2008年06月27日

主役の気遣い

 1000人を超える拍手が、1人のピアニストに惜しみなく送られた。その大喝采はコンサートが終わってもなかなか鳴り止まなかった。

 2008年6月25日(水)Bunkamuraオーチャードホールにて、原田郁子(クラムボンのボーカル)のピアノ弾き語りライブが行われた。とても静かなライブであり、演奏は暗やみの中で始まった。目を閉じると、ピアノのさまざまな音色が聴こえてくる。強い音・弱い音・やさしい音・楽しい音・元気な音・静かな音……。ピアノの魅力と沈黙の癒しが、観客を非日常に連れて行ってくれる。大人の空間がそこには存在した。

 印象的だったのは、サポートメンバーと主役(原田郁子)のやりとりである。彼女は1曲1曲サポートメンバーに「ありがとう」の拍手を送った。たしかにどんなライブにもサポートメンバーを紹介する場面がある。だが、ここまでこまめに感謝を表すアーティストを見たことがない。
 彼女は脇役が演奏しているところへ行って、本当に楽しそうにはしゃぐ。まるで小学生の女の子のように。その屈託のない笑顔や動きにつられ、サポートメンバーからも笑顔がこぼれた。もちろん観客にも。
 


 みんな、本当に楽しんでいるように見えました。私は改めて『原田郁子』の凄さを感じました。自分が主役であっても、1人でライブを成功させることはできない。最高の演奏をファンに届けるためにも、サポートメンバーに良いモチベーションを持たせなければならない。プロフェッショナルであり、ムードメーカー。まさにそんな感じでした。

 どんな世界でも、『みんなを盛り上げる力』は重宝されます。もちろんスポーツの世界でも。例えば、試合で自分たちのチームが劣勢に立たされているとします。チームの気持ちがバラバラでは、逆境を跳ね返すことはできません。
 ですが、同じチームといえども、全員が仲良しというわけではないと思います。苦手な仲間もいれば、嫌いなチームメイトもいるでしょう。そんな中で、チームが勝つためにみんなの気持ちを1つにする。それにはやはり『強い意志』と『思いやり』が不可欠です。ストレートに言っても伝わらないのであれば、相手のご機嫌をとる変化球も考えなければなりません。みんなが元気がないのであれば、渇を入れなければならないこともあるでしょう。
 ただこれらはとてもパワーがいることです。できれば、避けて通りたい。大抵の人はなあなあで済ませてしまいます。でもそれでは状況はなんら変わりません。そんな困難も厭わず、チームをリードするムードメーカーには、敬意を払わずにはいられません。

 だからこそ、私はピンチの時、負けている時、自分より強い相手と戦っている時。「チームを変えてやろう」「何か自分にもできる」「がんばろう」。そんな気持ちを持ったプレイヤーは取り上げていきたい。そう思います。スーパースターも必要ですが、ムードメーカーや縁の下の力持ち的黒子選手にも光が当たるべきなのです。それが、良い選手を増やし、日本のスポーツレベルを上げると個人的に考えています。

posted by yanahi- | 00:46 | やなひ~つれづれ日記 | コメント(0) | トラックバック(0)
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2008年06月19日

家の前で・・・

 更新が遅れてしまって申し訳ございません。言い訳をさせていただくと、アルバイトや課題などやらなければならないことが山積みになってしまいまして……ですが、これからもがんばって更新していきます。みなさん、よろしくお願いします。今日は特別なネタがないので、個人的なことをかかせていただきます。


 今日、家の前の道路でボールをついてみました。実は私、今年でバスケ歴20年をむかえました。うまいかどうかは別として、好きこそものの上手なれといった感じで、ずっと続けてきました。ですが、何年経ってもやっぱりバスケはおもしろい。家の前の道路で、ただドリブルしてるだけでも笑顔になれます。

 以前はクラブチームで試合にもでていましたが、ライターを目指すようになり、日々多忙から抜け出せない現状。バスケも月1回できれば良い方で、ひどい時は半年ボールに触れないこともあります。それだけやりたい気持ちを我慢しているので、どんな場所でもバスケできれば満足なのだろうと思います。部活やってるときは、たまには休みたいとか思っていましたけど(笑)


 そんな私はひょんなことから、専門学校のバスケ部に入ることとなり、なぜかキャプテンになっていました。今度、新チームの初練習があり、どう部活を盛り上げようか、試行錯誤しているところです。レベルは低いですが、そんな中でも何か伝えられると思います。
 20年間のバスケ人生で学んだ『一生懸命やることの大事さ』。また、大きく影響を受けたスラムダンク・安西先生の言葉『あきらめたら、そこで試合終了ですよ』。そして、最後に『バスケットボールの楽しさ』を……

posted by yanahi- | 01:49 | やなひ~つれづれ日記 | コメント(0) | トラックバック(0)
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2008年06月05日

