2008年03月05日

理想のクラブを探して 「FCバルセロナ編」

Jリーグ百年構想の実現を目指して、Jクラブの紹介と海外2クラブを紹介してきました。
今回で「理想のクラブを探して」J編海外編あわせての大トリとなります。
このクラブは、まさに全ての理想といっていいクラブです。
これぞ百年構想の理想クラブならびに純粋にチーム力としても理想です。

今回取り上げるのは、「FCバルセロナ」です。

世界を代表するビッグクラブ。「FCバルセロナ」
このクラブは、サッカースタイル・実力・人気度・地元との深い関係・総合スポーツクラブ
など多くの点で、理想的なクラブです。

●地元との深い関係
バルサは、カタルーニャの象徴・誇りであり代表です。

レアル・マドリードとのカタルーニャ弾圧を経ての歴史的ライバル関係に象徴されるように
バルセロナは、カタルーニャの希望です。
毎試合ごとに盛り上がり、平均観客動員数は7万人以上で、驚異的な人気の高さが伺えます。

日本の場合は代表チームで、盛り上がりが想像できると思いますが、バルセロナはカタルーニャ代表であり
クラブがその街の代表と言う存在になっています。
バルセロナのスローガンで「クラブ以上の存在」と言われていますが、まさにその通りで
単にスポーツクラブというだけに留まらずバルセロナ・カタルーニャ文化の象徴であり
歴史でもあるのです。

このような地元との深い関係になるのが百年構想のひとつの理想でもあります。

●ソシオ制度
またバルセロナは、収入の多くをソシオとよばれる一般市民から構成される会員の会費
から成り立っておりクラブの強化に役立っています。
つまりは、ファンがクラブを支えているわけです。
このような制度を、日本も含め多くのクラブがやろうとしています。
レアル・マドリードも導入しています。
ですが、バルセロナほど機能しているクラブはありません。
現在ユニフォームの胸スポンサーにユニセフのロゴが入っていますが
バルセロナは、胸にロゴをつけないということを、基本としてきました。
バルサのユニフォームとは、カタルーニャの国旗でありその胸にスポンサーをつけるとはとんでもないというわけです。
ユニセフの場合、スポンサー契約で収入は得ておらずむしろ寄付をしていて
援助をしており世界に広める為、胸にロゴが入っています。

このように胸にスポンサーのロゴをつける必要がないほど、会費でまかなわれている部分が大きいのです。
ソシオやファン・サポーターに支えられているのがバルセロナ。その収入形態は理想であり、多くのクラブがそれをやりたいとおもっています。
ですが、それには多くの会員となによりソシオの愛情が必要でありバルセロナが
地元に真に愛されているからこそ成り立っている制度です。

そして現在世界的にも人気が高まってきており、そのソシオの輪が広がっています。
地域に愛され、強くなりそれが世界的な人気へとつながっていく、これこそサッカークラブの理想です。

●魅力的なサッカースタイル
バルサが世界的に人気があるのは、強いからだけではありません。
確かに、CLやリーガで優勝候補に上げられるほどのビッグクラブですが
そのスタイルに魅力を感じる人は多いです。
「スペクタクルな攻撃的なサッカー」を一貫して標榜し、その攻撃スタイルは見るものを虜にします。
面白いようにパスが通り、世界屈指の選手達が個人技で魅了する。
このスタイルも、目指すクラブは多くサッカースタイルでも理想のクラブです。
そして、それほど魅了しながら強い。いいサッカーをすると勝てないと言う説がありますが
バルサは、「魅せて勝つ」ことができるクラブです。
そこに、魅力を感じる人が世界に多く存在します。

以下に続きを書きます。
トップページからご覧の方は続きを読むをクリックしてください。


続きを読む...
  • 共通ジャンル:

posted by wert-j |21:03 | クラブの重要性 | コメント(5) | トラックバック(0)
このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 newsing it! このエントリを Buzzurl に追加

2008年03月04日

理想のクラブを探して 「ボルシア・ドルトムント編」

Jリーグ百年構想の実現を目指し、具体的な行動をしているJクラブを紹介してきたこの企画。
その海外特別編ということで、リーズを取り上げましたが。

今回は「ボルシア・ドルトムント」です。


ボルシア・ドルトムントは、私がJリーグを見つめなおすきっかけとなったクラブです。
このクラブをみていなかったら私はサッカー好きではなかったかもしれません。

ボルシア・ドルトムントは、優勝経験はあるもののドイツの中堅チームというイメージがある方もいると思います。

そんなボルシア・ドルトムントは、欧州ナンバーワンの観客動員力を誇るブンデスリーガにおいて
長年、観客動員数ナンバーワンに輝いているクラブです。

その観客動員力を実際の数字で示しますと、このような感じです。

ボルシア・ドルトムントの過去5シーズンの平均観客動員数

06~07シーズン 7万2799人
05~06シーズン 7万2627人
04~05シーズン 7万7294人
03~04シーズン 7万9647人
02~03シーズン 6万7765人

