2007年03月22日
米国で――いや、世界でも最高権威を誇るとされるスポーツ誌、『Sports Illustraded』の今週号のカバーに、松坂大輔が選ばれた。Red Soxをイメージしたかのような濃いオレンジ色一色の背景に、ピッチングモーションを取る白いユニフォーム姿の松坂が配置されたものだ。
今週の『Sports Illustraded』は、開幕を2週間後に控えたメジャーリーグのプレビュー号。その中で松坂は、特集記事のトップを飾った上に、8ページも誌面を割いて紹介されている。
記事の内容も、「彼の成否は、メジャーリーグの在り方そのものや、長年信じられてきた投手に関するセオリーすら変えかねない」と、これまたなんとも大仰というか、壮大なもの。
松坂がこれまでいかに多くのイニングを投げてきたかということや、例え100球以上投げた後でも肘や肩をアイシングしないことなどが書かれ、「マツザカがメジャーでも成功するなら、これまで神話のように信じられてきた、投手の投球数やアフターケアに関する理論が揺るぐことになる」と続けている。さらには、「これら(投球数やアイシングをしないこと)はアメリカでは聞いたこともない話だが、“Doryoku(努力)”のコンセプトを用いれば、説明可能だ」と、日本的精神論(?)にも言及。余談として、「ホームラン王の王貞治はこの言葉が大好きで、常にサインに書き添えていたくらいだ」などという挿話まで紹介されている。それどころか、「彼のピッチングフォームは、俳句のように美しい」と、松坂の投球フォームを日本の伝統的文芸になぞり、芭蕉のかの有名な「古池や 蛙飛び込む 水の音」の英訳版まで掲載しているのだ。
記事は最後、「果たして、マツザカの“Doryoku”の精神と、アメリカ的な投球回数主義が衝突したとき、どのような結末を迎えるのか? マツザカ本人ですら、始まってみるまでその答は解らない」としめられているが、概ねとしては松坂の能力を高く評価し、期待感を煽るような向きであった。奇しくも本日マツザカは、オープン戦のパイレーツ戦に先発し、7奪三振を奪うなどセンセーショナルなピッチングを披露したばかり。ESPNも、「全ての要素が、彼の成功を指し示している」と、賛辞を惜しまなかった。
このように、栄光への確証に満ちているかのうような松坂のメジャー一年目だが……不安要素が一つ。
みなさんも、「Sports Illustated スランプ」という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか? この世界最高の権威を誇るスポーツ総合誌のカバーを飾ることは、即ちスポーツ界最高の誉れと言っても過言ではない。それ故に、カバーに選ばれた選手はその後、あまりのプレッシャー故か、はたまた名利に浮かれるのか、いずれにしても深刻な不振に見舞われる――というのだ。栄誉は呪詛と背中合わせ。松坂にとっては、幸先が良いのか悪いのか……という、けっこう微妙な状況なのである!?
とは言え、『Sports Illustated』曰く「メジャーリーグの常識を覆しかねない」男、松坂のこと。同誌にまつわる「魔のカバー伝説」をも、きっと覆してくれるに違いない。
posted by writing3 |17:49 |
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2007年03月21日
大会取材時に撮影した写真を、自身のHPにアップしました。
http://writing-sun.com/photo/tennis.htm
宜しければ、ご覧下さい。
こんなの↓
posted by writing3 |08:14 |
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2007年03月19日
ナ・リーは、昨年のウィンブルドンでベスト8に入った際、突如として
世界中のメディアの注視を集めてしまった。
彼女がグズネツォワを破った際、さらにはキムに敗れた後の
プレスカンファレンスでは世界中のメディアが会見場に殺到し、
試合の内容のみならず、中国の政策や文化に関する
偏見と先入観に満ちた奇問を集中砲火。
あまりに突然の出来事に、面食らったような戸惑ったような
ナ・リーの表情が印象に残った。
そしてこの出来事に関して、もう一つわたしの心に引っかかったことがあった。
それは、ウィンブルドンを取材に来ていた日本のベテラン記者の方の、
「このナ・リーの騒動、全豪でベスト4に入った際の伊達の騒動を
想起させるな」という一言。
ここからはわたしの想像もかなり入ってしまうのだが、
伊達公子は、メディアとの折り合いの悪い選手として有名だった。
“日本のメディア嫌い”とされていただけでなく、
海外のメディアも苦手としていたという。特に彼女を煩わせていたのが、
英語での会見やスピーチ。また、常に会見を要請されるような
トッププレイヤーでありながら通訳を付けている選手というのは珍しく、
そのことについては、海外のメディアから揶揄に近い詰問をされることも
あったという。同じように昨年のウィンブルドンでも、ナ・リーに対し、
「いつ、通訳なしで会見ができるんだい?」という、やや意地の悪い
