2008年05月30日
日本vsCIV 成功体験は得られないまま
トゥーロン国際大会の日本の最終戦、コートジボワール(CIV)vs日本。コートジボワールのスタメンはこちら。GKに16歳(ホント?)のオクワ。DFは4バックで、CBはディアラッス バとディオマンド、RSBにメテ、LSBに安藤隆人さんのブログで注目選手に挙げられていたジャクパが入ります。MFはアンカーにワッタラ、中央に司令塔のコネ、右ジャジェジェに左アントニ。FWはニアンクボでセカンドストライカーのフォファナ。4-4-2、4-5-1のような形でスタートします。 日本はこちら。
チリ戦でまったく通用しなかった4-4-2を敢えて採用してきました。FWの李・エスクデロ、MFの水野・上田・細貝、DFの水本・田中の7人ははチリ戦と同じ。そこにMF梅崎、DF吉田、伊野波、GK林が入ったフォーメーションとなります。 ●好調な展開もフィジカルで失点 試合は序盤から日本ペース。4分、ロングボールの攻防からLSB田中へ入ったボールを水本へ回し、水本が相手DFとMFの間のスペースに入っていた李へロングスルーパス。これを受け正面を向いた李がロングシュートを打ちます(枠を外れる)。5分には相手ボランチを3人で囲みこぼれたボールをエスクデロが奪いドリブル突破(DFに防がれる)。6分、梅崎が、左サイドのスローインを受け、DFを背負いながらキープするエスクデロとスイッチ。ゴールラインギリギリまでドリブルしクロス(右サイド水野がトラップミスでシュートを打てず)。16分、水野のコーナーキック→エスクデロのヘッドがポスト。18分には、自陣での細かいパス回しから梅崎がロングボール→エスクデロがキープ→フリーの水野というシーン(シュート前にDFにカットされる)……などなど。日本は、相手ボールが中盤・DFラインに入るとともに、複数人が素早いチェックでボールを奪い、チャンスに繋げるシーンを数多く作り、相手にまったくチャンスを作らせませんでした。 コートジボワールは15分辺りから徐々にボールを持ち始めます。19分にはアントニが前に伊野波を置きながら強引なシュート。25分には伊野波のクリアボールを拾ったジャクパがシュート気味のクロスを入れ、これをアントニがダイレクトシュート。いずれも林が防ぎますが、10番のコネがしっかりとボールをキープするようになり、チャンスが生みだせるようになりました。 対する日本も29分、左サイドの田中から梅崎→エスクデロと渡ったボールを、パス後もオーバーラップを仕掛けた田中が再び左サイドで受け、田中→李→エスクデロと小刻みなワンタッチパスでシュートチャンスを得ます。しかし、ここぞというところでなかなか良いシュートが打てません。 そうこうしているうちに、30分、点が決まります。コートジボワール攻撃陣は右サイドのスローインから、日本DFのチェックを受けつつも、左サイドのジャクパへボールをつなぎます。ジャクパは中央のフォファナへパス。水本がこれにチェックに行きますが、フォファナは水本よりも一瞬速くボールに触り、まるで回転扉のように反転し、水本と体を入れ替えます。これでゴール正面でフリーになったフォファナは、吉田がカバーに入る前に力強いシュート。ボールは林の手をかすめてゴールネット右に突き刺さります。相手の身体能力の高さも分かりますが、水本は前に出たからにはしっかりと止めたいところでした。 コートジボワールは31分に、アンカーをワッタラに代えてクリバリを早々に投入し、より守備を強化。日本は失点前のような攻めがまったくできません。結局このままコートジボワールの1点リードで前半が終わります。 ●交代選手の活躍。しかし…… 後半は日本がペースを主に握ります。47分は水野のフリーキックに細貝と李がフリーで合わせに行きます(重なりすぎてGKが弾く)。65分には上田からのロングボールに細貝がGKと1vs1のチャンス、67分にはスローインを受けた水野が李とのワンツーで抜け出しシュートを打ちます。対するコートジボワールは長身のFWシセを投入するほか、57分の二アングボのミドルシュート、64分にはコネの強烈なフリーキックなどで対抗します。
