているだけに、西村の負傷は痛すぎた。だが、キャプテンの抜けた穴をチームメイトが埋めようと必死にがんばった。4年中濱(C・199cm)と2年養田(F・190cm)のゴール下のふんばり。西村が抜けた中で、4年安倍(G・177cm)が18得点を挙げたことや4年松岡(G・170cm)のがんばりなど。負けはしたが、東海の収穫は大きかったようだ。
4Q終盤。まともなプレイができない時も、スクリーンを動いてしまった味方に、気にするなと励ましを送っていたシーン。今でも鮮明に脳に焼き付いている。また、ベンチに下がった時も「コーチ、大丈夫です。大丈夫です」と陸川監督に訴えていたそうだ。何とかしなきゃいけない。自分が引っ張らなければ。漫画・スラムダンクの桜木花道を思い出した。確か最終巻だった。王者・山王工業戦。ルーズボールで背中を痛めてしまった桜木。それでもチームのため、勝利のために、試合に出ることを安西監督に訴える場面と重なった。
「彼はこのチームのリーダーであり、日本学生選抜のキャプテンもやってますから、戦う気持ちを前面にだしてくれる」と陸川監督も西村のキャプテンシーに太鼓判を押した。スポーツ選手に怪我は付きものだ。いかにうまく怪我と付き合っていくか。それも実力のうちだろう。そして怪我をしたときでも、シュートが打てなくても、何もできなくても、チームのために何かしたい。そんな気持ちを持った人にはついていきたい。皆にそう思わせるキャプテンこそ真のリーダーである。
<お願い>
ここに掲載している写真・その他の無断、転用・複写は堅くお断りさせていただきます。
<参考資料>
●関東大学バスケットボールリーグ・選手権のパンフレット
●関東男子学生バスケットボール連盟のHP
⇒http://www.kcbbf.jp/tournament/gamesbox.php?y=2008&ac=1&gc=122
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2008年05月24日
関東大学女子バスケットボール・選手権大会も大詰めを向かえた。ベスト8に残った8チームを見てみよう。『筑波大』『拓殖大(拓大)』『日本女子体育大(日女大)』『白鴎大』『早稲田大』『日本体育大(日体大)』は全て1部リーグ。残り2つは2部リーグのチームだ。『東京学芸大(学芸)』『日本大(日大)』。この2チームの躍進には素晴らしいものがある。
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●東京学芸大学(Aブロック)
前回のブログで紹介したが、キャプテン陸田(F・173cm)を中心とした攻撃力抜群のチームである。ガードがまだ2・3年なので、多少課題もあるようだが、非常に高いポテンシャルを持っている。経験を積めば、その問題も解決するだろう。
選手権は1部の中で、最も力のある『筑波』と大接戦を演じた。さらに同じく1部の『早稲田』を下し、5位を勝ち取った。今、2部で最強のチームといっても過言ではない。昨年は入れ替え戦で『専修』に負け、1部昇格を果たすことができなかった。インカレも1回戦敗退。その雪辱を果たそうとチーム一丸となっている。
「秋(入れ替え戦)、楽しみにしていてください。インカレもがんばりますから」と学芸・岩本監督はリベンジに燃えている。
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●日本大学(Bブロック)
長身選手はいない。だが、高確率な外角シュートと抜群のゲーム運びを見せてくれる。シューターの伊沢(F・160cm)を含め、パワーのあるキャプテン藤田(F・168cm)、勝負強くここぞというところで決めてくれる大塚(G・160cm)など。チーム全員が3Pを打てる。しかもクレバーな選手が多く、当たりだすと止まらない。そんな印象がある。
選手権では、勢いのある『山梨学院』を下し、1部の『日体大』さえも撃破。5・6位決定戦では『学芸』に70-79と敗北を喫したが、その実力はもはや1部にかなり近づいているといってもいいだろう。
「総合的に力をつけていかないと、リーグ戦では厳しいですね」と日大・片桐コーチは戦国時代の様相を呈してきた2部の現状を語ってくれた。
