2007年12月08日
理想のクラブを探して 「アルビレックス新潟編」
百年構想の実現と地域に根差したスポーツクラブを目指して、現在Jリーグのクラブ中である一定の成果を上げているクラブを紹介する企画。 今回は「アルビレックス新潟」です。 「理想のクラブを探して」と名前を考えたのは、それぞれのクラブの取り組みの長所を全て持ったクラブが「理想のクラブ」となると思い この名前にしたんですが、新潟はまさにそれに近いです。 今までの取り上げたJクラブの例で言いますと、甲府のように地域に根差し、湘南のように総合スポーツクラブをめざし、千葉のようにユース年代だけではない下部組織を整備し、川崎のように大胆な作戦を展開し、大分のように地方都市でありながら素晴らしい観客動員を誇るクラブ。 それがアルビレックス新潟です。 新潟県は、アルビレックスが成功を遂げるまで、「サッカー不毛の地」と呼ばれていました。 サッカーへの関心度は低く、県内の高校サッカーも良い成績を収めていませんでした。 新潟が設立された目的は、2002年のW杯の開催地に立候補するため、県内のサッカーの活性化を図るため、プロのクラブが必要であったからです。 その県のサッカーが盛り上がっていなければ、誘致の実現性は低いですし、サッカーに真剣に取り組んでいるということをアピールしなければなりませんでした。 他に立候補した都市はJリーグにクラブがあるチームばかりでしたからなお更です。 既に新潟にあったチームを前身としてスタートしましたが、4年間JFLに昇格することはできず、大変苦労しました。(ここでは短く扱いますがとても長く苦しい4年間だったそうです) そしてJリーグ2部制度施行を機に1999年J2に加盟。 J2初年度は、平均観客動員数4211人。翌2000年も平均観客動員数4007人。と、 観客動員数は伸びず苦しい経営を余儀なくされます。 ここまでは、今のJ2で苦しむ各クラブと同じような感じで、特別に何かあったということはありませんでした。 転機は、W杯で使用される新潟スタジアムが完成したことでした。 新潟はこのスタジアムこけら落としの試合で、招待券を大量に配布するという手を使うことを決断しました。 その試合では、3万人ほどの観客があつまり、スタジアムは異様な雰囲気が作られました。 その後、新潟はこの1戦だけではなくその後の試合でも配布を続けるという大胆な作戦を展開ました。 その年の平均観客動員数は、16659人。前年度から1万人以上の観客増加となりました。 スタジアムでの興奮を覚えた観客は、サポーターとなりチケットを購入してでも試合に駆けつけるようになりました。 その後の順調に上がっていき、J1昇格を決めた2003年の平均観客動員数は30339人。 総観客動員数にいたっては、当時のJリーグ記録を更新しました。 J2のほうが試合数が多いとはいえ、J1・J2全てのクラブを抑えての記録達成です。 配布当時は半数~8割ほどだった無料入場者が今ではJリーグ公式サイトの観戦者調査報告書によると約1割ほどにまでなったそうです。 ちなみに2007年の新潟の平均観客動員数は、38276人でした。 実はこの無料配布。ただ単に配って、「是非来てください!」というのではありません。 事前に学校や世帯に訪問したときに、試合の日程を見せていける日はどれですか?ときき いける日時を指定してもらい、当日試合会場にてチケットを交換するというものでした。 これによって、観戦者の都合にあわせることができ、効率的な無料配布が可能になったわけです。 そしてこの無料配布の最大の目的は「夢の空間」をつくることでした。 新潟の社長さんは、W杯の超満員の試合を生観戦した経験があり、あの熱狂的な夢空間を作れば、新潟の方に「非日常」を体験させることができ サッカーの魅力が伝わると考えたのです。 そのために、スタジアムを満員にすることを考えこの作戦を考えました。 そして、継続的に実施したことにより多くの方に「夢の空間」を体感させることができました。 そしてW杯があったことも要因の一つといえます。 本場の国のサポーターを目にし、世界のサッカーを体感したことで、新潟のサポーターは非常に刺激を受けました。 ちょうど新潟の観客が上がってきたのとW杯の熱気が重なり相乗効果となり、これほどのサポーターを多く生んだのです。 新潟は「サッカー不毛の地」だったのではなく、「サッカー・スポーツを楽しみ機会がなかった」だけだったのです。 以下に「総合スポーツクラブと下部組織」について書きます。 トップページからご覧の方は続きを読むをクリックしてください。