5シーズンともブンデス1位の観客動員数達成。
現在9シーズン連続でブンデス1位の観客動員数を誇ります。

2003年にスタジアムを改築し収容人数が増え、W杯に備え席を減らすなどして、2005年は収容人数が下がった関係で
いろいろと上下動していますが
素晴らしいほどの観客動員です。
チケットはいつも完売だそうで、その人気の高さがうかがえます。

ちなみに今シーズンの平均観客動員数はこちらです。
7万4925人(ホーム10試合終了時)
もちろんリーグでの観客動員順位も1位を独走中です。
今シーズンも1位ならば10年連続ブンデスリーガ1位の観客動員数となります。

どうでしょうか?ドルトムントはこれだけの動員力があります。
リーグ成績も近年良くない中でそれでも、衰えるどころかますます観客が増えていく
ボルシア・ドルトムント。
しかも、株式上場の紆余曲折の末まさかの経営危機にも陥りました。
それでも、変わることなく地元での熱狂的な支持を受けています。

なぜ、これほどまでにドルトムントが愛されるのか?

そのことについて以下に書きます。
トップページからご覧の方は続きを読むをご覧下さい。


続きを読む...
  • 共通ジャンル:

posted by wert-j |21:30 | クラブの重要性 | コメント(6) | トラックバック(0)
このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 newsing it! このエントリを Buzzurl に追加

2008年03月03日

理想のクラブを探して 「リーズ・ユナイテッド編」

このブログをやる上で
一番好評だったコーナーが「理想のクラブを探して」でした。
今回ラストエントリー週間として、皆さんのご愛顧に感謝し
「理想のクラブを探して」海外特別編をやります。
海外は3クラブをお伝えします。
コンセプトとしてはJリーグ編と同じように、Jリーグ百年構想の具現化という観点です。
ただ、海外はその構想の原点の場所なので、「理想のクラブ」という観点から見ていただければ幸いです。


今回は「リーズ・ユナイテッド」です。

リーズは2000-01シーズンCLで準決勝に進み、ヤング・リーズ旋風を起こしました。
今でも覚えている方はいることでしょう。
その栄光のシーズンからわずか3シーズン後リーズは2部降格が決定しました。
経営危機の影響もあり2部降格、そして咋シーズン3部降格が決定し、リーズは現在3部に属しています。
この詳しい歴史については、後ほど説明します。
そして、3部に降格しても尚リーズを愛するサポーターの存在について語ります。


リーズは80年以上の歴史を持つクラブですが、1990年代後半から現在にいたるまで、激動のシーズンを送っています。

リーズはプレミアリーグ発足以降は中堅チームというイメージがありました。
リーズが欧州の舞台で一躍注目を浴びたのは、前述の通り2000~2001シーズン。
前年度、指揮官の的確な育成策や大量補強によりシーズン3位に入った。
リーズ。
00~01シーズンは、CLの舞台へと駒を進めます。
1次リーグで、「バルセロナ、ACミラン、ベジクタシュ」と同組となるものの。
バルセロナを抑え、ミランに次ぐ2位で1次リーグを突破。
続いて2次リーグで、「レアル・マドリード、ラティオ、アルデルレヒト」と同組になりました。
イタリア・スペインの強豪クラブがまたも同居する中で、ここでも2位で突破。
そしてノックアウトステージ。
戦前の予想では、不利と見られていた VSデポルティーボ・ラコルーニャ戦。
ここでも、2戦合計3-2で突破。
ついに準決勝まで進みました。若い選手が多い中でこの「ヤングリーズ」の躍進は注目されることとなりました。
結局、準決勝でバレンシアに2戦合計0-3で破れたものの、その活躍ぶりは世界を驚かせました。