試合開始直後の誤算 東海大学

 少し前の話になってしまいますが、今回は、第57回関東大学バスケットボール選手権大会の準々決勝、東海大 VS 慶應大(08.05.30/代々木第2体育館)のゲームを取り上げたいと思います。

 
 試合開始直後だった。おそらく2~3分ほどしか経っていなかっただろう。そこで、東海大学をアクシデントが襲った。

東海 西村選手のブロックをかわすレイアップ
      PHOTO BY YANAHI-  東海の司令塔・4年西村(PG・177cm)が右肩を負傷してしまったのだ。試合開始直後からいきなり3Pを決め、シュートタッチもかなり良い状態だった。それだけに、西村が離脱ということにでもなれば、ゲームプランは大きく崩れてしまう。西村は一時、ベンチに下がるが、1Q後半にはまたコートへカムバック。多少、痛そうな素振りを見せたが、「ディフェンス!ディフェンス!!」と仲間を鼓舞し、しっかりとチームをひっぱった。3Pも前半だけで4本を沈め、16得点を挙げる。40-39と東海の1点リード。この時はまだ大丈夫。そんな空気が東海にはあった。  だが、3Q始まってすぐ、西村がコート場でうずくまった。前半も痛そうな素振りを何度か見せる場面はあったが、この時の苦しみ方は前半の比ではなかった。歯をくいしばり、必死で我慢する姿はもう見ていられなかった。その痛々しさはまるで自分が肩を脱臼したかのごとく、ヒシヒシと伝わってきた。西村はベンチへ下がるが、慶應もなかなかリズムに乗れず、54-47と東海の7点リード。  4Q、西村がスタートから登場。もう本来のプレーはできなかった。右肩をかばいながらのプレーは精彩を欠いた。シュートを打つにも痛みをこらえながらやっと打つ。そんな印象だった。結果シュートは入らず、慶應はポイントゲッターの3年小林(SG・188cm)が大爆発する。試合は東海がファウルゲームをしかけ、惜しい展開まで持ち込んだが、69-74で慶應が勝利を収めた。ちなみに後半、西村の得点はたった2点、計18得点。スポーツに『もし』はないが、万全の状態であれば30点は計算できた。 ベンチへ下がる東海 西村 PHOTO BY YANAHI-


 「彼(西村)はうちのリードガードであり、ポイントゲッターである」と東海大・陸川監督は絶大な信頼を寄せているだけに、西村の負傷は痛すぎた。だが、キャプテンの抜けた穴をチームメイトが埋めようと必死にがんばった。4年中濱(C・199cm)と2年養田(F・190cm)のゴール下のふんばり。西村が抜けた中で、4年安倍(G・177cm)が18得点を挙げたことや4年松岡(G・170cm)のがんばりなど。負けはしたが、東海の収穫は大きかったようだ。

 4Q終盤。まともなプレイができない時も、スクリーンを動いてしまった味方に、気にするなと励ましを送っていたシーン。今でも鮮明に脳に焼き付いている。また、ベンチに下がった時も「コーチ、大丈夫です。大丈夫です」と陸川監督に訴えていたそうだ。何とかしなきゃいけない。自分が引っ張らなければ。漫画・スラムダンクの桜木花道を思い出した。確か最終巻だった。王者・山王工業戦。ルーズボールで背中を痛めてしまった桜木。それでもチームのため、勝利のために、試合に出ることを安西監督に訴える場面と重なった。
 「彼はこのチームのリーダーであり、日本学生選抜のキャプテンもやってますから、戦う気持ちを前面にだしてくれる」と陸川監督も西村のキャプテンシーに太鼓判を押した。スポーツ選手に怪我は付きものだ。いかにうまく怪我と付き合っていくか。それも実力のうちだろう。そして怪我をしたときでも、シュートが打てなくても、何もできなくても、チームのために何かしたい。そんな気持ちを持った人にはついていきたい。皆にそう思わせるキャプテンこそ真のリーダーである。
 
 



 <お願い>
ここに掲載している写真・その他の無断、転用・複写は堅くお断りさせていただきます。

<参考資料>
●関東大学バスケットボールリーグ・選手権のパンフレット
●関東男子学生バスケットボール連盟のHP
 ⇒http://www.kcbbf.jp/tournament/gamesbox.php?y=2008&ac=1&gc=122




posted by yanahi- | 02:28 | 大学男子バスケ | コメント(2) | トラックバック(0)
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2008年05月24日

今年は2部が熱い!

