2008年03月24日

チェルシーvsアーセナル~采配、ロングボール、ドログバ~

 この試合の先に行われたユナイテッド対リバプールは、ホームのユナイテッドが優勢に試合を進めると、前半34分にルーニーのクロスをブラウンがあわせて先制する。そして前半のロスタイムに入る直前、マスチェラーノが執拗な抗議で二枚目のイエローを受け退場。もともと押されていたリバプールはさらに状況が悪くなる。
後半になると、ユナイテッドはボールを持ってやや余裕の試合運びを見せる。攻めるしかないリバプールが少しだけ押し返し始めた矢先、ナニのコーナーをロナウドが頭であわせ2-0に。その直後にもナニが素晴らしいゴールを決めて勝負あり。容赦ないユナイテッド。
試合は3-0でユナイテッドの勝ち。終了後、リバプールの選手たちは審判たちに抗議するも聞き入れられない。いずれにせよユナイテッドの圧勝だった。強いユナイテッド。
(ちょっと思ったのだが、キャリックとロナウドは仲が悪いのだろうか。この試合に限らず、ロナウドがゴールを決めてキャリックが祝福に来ると、ロナウドは必ずああいった表情をしているはず。誰か知っている方がいたらぜひ教えてください。)

 この結果により、アーセナルは絶対に負けられなくなってしまった。しかし相手は無敗記録を継続中のホームのチェルシー、リーグ戦では一ヶ月以上勝ち星がない、ロシツキーは間に合わないとネガティブなアーセナル。さあどうなるか。

チェルシーのスタメンはクディッチーニ、エッシェン、カルバーリョ、テリー、Aコール、マケレレ、バラック、ランパード、Jコール、ドログバ、カルー。サブはイラーリオ、ベレッチ、アレックス、ミケル、アネルカ。バラックとランパードを同時起用するため(?)に、エッシェンがこの大一番でサイドバックに。それ以外はトッテナム戦と同じ顔ぶれ。

アーセナルのスタメンはアルムニア、サニャ、トゥーレ、ギャラス、クリシー、エブエ、セスク、フラミニ、フレブ、ファンペルシー、アデバヨール。サブはレーマン、センデロス、ディアビー、ウォルコット、ベントナー。

前半
気付いた事を箇条書きで書いてみます。

  • チェルシーはいつもの4-3-3。アーセナルは最初はフラットっぽかったが、途中からフレブトップ下になっていてよく分からなかった。
  • 2分、グラントがメモを取っている場面が映し出される。メモを取るなんて誰でもやっていることだろうが、メモ魔のモウリーニョを思い出させた。
  • 3分、クディッチーニのフィード→ドログバをギャラスが倒して危険な位置でFKを与えてしまう。FKをドログバが蹴る前に動いたエブエにイエロー。結局バラックが蹴るもアルムニアがしっかり抑える。
  • チェルシーは4-1-4-1でアーセナルのCBにボールを持たせ、ウイングがついてサイドバックへのパスコースを切るまたはスペースを埋めていた。そのためアーセナルがボールを持つ時間が長くなる。
  • 8分、鮮やかなパス回しからサニャがエブエにパスも強すぎてラインを割る。
  • 序盤はアーセナルのポゼッションで試合が進む。ファンペルシーはミドルスブラ戦同様、左サイドに張り付いていることがやはり多かった。対面がJコールということもあるが、クリシーは上がりを自重していた。これで攻撃の枚数が一枚減っていると考えると結構もったいないかもしれない。
  • 12分、アデバヨールがランパードからボールを掻っ攫い、エブエに渡して展開しようとするも奪われる。そこからエッシェンがファーでフリーになっていた選手にクロスをあげようとするもミス。
  • 15分、ほぼフリーになっていたファンペルシーのミドルは大きく外れる。直後のバラックのミドルはアルムニアがセーブ。
  • 17分、ドログバが太ももを痛めたようでピッチの外に出る。アデバヨールが裏に出たボールに飛び出すも、クディッチーニが前に出てきてクリア。しかしこれをエブエがフリーで拾い、無人のゴールに狙うもテリーがクリア。
  • 20分、セスクのスルーパス→フレブの低いクロス→ファンペルシーが合わせようとするもテリーがクリア。
  • チェルシーはアーセナルのラインの裏を狙いたいが、あまりそういう場面はなかった。パスをつなぐ意識が高いのはわかるが、アーセナルにフィジカルでボールを奪われる場面が少し多かった。
  • 23分、アーセナルは細かくパスをつなぎ、最後はファンペルシーがミドルもクディッチーニが抑える。
  • 24分、テリーの二段蹴り(?)パス一本でドログバがラインの裏を取り決定的なチャンスになるが、ギャラスが寄せて事なきを得る。直後にまたドログバが裏を取りかけるがアルムニアが頭でクリア。
  • チェルシーはボールを持っても、やはりビルドアップはうまくない印象。ランパードはフラミニに完全に消されていた。そのためか、少しずつロングボールが多くなっていく感じだった。
  • 28分、クリシーのオーバーラップからクロス→DFに当たったボールをアデバヨールがシュートも結局凌がれる。ファンペルシーが少し中央でプレーするようになったことで、クリシーが上がる場面が何回か見られた。
  • 31分、ボールを奪われたJコールがファンペルシーへのタックルでイエロー。33分、フレブに後ろからタックルにいったバラックにイエロー。
  • エブエはもうすでに一枚イエローをもらっているにもかかわらず、プレーがやや荒い。見ていてはらはらさせられる。
  • 38分、セスクのコーナー→トゥーレのヘッド→ギャラスのシュートはポストに嫌われる。その前にオフサイドだったようだ。
  • 40分、ランパードのFKからゴール前で混戦になるも何とかしのぐ。このプレーでトゥーレが股間をおさえてピッチの外に。そしてスローインからバラックが左足で強烈なシュートも、アルムニアがファインセーブ。アルムニアは直後にも素晴らしい飛び出しでアーセナルを救っていた。
  • 44分、エリア内でハイボールを競ったトゥーレがカルーに激しく当たるがファールはなし。
  • 今日のアーセナルの守備は、ところどころでミスはあるものの最後の場面では高い集中力を保てていたと思う。やや押され気味だなとは思ったがそれほど危ない感じではなかった。ただ、サニャはカルーをおさえていたが、やはりJコールは脅威だった。ロングボールも嫌だった。

