2007年12月04日
関東大学ラグビー対抗戦 日本体育大学対帝京大学戦
12月1日土曜日に熊谷ラグビー場で行われた関東大学ラグビー対抗戦の2試合、日本体育大学対帝京大学戦と成蹊大学対慶応義塾大学戦の2試合を観てきました。 1試合目の日体対帝京戦は、勝ったチームが5位以内確定となり大学選手権の出場権を賭けた戦いになりました。 日体のキックオフで午後12時に始まりました。 少し動きに硬さの見える日体に対して、帝京は序盤からゲームを支配します。 6分に、日体陣内ゴール前5メートルのスクラムからバックスにボールを展開し帝京のFB石井選手がほぼ中央の位置に先制のトライを決めます。SH猿渡選手のGKも決まり帝京7に点が入りました。 その後も、10分14分31分に帝京がトライを挙げてGKも成功して28対0帝京リードで前半を折り返しました。 後半が始まる前に先にグラウンドに出てきたのはリードされている日体でした。キャプテンのFL岡村選手と4年生で試合出場経験の豊富なFL前田選手を中心に円陣を組んで、後半の反撃に向けて気合を入れました。 後半は、帝京のキックオフで始まりました。 後半も先制トライは帝京でした。開始早々の1分に日体陣内10mのスクラムからボールを持ち込みFWで繋いで1年生FLの吉田選手がトライしました。 33対0と点差が広がり劣勢となった日体でしたが、キャプテンの岡村選手が懸命に前に出て鋭いタックルを連発しチームの士気を高めます。 そして、7分帝京陣内5mのラックからボールを出して繋ぎ、後半から登場した1年生のSH柳原選手が抜け出し最後はトライゲッターWTB豊前選手がトライ。日体が5点を返しました。 その後、20分にも日体はモールを押し込みHO吉永選手がトライを決めましたが、日体の得点はこの二つのトライと後半途中から入ったSO松本選手のGKの合計12点でした。 一方の帝京は、後半は前半を上回る5トライを重ねて57対12と日体を圧倒しての勝利で4位となり9年連続15回目の大学選手権の出場を決めました。試合後、勝った帝京の岩出監督は、 「今日の試合は快勝してスッキリというところまではいきませんでした。今日の両チームの様子を見てあと3・4本は獲れそうな場面があったが、自らのミスで自滅していたのでそのもやもやした部分は大学選手権に向けての練習に良いモチベーションになると思います。今季は夏に前評判が高く、早慶明がうちを倒すことに力を入れてきていてそれに引いてしまったところがありました。特に早稲田戦のタックルは悪すぎてあのような結果になってしまったのですが、あの日からこの借りは大学選手権で返すという気持ちでやってきました。本当は対抗戦でも、もっと上に行きたかったのですがそういうすべての悔しさは大学選手権で晴らします」 と言っていました。気持ちはすでに大学選手権へと向いていました。 その岩出監督は、日体大ラグビー部のOBです。ということで、近年の母校についても少し伺ってみました。 「うちとの対戦以外の試合は本当に心から応援しているんですよ。今日は選手権を賭けた対戦になってしまいましたが、来季はもっと良い場面で対戦してお互いに向上していけるようにしたいですね」 とOBとしての思いも少し話して頂きました。 敗れた日体の選手は、グラウンドに集まりながら涙を流している選手や、呆然と立ち尽くし天を仰ぐ選手もいましたが、先にバックスタンドに挨拶に行っていた帝京の選手に続いて挨拶に行きました。 メインスタンドで応援していたチームメイトの中にも泣いている選手がいました。試合に出ていた選手たちが挨拶に来ると立ち上がって拍手をしていました。 裏に引き上げる選手たちを待つ1年生マネージャーの澤山さんも号泣していました。2年生マネージャーの藤原さんは泣かずに選手を笑顔で迎えようとしている様子でした。 そんな藤原さんも1年生だった昨年は、大学選手権1回戦で敗退が決まった時には号泣していました。日体大ラグビー部のマネージャーは現在この二人だけなので先輩の藤原さんはこの時は泣いていられなかったのかも知れません。 