ここで関東2部リーグを個人的に分析してみた。まず現在の所属を確認してみよう。ちなみに簡略化して説明すると、このA・Bの1位が、1部昇格争いの切符を手にすることができる。
[2部Aブロック]
- 玉川大学 順天堂大学 大妻女子大学 法政大学 神奈川大学
青山学院大学 大東文化大学 江戸川大学
[2部Bブロック]
- 東京学芸大学 日本大学 東京女子体育大学 國學院大學 東海大学
国際武道大学 埼玉大学 和洋女子大学
もちろん『学芸』『日大』だけが強豪ではない。その他の大学も魅力的なチームがたくさんある。1試合しか見ていないチームもあるので、多少印象はずれているかもしれない。そこはご理解いただきたい。
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●國學院大學(Bブロック)
昨年、何度かこのチームを見たことがあったが、あまり印象に残らなかった。だが、今年は違いそうだ。キャプテン鈴木(F・167cm)は1ON1が強く、彼女のステップインはそう簡単に止められないだろう。また、13番をつけていたおそらく1年生のガードも注目だ。苦しいときに何本も3Pを沈め、チームを救っていた。
選手権では1部の『日体大』を苦しめ、撃破寸前までいった。試合後、監督にお話を伺ったが、「勝つつもりだったので、悔しくてしょうがない」と悔しさを滲ませた。かなり良い内容かと思いきや、「良いところは全くない」とかなり厳しい反省を述べていた。目先の勝利などではなく、『國學院』はもっと上(1部)を目指しているようだ。
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●和洋女子大学(Bブロック)
少し前のブログで紹介したが、見ていてとても楽しいチームだ。強豪チームのようなスーパースターはいないが、チーム全員で話し合い、強くなるために意見を交し合っている。中でも注目は清水(G・160cm)だ。彼女の2・3つ先を読めるプレイは『和洋』をキーであり、仲間に熱くアドバイスする姿は非常に心強い。選手権では『法政』に負けてしまったが、今後が楽しみなチームである。
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●玉川大学(Aブロック)
昨年、入れ替え戦で、惜しくも敗北してしまった『玉川』。エース有山(G・170cm)は後半に強く、期待は大きい。勝負強い菅沼(F・166cm)も健在。選手権を見るかぎり、まだチームとして固まっていないようだが、まとまれば2部で優勝する力を持っている。応援は関女の名物にもなっていて、流行も取り入れた楽しく元気な声援は『玉川』だけでなく、見る者に勇気と希望を与えてくれる。
●江戸川大学(Aブロック)
WJBL・富士通でプレイしていた守屋氏を監督に召集し、最近、急激に力をつけてきた大学である。しっかりと試合を見ていないので、詳しくは語れない。だが、力のある『東体(東京女子体育大)』を僅差で破り、選手権ベスト16。1部の『筑波』には62-90と大敗を喫したが、その力は着々と1部に近づいているようだ。
<参考資料>http://www.j-spirit.biz/columns/columns%20moriyatop.htm
今年は特に、1部と2部の力の差が少なくなってきたように感じる。以前、1部と2部には壁があったが、今年は1部も安心してはいられないだろう。何度も言うが、今年の2部は大混戦が予想される。まさに戦国時代だ。この熱い2部リーグ。まだまだ魅力的なチームがある。今後も取材を続け、その都度、紹介していきたい。
<お願い>
ここに掲載している写真・その他の無断、転用・複写は堅くお断りさせていただきます。
<参考資料>
●関東大学バスケットボールリーグ・選手権のパンフレット
●関東女子学生バスケットボール連盟のHP
⇒http://www.kanjyo.com/
●インカレのHP⇒http://intercollege.jabba-net.com/2007/results.html?resultsno=2
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2008年05月23日
