2008年07月28日
鹿島vs浦和 新世代のトップ下、エスクデロ
この週末はスポーツナビのブログのシステムが更新されました。読者の皆様はあまり気付かれていないかもしれませんが、管理する側では、サイドバーの表示方法がカスタマイズできたり、記事内検索機能やタグ機能が追加されたり、初期テンプレートが増えたりと、以前よりも使い勝手が向上しています。表現手段が増えるのはうれしいですね。また、ブログのまとめサイトもリニューアルしています。 メンテが頻発するのは気になりますが(失礼)、こうしたスポナビの中の方々の努力があるからこそ、こうして私もブログが書けるというわけです。このブログがスポーツに貢献できているとは正直疑問ですが、貢献できると信じながらこれからも更新していきますので、これからもよろしくお願いいたします。 えー、はなはだ長い話となりましたが、これを今回のエントリーの挨拶とさせていただきます。それでは日曜日に行なわれました鹿島vs浦和の試合を見ていきましょう。まずはホームの鹿島から。GKはお馴染み曽ヶ端。DFは北京五輪合宿中の内田が欠場(前回対戦でも居ませんでしたね)で、さらに前節横浜戦で出場した中田コージ選手はベンチ。内田の代わりに出るのが、祝!ご結婚・中後雅喜選手(嫁ハンはデラキレイだがね! ビビッたヨ)、中田の代わりがGO!大岩選手となります。岩政と新井場は変わらずの出場。中盤は祝! 日本代表候補選出の青木と小笠原が下がり目で、本山・ダニーロおじさんが上がり目。マルキーニョスはかなり引き気味で、OMFともいえそうなポジション取り。最前線は航路木選手(すみません変換できませんでした)が動き回ります。 浦和はこちら。 →続きを読む
サポーターと会談し、さらには選手の意見を聞いたエンゲルス監督が敷いた布陣はこんな感じ。目に付くところは、闘莉王を3バックの真ん中、阿部を中盤に置き、エジミウソン・山田暢をベンチに下げたあたりでしょうか。坪井は地味にスタメン復帰しています。 ●“一旦はたいてできたスペースを、走りこんできた選手に使わせる” 序盤は鹿島が2回連続でチャンスを作ります。2分、ダニーロ→興梠(単語登録しました)→マルキ→興梠が右に流れて中央戻し→マルキがミドルシュート(全部ワンタッチ!)。4分には、中盤から右に流れたボールを中後のロングゴロパス→本山が右に流れて中央に戻し→マルキのミドルシュート。「一旦はたいてできたスペースを、走りこんできた選手に使わせる」という攻撃パターンを見せます。
前半4分の鹿島のチャンス。興梠が右に流れることで(①)できたスペースを、マルキーニョスが走りこんで(②)シュート ※TV映像を撮影したものに文字を加えています。詳しくはJPGのEXIF情報をご確認ください(以下同じ) 鹿島にペースを握られていた浦和は、19分にやっとチャンス。坪井→平川と繋ぎ、左で高い位置を取っていた相馬へとサイドチェンジ。クロスを高原が落とし、平川がダイレクトでボレー。割とコースは良かったのですが、青木に体を張って止められてしまいます。 浦和の攻めは割りと左サイドからのクロスが多かったように見えました。これはRSB中後が割りと引き気味の位置取りだったため、相馬が高めのポジションを取れたことが影響していると思います。とはいえ、そのおかげでLSB新井場が高いポジションを取れたため、右サイド平川はかなり窮屈なプレーを強いられましたが……。 また中後も決してデキが悪いわけではなくて、むしろ得意のロングボールで機会を度々つくっていました。上記の4分のチャンスもそうですが、33分には右サイドに走り出した青木へ好パスを出し、マルキーニョスのチャンスを作りました。さらに、その直後には、右サイドハーフウェーライン付近からゴール前に絶好のアーリークロスを入れました。小笠原と呼吸が合わないシーンはありましたが、自分なりの良さは出せていたと言って良いと思います。 しかし、この33分のチャンスは闘莉王、坪井が“ファウル気味”のタックルで潰されてしまいます。これをファウルと取らなかった吉田主審に対し、オリベイラ監督が猛抗議。退席処分となってしまいます。鹿島としてはこれが後々響かなければ良いんですが……奥野コーチが監督代行を務めます。 試合は雷雨のため一時間ほど休止。得点は再開直後の41分に入ります。試合再開後のプレーでタッチラインに出たボールを、中後がスローイン→興梠が戻し→中後へ戻ったボールを中央へアーリークロス。コレをダニーロが競り、ヘッドで後方の小笠原へ落とす→強烈な左足のダイレクトボレーが入り、鹿島が1-0とリードとなります。小笠原選手のシュートは確かに素晴らしかったのですが、これもまた「一旦はたいてできたスペースを、走りこんできた選手に使わせる」という形の典型。これぞ日ごろの練習どおりのプレーといえるのではないでしょうか。