新潟の百年構想への取り組みは素晴らしいものがあります。 今書きましたように地域に根差したクラブというはまさに百年構想の理想であります。 そして、私がずっと取り上げています。 百年構想の構想の一つ。「総合スポーツクラブ」 新潟のスポーツチーム一覧です。 ・サッカー ・バスケットボール ・陸上 ・野球 ・スキー ・チアリーディング 全てのチームで「アルビレックス」というチーム名とチームカラーを共有しています。 (資本関係はありません) Jリーグのクラブの中で湘南に並び総合スポーツクラブ構想を実現しようと真剣に動いているクラブです。 総合スポーツクラブのメリットについては 過去のエントリーの Jリーグ百年構想 「総合スポーツクラブ」 理想のクラブを探して 「湘南ベルマーレ編」 をご覧下さい。 その他、北信越リーグに下部組織のJAPANサッカーカレッジがあります。 これは千葉のリザーブスと似たような存在でして、トップチームと活発な交流があります。 この制度のメリットと背景については 理想のクラブを探して 「ジェフ千葉編」 をご覧下さい。 また、シンガポールにアルビレックス新潟・シンガポール があります。 シンガポールに参戦しています。 ここには、新潟のトップチームに出場できない選手や海外に挑戦したい選手などが集まっています。 海外では生活するというだけでも、大きな成長となりますので 選手育成に関する影響は非常に大きいものがあります。 その他、シンガポールとの交流そしてシンガポールサッカーの発展に貢献することができます。 このように、地域に根差しているアルビレックス新潟。 そして、百年構想の実現へ動いている姿は他のクラブに大きな刺激となります。 その他、下部組織制度などありとあらゆることに、挑戦していくのは新潟の良さです。 新潟の残した功績は、本当に大きくJリーグ百年構想の方向性は 間違っていなかったことを証明しました。 そして今シーズン、過去最高順位の6位となりました。 今後ACLに出ることもあるかもしれません。 新潟の更なる発展に期待します。 参考資料 飯塚健司「アルビレックス新潟の奇跡」小学館 2005年
理想のクラブを探して 甲府編 湘南編 岐阜編 千葉編 川崎編 大分編 新潟編 浦和編
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posted by wert-j |23:56 |
クラブの重要性 |
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理想のクラブを探して 「アルビレックス新潟編」
コメント投稿者ID :
こんばんわ。
返信が遅くなりましたが、
直接リンクありがとうございました。
こちらも相互リンクのページにリンクしますね。
それにしても相変わらずスゴイ文章量ですね。
僕には到底真似できませんわ(汗)。
新潟は今年飛行機に行きましたけど、
試合の日の人の集まり具合は笑えましたわ。
どんどんどんどん人が集まってきて
どこまで増えるんだろうって感じでしたもん。
それにここの文章でも書かれてるように
総合スポーツとして発達しそうな雰囲気がありましたね。
試合前は甲子園で新潟代表の勝利が伝えられましたし、
地元のスポーツ選手も試合前に花束をもらってました。
とりこんささんも北海道のどのあたりに
住まわれているかわかりませんが、来年
新潟へ船便に乗って行ってみてはどうでしょう?
ではまた。
posted by nagoya_flash | 2007-12-23 18:31
理想のクラブを探して 「アルビレックス新潟編」
コメント投稿者ID :
>nagoya_flashさん
どうも。こんにちは
字数は書いてる内に長くなった感じですね。
新潟は地域の力というのを示しましたからね。
その功績は大きいです。
これからも発達していって欲しいです。
ドイツのケルンのような地域になればいいと思うんですがね。
posted by J観@管理人 | 2007-12-23 23:27
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