 関東大学女子バスケットボール・選手権大会も大詰めを向かえた。ベスト8に残った8チームを見てみよう。『筑波大』『拓殖大(拓大)』『日本女子体育大(日女大)』『白鴎大』『早稲田大』『日本体育大(日体大)』は全て1部リーグ。残り2つは2部リーグのチームだ。『東京学芸大(学芸)』『日本大(日大)』。この2チームの躍進には素晴らしいものがある。

心を1つに! 東京学芸大
     PHOTO BY YANAHI- ●東京学芸大学(Aブロック)  前回のブログで紹介したが、キャプテン陸田(F・173cm)を中心とした攻撃力抜群のチームである。ガードがまだ2・3年なので、多少課題もあるようだが、非常に高いポテンシャルを持っている。経験を積めば、その問題も解決するだろう。  選手権は1部の中で、最も力のある『筑波』と大接戦を演じた。さらに同じく1部の『早稲田』を下し、5位を勝ち取った。今、2部で最強のチームといっても過言ではない。昨年は入れ替え戦で『専修』に負け、1部昇格を果たすことができなかった。インカレも1回戦敗退。その雪辱を果たそうとチーム一丸となっている。  「秋(入れ替え戦)、楽しみにしていてください。インカレもがんばりますから」と学芸・岩本監督はリベンジに燃えている。
日大 伊沢選手のドライブ
      PHOTO BY YANAHI- ●日本大学(Bブロック)  長身選手はいない。だが、高確率な外角シュートと抜群のゲーム運びを見せてくれる。シューターの伊沢(F・160cm)を含め、パワーのあるキャプテン藤田(F・168cm)、勝負強くここぞというところで決めてくれる大塚(G・160cm)など。チーム全員が3Pを打てる。しかもクレバーな選手が多く、当たりだすと止まらない。そんな印象がある。  選手権では、勢いのある『山梨学院』を下し、1部の『日体大』さえも撃破。5・6位決定戦では『学芸』に70-79と敗北を喫したが、その実力はもはや1部にかなり近づいているといってもいいだろう。  「総合的に力をつけていかないと、リーグ戦では厳しいですね」と日大・片桐コーチは戦国時代の様相を呈してきた2部の現状を語ってくれた。


 ここで関東2部リーグを個人的に分析してみた。まず現在の所属を確認してみよう。ちなみに簡略化して説明すると、このA・Bの1位が、1部昇格争いの切符を手にすることができる。

[2部Aブロック]

  • 玉川大学  順天堂大学  大妻女子大学  法政大学  神奈川大学

     青山学院大学  大東文化大学  江戸川大学

[2部Bブロック]

  • 東京学芸大学  日本大学  東京女子体育大学  國學院大學  東海大学

     国際武道大学  埼玉大学  和洋女子大学


 もちろん『学芸』『日大』だけが強豪ではない。その他の大学も魅力的なチームがたくさんある。1試合しか見ていないチームもあるので、多少印象はずれているかもしれない。そこはご理解いただきたい。

國學院 鈴木選手のドライブ
      PHOTO BY YANAHI- ●國學院大學(Bブロック)  昨年、何度かこのチームを見たことがあったが、あまり印象に残らなかった。だが、今年は違いそうだ。キャプテン鈴木(F・167cm)は1ON1が強く、彼女のステップインはそう簡単に止められないだろう。また、13番をつけていたおそらく1年生のガードも注目だ。苦しいときに何本も3Pを沈め、チームを救っていた。  選手権では1部の『日体大』を苦しめ、撃破寸前までいった。試合後、監督にお話を伺ったが、「勝つつもりだったので、悔しくてしょうがない」と悔しさを滲ませた。かなり良い内容かと思いきや、「良いところは全くない」とかなり厳しい反省を述べていた。目先の勝利などではなく、『國學院』はもっと上(1部)を目指しているようだ。
ボールを運ぶ 清水選手
     PHOTO BY YANAHI- ●和洋女子大学(Bブロック)  少し前のブログで紹介したが、見ていてとても楽しいチームだ。強豪チームのようなスーパースターはいないが、チーム全員で話し合い、強くなるために意見を交し合っている。中でも注目は清水(G・160cm)だ。彼女の2・3つ先を読めるプレイは『和洋』をキーであり、仲間に熱くアドバイスする姿は非常に心強い。選手権では『法政』に負けてしまったが、今後が楽しみなチームである。
玉川応援団 今年も健在!
      PHOTO BY YANAHI- ●玉川大学(Aブロック)  昨年、入れ替え戦で、惜しくも敗北してしまった『玉川』。エース有山(G・170cm)は後半に強く、期待は大きい。勝負強い菅沼(F・166cm)も健在。選手権を見るかぎり、まだチームとして固まっていないようだが、まとまれば2部で優勝する力を持っている。応援は関女の名物にもなっていて、流行も取り入れた楽しく元気な声援は『玉川』だけでなく、見る者に勇気と希望を与えてくれる。 ●江戸川大学(Aブロック)  WJBL・富士通でプレイしていた守屋氏を監督に召集し、最近、急激に力をつけてきた大学である。しっかりと試合を見ていないので、詳しくは語れない。だが、力のある『東体(東京女子体育大)』を僅差で破り、選手権ベスト16。1部の『筑波』には62-90と大敗を喫したが、その力は着々と1部に近づいているようだ。 <参考資料>http://www.j-spirit.biz/columns/columns%20moriyatop.htm


