2008年05月07日

失意の黄金週間 →18位

◆J1第11節 浦和 3-0 千葉 @埼玉スタジアム2002 ◆

20080508-00.jpg GWは勝ち点1すらあげられず、底無し沼の7連敗。今や降格という文字がはっきり見えてくる所まできてしまいました。浦和戦は、このGW中の流れを象徴する様な悪い内容のゲームでした。

 両チームともリスクを冒さなかった前半こそ、0-0でしたが、後半遅まきながら、闘莉王をトップ下に上げ、攻めにきた浦和に対し、腰の引けたジェフは防戦一方で、チャンスすら作れず、ミスから失点。その後は、いつもの様に気落ちして運動量が激減し、またもズルズルと大量の3失点。後半、まるで鳥かごの様に、浦和にボールを回され、何もできなかったシーンが悔しく、今でも頭から離れません。

 もう手遅れなのかもしれませんが、やはり何らかの決断が必要なことを強く感じました。



■守備的チーム同士の低調な前半

 退廃的な試合に打ち拉がれ、またしても更新が遅れてしまいました。しかし、光陰矢の如し。事は急速に運んでおり、今さら、浦和戦のレポートなど書いてもしょうがないのですが、とりあえずは試合を振り返りたいと思います。

 GW最後の日は、良い天気に恵まれ、半袖がちょうど良い絶好のサッカー観戦日和でした。ジェフは好天とは裏腹に、ホームでの柏戦に破れたジェフは、リーグ未勝利の重苦しい空気が払拭できぬまま、強敵首位浦和戦を迎えるという最悪の状況でした。

 スタンドは5万人超え、9割が赤に染まり、黄色は狭い場所に追いやられるといういつも通りのアウェーの風景。このアウェー戦は、浦和がJ1に復帰した2001年から欠かさず見に行っていますが、ここ2年は前半早々にジェフに退場者が出て、マトモに戦えていません。今季はさらに、チーム状態もどん底で、ここで当たるのは何とも分が悪いのですが、頑張って勝利を掴み、悪い流れ断ち切って欲しいという思いでした。

 千葉のスタメンは、GK立石、4バックは、右から斎藤大輔、池田、ボスナー、青木良太、2列目は、右から工藤、下村、中島、フルゴビッチ、2トップはレイナウドと苔口の4-4-2。前節機能しなかった大輔のSB起用ですが、浦和が3トップ気味で来ることを予想したのか、またしてもクゼ監督はバックラインに4人のストッパーを並べる守備重視の布陣を選択しました。

 これに対して浦和は、システムはいつも通りの3-4-1-2でしたが、エンゲルス監督就任後、明らかにチームの勢いを変えた闘莉王のボランチ起用は変えず、さらに千葉が引き気味になることを予想してか、FW永井を右サイドに起用し、トップ下に梅崎、2トップに高原とエジミウソンを置く攻撃的布陣にしてきました。

 この布陣ですから、前半から積極的に攻めてくるのかと思いきや、立上がりの浦和は意外にも守備的でした。前線プレスの勢いもそれほどではなく、いつもとは違い、前半から飛ばし気味にいったジェフの方が運動量で上回り、レイナウド、工藤、中島というトライアングルを中心に、パスは回っていました。両サイドは右はSBに大輔がいるため、前節同様、不活性なままでしたが、左は青木良太が対面する永井を押し込んでチャンスを作っていました。

 しかし、勝てないことの呪縛から解き放たれていないジェフは、肝心なところでミスを連発したり、あと一歩のところで思い切りが悪く、横パスばかりで勝負にいかなかったり、チャンスをフイにするシーンが多く、流れを引き寄せるところまではいきませんでした。

 前半は守備的チーム同士の典型的な展開で、両チームとも、決定的なシーンを作ることなく、低調なまま、スコアレスで終了。後半のベンチワークが大きな鍵になりそうな予感がしました。


■45分のチーム再び、そして泥沼の7連敗 (+_+)

 後半、最初に攻撃的に動いたのはエンゲルス監督の方でした。後半9分、永井に代えて細貝を投入し、山田を右サイドに移動させ、細貝を1ボランチ気味にして、闘莉王をトップ下に上げ、前への推進力を強めて、明らかに点取りモードに変えてきました。

 ジェフは、前半同様、余り下がらずにしっかり守備ブロックを作って対応できていれば良かったのですが、前半飛ばしたツケなのか、この頃には早くも疲れが見え隠れしていました。これに追い討ちをかけたのが、前半8分の中島の負傷退場です。代わりに入った米倉は特別悪かったというわけではないのですが、今日の中島は凄く調子が良く、ジェフのパスワークの中心になって攻撃のリズムを作っていたので、それがなくなってしまったのはジェフにとっては大きな痛手でした。

 足が止まり始めたジェフは前半の様にパスが繋がらなくなり、中盤は五分から浦和支配に傾いていきました。押され気味の中、後半14分、ジェフの右サイドから、浦和のセンタリングが入り、ゴール前の密集地帯へ。人は足りていたはずなのですが、一瞬マークが甘くなったところを、闘莉王にボレーを決められ、痛恨の先制点献上。

