2008年05月13日
試合を捨てない文教大
「最後まで走りきる!」。選手権のスローガンとして、この言葉を掲げた大学がある。そう、関東バスケットボールリーグ3部に所属する『文教大学』だ。 4月10日。選手権初日に文教大を初めて目にした。対戦相手は2部の強豪・東京女子体育大学(以後、東体)。しかし文教は試合前のアップから一生懸命声を出し、決して臆することはなかった。しかもみんな楽しそうに声を出すのだ。最初は恥ずかしがっていた(おそらく)1年生も徐々に加わり、雰囲気としては東体を上回っていた。 東体は昨年から試合を見ているが、やはりスタメンででてくる選手は一味違う。体育大の中の、さらに54人から選ばれた5人。身体能力も体格も文教大とは比べものにならなかった。 試合はやはり東体ペースで進んだ。序盤こそ、文教の3年金子(F・169cm)のアウトサイドシュートでなんとかついていったが、東体が走り始めるとそれを止めることはできなかった。前半は31-54。東体の23点リードで折り返した。 後半に入ると、さらに東体は走り続ける。ガードの4年コンビ、渡邊(PG・160cm)&河本(PG・158cm)の速さ。センターの3年青木(C・174cm)&2年雯(C・180cm)のパワフルさなど。攻撃の手を全く休めない。 結局、58-116で文教大の大敗だった。だが、キャプテンの3年金木(PG・156cm)は決してあきらめなかった。どんなにリードが広がっても、味方に指示を出し、励まし、チームを引っ張った。苦しいところでは3Pを決め、小柄な身体をフルに使い、コートの中で誰よりも走り回った。 金木が相手のチャージングを取ろうとチャレンジした場面があった。敵は体格の全く違うパワフルなセンター。少し故意に倒れたように見えた。審判はやはりチャージングをコールしてくれない。その時、彼女の見せたなんともいえない笑顔。それを見た時、「まだがんばれる」と言われたような気がした。 バスケットボールでもその他のスポーツでもそうだが、すごいシュートを決めたり、驚くべきスーパープレイが飛び出したり、緊迫した大接戦など。こういう試合がおもしろいと皆言うだろう。また、そういう試合でなければ、見たくない。そんな気持ちは誰にでもあるはずだ。もちろん私も今までそうだった。 だが、どんなに劣勢な試合でも、一生懸命あきらめない姿は感動に値する。たしかに勝つことは重要だが、それが全てではない。見る人に力を与えること。夢を与えること。それもスポーツ選手の使命だ。 文教大は強豪チームのように専門のコーチがついているわけではない。自分たちで練習を組み立て、自分たちで考えて、バスケットボールに取り組んでいるそうだ。 「うちのチームは後半に体力が落ちて、足が動かなくなる。ディフェンスをしつこく粘れるチームにしたい」とCAPの金木は反省点を述べた。文教大の挑戦はまだ始まったばかりだ。横断幕に書かれたCATCH THE WINに向かって、このチームは今後も走り続ける。 <参考資料> ●関東大学バスケットボール・選手権のパンフレット ●関東大学女子バスケットボールのHP ⇒http://www.kanjyo.com/
posted by yanahi- |01:28 |
大学女子バスケ |
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