 今年は特に、1部と2部の力の差が少なくなってきたように感じる。以前、1部と2部には壁があったが、今年は1部も安心してはいられないだろう。何度も言うが、今年の2部は大混戦が予想される。まさに戦国時代だ。この熱い2部リーグ。まだまだ魅力的なチームがある。今後も取材を続け、その都度、紹介していきたい。



 <お願い>
ここに掲載している写真・その他の無断、転用・複写は堅くお断りさせていただきます。

<参考資料>
●関東大学バスケットボールリーグ・選手権のパンフレット
●関東女子学生バスケットボール連盟のHP
 ⇒http://www.kanjyo.com/
●インカレのHP⇒http://intercollege.jabba-net.com/2007/results.html?resultsno=2


posted by yanahi- | 23:58 | 大学女子バスケ | コメント(0) | トラックバック(0)
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2008年05月23日

筑波越え!? 東京学芸大

 筑波大学。それは大学女子バスケットボール界で、トップレベルの実力を兼ね備えたチームである。日本代表選手を多く抱え、昨年のインカレでも全国3位。その筑波越えに、関東2部リーグの東京学芸大が挑戦した。(関東大学女子バスケットボール・春の選手権ベスト4をかけた戦い)
 おそらく誰もが筑波大の楽勝を予想していただろう。学芸の岩本監督以外は……。語ってくれた監督の談話はまた最後に書かせていただこう。まずは試合内容を紹介する。

