2007年03月23日
休暇を利用してオランダとイングランドに飛んだ。自動販売機から取り出すコロッケや、酢にまみれたチップスの味はいまでも忘れられないが、この旅のハイライトはプレミアシップの試合を観戦し、試合後の記者会見に臨んだことだ。
足を運んだのはロンドンのスタンフォード・ブリッジで行なわれたチェルシー対シェフィールド・ユナイテッド。各タブロイド紙の予想通り前者が危なげなく勝利を収めた。ただ、シェフィールド・Uもジャギエルカを中心に粘り強く守り、最後まで戦う姿勢を崩さなかった。ワーノック監督も試合後に「0-3で敗れたが、内容はそれ以上だった」と語っている。
ワーノック監督がこのコメントを残したのはプレスルームで行なわれた記者会見だった。当然、モウリーニョ監督も姿を現したわけだが、興味深かかったのは、記者たちによるふたりの指揮官への対応だ。モウリーニョが席に着くと空気が一変。緊迫感に包まれ、その場にいた記者は全員、監督の一挙手一投足に注目する。ワーノックに質問する記者たちは皆リラックスした様子で、中にはワインを飲みながら室内にあるテレビが映し出すラグビーの試合を見ている者もいたぐらいだった。
モウリーニョの会見の際には、私も質問した。少々緊張気味に「チェルシーを去る噂があるけど、気になるか?」と、当日の試合とは関係ないが、ここのところ騒がれていた話題を振ってみた。さすがは百戦錬磨の監督だ。丁寧に、そしてきっぱりと答えてくれた。
「少しはね。でも私は100パーセントこのクラブにいたい。君はこの手の質問をした51人目の人間だが、必要ならば50回ではなく51回そう言おう。来週のトットナム戦で同じ質問を受けたら、52回でも同じ答えを出すよ」
皮肉交じりのコメントに己の空気の読めなさ具合を悔いたが、翌日の朝、『Daily Star』紙に目を通すと、そのモウリーニョの発言が載っていた。
さらに驚いたのは、帰国後、読んだ日本の某スポーツ紙にも、この発言が載っていたことだ。恥をかいて引き出したコメントが世界を駆け巡り、日本にまで届いているとは思いもよらなかった。何を隠そう、私が、モウリーニョにとって、51人目の男です。(編集部・高尾)
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2007年03月18日
3月9日に行なわれた抽選の結果、06―07シーズンのチャンピオンズリーグはベスト8が出そろった。ミラン×バイエルン、PSV×リバプール、ローマ×マンチェスター・ユナイテッド、バレンシア×チェルシー。すでに昨シーズンのファイナリス、バルセロナもアーセナルの姿はない。
予想は難しいが、何となく不気味なのは、バイエルン。チームがのぼり調子にあって、就任1年目のヒッツフェルト監督は、大仕事すると言われてもいる。チェルシーも、ここに来て状態がいい。昨年夏に加入し、新戦力と期待されながら結果が出せずに非難を浴びていたバラックが、値千金のゴールを挙げて8強の扉を開いた。この2チームは今、ファイナルに進む勢いを感じさせる。
ただし、予想とは別に、個人的にファイナルで見たいカードがある。それは、リバプールとミランの再戦だ。2シーズン前のファイナルで両チームは激突し、歴史に残る名勝負を演じた。前半のうちに3点のビハインドを背負ったリバプールは、しかし後半に3ゴールを集めて奇跡的に追いつく。そしてPK戦の末、ビッグイヤー(優勝トロフィーの俗称)を持ち帰った。
あの日、取材に訪れたトルコのアタチュルク・スタジアムで体感した熱狂と興奮は、今でも鮮明に思い出す。ハーフタイムを終えて、ピッチに向かうイレブンに、リバプールのサポーターは声を枯らして『You’ll Never Walk Alone』を歌った。祈りにも似たその歌声に、心が震えたものだった。
キャプテンであり、チームのシンボルであるスティーブン・ジェラードがヘッドで1点を返すと、スタンドに向かって両手を広げ、さらなる声援を要求した。スタンドのほぼ7割を占めたサポーターと共に戦い始めたリバプールは、120分を闘い終え、誰も予想しなかった結末を演出してみせた。
3月15日発売の本誌の中でアレッサンドロ・コスタクルタと対談したミランのキャプテン、パオロ・マルディーニはいまもあの日の悔しさを忘れていない。何度も国内リーグで優勝し、ビッグイヤーを掲げた経験もあるにもかかわらず、あの夜の屈辱は拭えないのだ。
すでに国内リーグの優勝は難しくなった両チームにとって、今シーズンのビッグイヤーは絶対にほしいタイトルだろう。引退が間近に迫ってきたマルディーニにすれば、栄光のキャリアについた傷を修復する最後のチャンスとなるかもしれない。ミランのバンディエラ(旗頭)、マルディーニの夢は、叶うのか。
今回の『ワールドサッカーマガジン』は、クラブ・スター列伝という特集を組んでいる。マルディーニを筆頭に各クラブの歴史を彩ったスターが数多く登場する。これまで日本の雑誌では登場したことがない写真も相当数掲載した、完全保存版。マルディーニの言葉、その歩み、ぜひぜひ、ご一読ください。(編集部・佐藤)
posted by world-s |01:25 |
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2007年03月02日
K-1のHIROYAや卓球の石川佳純など、最近のスポーツ界は若いアスリートの活躍が目立つ。まあ、数年前からその傾向はあったわけだけども、ヨーロッパのサッカー界でも、若い選手がいままで以上に注目を集めている。ここで言うヤングプレーヤーは、すでにトップレベルで活躍するセスク(アーセナル)やメッシ(バルセロナ)ではない。彼らよりも、もっと若い、10代半ばの選手たちのことだ。
プロ選手としてプレーできる年齢(多くは17歳、イングランドは16歳)よりもさらに下の世代の獲得に各クラブは躍起になっている。イングランドの名門マンチェスター・ユナイテッドでは、ブラジルのサントスの下部組織でプレーする11歳の少年の獲得に2年前から動いているという。
『なぜ、いま青田買いなのか?』
3月1日発売のワールドサッカーマガジンでは、その理由を探り、各クラブが狙う世界中のヤングプレーヤーをリストアップしている。
編集にあたって、情報収集は困難を極め、現地記者やスタッフからも「今回のテーマは取材が大変だ」との不平(?)も届いた。チーフスカウトのガードは固く、クラブ側から得る情報も限られた。そんな中で各方面の協力を得て、情報を集めに集め、作成したのが今回の一冊。かなりコアなファンの方でも、初めて目にする名前や写真があるはず……お手に取って、確認していただければ、幸いです。(編集部・佐藤)
posted by world-s |09:28 |
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