筑波大学。それは大学女子バスケットボール界で、トップレベルの実力を兼ね備えたチームである。日本代表選手を多く抱え、昨年のインカレでも全国3位。その筑波越えに、関東2部リーグの東京学芸大が挑戦した。(関東大学女子バスケットボール・春の選手権ベスト4をかけた戦い)
おそらく誰もが筑波大の楽勝を予想していただろう。学芸の岩本監督以外は……。語ってくれた監督の談話はまた最後に書かせていただこう。まずは試合内容を紹介する。
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さて1Q。学芸・4年陸田(F・173cm)のオフェンスリバウンドから、試合が動き出す。ファウルをもらった陸田はフリースローを2本共決めた。学芸の応援席とベンチが一瞬にして盛り上がった。このプレイで、学芸は落ち着いたといえるだろう。2-5とすぐ筑波の猛攻で逆転されてしまうが、誰一人浮き足立っている選手は見られない。むしろ筑波より堂々と、自信を持ってプレイをしている。そんな雰囲気が感じられた。
前半は陸田の1ON1中心に、4年清水(F・171cm)の踏ん切り良い3P、2年ガードコンビ矢後(G・165cm)&山下(G・161cm)のドリブル突破など。筑波を圧倒する攻撃を披露した。筑波はシュートが不調だったが、それでもなんとかついてきたのはさすがであった。学芸47-38筑波で前半戦を折り返した。
3Qに入ると、筑波がオールコートでディフェンスを仕掛ける。徐々に学芸はシュートミスやターンノーバーを犯し始めるが、筑波のシュート率がどうしても上がってこない。消極的な攻めが目立ってはいたが、それでも 学芸60-58筑波と2点差。
4Qは互角の戦い。学芸応援席からは「集中ー!!」と必死な声援の大合唱。陸田がファウルトラブルでベンチに下がる中、奮起したのは矢後だった。何の迷いもなく、ドライブからジャンプショット。誰が来ようともパスする素振りはない。私が決めてやる。そんな勢いがあった。一方、筑波は4年伊藤(F・172cm)がリバウンドショットやドライブで応戦。
残り4分をきった場面。スコアは72-64と学芸の8点リード。ファウルトラブルでベンチに下がっていた陸田も戻ってきていた。(ちなみに、この時点で陸田のファウルは4つ。)だが、筑波のキャプテン・4年有明(G・165cm)がここから連続得点で72-68。おまけは3年大鷹(F・170cm)のロング3P。その放物線は自信のなさそうな前半のアーチではなかった。土壇場で、不調の点取り屋が大仕事をやってのけたのだ。残り2分11秒で、スコアは72-71。学芸はすかさずタイムアウトを要求。その直後だ。陸田がファウルを犯して退場を余儀なくされる。判定はたしかに微妙だった。ファウルしていないと言われれば、していないようにも見えた。だが、それはスポーツの世界には付き物だ。判定はどうあれ、陸田が退場したことで筑波の勝利が決まったことは事実である。
残り27.4秒、74-75と1点リードを許した学芸。オールコートからプレッシャーをかける筑波ディフェンスにパスが出せず、パスミス2本続けてしまった。最終的に74-77と筑波越えは叶わなかった。
●岩本監督インタビュー
「絶対に勝つつもりでいましたから、そりゃ~もう残念ですよ」と岩本監督は悔しさを滲ませながら語ってくれた。筑波大は新しい監督が来て間もないので、チームとしてのカラーが明確でなかったように思われる。そこにつけいる隙があったのだ。
総合力では筑波が圧倒的に上だった。だが、消極的な筑波大に対し、積極的な学芸大。勢いは明らかに学芸だった。負けはしたものの、今年の学芸は昨年以上に良いチームになっている。
●MVP 陸田美紗子←個人的なMVP
MVPはキャプテン陸田以外ありえない。身長で劣る学芸がここまで競れたのは陸田のおかげだ。何がすごいのか。それは人並みはずれたパワーである。筑波の長身選手(184cm・177cm)を相手に、普通なら気後れしてしまうはず。だが、173cmの陸田は簡単に勝ってしまう。しかもスピードで勝つのではなく、パワーで勝ってしまうのだから驚きだ。ローポストからの1ON1は破壊力抜群。ピボットを何度も踏む脚力と、そこからのジャンプ力。「誰も止められないですよ。あいつが1対1やったら」と岩本監督も絶対の信頼を置く存在である。