チーム一丸となった東京学芸大
      PHOTO BY YANAHI-  さて1Q。学芸・4年陸田(F・173cm)のオフェンスリバウンドから、試合が動き出す。ファウルをもらった陸田はフリースローを2本共決めた。学芸の応援席とベンチが一瞬にして盛り上がった。このプレイで、学芸は落ち着いたといえるだろう。2-5とすぐ筑波の猛攻で逆転されてしまうが、誰一人浮き足立っている選手は見られない。むしろ筑波より堂々と、自信を持ってプレイをしている。そんな雰囲気が感じられた。  前半は陸田の1ON1中心に、4年清水(F・171cm)の踏ん切り良い3P、2年ガードコンビ矢後(G・165cm)&山下(G・161cm)のドリブル突破など。筑波を圧倒する攻撃を披露した。筑波はシュートが不調だったが、それでもなんとかついてきたのはさすがであった。学芸47-38筑波で前半戦を折り返した。  3Qに入ると、筑波がオールコートでディフェンスを仕掛ける。徐々に学芸はシュートミスやターンノーバーを犯し始めるが、筑波のシュート率がどうしても上がってこない。消極的な攻めが目立ってはいたが、それでも 学芸60-58筑波と2点差。  4Qは互角の戦い。学芸応援席からは「集中ー!!」と必死な声援の大合唱。陸田がファウルトラブルでベンチに下がる中、奮起したのは矢後だった。何の迷いもなく、ドライブからジャンプショット。誰が来ようともパスする素振りはない。私が決めてやる。そんな勢いがあった。一方、筑波は4年伊藤(F・172cm)がリバウンドショットやドライブで応戦。  残り4分をきった場面。スコアは72-64と学芸の8点リード。ファウルトラブルでベンチに下がっていた陸田も戻ってきていた。(ちなみに、この時点で陸田のファウルは4つ。)だが、筑波のキャプテン・4年有明(G・165cm)がここから連続得点で72-68。おまけは3年大鷹(F・170cm)のロング3P。その放物線は自信のなさそうな前半のアーチではなかった。土壇場で、不調の点取り屋が大仕事をやってのけたのだ。残り2分11秒で、スコアは72-71。学芸はすかさずタイムアウトを要求。その直後だ。陸田がファウルを犯して退場を余儀なくされる。判定はたしかに微妙だった。ファウルしていないと言われれば、していないようにも見えた。だが、それはスポーツの世界には付き物だ。判定はどうあれ、陸田が退場したことで筑波の勝利が決まったことは事実である。  残り27.4秒、74-75と1点リードを許した学芸。オールコートからプレッシャーをかける筑波ディフェンスにパスが出せず、パスミス2本続けてしまった。最終的に74-77と筑波越えは叶わなかった。 ●岩本監督インタビュー  「絶対に勝つつもりでいましたから、そりゃ~もう残念ですよ」と岩本監督は悔しさを滲ませながら語ってくれた。筑波大は新しい監督が来て間もないので、チームとしてのカラーが明確でなかったように思われる。そこにつけいる隙があったのだ。  総合力では筑波が圧倒的に上だった。だが、消極的な筑波大に対し、積極的な学芸大。勢いは明らかに学芸だった。負けはしたものの、今年の学芸は昨年以上に良いチームになっている。 ●MVP 陸田美紗子←個人的なMVP  MVPはキャプテン陸田以外ありえない。身長で劣る学芸がここまで競れたのは陸田のおかげだ。何がすごいのか。それは人並みはずれたパワーである。筑波の長身選手(184cm・177cm)を相手に、普通なら気後れしてしまうはず。だが、173cmの陸田は簡単に勝ってしまう。しかもスピードで勝つのではなく、パワーで勝ってしまうのだから驚きだ。ローポストからの1ON1は破壊力抜群。ピボットを何度も踏む脚力と、そこからのジャンプ力。「誰も止められないですよ。あいつが1対1やったら」と岩本監督も絶対の信頼を置く存在である。  この試合で、陸田はチームトップの23点を挙げる。なお清水は3P5本を含む19点、矢後は3P2本を含む17点の活躍。インサイドで陸田が互角以上に戦ったことで、学芸のアウトサイドが生きた。そう言っても過言ではない。あの凄さはぜひ見てもらいたい。いや、見なければ後悔する。  <お願い> ここに掲載している写真・その他の無断、転用・複写は堅くお断りさせていただきます。 <参考資料> ●関東大学バスケットボールリーグ・選手権のパンフレット ●関東女子学生バスケットボール連盟のHP  ⇒http://www.kanjyo.com/


posted by yanahi- | 01:23 | 女子バスケ | コメント(0) | トラックバック(0)
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2008年05月22日

ベスト16止まり 山梨学院

 選手権で大旋風を巻き起こした1年生軍団の挑戦も、ついに終焉をむかえた。関東2部の日本大学に叩きのめされてしまったのだ。スコアだけ見れば、山梨50-67日大と17点差。大敗ではないという意見もあるだろう。だが、試合を見ていれば、その実力差はかなり大きいと言わざるをえない。

ベスト8をかけた選手権の戦い
           PHOTO BY YANAHI-  前半こそ互角の展開だった。山梨は山田(F・170cm/札幌山の手高)の1ON1を中心に、外角シュートで攻撃する。対する日大は長距離砲で応戦。3Pシューター・3年伊沢(F・160cm)の3P、そこからのドライブが特に光った。前半を終了して、山梨31-33日大。  だが、ついに3Q。日大のディフェンスが集中し始め、流れが変わり始める。山梨は1ON1で崩せなくなり、攻め手がなくなってしまう。その焦りがパスミスやトラベリングに繋がり、手元の集計だけでも1Q9つ(10つ以上あったかもしれない)のターンノーバーを犯す。それが積極的にシュートを打つ山梨のスタイルを崩してしまった。入れなければ、という気持ちが強すぎて、大事にいきすぎていた感があった。  逆に、日大は3年大塚(G・160cm)の小気味良い1ON1からのジャンプショットが次々と決まる。きつくプレッシャーをかけられてバランスを崩しても、見事にシュートを沈まるあたりはさすが上級生。また伊沢・大塚だけでなく、ほぼ全員が3Pを打てる。インサイドで敵のディフェンスを収縮させ、アウトサイドを正確に決める。経験が成せる素晴らしい攻撃だった。  3・4Qを通じて、日大が連続23点取った場面もあった。35-36⇒35-59。3Qはチームで4点のみ。全くシュートが入らず、自信なさげなプレイが続いた。FG%はおそらく10%ぐらいだったように記憶している。山梨の若さがでたといえばそれまでだが、チームが劣勢のときに立て直せる『なにか』が足りなかった。それは『リーダーシップを取れる存在』であり、『ピンチ時に頼りになるフォーメーションやポイントゲッター』だった。それをたった2ヶ月、いや1ヶ月半の練習で求めるのは酷というものか……。    「話題(1年生だけ)の山梨学院大学ですから、勢いがあると聞いていた。そこに勝てたことは今後につながる」と日大・片桐コーチ。 「甘さがでた。練習した良いあわせがでた場面もあったが、あれが40分続けられないと強いチームにはなれない」と山梨・梅嵜監督。  期待が大きかっただけに、この敗戦は残念といえば残念だ。だが、これは良かったのかもしれない。なぜならこのまま勝ち進み天狗になるよりは、自分たちはまだまだだという気持ちの方が今後につながる。  不安要素として、秋のリーグ戦は4部スタートとなる。今回の選手権を見るかぎり、現在でも2部に属する実力がある。つまりリーグ戦は弱い相手とずっと戦わなければならなくなるのだ。そういう状態が続けば、モチベーションが低下する危険性は大だ。  だが、それは大学・実業団などの強豪チームと数多く練習試合をこなし、オールジャパン山梨予選や春の選手権に参加することで、刺激を与えるようだ。「夏は陸上部化させる」と梅嵜監督。一皮向けた山梨学院が見られるのはそう遠くないだろう。  <お願い> ここに掲載している写真・その他の無断、転用・複写は堅くお断りさせていただきます。 <参考資料> ●関東大学バスケットボールリーグ・選手権のパンフレット ●関東女子学生バスケットボール連盟のHP  ⇒http://www.kanjyo.com/


