2007年05月15日
ちょっと古い話になりますが、来るDynamite!!USAにて総合格闘技デビューする
ブロック・レスナーが、地方ラジオに出演し自らのMMAデビューに関して
話をしたそうです。
そのインタビュー内で、「対戦相手は、7フィート(約210cm)もあるが、
その対策はどうしてるのか?」と聞かれたレスナーは、
「NBAのミネソタ・ティンバーウルブズに行って(レスナーは現在、
ミネソタ大学でトレーニング中)、誰か練習相手になってくれと
頼んだんだが、みんなイヤがったんだ。ケビン・ガーネットとかと
練習したかったのに」とコメントしたそうな。
実際にラジオを聞いた訳ではないので、彼がどのようなニュアンスで
言ったのかはよくわかりませんが、まあ、ジョークだとは思います(笑)
レスナーは、Dynamiteの会見の際にも、ジョニー・モートンの
「ボクは日本人とのハーフだから」という発言を受けて、
「実はオレも、日本人とのハーフなので」などと冗談を言っていましたし。
ちなみにちょっと話は変わりますが、この外国人のコメントを
日本語に訳す際に、一人称や口調をどうするか、というのには
いつも悩まされます。特に格闘家などの場合は、その人の
キャラクターやパブリックイメージに関わってくるので、
けっこう難しいんですよね。男性の場合は、一人称が
オレ、僕、私、ワシ、ワイ、オイラなどなど色々ありますが、
それ一つでもその人の印象がグッと変わりますし。
で、レスナーの場合は、彼のワイルドな風体を反映すべく、
大概一人称は「オレ」、口調もやや粗暴な感じにしていたのですが、
実際の彼の口調は、非常に落ち着いており紳士なイメージ。
発音や抑揚がクリアで、文章の構造的にも理路整然としているので、
こちらとしては非常に聞き取りやすいんですね。
対峙した印象としても、笑顔がチャーミングで、
物腰や人の扱い方も洗練されたもの。なのでどうしても、
彼のコメントを「オレが、テメーをブッ潰してやる。
首洗って待ってやがれ!」なんて風に訳すのには、抵抗があります…。
「あなたと対戦できるのを、嬉しく思います。
試合の日を、楽しみに待っていてくださいね」
なんて風にしちゃったら、やっぱ皆さんはイヤです……?
そういえば、会見にはいつもスーツ姿で来ているな、彼。
posted by writing3 |08:28 |
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2007年05月12日
桜庭対ホイスをはじめとする幾つかの対戦カードが決まり、
ようやくイベントそのものの具体的な概要が見えてきたDynamite USA!!。
昨日はホイスの公開練習が彼のジムで行われたが、そこには日米(南米含む)の
メディアがおよそ40人ほど詰めかけ、やはりホイスの知名度と神格性は、
未だに健在なのだと感じさせられた。
ただ、9万人を収容できるスタジアムを観客で埋めることができるのか、
という点に関しては、懐疑的な声が多い。
昨日の会見でも、ホイスに対して、
「本当に9万人も集まると思うか?」という質問が投げかけられた
(彼は、「もちろんだ」と答えたが)。
今年3月末に同イベントの開催声明会見を行った際にも、メディアから
いの一番に飛んだ質問が、
「9万人もの観客を動員する、具体的なプランがあるのか?」
だった(ちなみに質問をしたのは、Fox Sportsのレポータ)。
この疑問は、プロ・エリート社のダグ・デルーカ代表に対するものだったが、
彼は「そのあたりは、谷川氏に考えがあるはずだから」と、
責任を押し付けるように谷川Pにバトンタッチ。
急に質問の乱反射を受けてしまった谷川氏の回答も、
「具体的にというのは現時点では難しいが、LAには
80万人の韓国人コミュニティや40万人の日本人コミュニティがあるので」
