2008年04月04日

セルビアテニスの、真の姿とは(後編)?

以前に途中まで書いたまま放置していた「セルビアテニスの、真の姿とは?」ですが、
現在マイアミで開催中のSony Ericsson Openでティプサロビッチ選手が
敗退したのを機に、後編を書こうかと思います。

以前、ティプサロビッチが吐き出すように話した、
「現在のセルビア人選手たちの活躍は、単に偶然が重なっただけ。
“セルビア勢の台頭”というようなものではない」
という発言に関し、イバノビッチに感想を求めたところまででしたね。

イバノビッチの反応は、
「ヤンコの言う通りだと思う。私たちは、セルビアテニス協会の
支援を受けた訳ではなく、スポンサーを探すのも、コーチを見つけるのも、
それどころかテニスをする場所を探すことにも、本当に苦労した。
コーチは今でも不足していて、テニススクールには多くの子供たちが
入会を希望しているけれど、コーチが足りずプレイできないという
話を聞いている」。

いつも、どんなことを聞かれても笑みを絶やさぬアナの表情が、
さすがに少し強張ったように見えた。

現在、恐らくシャラポワに次いで商品価値が高い女子テニス選手
であろうイバノビッチは、Dan Holzmann氏というビジネスマンの
支援を受けることでスポンサーや財政面の問題をクリアし、
現在の地位を築くに至っている。
イバノビッチが13~14歳の時、当時彼女をサポートしていたマネージャー
(もしくは、マネージメント会社?)が破産したため、
イバノビッチとHolzmann氏双方を知っている人物が、
両者を引き合わせたのだという。だが、Holzmann氏が初めて
イバノビッチを“品定め”しに来た試合で、
イバノビッチは固くなり惨敗。
千載一遇のチャンスを台無しにしたと思った彼女は、試合後、
ロッカールームに4時間こもって大泣きした、というエピソードが
残っているが、これも、「練習をする場所を探すのにも、
スポンサーを見つけるのにも苦労した」という背景と
大きく関係しているのだろう。

セルビアを含む旧ユーゴスラビアの民族紛争について
ほとんど何も知らない私が、セルビア選手らの活躍と、
彼らの民族性や歴史的背景を結びつけて語ろうとは、とても思わない。
ただ今後、「セルビア勢の台頭」というフレーズを耳にするたびに、
ティプサロビッチやイバノビッチが苦渋に満ちた表情と共に
口にした言葉を、思い出すことになるだろうとは思っている。

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posted by writing3 |06:47 | テニス | コメント(0) | トラックバック(0)
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