前半41分の鹿島の得点シーン。ダニーロが競り合って(①)できたスペースを、小笠原が走りこんで(②)シュート&ゴール。前半2、4分のチャンスと同じ攻撃パターン ※TV映像を撮影したものに文字を加えています 試合はこのまま前半終了。ちょっと前に1時間ほど休んだのに、また15分のハーフタイムを挟んで(なんだかなぁ)後半が始まります。 ●新世代のトップ下、誕生の予感 後半は何としても点を取りたいレッズですが、思うようにチャンスが作れず、かろうじて決定機と呼べるのが58分の永井のアーリークロス→田中のヘディング程度。それどころか、60分には青木のヘッド、67分には新井場のシュートでゴールを脅かされる始末。梅崎を左サイドに投入して打開を図るも、チャンスはなかなか生まれません。 しかし、徐々にペースをつかみはじめます。68分、闘莉王→鈴木啓太とつなぎ、鈴木のの浮き球を梅崎がスルー→その後ろの田中がフリーでシュート(曽ヶ端弾く)。続けて同じく68分、同じように鈴木啓太が中央から浮き球→曽ヶ端のファンブルを闘莉王がシュート(枠外)。70分には、闘莉王→右サイドタッチライン際の平川がクロス→DFのクリアボールを阿部がシュート(曽ヶ端セーブ)。いずれも闘莉王・鈴木・阿部といったセンタープレーヤーがリスクを侵して攻めに出たことでチャンスが生み出せるようになりました。 ちなみに、スカパー解説のヒロミ・ハラはこの展開を見て「レッズは4バックに出た」と言っていました。私見では最終ラインはおおむね3人がそろっていたので、3バックであることには変わりはなかったように見えました。ただ、中央の1人・・・闘莉王と鈴木のいずれかは攻撃の組み立てに参加していたので、4バックまたは2バックという見方もできるでしょう。ともかく、全員の位置取りがかなり高かったのは確かです。これが影響してか、鹿島はなかなか攻められず、試合終了までゴール前でのキワどいシーンは作り出せませんでした。 浦和はさらに選手交代。高原→エジミウソン、永井→エスクデロとフレッシュな選手を続々投入。対する鹿島は、田中達也にボールを奪われるなど疲れの見えたダニーロに代えて、中田浩二を投入。中盤の底に入れて、守りきる姿勢を見せます。
![]()
しかし、82分に浦和が得点します。都築から闘莉王と繋ぎ、最終ラインからハーフウェーライン近くのエスクデロにロングパス。2人に囲まれますが、エスクデロは巧みなテクニックと高いフィジカルでかわしドリブルし、右サイドに走り出したエジミウソンにパス→田中とともに自ら前線へ猛ダッシュ。エジミウソンのクロスには合いませんが、その後方にいた田中が押し込んでゴール。1-1の同点となりました。 ゴールの立役者はなんと言ってもエスクデロ。最初の2人のチェックをかわしたのは秀逸ですが、エジミウソンのクロスは、エスクデロからのボールをダイレクトで打ったもの。いわゆる“メッセージ付きのパス”を出したわけです(もちろんそれを理解してクロスを放ったエジミウソンの能力も見過ごしてはいけません)。しかもゴール前に走りこんで田中の潰れ役にもなり、「ボールキープ」「チャンスメイク」「セカンドトップ」という3役を演じきりました。これまではFWとして起用されることもありましたが、トップ下としての素養は、このゴールを見るだけで十分にあると思います。「大げさだな」というツッコミが聞こえてきそうですが、ポンテ不在時のトップ下はこれまでなかなか固定できていなかっただけに、いやがおうにも期待してしまいます。
エスクデロは2人に囲まれながらもボールをキープ ※写真はTV映像を撮影したもの
エジミウソンへパスをした後もゴール前に走り込み、潰れ役となる ※写真はTV映像を撮影したもの 鹿島はマルシーニョ・野沢と攻撃的な選手を投入するも、得点を決められず。浦和もエスクデロが84分にシュートを放つもキーパー正面。1-1で試合終了となりました。