この試合で、陸田はチームトップの23点を挙げる。なお清水は3P5本を含む19点、矢後は3P2本を含む17点の活躍。インサイドで陸田が互角以上に戦ったことで、学芸のアウトサイドが生きた。そう言っても過言ではない。あの凄さはぜひ見てもらいたい。いや、見なければ後悔する。
<お願い>
ここに掲載している写真・その他の無断、転用・複写は堅くお断りさせていただきます。
<参考資料>
●関東大学バスケットボールリーグ・選手権のパンフレット
●関東女子学生バスケットボール連盟のHP
⇒http://www.kanjyo.com/
posted by yanahi- |01:23 |
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2008年05月22日
選手権で大旋風を巻き起こした1年生軍団の挑戦も、ついに終焉をむかえた。関東2部の日本大学に叩きのめされてしまったのだ。スコアだけ見れば、山梨50-67日大と17点差。大敗ではないという意見もあるだろう。だが、試合を見ていれば、その実力差はかなり大きいと言わざるをえない。
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前半こそ互角の展開だった。山梨は山田(F・170cm/札幌山の手高)の1ON1を中心に、外角シュートで攻撃する。対する日大は長距離砲で応戦。3Pシューター・3年伊沢(F・160cm)の3P、そこからのドライブが特に光った。前半を終了して、山梨31-33日大。
だが、ついに3Q。日大のディフェンスが集中し始め、流れが変わり始める。山梨は1ON1で崩せなくなり、攻め手がなくなってしまう。その焦りがパスミスやトラベリングに繋がり、手元の集計だけでも1Q9つ(10つ以上あったかもしれない)のターンノーバーを犯す。それが積極的にシュートを打つ山梨のスタイルを崩してしまった。入れなければ、という気持ちが強すぎて、大事にいきすぎていた感があった。
逆に、日大は3年大塚(G・160cm)の小気味良い1ON1からのジャンプショットが次々と決まる。きつくプレッシャーをかけられてバランスを崩しても、見事にシュートを沈まるあたりはさすが上級生。また伊沢・大塚だけでなく、ほぼ全員が3Pを打てる。インサイドで敵のディフェンスを収縮させ、アウトサイドを正確に決める。経験が成せる素晴らしい攻撃だった。
3・4Qを通じて、日大が連続23点取った場面もあった。35-36⇒35-59。3Qはチームで4点のみ。全くシュートが入らず、自信なさげなプレイが続いた。FG%はおそらく10%ぐらいだったように記憶している。山梨の若さがでたといえばそれまでだが、チームが劣勢のときに立て直せる『なにか』が足りなかった。それは『リーダーシップを取れる存在』であり、『ピンチ時に頼りになるフォーメーションやポイントゲッター』だった。それをたった2ヶ月、いや1ヶ月半の練習で求めるのは酷というものか……。
「話題(1年生だけ)の山梨学院大学ですから、勢いがあると聞いていた。そこに勝てたことは今後につながる」と日大・片桐コーチ。
「甘さがでた。練習した良いあわせがでた場面もあったが、あれが40分続けられないと強いチームにはなれない」と山梨・梅嵜監督。
期待が大きかっただけに、この敗戦は残念といえば残念だ。だが、これは良かったのかもしれない。なぜならこのまま勝ち進み天狗になるよりは、自分たちはまだまだだという気持ちの方が今後につながる。
不安要素として、秋のリーグ戦は4部スタートとなる。今回の選手権を見るかぎり、現在でも2部に属する実力がある。つまりリーグ戦は弱い相手とずっと戦わなければならなくなるのだ。そういう状態が続けば、モチベーションが低下する危険性は大だ。
だが、それは大学・実業団などの強豪チームと数多く練習試合をこなし、オールジャパン山梨予選や春の選手権に参加することで、刺激を与えるようだ。「夏は陸上部化させる」と梅嵜監督。一皮向けた山梨学院が見られるのはそう遠くないだろう。
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●関東大学バスケットボールリーグ・選手権のパンフレット
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