前半は0-0で折り返す。シュート数はチェルシー4本、アーセナル1本。ボールポゼッションはチェルシー51%、アーセナル49%だった。

後半

  • 開始早々、アーセナルが波状攻撃を見せるがクディッチーニのファインセーブもあり凌がれる。
  • 3分、アーセナルがカウンターからチャンスをつかみかけるがファンペルシーはボールをコントロールできず。
  • 9分、マケレレのパスからドログバがラインぎりぎりで抜け出すも、ギャラスが体を入れてシュートはあさっての方向に。
  • 11分、アデバヨールのシュートはクディッチーニの正面。
  • 試合が動いたのは14分。セスクのコーナーから、ニアのサニャのヘッドでアーセナル先制。サニャはこの大一番でプレミア初得点。まさかのゴールだったが、簡単に前に入らせたチェルシーの守備もまずかったと思う。
  • 15分、Jコールのクロス→Aコールのヘッドは枠を捉えきれず。チェルシーは前に出てきている。18分、カルーのクロスはギャラスがクリア、そこからのコーナーも凌がれる。
  • 20分、カルバーリョが頭を切ったようで治療を受け、頭に包帯を巻いてもらっている。サニャはボールをクリアする際、左足を激しくひねってピッチの外に。チェルシーが選手交代の準備をしている。
  • 23分、Jコールのクロス→トゥーレがクリア→バラックの左足もミートせずアルムニアがおさえる。25分マケレレ→アネルカ、26分バラック→ベレッチ。2人とも不満そう。トッテナム戦のこともあり、スタジアムからはグラントの選手交代を批判する'you don't know what you're doing'という歌が聞こえてきたそうだ。さらにモウリーニョ戻ってこいというチャントも。結構ひどい。
  • 27分サニャ→ディアビー。サニャは大丈夫だろうか。
  • すると27分、ロングボールから最後はドログバが右足で決めて同点に追いつかれてしまう。ユニフォームを脱いだドログバにイエロー。
  • 28分、フレブがボールを奪ってファンペルシーにラストパスを送るもシュートは左にそれる。30分、アネルカの右足のシュートは枠にいかず。
  • 31分ファンペルシー→ウォルコット。アーセナルはあの選手交代以降、流れを持っていかれている。もう少しセカンドボールを拾いたい。チェルシーは2トップになっている。
  • 33分、Jコールがピッチの外に。その間スタンドから観戦するカペッロが映し出される。Jコールがすぐにピッチに戻ったためヴェンゲルは不満そう。
  • 押せ押せのチェルシーは36分、ベレッチのロングボール→アネルカが頭で落とす→ドログバのシュートをアルムニアがとめることができずついに勝ち越し。
  • 37分、Jコールとのパス交換で抜け出したベレッチのクロス→ドログバのシュートはアルムニアがスーパーセーブ。38分、フレブがテリーの左足首を蹴ってしまうがテリーは大丈夫だったようだ。
  • 39分、セスク→フラミニのヘッドはクディッチーニがおさえる。交代で入ったはずのウォルコットの姿がまったく見られない。ここまで消えるのも珍しいと思う。ヴェンゲルは選手交代がうまくないのだろうか。
  • 43分フラミニ→ベントナー、44分Jコール→ミケル。ロスタイムは5分。
  • 46分、アーセナルは自分たちのミスから2対2の状況をつくってしまうがアルムニアがボールをおさえる。
  • なんとか同点に追いつきたいアーセナルだが、チェルシーは巧みに時間を潰していく。そしてチェルシーのコーチが退席処分になったようだ。

