2008年03月27日
セルビアテニスの、真の姿とは?
ここ一年くらい、テニス界最大の話題は「セルビア勢の台頭」だと言っていいだろう。 昨年の全仏で、ノバック・ジョコビッチがベスト4、アナ・イヴァノビッチが準優勝した際には、 ベオグラードの広場で盛大なパーティが開かれ、セルビアの多くの若者が 広場を埋め尽くし、若き祖国の新ヒーローたちに向け矯正を挙げた。 今年の全豪ではジョコビッチが優勝、そしてイヴァノビッチが準優勝と、 もはやメディアがうたわずとも、その猛威は万人の知るところとなる。 このテニス会に突如として生じた勢力図の変化について問われるとき、 ジョコビッチやイヴァノビッチは決まったように、 「若い人たちがテニスに関心を抱いてくれ、今ではどこのテニスクラブも 希望者であふれかえっていると聞いている。母国を代表しプレイできるのは、 本当に誇らしいことだ」 と、ポジティブに語る。 もちろん、幼少期の彼らが経験してきた戦禍や、それらを克服しての 立身出世物語(イヴァノビッチは、水を抜いたプールでテニスをしていた、など) も、聞く者たちの胸を打ってきた。だから私は漠然と、 セルビアの選手たちは皆、現状をポジティブに捉え、自分たちの 成し遂げていることを誇りに思っているのだろう、と思っていた。 その安易過ぎる考えに一石を投じてくれたのが、ティプサロビッチだった。 昨年の全米OP時、「母国のテニスの振興につき、どう思うか?」と、 彼に聞いてみた。もちろん予想していた回答は、普段、アナやノバックから 語られるような、耳あたりの良い言葉群だ。 そんな暢気極まりない日本からのリポーターに、ティプサロビッチは、 やや不機嫌そうに言い放った。 「別に今起きていることは、セルビアの功績ではない。 ノバックもアナもエレーナ(ヤンコビッチ)も、皆、自分の力で国外に行き、 そこで成功した。セルビア政府やテニス協会は、それら選手たちの成功に、 何も寄与していない。今もそうだ。セルビア勢の台頭なんて、 単なる偶然に過ぎない」。 ハタとさせられた。自分の短絡さに、恥じ入った。 自分たちで作り上げた物語を既成の事実のように思い込み、 勝手に感動したり感じ入ったりしていただけなのでは、と。 そしていつか、イヴァノビッチやジョコビッチにも、 このティプサロビッチのコメントに関する意見を聞いてみたいと思っていた。 (今プレスルームに居るんですが、スタッフによる“帰れ帰れ光線” を放たれているので、続きは別の機会に)
posted by writing3 |11:28 |
テニス |
コメント(1) |
トラックバック(0)
トラックバックURL
このエントリーのトラックバックURL:
http://www.plus-blog.sportsnavi.com/writing3/tb_ping/74
この記事に対するコメント一覧
セルビアテニスの、真の姿とは?
ティプサロビッチ、いいですねー。
全豪でのフェデラーとの試合で、この人のキャラに惹かれました。彼の気合いの入った試合、また見たいですね。
ところで、セルビア人といえば、うちの娘の大学のチームのナンバー1もセルビア人なんですが、今、注目されてる選手達がジュニアの頃、一緒に練習していたそうです。彼女によると、ノバックより弟達の方が才能はすごい!らしいです。これからが楽しみですねー。
posted by ファンです。 | 2008-04-11 03:23