しかし、チームが躍進する一方でチームの財政状態は、刻一刻と危機へと近づいていました。
この年、収入が大幅にアップしリーズは今財政状態的にも絶頂期とおもわれていましたが。
フロントがあまりにも皮算用を前提としすぎた為、危機が訪れます。
クラブもCLをでることによる放映権料・入場料収入やリーグ戦への波及効果などを期待し
前年度より大幅に収入がアップするという根拠のない前提のもと、大型補強へ資金を投入します。
大型補強を繰り返し、戦力をUPしたリーズでしたが
CL出場圏外の4位(当時プレミアは3位まで)となり、CLを当てこんだ収入源がなくなるということになりました。
CLで大躍進しながら、CL出場権が得られませんでした。
ちょうどスカイTVによる、プレミア放映権料バブルが起こっていた時期です。
そして、リーズは資金を融資してもらって選手補強をしていました。
チームの成績があがれば、十分に返済できるという考えの元、莫大な負債を抱え込んでいたわけです。
当時多くのクラブがプレミアリーグ発足以前の反省(フーリガン問題等)を活かし、スタジアム整備などハード面の充実に資金を投入するクラブ
がある一方リーズは、選手補強に資金を投入しました。

この選手補強資金は、前述通りCL出場を根拠として作られていた面もあり、一気に財政面での危機が訪れます。
直接の原因はCL出場権が得られなかったわけですが、それ以前に前述のような無計画な選手補強があり、とどめを刺したのがこれだといえます。

しかし、この2001~2002シーズンもリーズは大型補強を決行。
その額は、なんと過去最高規模の補強を行った2シーズンの合計金額に匹敵するものでした。
しかし、結果は5位。

ついに、没落への悪夢の道が始まります。
リオ・ファーディナンド、ロビーキーン、ジョナサン・ウッドゲートなどチームの主力・・スタメンを続々と放出。
そこで何とか資金を捻出するものの、まだ資金的なめどはたたず、チームも02~03シーズンは15位に低迷。
そして、03~04シーズンは19位となり、2部へと降格します。
あのCLの栄光からわずか3年。
まさかの2部降格という悲劇を迎えます。

それからというもの、負債を返済する為必死に立て直しを図ります。
しかしチーム成績も2部14位・5位と昇格はできませでした。

そして2007年、84億円の負債を抱え、破産を申請しました。
結果勝ち点を剥奪され、3部への降格が決定。その後給料不払い問題も発生し、現在でもあのときの大型補強の反動に苦しんでいます。

3部では勝ち点-15からのスタートとなり、3部でシーズンを送っています。

今回理想のクラブを探してで、紹介したのはリーズのような悲劇があるクラブを忘れないでほしいというだけではありません。
前置きである歴史の紹介が長くて、申し訳ありませんが。
このリーズを支えるサポーターの存在。
これが、百年構想の理想であると私はおもいます。

以下に「素晴らしきリーズサポーター」について書きます。
トップページからご覧の方は続きを読むをクリックして下さい。

続きを読む...
  • 共通ジャンル:

posted by wert-j |21:01 | クラブの重要性 | コメント(4) | トラックバック(2)
このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 newsing it! このエントリを Buzzurl に追加

2007年12月28日

理想のクラブを探して 「浦和レッズ編」

百年構想の実現と地域に根差したスポーツクラブを目指して、現在Jリーグのクラブ中である一定の成果を上げているクラブを紹介する企画。今回で、最後となりました。
やってみると本当に大変でした。皆さんの激励のコメント、ありがとうございました。

今回取り上げるクラブは「浦和レッズ」です。

最後は、やはりこのクラブ。浦和レッズです。
浦和レッズは、今ではJリーグで一番観客が入るクラブですが、リーグ開幕初年度は、観客動員で最下位でした。

しかし、この最下位であったことが、今の爆発的な人気に繋がっています。
当時はJリーグバブルで努力をしなくてもチケットは売れたので、できるだけ収容人数の多い競技場で試合をすることがベストでした。
そうすることによって収入は上がるわけですので、わざわざ小さいスタジアムでやる必要はありません。
このとき、浦和レッズはできる限り地元での試合にこだわりました。
そのため、収容人数の少ない浦和駒場スタジアムで試合を行い、観客動員数はリーグ最下位となったのです。

このことが現在へと繋がっているわけです。
地域に根差す活動を、最重要として行い収入の確保はあとに考え、地域に愛される存在となるように努力したということです。

1999年にはJ2降格が決定。2000年はJ2でシーズンを行いました。
ここで、サポーターの絆を深められたことが今へ繋がっているのです。
(ちなみに、浦和でもJ2に落ちた時平均観客動員は落ちています)