 守備的な戦い方とは言え、ここまで首位浦和を無失点に抑え込んできたことが、チームの精神面での支えでした。しかし、先取点を与えてしまったことで、ガクっときてしまいました。その後、クゼ監督は、動きの悪かったフルゴビッチを伊藤に代えて闘莉王のマンマークにつけさせ、さらには米倉をSBに移動させ、斎藤に代えて新居を送り込みましたが、運動量と精神力を失ったチームは、さらに組織が崩れただけで、息を吹き返すことなく、さらに2失点。

 終盤には、ガス欠で、ボールを回す浦和を追いかけることもできず、まるで鳥カゴでもやっているかの様にあしらわれ、見るも無惨に粉々に散った大惨敗でした。


■目指すべきものが違うのでは?

 このチームは、まずは組織的に守るということをテーマに立ち上げたはずです。しかし、この試合も含めてここ数試合、守備的には見えるものの、組織的には全く見えませんでした。

 守備の強いストッパータイプを4枚並べ、攻撃は2トップとフルゴビッチの個人技頼みで、その代わりに3人は守備免除、代わりにその周りに置かれた選手がハードワークして守備の穴を埋める、そんなサッカーに映りました。これは、これまでジェフが大事にしてきた全員攻撃、全員守備のサッカーとは180度異なるサッカーです。言っちゃ悪いですが、これじゃ昨季の浦和と変わりません。分厚く守って、攻撃はポンテとワシントン頼み、そんなサッカーをやってジェフに未来はあるのでしょうか?残念ながら、ウチには1人で打開できてしまうスーパーな外国人はいません。フルゴビッチには期待していましたが、今日の働きを見る限り、やっぱりスーパーではないし、ミスも凄く多い。

 クゼ監督には、オフにゴタゴタがあった中で、監督を引き受けてもらった手前、言いにくいところもあるのですが、もう限界だと思います。残念ながら、監督のベクトルとクラブのベクトルは同じ方向を向いている感じがしません。僕はフロントは早く決断を下すべきだと思います。例え手遅れだとしても。


■クゼ監督解任について

 浦和戦のレポートが完全に書き終わる前に、5月7日付で、ヨジップ・クゼ監督の解任が決定されました。

 個人的には、ちょっと解任するのが遅かった気がします。さすがに解任せよと書くのは勇気がいるもので、これまでブログには書きませんでしたが、僕はマリノス戦後には、フロントは決断すべきだと思っていました。

 5連敗という成績以外にも、これまでジェフの強みだった運動量が弱みになっていること、開幕当初からの守備の問題点が余り修正されていないこと、攻撃の連動性が高まっておらず、個人技に頼り過ぎていること、ベンチの士気が低下していて、チームの総力を引き出しきれていないこと等、プラス面よりもマイナス面の方が多過ぎることから、残念ながら、もう限界だと思いました。

 あの時点で解任していれば、柏戦に巻を強行出場させて、酷使させるようなことはなかっただろうし、ひょっとすると、火事場の糞力で勝てていたかもしれません。まあ、結果論に過ぎませんが、マリノス戦後、坂本のうな垂れる姿を見て、選手と監督の信頼という点でも、僕は限界がきている気がしたのです。でも、フロントは動きませんでした。

 確かに、主力の大量放出、ケガ人続出、外国人補強の遅れ、若手や新加入選手のブレーキなどなど、成績不振は監督のせいでは無い部分も多々あり、探せばエクスキューズはいくらでも存在しますが、開幕から未勝利で、直近7連敗では、続投は考えられません。Jリーグだって、立派なプロリーグです。欧州リーグなら、どんな監督でも、5連敗もすれば、首の辺りが寒くなってくるものです。そういう意味で、この2試合は、ちょっと勿体無かった気がします(これが後々痛いことにならないと良いのですが・・・)。

 さて、解任されたクゼ監督についてです。事情は多々あるにせよ、流石に、この成績では擁護し難いですが、かといって非難する気にもなれません。崩壊寸前の極東のチームに、わざわざルワンダ代表監督の座を退いてまで来てくれたことだけも我々は感謝すべきなのでしょう。最初から最後まで苦難しかありませんでしたが、本当にご苦労様でした。

 一昔前、イビチャ・オシム監督は、「質の高い選手ほど、質の高い監督が必要になる。」というようなことを言っていました。そういう意味では、主力が大量に抜けた今の千葉にとって、クゼ監督は質が高過ぎたのかもしれません。監督にも、色んなタイプがいます。よく雑誌などで監督を類別する言葉に、セレクター型とトレーナー型というのがあります。前者は、優れた戦術理解能力を持つ選手をいかに選考するかという点に重きを置いていて、練習は重要課題を集中的にトレーニング(確認)するスタイルをとる監督で、前代表監督だったジーコなんかが典型例です。後者は、選手を選ぶというよりも、選手を指導する、教育するということに重きを置いていて、細かな戦術トレーニングで選手のスキルを向上させることに長けているのが特徴の監督で、ベンゲルやモウリーニョなどクラブで名声を得た監督には圧倒的にこのタイプが多いそうです。トレーナータイプは凄く緻密な采配をするのも特徴のようです。