質問も飛んでいたのだ。
テニスはインターナショナルなスポーツであり、
開催地や参戦選手の国籍も年々多様化している。
だが依然として、競技の中心地は欧州であり、北米である。
アジアの選手は、言語・文化・立地など、どの点をとっても
やや不利な立場にあるのだ。例えばモーレスモなどは、アメリカの
若い文化と深みにかけるワインの風味に耐えられないのか、
アメリカの大会にはほとんど参戦していない。だがそれでも、
地元の欧州を中心に回っていけば、なんとかなるのだ。
アジアの選手は、そうはいかない。
杉山選手は恐らく大きな例外として、この部分は日本人選手をはじめとする、
多くの東アジア圏の選手を悩ませている。
話は戻って、昨年のウィンブルドンでわたしが思ったことは、
ナ・リーという才能あるアジア人選手が(やはりわたしは、日本に
限らず東アジア人選手には感情移入してしまう)、異文化への適応という
競技以外の部分で疲弊し、能力が磨耗されるようなことになりはしまいか、
という危惧であった。
だが今回のPacific life open、彼女は自ら、大きな一歩を踏み出した。
壁を築き異文化を遮断するのではなく、自分の方から壁を取り除き、
記者などの外の世界へと対峙したのだ。
具体的には、通訳を廃して自分で記者会見を行う、という行為である。
「なんだ、そんなことか」と思われる方も多いかもしれない。
だが、大きなことだ。間違いなく。
通訳ナシの最初の会見では、「通訳はどこにいったの?」
「英語を勉強するのとテニスをプレイするの、どちらが難しい?」
などと通訳や英語絡みの質問も多く聞かれたが、
その後の2日間、そのような人をやや小ばかにしたような質問は皆無だった。
また彼女自身も慣れてきたのか、最後の方は英語でジョークや
見事な切り返しなどを見せて、笑いを誘う場面も幾度も見られた。
人はやはり、自分の言葉が相手に直接届いていないとなると、
攻撃的にも、やや無礼にもなる。だが、相手が自分の言葉を理解し、
自らの言葉で返してくるとなると、聞く方の真剣味にも
必然的に違いが生じてくるものだ。
ナ・リーが今後、どのような歩みを見せていくかは解らない。
だが、今後の彼女の動静を注意深く見ていきたいし、
機会を見つけて、彼女の精神的な葛藤や周囲の環境の変化への
適応についても聞いてみたいと思っている。
posted by writing3 |16:38 |
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2007年03月16日
Pacific life openの準々決勝、ゴロビン対バマーは、5歳のお嬢さんの母であるバマーが勝利! これで彼女は、来週のランキング発表時には、自己最高である42位を上回ることがほぼ確実になりました。
記者会見では、お子さんを連れての和み会見。ツアーの80~90%は、子供も一緒に連れてきているという彼女に、「選手たちが、ベビーシッターしてくれるの?」「誰か、彼女のお気に入りの選手はいるのかな?」と質問が集中。
それを聞いていたお子さんは、自らお母さんにナニやら耳打ち。
バマー「えっと……彼女は、マルチナ・ヒンギスが好きだって言ってます(笑)」
の回答に、会見場は柔らかな笑いに包まれました。

posted by writing3 |11:46 |
テニス |
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2007年03月15日
よいね~、彼女。スボナレバに6-4、7-5で勝利。
14連続ポイントダッシュあり、3つのセットポイントを凌ぐ場面ありと、
攻める場所としのぐポイントを知り尽くしているような、
老獪さすら漂う勝利でした。
なんとなく、見た目も最近、垢抜けて可愛くなってきた気がするし。
今日彼女は、私が知る限りでは初めて通訳なしで会見に応じていたのですが、
なんだ、英語うまいじゃん。
記者から、「英語とテニス、どっちが難しい?」
と聞かれた際には「英語(笑)」と即答していましたが、
なんのなんの。
昨日の試合を観た際には、ハンチュコワの調子のよさに
彼女がこの大会を取るような気がしたのですが、
もしハンチュコワが今日ペアーに勝つと、明日がナ・リー戦。
とても見てみたい一戦です。
(ちなみにリーとハンチュの対戦成績は、一勝一敗)。
posted by writing3 |05:53 |
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2007年03月14日
現在ロサンゼルス郊外で行われているテニスの大会を取材に来たら、
知り合いのジャーナリストからマツザカのことを聞かれました。
posted by writing3 |13:43 |
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2007年03月14日
Pacific life open、わたしが行かなかった間にフェデラーが
まさかまさかの2R敗退で連勝記録を途絶えさせてしまいましたが、
本日、シャラポワも負けました。お相手は、ロシアの同僚(っていのか?)