浦和の観客動員数は、J1復帰以降、埼玉スタジアムがオープンしたのを機に右肩上がりを遂げます。
2002年だけは、平均観客動員数は2001年から約400名ほど減りましたが
埼玉スタジアムでの開催が増えるにつれ、平均観客動員数は増加。
2004年のステージ優勝した時には、3万6660人を数えるほどになりました。
そして初のリーグ優勝を達成した2006年。
Jリーグの観客動員数記録を更新し。2006年は総動員は77万4749人。
今シーズンは79万3347人。ACL・ナビスコカップを含めると100万人を突破したそうです。
平均観客動員数は4万6667人です。

とどまることを知らない浦和の勢い。
それは、収入においても表れています。
初のJリーグ王者となった2006年度は、営業収入70億円を突破。
今年度にいたっては80億円かとも言われています。
Jリーグ平均は30数億円といわれます。
そんな中以下に浦和レッズがぬきんでているかが分かると思います。
ちなみに2位はマリノスで45億円です。
さらに、監査法人デロイトが毎年発表する世界のサッカークラブの収入ベスト20の中で
20位に位置するクラブは、大体110億円規模です。
そう考えますと、30億という差は大きいですが世界のトップのクラブに近づいてきました。

要因としてはサポーターの購買意欲です。
入場料収入はもちろんですが、グッズに関しても購買意欲が高く「サポーターがクラブを強くしている」ということを最も実感するクラブです。
このサポーターに支えられ、収入を増やし強化をしてきました。
その強化によってさらにサポーターを呼び込み、それを地域に還元する。
そしてサポーターもチケットやグッズ収入などでサポートする。
こういう循環が生まれています。
とにかく、浦和レッズに関するものへの購買意欲が凄いです。
このサポーターによって支えられているのが浦和レッズです。
浦和レッズ躍進の最大の理由「サポーター」というのも頷けます。

浦和レッズは、J1復帰後着々と良い選手を獲得し、強化をしていきました。
よく、浦和レッズの他クラブの主力選手を引き抜いて強化をしていく策に批判を聞くことがありますが
地域を大事にしサポーターを増やし、サポーターがチームを強化して、地域に還元した上で、
前述のようなサポーターから得た資金によって、選手を獲得しているのですから批判には当たらないと思いますし
むしろ素晴らしいと思います。逆にこれだけサポーターから援助を受けて強化をしなかったらそれこそサポーターへの裏切りです。
努力して増やした資金で、強化をしているのですから尚更です。
他クラブは、努力をして浦和レッズを越えていけばいいだけの話です。
最初に書きましたように、浦和レッズは昔は弱小クラブでした。
そこから努力してきたのです。他のクラブができないといえないでしょう。

また、浦和レッズのサポーターは国内のアウェーに、大挙としてどんなに遠くても駆けつけます。
あまりの迫力にアウェーをホームの雰囲気に変えてしまうほどです。
今シーズンACLでも海外にも変わらず非常に多くのサポーターが駆けつけました。
浦和レッズがある限りどこへでもついていくというその熱さから、どれだけ浦和レッズが愛されているかがわかります。

以下に「百年構想の実現への取り組みと世界への挑戦」について書きます。
トップページからご覧の方は続きを読むをクリックしてください。

続きを読む...
  • 共通ジャンル:

posted by wert-j |18:33 | クラブの重要性 | コメント(16) | トラックバック(2)
このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 newsing it! このエントリを Buzzurl に追加

2007年12月08日

理想のクラブを探して 「アルビレックス新潟編」

百年構想の実現と地域に根差したスポーツクラブを目指して、現在Jリーグのクラブ中である一定の成果を上げているクラブを紹介する企画。

今回は「アルビレックス新潟」です。

「理想のクラブを探して」と名前を考えたのは、それぞれのクラブの取り組みの長所を全て持ったクラブが「理想のクラブ」となると思い
この名前にしたんですが、新潟はまさにそれに近いです。

今までの取り上げたJクラブの例で言いますと、甲府のように地域に根差し、湘南のように総合スポーツクラブをめざし、千葉のようにユース年代だけではない下部組織を整備し、川崎のように大胆な作戦を展開し、大分のように地方都市でありながら素晴らしい観客動員を誇るクラブ。
それがアルビレックス新潟です。

新潟県は、アルビレックスが成功を遂げるまで、「サッカー不毛の地」と呼ばれていました。
サッカーへの関心度は低く、県内の高校サッカーも良い成績を収めていませんでした。

新潟が設立された目的は、2002年のW杯の開催地に立候補するため、県内のサッカーの活性化を図るため、プロのクラブが必要であったからです。
その県のサッカーが盛り上がっていなければ、誘致の実現性は低いですし、サッカーに真剣に取り組んでいるということをアピールしなければなりませんでした。
他に立候補した都市はJリーグにクラブがあるチームばかりでしたからなお更です。