ここで日本ベンチは選手交代。動きがそれほど良くなかった水野に代えて本田、上田に代えて森重を投入します。ここまで途中交替選手があまり機能しなかった日本ですが、今日は見事に結びつきます。
71分、左サイドの田中が前戦にボールを出し、相手DFが弾いたボールが梅崎の下へ。梅崎が中央出したボールが森重に渡り、ここで森重はドリブル突破で前線へドリブル突破。これを相手DFがマークをしてきましたが、開いた左サイドの李へパス。李はラインギリギリのエリアで利き足の左足で中央へクロス。中央で森重が待ち構えますが、クロスボールはその先のエスクデロへ。これをエスクデロがワンタッチで押し込んでゴール。1-1となります。 81分には、梅崎のコーナーキックから森重がヘディングでゴール。2-1とリードします。当たりに強い森重はこの2得点にからむ大活躍。反町監督の起用がものの見事に当たったことになります。 しかしここからコートジボワールの逆襲。85分にはアーリークロスからシセのヘディング。ロスタイム91分にはコーナーキックからディオマンドのヘディング。そして92分は、ペナルティエリア内で森重を背負いながらボールをキープするコネが、オーバーヘッドキックで中央にセンタリング。フォファナがヘッドでそらしたところを、シセが足から強引に合わせようとします。一度水本がクリアするものの、ボールはシセの体に当たり、跳ね返りのボールがゴールへ入り、2-2。コートジボワールが土壇場で同点に追いつき、日本はあと少しまで手中に収めていた勝利を手放してしまいます。 試合はこのまま延長なしのPK戦へ。もちろんここで勝つことだってできた日本ですが、4人目、5人目の李と水本が連続の失敗。1人だけ失敗したコートジボワールが3位の座に輝きました。
日本は失点後に追いつくという強さを見せた一方で、すぐに同点に追いつかれ、PKでも負けるという勝負弱さも同時に露呈しました。イタリア戦同様、「健闘した」ものの「勝ち抜けない」というジレンマは解消されないうちに、トゥーロン国際大会を4位で終えることになりました。トーナメントを勝ち抜くという成功体験は結局得られなかったのは、本大会に向けて大きな不安要素といえるでしょう。 今日の試合だけを見れば、相手の中盤にプレッシャーを掛けてボールを奪えていましたし、ボールキープする時間もかなりありました。チリ戦ではまったく機能しなかった4-4-2のフォーメーションですが、今日は非常によく回っていたように見えます。交代選手も活躍し、トゥーロン大会の集大成といえるような内容でした。 しかし、ゴール前のフィジカル負けで失点してしまっては元も子もありません。「フィジカルの強い相手には組織で守る」といっても、最終的に1vs1で対峙せざるを得ないシーンはかならず出てきます。本大会で当たるナイジェリアもフィジカルの強さが予想されますが、ここは今日の悔しさを糧にしてもらいたいところです。 それとPK戦。PKはもちろん運の要素も相当に大きいですが、メダルを目指す以上はPKで勝ち抜く必要性に迫られるシーンもあるでしょう。そんなときに、今大会のようにサクッと負けていては話になりません。反町監督は今日の試合終了前にPK要因として森本を投入していましたが(森本はPK成功。しかも左足で!)、このようなPK用の策というのも十分に考えておく必要がありそうです。 コートジボワールはやはり個人技の高さが見もののチームでした。15番のジャクパ、10番の司令塔コネ、先制点に繋がった圧巻のテクニックが光る11番のフォファナなどは、きっと本大会にも出てくることでしょう。中盤のプレッシャーはそれほどでもありませんでしたが、やはり攻撃陣の能力の高さは脅威。日本代表には本大会でのリベンジを期待します。 多くの収穫と課題が見受けられた、非常に面白い大会でした。日本代表、ならびに各国代表の皆様、さらに試合を観戦し続けたファンの皆様、お疲れ様でした。来週に大会を振り返るエントリーをアップしたいと思います。
posted by うぃれっず |10:46 |
