2008年03月06日

日本と欧州、本当に100年の歴史の差は存在する?

これからは、ちょっと踏み込んだ話題になります。
もしかしたら、荒れるかもしれませんがまあ最後なのでやりたいようにします。
ラストエントリー週間後半は討論ネタです。

今回は「本当に欧州と日本に100年もの歴史の差が存在するのか」を検証します。

まず、よくこういう話が出ます。
「日本はまだプロリーグができて10数年、100年の歴史がある欧州とは100年以上の歴史の差がある」
「日本サッカーはまだ、10年ちょっとの歴史しかない。それに対し欧州は、100年以上」

とまあこういう話が出るわけですが。
前々からおかしいと思っていました。
だって、欧州は100年もプロリーグの歴史ないですし、日本サッカーの歴史が10年ちょっとと言うのは・・過去の歴史まで無視されています。

それでは歴史の差の根拠を検証していきます。
【検証1】 プロリーグ開始年による100年の差
では、まず南米含め主要各国のプロリーグ開始年を見てみましょう。
スペイン 1928年
イタリア 1898(1929)年
イングランド 1888年
フランス 1932年
ドイツ  1963年
アルゼンチン 1931年

イングランド以外でプロリーグ発足から100年以上経過しているリーグはありません。
ドイツに至ってはまだ50年経過していません。
ドイツの場合は、この前にW杯を優勝するほどの強豪国でしたがプロリーグはなく日本のJSLと同じような状態でした。
イタリアが1898年から発足していますが、現状の制度になったのは1929年です。
大体どこのリーグも1920年代後半から1930年代前半にプロリーグ誕生しています。

つまり欧州をプロリーグとして見るならば70~80年ということになります。
さらに、Jリーグ初年度のような体制で最初からスタートしているわけではありませんので
比較という面で見るならば、もう少し歴史は短くなります。


【検証2】プロではなくリーグ・カップ開始年として100年の差
プロで100年ではないのならば純粋にサッカーリーグとしてはどうなのか。
考えてみましょう。

プロではないので公式のデータに載りませんが、各国の協会の設立ならびカップ戦の設立の観点からするならば欧州は100年の歴史です。

プロではなく純粋にサッカーのリーグ・カップ戦
欧州のサッカーの歴史は100年あるということになります。

しかし、ここで日本の歴史を考えてみましょう。
日本は10数年と言われています。
それはプロリーグの誕生からの年月を計算してのものです。

であるならば、日本も同じようにプロではないリーグ戦の開始、そしてカップ戦、協会の設立も年月として計算してみなければなりません。
JFAの設立は、遡れば1921年。
その後戦争の影響もあり、FIFA脱退・再加盟 協会名の変更などありましたが
一番大きいのは全国リーグJSLの設立です。
JSLの発足は、1965年。
発足当時は8チームでのスタートとなりました。
ちなみに天皇杯はJFAと同じ経緯です。

この日本の歴史を、どこから考えるかは難しいところですが
最低限JSLの発足から、日本サッカーの歴史を考えるべきでしょう。
少なくともJリーグ誕生から数えると言うことは出来ません。
Jリーグ以前にも釜本・奥寺・木村など、優秀な選手がおりこの時代に日本サッカーの歴史がないということは
できないでしょう。

つまり、欧州の歴史は100年。しかしそう数えた場合日本の歴史は40年ということになります。

では、リーグ開始年ではないのであればこの100年の根拠はどこからきているのか。
これより2点を検証します。


以下に続きを書きます。
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【検証3】メジャースポーツとなってからの100年の差
メジャースポーツ。つまり大衆の支持を受けるほどのスポーツになってから
日本は10数年。欧州は100年と言うことですが。

欧州で、20世紀初頭確かにサッカーは人気を拡大しつつありましたが、
100年前からメジャースポーツだといわれば、ちょっと確信が持てません。
ちなみにフランスは100年前人気があったのはサイクリング?だったそうです。
日本の観点でいっても、Jリーグ発足以降急速に人気を得ていたわけではありますが
それ以前にも、全く人気がなかったわけではありませんのでね。
それに今でも一番人気があるスポーツではありませんからね。

メジャースポーツになってから100年の差と言うのは、考え難いですね。


【検証4】世界の舞台に出てきてから100年の差
世界の舞台に進出してから100年の差があるという、説ですが
世界が注目する大会や、世界が認める実力まできたという点で確かに日本はまだ歴史が薄いです。