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2008年05月21日

4番不在の影響は・・・ 山梨学院

 「青学戦で、どういう戦い方ができるか」。前回、そう語っていた梅嵜監督率いる山梨学院の、初めての試練が訪れた。今回、紹介するのは関東大学女子バスケットボール選手権・決勝トーナメントの山梨学院大 VS 青山学院大戦(08.05.20)。山梨学院はキャプテン三村(PG・168cm)が右足の負傷により欠場。はたして精神的主柱が抜けたこの苦境を切り抜けることはできるのか。

山梨学院 VS 青学(多摩市総合体育館)
     PHOTO BY YANAHI-  序盤戦は互角。山梨は高確率な外角シュートが次々と決まり、ディフェンスではサブキャプテン・藤原(C・177cm/聖カタリナ女子高)のブロックが敵を苦しめた。だが、青学は4年唐沢(C・177cm)のローポストを中心に、オフェンスリバウンドに積極的に参加。山梨はスクリーンアウトを徹底できず、2Q終盤にはパスミスやトラベリングなどターンノーバーを連発してしまう。前半戦 山梨28-27青学で折り返す。  3Qも前半と同じような展開が続く。相変わらず高確率なシュートが決まる山梨学院に対し、センター中心に攻める青学。山梨47-42青学。  さて、最後の4Q。ついに試合が動き出す。山梨のプレッシャーディフェンスが効き始め、そこからの早いオフェンスに青学はついていけない。最終的に、20以上のターンノーバーを犯しながらも70-58と、12点差で山梨学院が勝利を収めた。  「予選リーグの3試合があまりにも楽な試合が多すぎた。それが癖になってしまって、カットを狙っていってしまう。それがファウルになる。そういう気持ちの切り替えができていなかった」と梅嵜監督は反省を述べた。  『キャプテン不在の影響は?』という質問に、「痛いです。プレー面は問題ないが、精神面は大きい」と語った。やはりキャプテンの抜けた穴は大きかったようだ。何度かリードをした場面もあったが、そこで点差を広げられなかったのは精神的弱さ。1年生軍団には酷な問題かもしれない。だが、これから勝ち上がっていくためには、苦しいときにチームに渇を入れる、リーダーが必要だ。  次は日本大学戦だ。「今日のような内容なら、一挙に20点以上離されるでしょう。接戦に持ち込むことができれば、勝機はある」と梅嵜氏。初めて強敵と戦い、多くの課題が見つかった青学戦。短期決戦のトーナメントの中で、うまく修正することができるだろうか。  <お願い> ここに掲載している写真・その他の無断、転用・複写は堅くお断りさせていただきます。 <参考資料> ●関東大学バスケットボールリーグ・選手権のパンフレット


posted by yanahi- | 04:27 | 大学女子バスケ | コメント(0) | トラックバック(0)
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2008年05月20日

北京五輪への序章~女子日本代表~

 「世界への扉をこじ開けろ!」。2008年5月18日(日)バスケットボール女子日本代表、国際招待試合のパンフレットにはそんな力強いメッセージが書かれていた。
代々木第2体育館の行列