試合は2-1で終了。チェルシーが鮮やかな逆転勝ちで、アーセナルを抜き2位に浮上。ユナイテッドとのポイント差は5で変わらないが、いずれにせよ貴重な白星となった。

感想
何回かあった決定機ははずしたものの、やっぱりドログバだった。2点ともロングボールから。モウリーニョ時代と変わってないといわれればそうだが、ドログバがいたらそれを使わない手はない。もしかしたら、グラントは高さのあるアネルカを投入することでロングボールを使えというメッセージを送ったのかもしれない。少し深読みしすぎかもしれないが、グラントの采配は当たったと言える。いずれにせよこの試合で、グラントはビッグクラブとの対戦で初勝利となった。
苦しいときにゴールを決めるのがエースストライカー。この日のアデバヨールは完全に消され、ドログバはゴールを決めた。この差がこの結果に結びついたのかもしれない。

アーセナルは悔しい逆転負けとなった。この試合に負けたこと、今後の日程を考えるともうリーグ制覇は厳しくなったと思う。これからはCLに絞ってもいいのかもしれない。

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posted by worldwidefootball |08:00 | プレミア/アーセナル(07-08) | コメント(9) | トラックバック(1)
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チェルシー ドログバの活躍でアーセナルを降し2位に浮上 【アマデウスの錯乱?】

チェルシー ドログバの活躍でアーセナルを降し2位に浮上

2008-03-24 21:36 | 続きを読む
この記事に対するコメント一覧
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チェルシーvsアーセナル~采配、ロングボール、ドログバ~

切れたレッズのスコアとしては3-0は妥当かと(笑)まあリーグ戦なんてあんなもんですよ。これがCL決勝の舞台でしたら逆になってますから

posted by 集中力の | 2008-03-24 08:58

チェルシーvsアーセナル~采配、ロングボール、ドログバ~

チェルシーはアデバヨールも完封できてたし、3-0で勝ったのだから力の差も十分見えましたね。アーセナルはきっと、3,4位止まりでしょう。最初がんばってたけどこれじゃね。                          優勝は、我らがマンUでしょう!!

posted by バルサ&マンUファン | 2008-03-24 09:21

チェルシーvsアーセナル~采配、ロングボール、ドログバ~

ついにアーセナル3位転落ですね。マラソンで言うと35km地点まで先頭だったのに、ガクッと失速したような感じですね。まあ走りすぎではないかと思います。1年間のペース配分を考えたほうがいいと思います。
チェルシーはやっとベストメンバーが怪我から帰ってきたようで、特にCBの2人が大きい。これから調子上げてくると思います。

posted by サントス | 2008-03-24 16:03

チェルシーvsアーセナル~采配、ロングボール、ドログバ~

お久しぶりです。

この試合に限っていえば、チェルシーは水曜日に試合をしてるわけで、アーセナルにとって疲労は言い訳にならないですよね。

アーセナルのここ最近2度の優勝といっても、01-02そして03-04のことですが、個人的には共にぶっちぎり、相手を寄せ付けず勝った感があります。つまりこうやってプレッシャーのかかる終盤戦につばぜりあいをして優勝したわけじゃないんですよねぇ。(といってもその時のメンバーはほとんどいませんが。)

そう思うと、こういう戦いをいっぱい経験してきたユナイテッドはさすがですね。まだ結果がでたわけではありませんが、これがファーガソンがベンゲルの目の上のたんこぶである所以なのかもしれません。(それにしてもリバプールはほとほとユナイテッドに勝てないなぁ。)

アーセナルはシーズン当初のようにチャレンジャー精神をもって、優勝争いに再びからんできてほしいですね。まだ何かを成し遂げたチームではないのですから。

posted by k | 2008-03-24 17:39

チェルシーvsアーセナル~采配、ロングボール、ドログバ~

今年のアーセナルは去年のマンUみたいにチームの新時代の幕開けの年です。普通その初年度でしかも一番優勝しにくいプレミアなら今シーズンタイトルをとるのが難しくなってもこんなにアーセナルに対して批判的な意見があるのは不思議です??