しかし、世界の強豪国といえど100年もの間世界の舞台に君臨しているわけではありません。
そもそもW杯が誕生したのが1930年。
約80年の歴史(戦争で中断期含む)となるわけですが
それ以前に、サッカーの強豪国としてはかるものは、クラブレベルなどありますが曖昧なものが多く、
イタリア、イングランド、ブラジルなどが強豪であることは見えていましたが
世界の舞台に登場してきて100年とは必ずしもいえないですよね。

それに日本は、W杯で考えるならば1998年に初出場。
つまり今年でやっと10年というわけです。
しかし、このような意見は日韓大会の時から聞いていますので、世界の舞台に出てきてから
日本は10数年という説は違うということになります。


以上で検証を終えます。
他にプロチーム誕生と言う点で100年の差と言う説もあるんですが
100年前にできているプロチームのサラリーはごく小額で、
日本でも読売クラブが実質プロ選手を保有していましたので
この100年の差も考え難いです。


まとめ
日本と欧州に100年もの差は存在しません。
欧州に100年の歴史があるのは、明白です。
しかしそれはプロではなく、サッカーの歴史としてです。
一方日本は、なぜかプロからの歴史をスタートとしています。

一番の問題は、日本サッカーが10年ちょっとの歴史であると語られている点です。
これは、日本サッカーのJSL時代を含めたJリーグ前史の軽視・無視と
欧州の歴史をプロアマ関係なくそのまま認めていると言う図式から成り立っていることが
考えられるわけです。

日本は、プロとアマを明確に分ける風習があります。
しかし、同じくプロアマの区別をつけようとする五輪側に対し、サッカー側の幹部が言った言葉があります。
「プロ選手とアマ選手は、待遇の差はあってもピッチにたてば同じプレイヤーである」と

Jリーグ誕生以前にも、カズのようにプロの選手も一部見られていました。
日本サッカーを明確にプロ時代とアマ時代でわけて歴史を考えるのではなく、全体として考えるべきです。
特に欧州を100年と考えるならば、日本も同じようにしなければなりません。

日本サッカーは10年ちょっとの歴史ではありません。
立派に全国リーグ誕生から40年経過しています。
日本サッカーは既に半世紀近い歴史があります。

サッカー界の歴史の差。
確かに欧州は100年。そして日本は40年であるということで締めたいと思います。
確かのその差は存在しますが、100年も差はありません。


最後にオシム前日本代表監督の言葉を抜粋します。
このページより
話の流れは日本人のスポーツ観についてです。
Q:日本サッカーはまだ若く、そう考えられるほど成熟してはいない。
A:それもまた言い訳だ。日本もずっと以前からサッカーをしているだろう私は川淵三郎キャプテンと、東京オリンピックで対戦したことがある。
その頃からサッカーはあったではないか(笑)。
たしかにプロ化は遅かった。
だがプロがはじまって13年というのは、現代では十分な時間だ。
経験を積むには、5年もあればいい。
今日では20歳の選手でも、それなりの経験が求められる。
35歳になってようやく私は経験を積んだと言うようでは、
サッカー選手としては遅すぎる 


Jリーグ以前から日本人はサッカーをしていました。
その歴史を、サッカー界の歴史として数えないのは
その人たちの存在を否定することにもなるのではないでしょうか?


ラストエントリーまで残り3エントリー。(明日と明後日は更新しません)


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posted by wert-j |21:44 | 討論ネタ | コメント(9) | トラックバック(0)
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日本と欧州、本当に100年の歴史の差は存在する?

すいませんが、文字の色がころころ変わって非常に読みにくいので、色を統一してもらえないでしょうか。内容は面白いので、その点がちょっと残念でした。

posted by あんちょび | 2008-03-06 22:09

日本と欧州、本当に100年の歴史の差は存在する?

歴史的な観点から著しく欠如してますぞ。日本は、平安時代から、蹴鞠という形でサッカー的な球技をしていましたぞ。だから、実は、欧州よりも相当古い歴史をもっていると思うぞ。日本人も蹴鞠を見つめなおして、その技術をサッカーに取り入れれば、もっと強くなれると思いますぞ。

posted by 光太郎 | 2008-03-06 22:24

日本と欧州、本当に100年の歴史の差は存在する?

文字の色はいいのですが、せっかくのオシムの言葉がとても読みにくい字体で残念です。
100年の歴史はただの煽り文句ですが無知で無思慮な人間を騙すには良い言葉

posted by 七誌 | 2008-03-06 22:29

日本と欧州、本当に100年の歴史の差は存在する?