既に新潟にあったチームを前身としてスタートしましたが、4年間JFLに昇格することはできず、大変苦労しました。(ここでは短く扱いますがとても長く苦しい4年間だったそうです)
そしてJリーグ2部制度施行を機に1999年J2に加盟。
J2初年度は、平均観客動員数4211人。翌2000年も平均観客動員数4007人。と、
観客動員数は伸びず苦しい経営を余儀なくされます。

ここまでは、今のJ2で苦しむ各クラブと同じような感じで、特別に何かあったということはありませんでした。

転機は、W杯で使用される新潟スタジアムが完成したことでした。
新潟はこのスタジアムこけら落としの試合で、招待券を大量に配布するという手を使うことを決断しました。
その試合では、3万人ほどの観客があつまり、スタジアムは異様な雰囲気が作られました。
その後、新潟はこの1戦だけではなくその後の試合でも配布を続けるという大胆な作戦を展開ました。
その年の平均観客動員数は、16659人。前年度から1万人以上の観客増加となりました。
スタジアムでの興奮を覚えた観客は、サポーターとなりチケットを購入してでも試合に駆けつけるようになりました。
その後の順調に上がっていき、J1昇格を決めた2003年の平均観客動員数は30339人。
総観客動員数にいたっては、当時のJリーグ記録を更新しました。
J2のほうが試合数が多いとはいえ、J1・J2全てのクラブを抑えての記録達成です。
配布当時は半数~8割ほどだった無料入場者が今ではJリーグ公式サイトの観戦者調査報告書によると約1割ほどにまでなったそうです。
ちなみに2007年の新潟の平均観客動員数は、38276人でした。

実はこの無料配布。ただ単に配って、「是非来てください!」というのではありません。
事前に学校や世帯に訪問したときに、試合の日程を見せていける日はどれですか?ときき
いける日時を指定してもらい、当日試合会場にてチケットを交換するというものでした。
これによって、観戦者の都合にあわせることができ、効率的な無料配布が可能になったわけです。

そしてこの無料配布の最大の目的は「夢の空間」をつくることでした。
新潟の社長さんは、W杯の超満員の試合を生観戦した経験があり、あの熱狂的な夢空間を作れば、新潟の方に「非日常」を体験させることができ
サッカーの魅力が伝わると考えたのです。
そのために、スタジアムを満員にすることを考えこの作戦を考えました。
そして、継続的に実施したことにより多くの方に「夢の空間」を体感させることができました。

そしてW杯があったことも要因の一つといえます。
本場の国のサポーターを目にし、世界のサッカーを体感したことで、新潟のサポーターは非常に刺激を受けました。
ちょうど新潟の観客が上がってきたのとW杯の熱気が重なり相乗効果となり、これほどのサポーターを多く生んだのです。

新潟は「サッカー不毛の地」だったのではなく、「サッカー・スポーツを楽しみ機会がなかった」だけだったのです。


以下に「総合スポーツクラブと下部組織」について書きます。
トップページからご覧の方は続きを読むをクリックしてください。


続きを読む...
  • 共通ジャンル:

posted by wert-j |23:56 | クラブの重要性 | コメント(2) | トラックバック(0)
このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 newsing it! このエントリを Buzzurl に追加

2007年12月06日

理想のクラブを探して 「大分トリニータ編」

百年構想の実現と地域に根差したスポーツクラブを目指して、現在Jリーグのクラブ中である一定の成果を上げているクラブを紹介する企画。

今回紹介するクラブは「大分トリニータ」です。

現在九州唯一のJ1チームである大分トリニータ。
この大分トリニータは、平均観客動員はJリーグ全体で第5位19759人です。
大分より、観客動員が多いクラブはマリノス・FC東京・新潟・浦和です。

人口では全都道府県の中で34位ですから、かなりの人数がスタジアムに足を運んでいることがわかります。

大分は、九州の県ですが、大きなイベントがくるのは大体福岡までで、大分にはなかなかこないそうです。
それより南の地域で行われることはありますが、どうしても大分にまで地理的要因もあってなかなか来ないそうです。

そんな大分に表れた、Jリーグクラブ「大分トリニータ」
チーム発足から、県リーグから地道に上がっていきJFL生活3年を経て、Jリーグ2部制度施行にともない、J2へ。
その後、3年間最終節で昇格を逃すという大変な苦労の末、2002年にJ2を優勝して昇格。
以降、一度もJ2には降格せずにJ1残留を果たしています。
近年では、下部組織が充実し主なユース出身選手として西川・梅崎・福元が上げられます。