ホームの鹿島は追加点が決められなかったのが悔やまれるところ。特に後半は、浦和はかなり人数を掛けて攻めていたため、カウンターのチャンスが相当にあったはず(実際に、マルキーニョスにやられそうになって坪井がイエローもらっていましたね)。中田浩二のボランチ投入について奥野コーチは「だいたい想定されている交代でした」とおっしゃっているようですが……。まあ、返す返すも、トドメを刺す1点が取れなかったのが最後に響きました。 選手でいえば青木がかなりヤバいです。小笠原よりも存在感が感じられました。RSB中後は点に繋がるプレーを見せましたが、正直言うとやっぱり内田のように前に出てこられる方が怖さを感じます。 浦和は……よく負けなかった……溜息。川崎戦よりも被決定機は明らかに減りましたしね。また、エスクデロがトップ下に入ることで、ポンテ不在時でも基本フォーメーションの3-5-2が機能しそうな予感(予感レベルかよ!)。久しぶりに攻撃的な布陣が見れたのは良かったと思います。とはいえ、集中力を欠くと一瞬にして点を奪われる悪癖と、やばい場面は阿部任せという点は相変わらず。結局順位も変わらなかったわけで、やはり茨の道は続きます。バイエルン戦はエスクデロ先発で見たいなぁ。 これからJリーグは2週間の中断期間を迎えますが、ブログの新機能をいろいろ試したいので、何か更新するかもしれません。繰り返しになりますが、スポナビのリニューアルおめでとうございます。
posted by wireds |09:00 |
20080727 鹿島vs浦和 |
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鹿島vs浦和 新世代のトップ下、エスクデロ
コメント投稿者ID :
昨日引き分けにできたのは他ならぬ堀之内と坪井でしたね。管理人さんもおっしゃるとおり、2バック状態で相手のカウンターをファウルでも遅らせていたのはすべて彼らでした。そのため啓太や阿部が戻る時間が作れたのは大きかったです。あとあれは変則的な4バックだったように思います。ただ右サイドバックの平川はかなり高い位置をとって、真ん中の闘莉王も上がってましたから2バック状態の方が多かったでしたが。おかげで両サイドが凄く分厚かったです。スタートの状態の3-5-2よりも派手に良かったような気がしますので、今後も試してもらいたいです。
セルヒオはよかったですね。最近は試合毎によくなってきています。ただ彼が唯一心配なのはガス欠。先発で出ると後半消えてしまうんですよね。ポンテ戻ってくるまで前半永井(彼はやっぱりFWだけど)、後半セルヒオというのもいいかも。あと梅崎は特長を生かすために真ん中の体のぶつかりあいがし烈なところよりサイドの方がいいですね。真ん中は体が強くてテクがありしっかりキープできるセルヒオの方があっていると思います。
posted by CR | 2008-07-28 11:26
鹿島vs浦和 新世代のトップ下、エスクデロ
コメント投稿者ID :
>>CR様
浦和の後半のフォーメーションは何とも表現がしづらいですね。ご指摘のとおり、変則4バックという表現の方が的を得ているかもしれません。両サイドから重厚な攻めができ、点が取れたのは良かったですが、カウンターが怖いですね。川崎戦は攻撃を跳ね返され失点してますから……。
セルヒオは今季先発出場もなければ当然フル出場もないので、一度先発で試してみてほしいところです。まあ普通に考えたら永井なんですけどね。梅崎はご指摘の通りサイドの方がよさそうですが、クロスも切れ込みも全然不発で悲しくなりました。次の試合で奮起してもらいたいところです。
コメントありがとうございます。今後ともよろしくお願いいたします。
posted by wireds | 2008-07-29 09:25
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GKはお馴染み曽ヶ端。DFは北京五輪合宿中の内田が欠場(前回対戦でも居ませんでしたね)で、さらに前節横浜戦で出場した中田コージ選手はベンチ。内田の代わりに出るのが、
しかし、82分に浦和が得点します。都築から闘莉王と繋ぎ、最終ラインからハーフウェーライン近くのエスクデロにロングパス。2人に囲まれますが、エスクデロは巧みなテクニックと高いフィジカルでかわしドリブルし、右サイドに走り出したエジミウソンにパス→田中とともに自ら前線へ猛ダッシュ。エジミウソンのクロスには合いませんが、その後方にいた田中が押し込んでゴール。1-1の同点となりました。
ゴールの立役者はなんと言ってもエスクデロ。最初の2人のチェックをかわしたのは秀逸ですが、エジミウソンのクロスは、エスクデロからのボールをダイレクトで打ったもの。いわゆる“メッセージ付きのパス”を出したわけです(もちろんそれを理解してクロスを放ったエジミウソンの能力も見過ごしてはいけません)。しかもゴール前に走りこんで田中の潰れ役にもなり、「ボールキープ」「チャンスメイク」「セカンドトップ」という3役を演じきりました。これまではFWとして起用されることもありましたが、トップ下としての素養は、このゴールを見るだけで十分にあると思います。「大げさだな」というツッコミが聞こえてきそうですが、ポンテ不在時のトップ下はこれまでなかなか固定できていなかっただけに、いやがおうにも期待してしまいます。

