山本尚子のスポーツ・ウォッチング

ネーベルンホルン杯のおさらい

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フィギュアスケートファンであれば、いろいろと気をもんだであろうネーベルホルン杯が終了しました。
ソチオリンピックの出場権のかかったこの大会、どの選手もシーズンのこのはじめにコンディションをピークに持っていくのは非常に困難だったことでしょう。

ペアは、2戦目となる高橋成美・木原龍一ペアが出場しました。
個人戦の出場権のないカップルの上位4チームまでがオリンピック出場権を得られます。

成龍ペアは、SPはロンバルディア杯のスコアを上回る49.42をマーク。
出場権のないチームの2位につけて希望を持たせましたが。。。
フリーではジャンプのミスが相次ぎ、惜しくも上位から5番目ということで個人戦の出場資格を得ることはできませんでした。
ペアの結果はこちら。

ロンバルディア杯のデビューがあまりに鮮やかで、「あわや」という希望を持たせてくれただけに、出場権を得られなかったのは非常に残念ではあります。
でもペアを結成した段階で、個人戦の出場権を争うレベルにまで到達することすら考えられませんでしたから、この時点で、オリンピックや世界選手権に出場できるミニマムスコアを満たしていることを素直に喜ぶべきですよね。

2月にペアを結成したといっても、成美ちゃんは足に故障を抱えて、手術をしていましたから、スタートはもっと遅かったはず。
大事なのは、このカップルはソチのために組まれた急場しのぎのカップルではないということ。
その先を見据えて、ゆくゆくは男女シングルと同様にメダルをねらえるペアを目指しての2人です。
この大会は、長い旅路の第一歩。
成美ちゃんの苦手なジャンプですが、改善されているようですので、グランプリシリーズで経験を積んでもらいましょう。

アイスダンスは、リード姉弟が出場しました。
弟のクリスは膝の不調が伝えられていましたが、終わってみれば、本当に深刻な状態だったようですね。
リード姉弟は自分たちの個人戦出場枠だけでなく、日本がソチ五輪の団体戦に出られるかどうかの最後の砦となりました。
アイスダンスは出場権のないカップルの上位5位までが出場権を獲得できます。
ショートダンスが終わった時点で、リード姉弟は上位4番目に入っていました。
しかし下位のカップルと点差はほとんどありません。
フリーダンスでクリスの膝はもつのか本当に心配でした。
いつも美しいキャシーは、今回、今までよりさらにほっそりして見えました。
クリスの負担を考えて、そうとう体を絞ったのかもしれません。

それは密度の濃い4分10秒でした。
「ショーグン」の曲に合わせて、ケガなどみじんも感じさせない、魂からパワーがほとばしるような気迫に満ちた2人。
最後の最後、コレオリフトで力尽きましたが、みごとに上位4番目、全体でも7位に入りました。
アイスダンスの結果はこちら。

これで日本はソチの団体戦に出場できる資格を満たしたことになります。
グランプリファイナル終了後の国別ランキングで、上位10カ国が出場できます。
シングルの選手1人をどうやって選ぶのか。
選ばれた選手は、とくに女子選手はコンディション調整が非常に難しくなるので、賛否両論もあるようですが。。。



おそらく日本は出場確実ではないかと思われますが、そうすればペアの二人もミニマムスコアは満たしているので、団体戦のみ出場できるようになります。
(補欠第1位ですから、繰り上げで個人戦出場のチャンスもあります)
ソチよりも平昌やその先を見据えている成龍ペアは、一度、「オリンピック」の舞台を踏んでおくことは、とてつもなく貴重な財産となるでしょう。

心配なのはクリスのその後です。
選手生命を懸けての鬼気迫る演技でしたから、果たしてオリンピックに間に合うのか。。。
手術をするのかどうか未定のようですが、ともかく無理をせず休養して治療にあててほしいものです。

男子シングルで優勝した織田信成選手は絶好調ではないでしょうか。
この時期、ちょっと早過ぎる心配がなくもないのですが。。。
SPでもフリーでもびしっと4回転トーループを決めました。
それとフリーでは、2度目の4回転トーループが3回転になりましたが、そのあと、コンビネーションジャンプでこらえて、よく2回転トーループにとどめたなと。。。
とっくに世界選手権でメダルを取っていてもおかしくない織田選手が未だにメダル獲得がないのは、「ジャンプ飛びすぎ」のせいですからね。。。
男子シングルの結果はこちら。

女子シングルで2位になった安藤美姫選手は、よくここまで戻してきましたね。
サルコウジャンプの得意な安藤選手ですが、私は彼女のシュッとしたキレのあるルッツジャンプがとても好きです。
ミニマムスコアを楽々クリアしましたので、3カ月後の全日本選手権では台風の目になりそうです。
女子シングルの結果はこちら。

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山本尚子/Naoko Yamamoto 
スポーツビジネス・シンクタンク勤務を経て、スポーツ系ライター&テープリライター&パソコン要約筆記者(要約筆記とは、聴覚障害者の方に文字によってその場の情報を伝えるいわば同時通訳的役割)。
東京生まれの札幌、仙台育ち。スポーツを「わかりやすく伝えたい」がモットーです。
パーソナルコーチでもあり、「コーチング」の視点からスポーツやアスリートを見つめると、また新たな発見があります。
2010年2月、バンクーバー冬季オリンピック大会では、日本代表選手団の本部員として派遣されるという機会を得ました。バンクーバーの選手村で選手たちとともに過ごし、ともに戦った3週間強という日々は、ハードワークながらも、非常に貴重で充実した毎日でした。その経験を、今後のライター生活に活かしていくと同時に、微力ながらも、オリンピック・ムーブメント、スポーツ・ムーブメントに貢献できるよう努めていきます。
 
好きなもの:人物取材 
個人的には北海道日本ハムファイターズ、鹿島アントラーズ、浅田真央ちゃんのファンです。
 

・NPO法人日本オリンピック・アカデミー理事
・NPO法人日本スポーツ芸術協会会員
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