大分トリニータの行っている活動で、最も注目しているのが
「大人のためのサッカー教室」です。
日本の場合、欧州や南米などサッカーの盛んな国々と比べますと、サッカーに親しみのある方が少ないです。
サッカーを実際にやると、やる前まではわからなかったサッカーの基本プレイや難しさが認識できます。
そうすると、プロのプレイのどこがすごいのか分かるようになり、サッカーをあまりやったことのない方では一見、凄いとは分からない瞬間的にDFのマークを外す動きの凄さなどが分かってきます。
その後、試合を見たときには、ゴール前でのシュートばかりでない、いいプレーに拍手を送ったりすることできます。
日本では、サッカーに関してサッカー先進国に比べて理解が薄いためなかなかサッカー観戦の魅力が伝わらないという点もあります。
そんな方の為に、「大人のためのサッカー教室」。
あまりサッカーをしたことがない人たちがプロのコーチの指導を受けられ今言った効果の他に新鮮な感覚が得られます。
さらには、百年構想の「する」という部分でも、実現に役立つといえます。
大分は昨年から活発にこの活動を開始し、有料ではありますが好評で毎月行っています。
是非とも他Jクラブも取り組んでほしい活動です。

そんな大分トリニータといいますか大分県は、総合スポーツクラブという点で一つの道を示しているといえます。

現在大分県を中心として活動しているスポーツクラブチームの一覧です。
・大分トリニータ(サッカー)
・大分ヒートデビルズ (バスケットボール) 
・大分三好ヴァイセアドラー(バレーボール)
・バサジィ大分 (フットサル)

全て各スポーツのトップリーグに所属しています。
(大分ヒートデビルズは、bjリーグ所属で、協会管轄のJBLとは違いますが、プロバスケットボールリーグです。この話はいろいろありますので今回は割愛します)
各チーム同士で、欧州の総合スポーツクラブのような緊密な関係はありませんが
一つの都市にいくつものスポーツチームがあるアメリカスポーツのように、横のつながりはあります。
百年構想では、欧州の総合スポーツクラブをモデルに、全てのスポーツの普及・発展を目標としていますが。
この大分のような形も、総合スポーツクラブの形として考えてみてもいいかもしれません。
今後大分で、欧州型とはまた違った、アメリカ型に近い総合スポーツクラブ文化が発展していけば、新たな百年構想の実現の道が開かれるかもしれません。

今後の「大分県」としてのスポーツ文化の発展に期待したいです。

続きを読む...
  • 共通ジャンル:

posted by wert-j |18:26 | クラブの重要性 | コメント(7) | トラックバック(0)
このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 newsing it! このエントリを Buzzurl に追加

2007年12月05日

理想のクラブを探して 「川崎フロンターレ編」

地域に根差したスポーツクラブを目指して、現在Jリーグのクラブ中である一定の成果を上げているクラブを紹介する企画ですが
今回で、残り半分をきりました。

今回取り上げるクラブは「川崎フロンターレ」です。

川崎フロンターレのホームタウンである川崎市は、プロスポーツが根付かない街といわれてきました。
そんな中、この川崎フロンターレは川崎のシンボルとなる存在になろうとしています。
記憶に新しい、ACLでの奮闘そして近年でのJリーグ・カップ戦での好調も重なり、観客動員数は上がっています。
2007シーズンの川崎のリーグ戦での平均観客動員は、17338人。前年度比2998人増です。
J2にいた2001年には平均観客動員は3784人でしたが
そこからは着々と入場者数は増えていきJ1昇格を決めた、
2004年には9148人にまで増加しました。
その後J1でも着々と観客動員は上がり、チームの好調も重なって現在の状況へ繋がっていきました。

川崎フロンターレは、地域に根差すために甲府のように選手を含め地域に積極的に飛び出していったことが現在の人気に繋がっています。

そんな中で、川崎が仕掛けたイベント作戦は非常にユニークです。
J1は、34試合行われます。そのうちホームは17試合。
この17試合の全てをいかに価値のあるものにするかが重要で、クラブの究極的な目標としてはホーム全試合満員にすることです。
川崎が試合ごとに仕掛けたイベントはこのような感じです。

VS 清水エスパルス戦
「エスをねらえ!」清水に勝ちがなかった川崎は、アニメ「エースをねらえ!」をパロディし、本家の主人公の声優さんを宣伝で使うという大胆な作戦を展開。
VS ガンバ大阪戦
25日に試合があることにちなみ「アタック25」をまねた「アタック25日」と題しイベントを決行!CMには本家MCの方のものまねで有名な芸人を起用。
VS 鹿島アントラーズ戦 
チーム名の頭文字KとスキージャンプのK点越えをなぞり 「K点越え」作戦を実行。