                 PHOTO BY YANAHI-
女子日本代表 国際招待試合2008 リトアニア戦


 代々木第2体育館に来るのはひさびさだったが、バスケットボールの試合でこれほど多くの行列を目にしたことは今までない。会場前には300人ほどが長蛇の列ができ、来場者数は満員御礼(約3000人)だったと思われる。それだけ、女子日本代表に対する周囲の期待は大きいのだ。


 さて、この日本代表VSリトアニア代表戦。結果だけ見れば、66-63と日本が勝利を収めた。矢野良子の劇的な3Pで、大逆転劇を演じたのだ。だが、この試合はこれから始まる北京五輪予選(6月スペインで開催されるFIBAオリンピック世界最終予選)の選手選考会も兼ねていた。日本は16人全員を出場させ、プレイングタイムもほぼ平等。つまり試合に勝つための交代が100%行われたわけではないのだ。試合を最後まで見ていればわかるが、あまり良い内容とはお世辞にも言えなかった。

 プラス材料としては、『吉田の積極的な守備』と『渡嘉敷の物怖じしないチャレンジ』ぐらいだろう。ただ、どんな内容にしろ、勝ってスペインに行けるのは非常に大きい。試合後、「自分たちの夢であり、みなさんの夢でもある北京オリンピックへの切符を持ち帰りたい」と日本代表・相澤CAPは会場のファンに力強いメッセージを送った。また、「なんとしてでもオリンピックの切符を手に入れたい」と内海ヘッドコーチも断固たる決意を訴えた。矢野や浜口といったベテランが復帰した新生・日本代表の今後に期待したい。
 
 ちなみに残念ながら16歳の渡嘉敷はこのメンバーから外れてしまった。(チームには帯同する予定。)


 <お願い>
ここに掲載している写真・その他の無断、転用・複写は堅くお断りさせていただきます。

<参考資料>
●バスケットボール女子日本代表 国際招待試合2008の小冊子
●バスケットボール女子日本代表 国際招待試合2008のHP
 ⇒http://competitions.jabba-net.com/sw/2008/international/results_all.html
●日本バスケットボール協会のHP⇒http://www.jabba-net.com/


posted by yanahi- | 01:12 | 女子バスケ | コメント(2) | トラックバック(0)
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2008年05月18日

和洋女子大のPGに注目!

和洋女子大バスケットボール部
      PHOTO BY YANAHI-  関東大学女子バスケットボール選手権・予選リーグも終わり、決勝トーナメントが5月20日からスタートする。今回は予選リーグで筆者の目に止まった、魅力あるチームを紹介させていただこう。  関東2部リーグに所属する『和洋女子大学』。昨年、1試合だけ和洋のバスケを見たが、その時はあまり印象に残らなかった。だが、今年のチームは一味違いそうだ。何が違うのか、それはチームの連動性にある。  例えばオフェンスの場合、1人が1ON1で、ただ攻めるのではなく、そのまわりを味方が常に動くのだ。このボールを持っていない(味方の)動きが敵を惑わせることになり、相手はどこから攻めてくるのか読めなくなる。それはチームの攻撃をスムーズかつ高確率にさせる。強いチームにはこの連動性が必ずある。だが、2部のチームでここまでスムーズな展開を見たのは、昨年の白鴎大ぐらい(今年は1部)だと感じた。  たしかに、今回見た試合は実力的にかなり離れているチームだったので、159-50というスコアは参考にならないかもしれない。だが、ディフェンスもオールコートで当たる場合、カバーが徹底されていた。プレイヤー的にも能力の高い選手が揃っている。控えから出てきた選手も、スタメンと遜色ない動きを見せてくれた。  ディフェンスでプレッシャーをかけ、ルーズボールに全員で跳び込み、5人がゴールに向かって走る。3Pを打てる選手も多く、見ていて楽しいバスケットボールを披露してくれた。こういったことを踏まえると、今年の和洋は2部の台風の目になってもおかしくはない。  さて、その中でも、もっとも光輝いていたのは……3年 清水良子(PG・160cm/市立船橋高)だ。
和洋女子大 PG清水 良子
       PHOTO BY YANAHI- 清水のプレイに派手さはない。ダブルクラッチを決めるわけでもなければ、3Pを連発するわけでもない。だが、彼女がボールを持つと、安心して見ていられる。ボールを長く持たず、常に2・3つ先のプレイを予測できるプレイヤーだ。だから普通の選手よりワンテンポ早く、シュート・パス・ドライブと判断できるのだろう。「精神面が強く、チームが崩れたときに立て直してくれる、頼りになる選手です」と和洋女子バスケットボール部・マネージャーの山崎氏も熱く語ってくれた。チームからの信頼を絶大だ。  印象的だったのは、清水がベンチに下がった時。先輩(4年生)のセンターに対し、後輩(3年)である彼女が身振り手振りを加えながら、真剣にアドバイスを送っている。それを先輩は真剣に受け止めていた。  「(スーパースターがいるわけではないので)チームが向上するために、話し合っていかないと上のレベルにいけない。だから先輩に対しても、後輩に対しても言うんです」と清水。そのコメントのあと、「私、生意気なんで」と苦笑を浮かべたが、そんな無礼講も勝利のため。チームのために、清水は全力を注ぐ。    予選リーグを3勝0敗で突破した和洋女子大。5月20日には決勝トーナメント・法政大戦が控えている。勝利すれば、白鴎大戦が待っているが、和洋の目標はまず『法政に勝つこと』。この試合が和洋の今年を占うだろう。    <お願い> ここに掲載している写真・その他の無断、転用・複写は堅くお断りさせていただきます。 <参考資料> ●関東大学バスケットボールリーグ・選手権のパンフレット