北京オリンピック日本代表 |
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トゥーロン国際大会 日本 VS コートジボワール 【スポーツ新聞よりDEEPなスポーツブログ】
またしてもPK戦で負けてしまったのですが、 内容は良かったです。 イタリア戦と大幅にメンバーを代えていたのですが、 それでもチーム全体が連動して攻撃を組み立てられています。 梶山も谷口も本田圭佑もいないのに、 サッカーの質が落ちていません。 これはチ
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日本vsCIV 成功体験は得られないまま
コートジボアール戦しか見てないのですが、フィジカルの強い相手に中盤を支配している時間が長く、U-23もなかなかやるなぁ、という感がありました。
ただ、巧いけど強くない。
そう感じた90分間であったことも事実です。
うまく表現出来ないんですけど、こういう試合運びだと終盤に点を取られそうな予感がビシバシするんですよね。
2006年W杯のオーストラリア戦とかでも感じましたけど。
五輪では、巧くて強いU-23が見れればいいなぁ。
posted by ジダ | 2008-05-31 07:17
日本vsCIV 成功体験は得られないまま
>>ジダ様
「巧いけど強くない」とは、トゥーロンでの試合を表す絶好の言葉ですね。いいとこまでいくんだけど勝てない……まさにW杯のオーストラリア戦のデジャヴ! もっと言えばドーハの悲劇も!(さかのぼりすぎか)。ただ本番前にこうした弱点が見えたのは、ありきたりですがポジティブに捕らえたいですね。
コメントありがとうございます。今後ともよろしくお願いします。
posted by うぃれっず | 2008-06-01 09:48

GKに16歳(ホント?)のオクワ。DFは4バックで、CBはディアラッス バとディオマンド、RSBにメテ、LSBに
チリ戦でまったく通用しなかった4-4-2を敢えて採用してきました。FWの李・エスクデロ、MFの水野・上田・細貝、DFの水本・田中の7人ははチリ戦と同じ。そこにMF梅崎、DF吉田、伊野波、GK林が入ったフォーメーションとなります。
ここで日本ベンチは選手交代。動きがそれほど良くなかった水野に代えて本田、上田に代えて森重を投入します。ここまで途中交替選手があまり機能しなかった日本ですが、今日は見事に結びつきます。
71分、左サイドの田中が前戦にボールを出し、相手DFが弾いたボールが梅崎の下へ。梅崎が中央出したボールが森重に渡り、ここで森重はドリブル突破で前線へドリブル突破。これを相手DFがマークをしてきましたが、開いた左サイドの李へパス。李はラインギリギリのエリアで利き足の左足で中央へクロス。中央で森重が待ち構えますが、クロスボールはその先のエスクデロへ。これをエスクデロがワンタッチで押し込んでゴール。1-1となります。
81分には、梅崎のコーナーキックから森重がヘディングでゴール。2-1とリードします。当たりに強い森重はこの2得点にからむ大活躍。反町監督の起用がものの見事に当たったことになります。
しかしここからコートジボワールの逆襲。85分にはアーリークロスからシセのヘディング。ロスタイム91分にはコーナーキックからディオマンドのヘディング。そして92分は、ペナルティエリア内で森重を背負いながらボールをキープするコネが、オーバーヘッドキックで中央にセンタリング。フォファナがヘッドでそらしたところを、シセが足から強引に合わせようとします。一度水本がクリアするものの、ボールはシセの体に当たり、跳ね返りのボールがゴールへ入り、2-2。コートジボワールが土壇場で同点に追いつき、日本はあと少しまで手中に収めていた勝利を手放してしまいます。
試合はこのまま延長なしのPK戦へ。もちろんここで勝つことだってできた日本ですが、4人目、5人目の李と水本が連続の失敗。1人だけ失敗したコートジボワールが3位の座に輝きました。

