2008年04月24日
消えたサッカー選手・菊地直哉
京都vs浦和のスタメン予想はこれから深夜にかけてアップしますが、その前にちょっと世間話を。 先日本屋で何気なく「サッカー批評」という雑誌を立ち読みしたのですが、その中に「Jリーガーと『性』」という攻撃的なタイトルの記事が掲載されていました。 内容は、未成年に対するわいせつ行為で1年間の出場停止を受け、現在はドイツ・ブンデス2部のイエナに所属する菊地直哉選手が、事件後なぜイエナに移籍したかという顛末を、代理人の田邊伸明氏に聞くといったもの。今回は前・後編の後編に当たるようです。 このテーマも興味深かったのですが、むしろ注目すべきは、筆者の大泉実成氏。名前を見ただけでもピンときた方もいるでしょう。大ヒット作品を飛ばしたのに、いつの間にか消えていった漫画家の行方を追った90年代後半のルポ「消えたマンガ家」などで注目を集めたライターさんです。最近は「鬼太郎」の水木しげる氏との共作やオタク関係のお仕事が多いようですが、大泉氏=「消えた~」というイメージが強く印象に残っており、価格も見ずにそくレジへ持っていきました(後でレシートを見たら980円でした)。 さて記事の内容ですが、菊地がイエナ移籍へ至った顛末は簡単に言えば以下のようになるようです。
- 処分が決まった後、ヴォルフスブルグなどドイツのチームに練習参加
- ドイツがクリスマス休暇が入るのをきっかけに、12月に帰国
- Jの3チームが菊地獲得の希望を表明。自身も日本でやりたい希望があった
- いずれのチームも2月からの合流を希望
- 7月の処分解除を目標に、コンディションづくりのための練習場所がしたい
- そこで声を掛けてきたのがイエナ。ウインターブレイク中のキャンプだけ参加
- この練習で、監督がとにかく菊地を気に入って獲得を熱望
- キャンプ終了後にイエナへ行くと、背番号付きのユニフォームが既にできていた
- サポーターも事件のことを知っているのに、熱烈な大歓迎
- もともとドイツでやるつもりは一切なかったが、苦悩の末、決断
つまり「この謹慎期間中にうまいことやって海外デビューしてやれ」なんて意図は一切なかったとのことです。何しろ、イエナはブンデス2部の弱小チームで、さらに下のリーグへ降格危機のあるチームなのですから、普通に考えたら移籍する理由なんてほとんどありません。日本国内のチームの方がレベルも上でおもしろいサッカーもできるはず。ところが、彼の決断は違いました。記事中で田邊氏は、菊地の移籍について「監督やチーム、そしてサポーターから強く求められていくうちに、だんだん心が動かされていった」と語っていました。これが1番の理由でしょう。 その後は順風満帆と行きたかったところでしょうが、骨折、FIFA規定に反する不正登録の可能性といった問題が起こります。チームも低迷し、現在ブンデスリーガ2部で下から2番目となる17位。何とか降格圏外の14位以上を目指し、残り5試合を戦います(ちなみに次の試合はトミー・マリッチのTSGホッフェンハイムと対戦)。しかし、記事を読む限りだと、たとえチームが2部に残留しようが下部に降格しようが、彼はチームに残る腹積もりではないかと思います。 話題が話題だけに、終始暗いムードで記事は進みますが、実は、最後の締めの部分で非常にカラッとした気分で読み終えることができます。このあたりはさすが“水木原理主義者”の大泉氏。「スタメン予想がまったく当たらない……」という私のしょうもない悩みなどスッと飛んでいってしまいました。 この「消えたサッカー選手」のシリーズ、どうやら過去にも何回か掲載されているようですね。検索を掛けると、磯貝洋光や森崎嘉之など、錚々たる“消えっぷり”を見せた選手も取材されたようです。あー読みたい。バックナンバーを買うのも良いけど、ここはひとつ単行本で出されてはいかがでしょうか? >>編集部様 ちなみにその他の記事では、ジェフの前GM唐井氏が渦中の淀川(元)社長について語る記事もあります。ほかにはレイソルの残留、横浜FCの降格秘話なども。サッカーの裏側を知りたい方は、ぜひともご一読されたし。 以上、浦和レッズともウイイレとも関係のない話でした。最後に、大泉氏は著書の中でアントラーズファンだと記述していたことを付け加えて終わります。この本が「サッカー批評」です。表紙の岡ちゃんの顔がアレなので、通勤途中に読みたくても読めません。
posted by うぃれっず |22:23 |
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