去年のマンUは今年のアーセナルのように怪我人続出してたわけでもなく、さらにライバルがチェルシーのみでしかもここもドイツの皇帝やウクライナの矢などを獲得して混乱してましたし・・・・

結局なにが言いたいのかというと今年の反省を来シーズンに生かせるかどうかだと思います。マンUは生かしてきてます。欲張りなファンとしては今シーズンもまだ残っているのでタイトル獲得を目指してほしいです。。

posted by gen | 2008-03-24 18:18

チェルシーvsアーセナル~采配、ロングボール、ドログバ~

こんばんは。

キャリックとロナウドの仲悪いかも・・・の話、私も気になりますね。言われてもう一度ゴール後のシーンを見たら、一瞬ロナウドが目線を落としたような。
それになんかキレている表情。

アーセナルvsチェルシーは、リバプールが負けたショックで前半までしか見れず・・・

posted by コージ | 2008-03-24 19:02

チェルシーvsアーセナル~采配、ロングボール、ドログバ~

ロナウドとキャリック?特に何もないですよ。単純にロナウドの出来はいまいちでしたが本人もそう感じていたのでしょう。

そう思った時の彼は・・・・・何時もあんな顔してます。

posted by くらっぷ | 2008-03-24 19:43

チェルシーvsアーセナル~采配、ロングボール、ドログバ~

ロナウドのファンです。彼はピッチ上では感情表現が激しくそれも面白いのですが、ピッチ外では意外と素直で人の意見も謙虚に聞けるようなので、チームメイトと争うようなことはなくなりましたね。ここ1~2年の精神的成長はすごいです。

posted by MEI | 2008-03-24 20:05

チェルシーvsアーセナル~采配、ロングボール、ドログバ~

コメントありがとうございます。

>集中力のさん
どうなんでしょうか。

>バルサ&マンUファンさん
残念ながらそうなりそうですね。

>サントスさん
1年間のペース配分は難しいですね。ここにきて、やはり選手層の差が出てきていると感じます。アーセナルはロシツキーのバックアッパーが実質不在ですが、ユナイテッド、チェルシーは代わりの選手がうじゃうじゃいますからね。

チェルシーは復調気味なんでしょうか。アデバヨールは完全に消されましたし、CBの二人はかなりよかったですね。

>kさん
お久しぶりです!

確かにアーセナルの優勝はぶっちぎりだったようですね。優勝に違いはないですが、やっぱりつばぜり合いをしての優勝とは価値が違いますよね。アーセナルは若い選手が多いため、プレッシャーがかかると弱いのかもしれません。おっしゃるとおり、ユナイテッドはさすがだと思います。経験の差ですかね。

優勝が厳しくなったのは間違いないですが、これからも諦めずに戦い抜いてもらいたいです。来シーズンへいい形でつなげてほしいですね。

>genさん
僕も批判的な意見にはあまり賛同できないです。シーズンが始まる前、下馬評ではアーセナルはやばいんじゃないかという見方が多かったですし、僕自身もそう思っていました。だからかもしれませんが、ここまで夢を見させてくれてありがとうという気持ちのほうが強いんですよね。まだシーズンは終わっていませんが、何かポジティブな気持ちのほうが強いです。

ただおっしゃるとおり、来シーズンにどうつなげていくかというのは重要だと思います。選手層の拡充が必要ですが、まずはフラミニの契約更新を急いでほしいです。

>コージさん
もしかしてあのコージさんですか?わざわざコメントありがとうございます!光栄です。

お互いショッキングな結果になりましたね。気持ちを切り替えて、CLで真剣勝負しましょう!

>くらっぷさん
そうなんですか。ただ、僕はあまりユナイテッドの試合を見るわけではないですが、以前にも一回同じような場面を見ているんですよね。ロナウドがゴールを決める→キャリックが一番に祝福にくるも、ロナウドは触るなみたいな顔をしていたんです。気のせいだったらいいんですけどね。

>MEIさん
ロナウドの成長は、ニステルの移籍と関係しているという話を聞いたことがあります。ニステルとは相当仲が悪かったらしいです。たぶんパスを出さず自分でシュートを打つロナウドをニステルが嫌っていたんでしょうね。

posted by worldwidefootball | 2008-03-26 06:47

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