   初めまして
 
 そうですね。私は、土壌の差は感じつつも歴史の差を大きく考えた事はありません。
 サッカー至上主義の方は、嫌かも知れませんが、欧州サッカーのプロ化は米ベースボールのメジャーリーグを参考にしたらしいですからね。
 私が土壌の差を思うのは、スポーツ文化全体の差ですね。ブームで終わる事の多い日本では、(F1しかり、フィギュアスケートしかり)特定スポーツの露出は断続的になりがちです。
 それでもだいぶ改善されて来たと思いますので、今後も少しずつ前進すると信じてます。
 例え、マイナースポーツだったとしても無くさない事で、未来につながりますからね。
 私は、日本のサッカーはもうあると考えています。それで勝てるかどうかは別として。それよりも今は、サッカー的な考え方を出来る選手を育成する事が必要だと感じています。
 ゲームで言うなら、サッカーはオセロではなく、チェス的な思考だと思いますから。
 歴史を言い訳にするのではなく、自分を見直すことが、必要だと感じています。
 長文失礼致しました。

posted by 傍観者 | 2008-03-06 22:33

Re:日本と欧州、本当に100年の歴史の差は存在する?

質問です。前作をずっと読ませて頂いたのですが、日本のサッカーのこれからをどうするかとゆうテーマについて書かれてきているのはよく分かりますが、今回はどうゆうことでしょう?私には100年の差があるというのは、それに向かって追い付け追い越せという期待の現れのように感じるのですが(それは筆者さんの前作などにもそう受け取れた感がある)要は言い訳をするなと日本サッカー協会に、いや、私が感じるには100年の歴史がある、ですましているメディアや我々サッカー好きにおっしゃっておられるのでしょうか?今回このテーマについてこのテーマを出す意味がよくわからなかったのでコメントさせていただきました。

posted by 質問です。 | 2008-03-06 22:45

日本と欧州、本当に100年の歴史の差は存在する?

歴史の浅さを言い訳にすることは進歩を遅らせることにつながる。「まだ始まったばかりだから」というコメントは歴史のある国の人間が言えることであって、当事者は言い訳に使うべきではない。さらに言うなら、私たちは自らに限界を設定してしまうことで現状に甘んじてはいないか。管理人さんが言いたいのはそういうことかなと思います。サッカーの進歩について貪欲であり過ぎてはいけないということは決してないのだと私も思います。

posted by うが | 2008-03-07 01:30

日本と欧州、本当に100年の歴史の差は存在する?

関係ないから、関係ないから~。
関係ないから、関係ないから~。
あそれ~。
これ、誰のマネかわかる。
その答えの中に、日本サッカーの秘密が隠されています。

posted by 関係ないから | 2008-03-07 23:32

日本と欧州、本当に100年の歴史の差は存在する?

私は明白な差が存在していると考えます
それはプロリーグとしての歴史の差では無く、
サッカークラブとしての在り方の差だと思います

欧州や南米のクラブは元々の生い立ちが地域に根差したものでした
そこに存在したのはある特定の企業の思惑や利益の追求では無く、
その地域の、そのクラブのサポーターに誇りを与えようという高い意識でした
むしろ地域の誇りを求める声によって
自然発生的に産まれたとすら言えるかも知れません
クラブは勝利する事で地域に誇りを齎し、
宗教的な背景を背負うクラブ等は地域に利益を還元する事すらしていました

日本のサッカーも、アマチュアリーグ時代を含めて考えると確かに、
そう見劣りしない歴史を持っているように見えるかもしれません
しかしその時代、リーグに所属するクラブは全て特定の企業の所有物でした
企業の活動である以上、そこから営利目的を除く事は出来ません
当時既に読売クラブがプロ契約選手を抱えていたのも全て利益計算の上でした

歴史を数えて100年の差だ、いや40年の差だ等と数える事に意味を感じません
しかし、クラブの立脚する地域に於ける存在の重さを比較するのであれば、
明らかに歴史的な差はあるでしょう
それはサッカーリーグがあった歴史を論じても見えないものだと思います

posted by フリフラウ | 2008-03-08 11:33

日本と欧州、本当に100年の歴史の差は存在する?

なぜこのテーマを取り上げたかといわれれば
疑問に思ったので、それに対する返答ですね。

まあ、悪い意味でこれをいう人がいるのでそれが、理由ですかね。
日本サッカーに、歴史を言い訳にするなというの亜はあくまでサブ的要素です。

posted by J観@管理人 | 2008-03-09 20:10

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