その他、2006年WC中断前を首位でおえた川崎はその中断後の3試合が鹿島・ガンバ・浦和であったことから「修羅場3」と命名し、キャンペーンを決行。
さらに、FC東京と共同で考案し、この両チームの一戦「多摩川クラシコ」と題し、対抗心をもりあげ観客動員の増加を狙いました。
さらには、同じ神奈川県の横浜との対戦は神奈川ダービーとなります。

次々と斬新なイベントを考える川崎のフロントはすばらしいものがあります。

根付かないといわれた地域で、必死に努力した川崎、その努力の成果が今現れているといえるでしょう。

それでは以下に「選手と強化」についてについて書きます。
トップページからご覧の方は続きを読むをクリックしてください。



続きを読む...
  • 共通ジャンル:

posted by wert-j |23:32 | クラブの重要性 | コメント(9) | トラックバック(0)
このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 newsing it! このエントリを Buzzurl に追加

2007年11月26日

理想のクラブを探して 「ジェフ千葉編」

地域に根差したスポーツクラブを目指して、現在Jリーグのクラブ中である一定の成果を上げているクラブあるいは
JFLのクラブを紹介してきましたが今回はその視点から少しはなれ純粋に「サッカーの強化・育成」という観点から面白い試みをしているクラブを紹介します。

そのクラブは「ジェフ千葉」です。

ジェフ千葉は、Jクラブの中で育成という面に関して、非常に評価されています。
トップチーム選手を育てて強化し、チーム力を上げている千葉は育てる能力が高いです。
このクラブにいて成長した選手は、阿部・水野・水本・巻などが上げられるでしょう。
これは千葉のトップチームの強化やユースなどの下部組織の育成の賜物といえるでしょう。
育成型クラブとして、日本では非常に進んでいる部類に入ることでしょう。

さて、このような育成が充実している千葉ですが、今回はこの千葉のトップもしくはユースとは違う形で育成を図っている千葉の下部組織のチームを紹介します。

そのチームとはJFLに所属する「ジェフ・リザーブス」
このチームの狙いとしては大きく分けて2つあります。
1、現時点ではプロにはなれなくても将来的に才能が開花する可能性のある「遅咲き」の選手にチャンスを与える目的
2、千葉のトップでプロ契約をしていても、なかなか試合に出場できない選手をこのチームに入れることで実戦経験をつませるという目的。

以下にこの解説と続きを書きます。
トップページからご覧のかたは続きを読むをクリックしてください。

続きを読む...
  • 共通ジャンル:

posted by wert-j |23:28 | クラブの重要性 | コメント(5) | トラックバック(0)
このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 newsing it! このエントリを Buzzurl に追加

2007年11月20日

理想のクラブを探して 「FC岐阜編」

地域に根差したスポーツクラブを目指して、Jリーグの中で一定の成果をあげているクラブを紹介してきましたが
今回はJクラブではなく、JFLのクラブである「FC岐阜」です。

FC岐阜は、現在Jリーグ入りを目指しているクラブです。
設立の目的も、Jリーグ百年構想に沿ったものとなっています。

FC岐阜は、設立当初の目的として大きく3つのことがあったそうです。

・高校・大学・社会人へと進んでいくにつれ、目標となるチームがない岐阜サッカーを変え、象徴となるクラブになる。
・岐阜は名古屋の属国といわれるほど岐阜に対する帰属意識が低い。そこで岐阜の新たなシンボルとなりたい。
・百年構想で示されている欧州のような地域に根差した総合スポーツクラブを目指したい。

このクラブは、JFLのクラブですが、総合スポーツクラブの実現へ向けて動き出しています。
FC岐阜を運営する、スティックルバック・スポーツクラブは
サッカー・陸上・柔道を持っています。
確かな情報が得られませんでしたがラグビーチームも持っているそうです。

湘南についてあつかったエントリーでも大学との提携について語りましたが
このクラブはそもそも、大学の方が中心となって設立されたものです。

特徴的なのが、下部組織に大学年代のチームがあることです。
大学との提携などで大学年代につながりがあるJクラブはありますが
クラブそのものに、大学年代の下部組織があるのは岐阜だけでしょう。
昨今、大学年代の育成が大変見直されてきている中で、下部組織に大学チームがあるというのは
非常に面白い試みといえるのではではないでしょうか。