と、なんとも歯切れの悪いものだった。
韓国人コミュニティの盛り上がり具合はイマイチ分からないが、
日本人コミュニティということで言うと、知名度の程は非常にあやしい。
最近になってようやく、邦人向けフリー誌などで広告を見るようにはなったが、
正直、1~2年前に行われた「コロッケ in LAショー」の方が、
街中でポスターや広告を見たという印象。
ただ、FEGサイドにとって明るい情報としては、
2年前に韓国サッカー代表がLAメモリアル・コロッセウムで
コロンビアおよびエクアドルと親善試合を行った際には、
スタジアムは満員になったそうだ
(実際に試合を見に行った韓国人の友人情報)。
果たしてチェ・ホンマンやユン・ドンシクらにサッカー代表ほどの
集客力があるかどうかは疑問だが、韓国人コミュニティに
10万人収容のスタジアムを埋めつくすだけのポテンシャルがあることは確かだ。
そういえば、4月のK-1ハワイ大会の折に谷川氏は、
バージニアテックで起きた銃乱射事件がアメリカ人の対韓国人感情に
与えた影響を気にしていたが、正直、それはほとんど関係ないように思う。
少なくとも、ロサンゼルスでの影響は皆無と言ってもいいだろう。
先述の事件の犯人は、韓国人と言っても、実質はアメリカ人のようなもの。
アジア人が多く居るロサンゼルスでは、アジア人もヒスパニックも、
「○○系アメリカ人」にしか過ぎない。もちろん、根本の部分で
人種問題というのは未だ至るところに横たわっているし、今回の事件も
それと無関係ではないだろうが、それはまた、別のお話だと思う。
テレビ広告に関しては、現在、中継を担当するShowtimeでは多く宣伝が
打たれていると聞いているが、わたしはこのチャンネルと契約してないので、
残念ながらそこの部分は分からない。
ただ……Showtimeって、どうなんでしょうね?
アメリカでは、基本的にケーブルチャンネルに加入する為には、
月$50ほど払う必要がある。
が、Showtimeはベーシック・プランには入っていないので、
見たい人はケーブル加入費とは別に、月々$20ほど払わなくてはならないのだ。
そしてそもそも、Showtimeは映画チャンネルとして知られているので、
加入者の多くは映画ファンだと思われる。もちろん、「エリートXC」
目当ての格闘技ファンも居るだろうが、数としてはどれくらいなのだろうか?
さらに当日の中継を見るためには、高額のPPV費を払わなくてはならないと
なると……加入者などの正確な数字を知らないために何とも言えないが、
潜在的母集団として、決して大きいとは言えないように思う。
ShowtimeのHPを見ても、ほとんどDynamiteに言及していないのも
気になるし……。
ちなみにLA市内を走っていても、大会告知の看板などを見ることは、
ほとんどない。UFCのときなどは、けっこうあるんですけれどね…。
チケットは、先週の金曜日から発売になった。4月末になってもチケットが
売り出されず、一部で「コロッセウムと同系列の、アリーナ(1
.6万人収容)に
場所が変更になるのでは?」という噂も流布したが、
どうやらコロッセウムで行うのは間違いなさそうだ。
そうなると、今度は「果たして何人集めたら、このイベントは
成功とみなされるのか?」という疑問が浮上してくる。
満員、というのは、普通に考えたら難しいだろう。
ただ、半分を割るようだと「他の場所で十分だったじゃん」
という話になってしまうので、そうすると、最低ラインは4~5万人、
ということになると思う。
UFCやWWEでも2万人という数はなかなか集まらないので、
そうなると、この“及第点”は相当に高い。
しかも、たとえ4万人集まったとしてもスタジアムの半分も埋まらないわけで、
ビジュアル的には「失敗」に映ってしまうはずだ。
Dynamiteは、自ら設定したこの高いバーを、どうやってクリアするのだろう?
