2007年05月23日

■ボクサー菊地奈々子

菊地には、この結果に対する後悔はないと思います。

また、指導した私にも後悔はありません。

負けたあとに、後悔がないという状況は、練習をとことんやった人間だけが得ることのできる最高に幸せな状況だと思います。


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菊地は本物のボクサーでした。

菊地ほど、練習において、また試合において、集中力をもって取り組んだ選手を、私は多くは知りません。

菊地は「手を抜く」ということを知らない数少ないボクサーでした。

手を抜かないで練習するということは、普通の人にはできないことです。


菊地奈々子は、類い希なるボクシングセンスの”なさ”を、圧倒的な練習量で補ってきたボクサーでした。


菊地は、シャドーをやれと言うと、2時間でも3時間でも汗だくになってやることができる強い意志をもっていました。


菊地がリングに上がるときの強い意志と、集中力は人並み外れたものでした。

菊地はいつも「死ぬ気でやる」といってましたが、そこに嘘はありませんでした。

菊地には、いつも試合前には遺書を書かせるようにしてました。


今回、自分より5倍以上のキャリアがあり、強烈なパンチを持つ相手に、一瞬たりとも怯むことなく、20分間、どれだけパンチを浴びても、心は折れませんでした。



菊地に、あともう少し、技術的なセンスがあったならと思うことはしばしばありましたが、その代わりに、菊地は最上級のハートを持っていました。


勝つことのみを前提に練習をしていたが為、いつのまにか、ボクシングの面白い部分は犠牲になり、厳しく面白くない練習ばかりで、菊地自身がボクシングを好きではなくなってしまったことが残念です。

ただ、菊地の年齢や、女子ボクシングの現状を考えると、目の前の一戦を何が何でも勝ち抜くことに、こだわらなければなりませんでした。

もし、菊地があと5年ボクシングを始めるのが早ければ、菊地はもっとスマートな上に、強いボクサーになれたはずです。


今後、菊地がモレノ選手に勝つには、モレノ選手の実力が現状で止まったままだと仮定して、どんなに速くても1年、普通に考えれば3年以上は練習をしないと太刀打ちできないでしょう。
菊地とモレノ選手との実力差には、それほど大きな差がありました。


菊地には、中国、タイ、アメリカとあちこちへ連れて行ってもらい、貴重な体験をさせてもらいました。


今は菊地に対して「お疲れ様」と「よくがんばった」の言葉しかありません。


菊地奈々子のボクサーとしての第1章は終了したのだと思います。


もし、菊地奈々子のボクシングに第2章があるのなら、その時は、また皆さんのお力をお借りできればと思います。


トレーナー佐久間

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posted by wbcfs |10:59 |
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