岐阜は地域リーグ時代、地域リーグの特性上試合観戦が無料ながら、1万2千人以上集めた試合がありました。
4部相当のリーグで、無料とはいえこれだけ集められるとは、素晴らしいと感心したものでした。

現在岐阜は、ホームで16試合を行い、平均観客動員数は3378人。
J2参入条件の一つでである平均観客動員数の最低数値は、3000人でありますからまずまずといえるでしょう。
といいますか、J2参入条件であまり凄いとは感じませんが
この数値は高めに設定されているもので
JFLでこの観客動員数は充分に素晴らしいものがあるといえます。
順位も、現在(32節を終了)3位につけており、J2参入条件の4位以内をキープしています。
岐阜は、財政状況に関してJリーグから改善するよう求められていますが
例え今年昇格できなくても、充分に地域に根差してからJ2昇格を目指しても遅くはありません。

このような理念があり、JFLでありながらこれだけの観客動員数があるのですから、
昇格が実現した時には、自信を持ってJリーグに上がってきてもらいたいところです。

岐阜はJFLのクラブですし、当然財政状況も厳しいものがあります。
現在Jに属していないクラブながらJリーグ百年構想を実現しようと頑張っている姿は
同じくJFLに所属するクラブや地域リーグのクラブ。
そしてJのクラブにもとても励みになるとおもいます。
また岐阜以外でも、地域リーグの東北リーグに属する
「塩釜FCヴィーゼ」も「する」という部分の充実を目指して
自前でつくった芝生を地域に解放したりして、百年構想を発表する前から
ドイツの環境に刺激を受け百年構想の実現へ向けて頑張っています。
このようなクラブがJリーグに昇格した時Jリーグにどのような刺激を与えられるか。
期待したいところです。

岐阜に、スポーツクラブ文化が根付くのか今後も注目していきたいところです。

続きを読む...
  • 共通ジャンル:

posted by wert-j |22:22 | クラブの重要性 | コメント(5) | トラックバック(1)
このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 newsing it! このエントリを Buzzurl に追加

2007年11月06日

理想のクラブを探して 「湘南ベルマーレ編」

地域に根差したスポーツクラブを目指して、現在Jリーグのクラブ中である一定の成果を上げているクラブを紹介したいと思います。
前回のエントリーでも話しました。
Jリーグ百年構想の一つの「総合スポーツクラブ」

今回はそれに最も熱心に取り組んでいる「湘南ベルマーレ」を取り上げます。

湘南ベルマーレはJリーグ2部制度施行以来、1部から2部に落ちたままずっと上がれないでいるクラブです。
いろいろとクラブの財政事情も厳しいものがあると聞きます。
ですが、中田英寿が日本で唯一プレーしたクラブで、天皇杯優勝経験があります。
さらには、ACLの前身の一つでもある、アジアカップウィナーズカップ制覇経験ももっています。

そんな湘南ベルマーレは、Jリーグで最も総合スポーツクラブ構想が進んでいるクラブです。

湘南ベルマーレを運営する「NPO法人湘南ベルマーレスポーツクラブ」は
現在サッカーも含め、5競技の種目を運営しています。

競技は以下のとおり
・サッカー
・ソフトボール 
・ビーチバレー
・トライアスロン
・フットサル
そのほか巡回指導としてトライアスロンを運営していることを生かして
陸上・水泳・バレー・自転車も行っているそうです。

前回のエントリーで語ったように、ドイツには、サッカーチームだけでなく、数多くのスポーツクラブが名前を共有し運営されています。
日本に真の意味で今だそういうクラブは表れていません。

ですがこの湘南ベルマーレは、総合スポーツクラブ構想を実現しようと頑張っています。

どの競技にも、湘南ベルマーレ(サッカー)の応援そのままに他競技を応援している風景があります。
湘南ベルマーレというクラブの中に他競技があることによってサッカーだけでなく他競技へも関心が高まります。

まだする文化としての、総合スポーツクラブはまだまだできていません。
それこそ、前回紹介したフランクフルトからすれば、「する」という部分はもちろん「観る」にしてもまだまだでしょう。
ですが、この湘南ベルマーレのやっている活動は、評価されるべきものがあります。
Jリーグで一番総合スポーツクラブに挑戦している「湘南ベルマーレ」、Jリーグの他クラブにとってもいい見本になるのはないでしょうか?

以下に続きの「大学との提携に関して」を書きます。
トップページからご覧のかたは続きを読むをクリックしてください。

続きを読む...
  • 共通ジャンル:

posted by wert-j |21:55 | クラブの重要性 | コメント(11) | トラックバック(0)
このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 newsing it! このエントリを Buzzurl に追加