アフターマッチファンクションも終わり最後のミーティングが外で行われました。少し離れたところで、帝京のミーティングも行われていました。帝京の円陣からは歓声が沸き起こっていましたが対照的に日体のミーティングは静かに行われました。 バイスキャプテンPR野田選手はスタンドから応援してくれたチームメイトへ 「応援に応えられなくて申しありませんでした」 と頭を下げていました。そして最後に今までのお礼の言葉を述べていました。 キャプテンのFL岡村選手はノーサイドの瞬間には涙はありませんでしたが、最後の挨拶の時には感極まったようでした。 「大学選手権に連れて行かれなくてすみませんでした」 と言った後、言葉が続きませんでした。その瞬間にそれまで涙を堪えていた数名の選手や米地HCの目にも涙が浮かんでいました。 その涙の一番の理由をミーティング後に岡村選手に聞いてみました。 「今年は、特に試合に出られない4年生が中心になってものすごくたくさん応援してくれていてすごく嬉しかったんですけど、その思いに応えられなくて申し訳ないという気持ちが一番です。今日の試合は、負けましたが今まで自分たちが目指してきたプレーでトライも獲れたし良いプレーもありました。実はジュニア選手権(※)の試合が来週の日曜日にまだあるんです。今日試合に出られなかった4年生も出場するので、自分は試合には出ませんが、あと1週間一生懸命練習します」 と最後は笑顔で話してくれました。 (※)カテゴリー2・3の入れ替え戦に出場します。 詳しくは関東ラグビーフットボール協会HPをご覧ください。 http://www.rugby.or.jp/2007/etc/29thjunior.shtml 私事ですが、4シーズン前、日体大ラグビー部の取材をさせて頂いた初年度も、実は大学選手権出場を果たせませんでした。 奇しくも、熊谷ラグビー場での帝京戦に敗れてという今年と同じようなシチュエーションでした。当時の4年生が「この悔しさを忘れずに来年は必ず選手権に出場してください」と涙ながらに下級生に最後の挨拶をしていました。 その翌年から日体大ラグビー部は2年連続で大学選手権出場を果たしました。低迷しているかつての名門校に復活の兆しが見え初めていたのですが、今季の成績は昨年より一つ後退してしまいました。 今年の4年生は当時の1年生で、大学選手権に出場出来ない悔しさを知っている唯一の学年でした。そして、今年は後輩たちもその悔しさを初めて味わうことになりました。 名門復活というのは本当に大変なことなのだとまた改めて思いました。 日体の米地ヘッドコーチは、 「今季は、勝てそうな試合を落としてしまい、そのまま立て直すことが出来なかったのが大きかったです。一つの勝利がチームを変えることもあるのですがそれが出来なかったことが反省点です。そういう面も来季への課題です。それらを克服していけるようにしたいですね」 と今季を振り返っていました。 今年から就任した南山(なんざん)アシスタントコーチは、 「練習の成果が見えた部分もあったので、下を向かずにこれからも元気だしてやっていこう」 と、来季へ向け語っていました。 名門復活へ向けての日体大ラグビー部の挑戦はこれからも続いていきます。 そして、4年生は、来週の日曜日のジュニア選手権の後、引退します。恐らくまずは卒論との戦いになるのかな?と思うのですが 「卒業後も日体大ラグビー部OBという事を誇りに思いながらその看板を背負って益々頑張って欲しいと思います」 この言葉は、前ヘッドコーチが引退する選手たちに毎年おっしゃっていた言葉なのですが引用させて頂きました(^^)vとっても長くなってしまいました。最後まで読んで頂いた皆様ありがとうございました。 2試合目の模様は、後日書かせて頂きます。よろしくお願いします。
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posted by watakana |01:14 |
大学ラグビー |
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