posted by yanahi- | 19:36 | 女子バスケ | コメント(0) | トラックバック(0)
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2008年05月14日

コービ・ブライアントが大嫌い!?

 いまや、NBAを代表するトッププレイヤーにまで、成長を遂げたコービ・ブライアント。06年、あのウォルト・チェンバレンの1試合100得点に次ぐ、81得点をマークしたのは記憶に新しい。今シーズン、NBA12年目で初のシーズンMVPに選ばれた。

 得点28.3  リバウンド6.3  アシスト5.4(07-08レギュラーシーズン)

 だが個人的に、コービやマイケル・ジョーダン(つまりスター選手)にはあまり興味を持てなかった。彼らは何でも1人でできてしまう。だから必然的にボールを持つ時間が長くなる。すると、まわりのプレイヤーは彼らの為に、自分の能力を殺さなければならない。そんな場面が多々でてくるからだ。
 95年シカゴ・ブルズには、トニー・クーコッチやスコッティー・ピペンが在籍していた。どちらもスーパースターだった。しかし2人共、ジョーダンに遠慮しているように見えた。もちろん、それは試合に勝つために必要な戦略だったと思う。それでも、1人の為に、他のメンバー全員が黒子となるバスケットは好きになれなかった……なんて、冷静に分析したフリをしているが、実際は自分の大好きなユタ・ジャズがブルズに負けた。それがくやしくてたまらなかっただけなのだ。

 当時のジャズは、NBAの中でも、身体能力的に低い方に位置していたと記憶している。だが、ジョン・ストックトンを中心に、全員が力を合わせて戦うジャズのバスケットボールが大好きだった。どんなに能力がなくても、協力すれば、能力的に劣っていても勝てるんだ。そう信じていたし、今でもそう信じたい。それが私のバスケットボール理想論である。
 しかし上記のように、全員バスケが個の力に負けてしまった。それが、さらに私のスーパースター嫌いを加速させた。



 先日、ひさびさにプレーオフのレイカーズVSジャズの第3戦(07-08:ジャズのホーム)を見た。そこには以前より遥かに進化したコービの姿があった。1人で何でもやってしまうのではなく、まずディフェンスを引きつけて、まわりを使う。決して無理をしない。
 前半はジャズのカバーディフェンスが効き、たった8得点。43-52とジャズの9点リードで、後半戦を迎えた。ここからコービが爆発し始める。1ON1は誰も止められず、ジャズのブロック職人、アンドレイ・キリレンコの上から高速ダンクもお見舞いした。専修大学のヘッドコーチ・解説の中原氏は「コービを止められるのはフィル・ジャクソンぐらいでしょう」と名言を残した。つまりコービが交代しなければ、誰も彼を止められない。そういう意味だ。試合は敗北を喫したが、終わってみれば34点の大活躍。しかも自分が攻めるのか、味方を使うのか。状況判断が素晴らしい。この試合を見て、コービへの悪い印象は一切なくなった。

 高校から直接、NBAの扉を叩いたコービ。ルーキーイヤーのプレーオフ、ジャズ戦では勝負どころで2度のエアボールという失態を犯した。だが、そんなチャンスに弱いコービはもう存在しない。

<参考資料>
●07-08 NBAプレーオフ レイカーズVSジャズ第3戦(BS1)
●HOOP 06年4月号

posted by yanahi- | 01:02 | NBA | コメント(7) | トラックバック(0)
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