スボナレワ。
これで、男女ともにディフェンディングチャンピオンが消えるという
意外な展開。フェデラー同様、シャラポワも言い訳は一切しませんでしたが、
どこか痛めている風だったのが少し心配です。
ヒンギスは、ドーハに続きハンチュコワに敗れました。
が、ヒンギスが凡戦をしたというより、ハンチュコワが
良いプレイをしたというのが素直な感想。アンフォーストエラーに
なるものも多かったのですが、どのショットも深く、
ドロップショットなどの小技も効いていました。
実はハンチュコワは、5年前の同大会の決勝で、ヒンギスを破り
優勝しています。この話題を振られたハンチュコワは、
「5年前の感覚がよみがえるようだわ」と回想し、
ヒンギスは、
「彼女(ハンチュ)と対戦しているときは、常に
全盛期のウィリアムズ姉妹やカプリアティと戦っているように感じるわ」
と、ハンチュコワのプレイの上質さに賛辞を惜しみません。
ハンチュコワは浮き沈みの激しい選手ですが、ラケットも一新し、
今年はやりそうな雰囲気。
期待のイヴァノビッチも、ハンチュコワ・ヒンギス戦の裏で
負けてましたわ……。
そして先ほど、愛ちゃんもクズネツォワの前に6-2、6-2で敗退。
正直、内容はスコア以上に競ったもので、彼女の動きそのものは
かなり良かった。
しかしなぁ。注目選手がここまでいなくなっちゃうと、
明日以降、見に来ようかどうか微妙。
正直、「仕事」にはならなそうな展開になってしまったので……。
現在、ガスケとロディックが対戦中。大会的にはロディックに勝って
盛り上がってもらいたいところだろうけれど、個人的には
ガスケ断然プッシュです。
posted by writing3 |13:20 |
テニス |
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2007年03月12日
車が壊れて、会場に行けなかったその日に、
まさかフェデラーが敗れるなんて……
posted by writing3 |13:30 |
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2007年03月10日
最近、PRIDE購入発言やらナンやらで話題の、PRIDE USAプレジデントこと、エド・フィッシュマン氏。皆さんもご存知の通り、彼の本職はカジノ経営を中心とするビジネスマン。カジノは、アトランティック・シティやアイルランド、マカオなどにも持っているそう。マイケル・ジャクソンやらのコンサート興行やテレビ番組作成も手がけており、エンターテインメントの世界には相当に造詣の深い人物です。
そんな彼がPRIDEを知った契機は、今から5年ほど前に仕事で日本に行った際の接待だという。それまで総合格闘技に関して何の予備知識も無かったと言うエド氏ですが、本人曰く、「長年エンターテインメント・ビジネスに携わってきた自分の目から見ても、これは超一流の興行だと驚かされ、心動かされた」とのこと。以降、榊原氏と接触を持ち、幾度にも渡る日米の往復と交渉の末に、今日に至ったそうです。
で、そんなエド氏の印象というかマスコミへの態度ですが、これが実に、鷹揚できめ細かい。こちらが声をかけると、大きな身振り手振りと張り付いたような笑顔、そして、ものすご~~~~~~~~~~~~~~~くゆっくりと、滑舌の良い英語で話してくれます。このあたり、やはり色んな意味で「慣れてるな」という印象。
さらに面白いのが、エド氏が“名刺魔”だという点。やたら、みんなに名刺を配りたがります。妙にペコペコとお辞儀もします。
あっ、PRIDE USAってロサンゼルスにあったんだ。メチャメチャうちの近所じゃん。
ちなみに、エド氏が一人でホテルの中を歩いている姿を見たことがありますが、PRIDEのロゴが入ったトレーナーとキャップを身に着けていた。
この人、本当に心からPRIDEを愛しているのか、それとも自ら「人間ビルボード」を買って出ているのか……なかなか読めない人物だ。
posted by writing3 |17:04 |
格闘技 |
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2007年03月05日
ちょっと、新しい試みをしてみます。
今週から、テニスの「パシフィック・ライフ・オープン」が始まります。
この大会は、4大大会以外では最大規模を誇るもので、
男子はトップ選手がほぼ全員、女子は、ロシア人選手がほぼ全員出ます!
なんたって女子は、トップシード8人のうち5人がロシアンですから。
エナンやモーレスモは来ません。この人たち、本当にアメリカが嫌いです。
モーレスモは、アメリカに来るたび「ワインが恋しい」と嘆き、
エナンは「チョコレートが恋しい。『HERSHEY'S』?
私にとって、あれはチョコじゃないわ」と苦笑します。
で、そんな女子西欧選手に嫌われギミの同大会の取材に行く予定なのですが、
もし、「この選手にこんなことを聞いて欲しい!」というのがあれば、
教えてください。
聞けるかどうか解りませんが、可能な限り頑張ってみます。
ちなみに「スリーサイズは?」とか、その手の質問は自動的に却下です。
なお、参加選手や大会概要は、以下のURL(英語)から確認できます。
http://www.pacificlifeopen.com/1/home/
posted by writing3 |19:34 |
テニス |
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