 で、クゼ監督がどちらのタイプだったのかと言うと、スタメンを固定せずに、色んな選手やシステムを試して、組み合わせで勝負していたところを見ると、おそらく典型的なセレクター型の監督だったのでしょう。ジェフが、ディナモ・ザグレブやレアルの様に、リーグの中でも、傑出して能力の高い選手が集まったチームであれば、クゼ監督は素晴らしい成績を残せたのかもしれませんが、残念ながら、今のジェフはリーグで一流と呼ばれる代表クラスの選手が殆どいないチーム。そんな完成度の低いチームに必要だったのは、セレクターよりも、細かな指導でスキルを高めてくれるトレーナータイプの監督だったのだと思います。

 今季、ここまで低迷してしまった原因の1つは、選手の質に監督の質が合っていなかったことに尽きる気がします。これは、GMの責任と言えなくもないですが、あのゴタゴタの中、選手を引き留めながら、一方で、短時間で実力のある監督を見つけてこなければいけなかったという事情を考えれば、昼田さんを責める気にはなりません。前経営体制の負の遺産が、どっと噴出したのが08シーズン序盤だったということでしょう。クゼ監督も、昼田GMも、新社長の三木さんも、ある意味、被害者の様な気がしてなりません。

 悪いことばかり書きましたが、クゼ監督が来てくれたことで、良かったこともあります。アマル体制だったらおそらくこれほど出場機会は無かったであろう松本、米倉、伊藤、金沢、益山といった若手選手が、公式戦に出場して貴重な経験を積めたことです。もし、将来、彼らが日本代表を背負うような一流選手に育ったとしたら、そのきっかけを与えてくれたクゼ監督には感謝しなくちゃいけない気がします。クゼ監督が積極的に若手を抜擢してくれたことが、今後のジェフの戦いで生きてくることを僕は信じたいです。クゼ監督、本当にご苦労様でした。

 さて、次期監督ですが、やはりトレーナーとしての才能が高い監督を連れてくるべきでしょう。特に、今の千葉は若い選手が多いので、若年層の指導に優れた監督の方が良いと思います。そういう意味では、名前の売れている名監督よりも、余り戦力の整っていないチームでそこそこの結果を残している監督の方が良いかもしれません(シャムスカなんかは典型例ですね)。

 オシム監督の様に、セレクターとしても、トレーナーとしても、優れた才能を持った監督というのはなかなか見つかるものではないので、トレーナー型に絞って、良い監督を見つけてきて欲しいです・・・ などと書いていたら、もう次の監督が決まっていました。

 ということで、次のエントリに続きます。

posted by JEFUTISTA☆ |23:22 | 子犬の生活 2008 | コメント(2) | トラックバック(0)
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この記事に対するコメント一覧
失意の黄金週間 →18位

>SA自由ホーム側 さん

 いや、コミュニケーションはビックリしました。現フロントは結果は出ていませんが、本当に真摯に頑張っていると思います。

 明日は雨みたいですが、僕も早めに足を運んで、昼田さんの話を聞いてみようと思っています。選手もみんな心に期するものがあることは間違い無いので、スタンドから良い空気を作ってあげたいですね。応援頑張りましょう!


posted by JEFUTISTA☆@管理人 | 2008-05-10 01:13

失意の黄金週間 →18位

こんばんは、お久しぶりです。

浦和戦の後半の雰囲気は独WCの日本対ブラジル戦に似たものがありました。それだけにグループとして間違いなく終っていることを痛感しましたし、組織としてけじめが必要であったことは否めません。

他から見れば「無駄使い」でしょうが、我々は「保険料」と割り切るしかないでしょうね。

クゼ監督は負け試合でも選手を腐さない点で好感を持てていたんですが、負けが込み始めると、それも無くなってしまっているところが苦しさを表していたんだと思います。

社長は既に替わっている訳ですし、現実的にもカードは監督しか残っていなかった訳で、解任発表→内定報道までの時間を考えると、フロントもかなり前から色々と情報収集されていたんでしょうね。

チーム状況がこれでよくなるとは言えませんが、せめて、最後まで闘える集団に戻って欲しいと思います。

ピッチ上ではちょっと魂が抜けてしまっていた我がクラブも危機管理という点で、フィードバックを見せてくれて、約束の「コミュニケーション」も実践してくれそうですから、早目に脚を運んでみようと思います。

http://www.so-net.ne.jp/JEFUNITED/tools/cgi-bin/view_news.cgi?action=view&nid=3765

posted by SA自由ホーム側 | 2008-05-09 21:07

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