現時点では、まだ青写真は見えてこない。
posted by writing3 |07:16 |
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2007年03月10日
最近、PRIDE購入発言やらナンやらで話題の、PRIDE USAプレジデントこと、エド・フィッシュマン氏。皆さんもご存知の通り、彼の本職はカジノ経営を中心とするビジネスマン。カジノは、アトランティック・シティやアイルランド、マカオなどにも持っているそう。マイケル・ジャクソンやらのコンサート興行やテレビ番組作成も手がけており、エンターテインメントの世界には相当に造詣の深い人物です。
そんな彼がPRIDEを知った契機は、今から5年ほど前に仕事で日本に行った際の接待だという。それまで総合格闘技に関して何の予備知識も無かったと言うエド氏ですが、本人曰く、「長年エンターテインメント・ビジネスに携わってきた自分の目から見ても、これは超一流の興行だと驚かされ、心動かされた」とのこと。以降、榊原氏と接触を持ち、幾度にも渡る日米の往復と交渉の末に、今日に至ったそうです。
で、そんなエド氏の印象というかマスコミへの態度ですが、これが実に、鷹揚できめ細かい。こちらが声をかけると、大きな身振り手振りと張り付いたような笑顔、そして、ものすご~~~~~~~~~~~~~~~くゆっくりと、滑舌の良い英語で話してくれます。このあたり、やはり色んな意味で「慣れてるな」という印象。
さらに面白いのが、エド氏が“名刺魔”だという点。やたら、みんなに名刺を配りたがります。妙にペコペコとお辞儀もします。
あっ、PRIDE USAってロサンゼルスにあったんだ。メチャメチャうちの近所じゃん。
ちなみに、エド氏が一人でホテルの中を歩いている姿を見たことがありますが、PRIDEのロゴが入ったトレーナーとキャップを身に着けていた。
この人、本当に心からPRIDEを愛しているのか、それとも自ら「人間ビルボード」を買って出ているのか……なかなか読めない人物だ。
posted by writing3 |17:04 |
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2007年02月27日
人がいかに真剣か否かというのは、けっこう些細なところで感じることができるものだったりする。今回、アメリカで2度目の大会を開催したPRIDEの“本気度”を感じたのは、榊原代表のちょっとした変化だった。
昨年10月、盛況のうちに初のアメリカ大会を終えた榊原代表は、記者団との雑談の中で、「もっと英語勉強しなきゃダメだね。同じ言葉話さないと、バカにされちゃう」と苦笑していた。
それから4ヵ月後。再びラスベガスにやってきた榊原代表は、事前会見や大会直後の全体会見などを、ほとんど英語でやり通した。わたしの後ろに座っていたアメリカ人記者は、榊原代表のスピーチを聞いて、「彼、すごく英語、上手くなったわね」と、感嘆の言葉をもらしたほどだ。
「そんなの、本質的な興行とは関係ないじゃないか」と思われる人もいるだろう。だが、未だ英語に四苦八苦し、そして言葉の持つ機微を日々思い知らされている身(わたしのことです)からすれば、これは十分に賞賛に値することだ。異国に乗り込み、そこでビジネスをやってやろうという組織の頭としての、心意気を感じる。ちょっとした挨拶程度でも、やはり通訳の口を介されるものと、本人の口から直接聞いたものでは、そこに込められた“心”が違う。
そのことを象徴するような出来事として、以下のようなことがあった。
大会が終了したあとの、全体会見のときのことだ。アメリカ人の記者の一人が、榊原代表に「PRIDE USAの社長が、PRIDEを購入したがっているという話があるが」と聞いた。一度は軽くいなした榊原氏に、件の記者はなお「PRIDEを市場に売りだす予定なのか?」と食い下がる。
今度は榊原氏は、毅然たる態度で記者に向き直り、英語で、逆に彼に質問した。
「君には、子供はいるかい?」
NO、という記者氏の言葉を受けて、榊原氏は続ける。
「僕には二人、子供がいる。そして、実はもう一人いるんだ。それが、"PRIDE"だ」
そう言ってマイクを置くと、期せずして記者団から、万雷の拍手が沸き起こった。
会見後、先述の記者氏は榊原代表の下へと行き、「決して、あなたの気分を害するつもりではなかったんだ」と謝罪を入れ、榊原代表も「問題ないよ」と返し、握手を交わした。
人の真剣さは、そして心は、こんなところから他人へと伝わっていく。PRIDEが有するプライドは、間違いなくアメリカのメディアたちにも真摯に受け止められたことと思う。

posted by writing3 |04:25 |
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