2007年01月18日

荒ぶるは唄えなくても

 1月13日に行われた全国大学ラグビー選手権大会の決勝戦、早稲田大学対関東学院大学の一戦は、33対26で関東学院が早稲田を下し、3年ぶりの優勝を飾りました。
 その瞬間、早稲田の選手達は、グラウンドに崩れ落ち、ほとんどの選手達が泣き崩れていました。
 
 早稲田にとっては、この日の関東学院のプレッシャーは想像を超えていました。
「対応することが出来ず試合の中で修正する事が出来なかった。劣勢になった時にどうするのか、準備が出来ていなかった自分の責任。ラインアウトには精度の低さがあったのに完璧にする事が出来なかった。そこは指導者の自分の責任です」
と早稲田の中竹監督は語っていました。
 しかし、その監督のコメントを聞いた選手達は、中竹さんの責任ではありません。たくさんの事を教えてもらいました。と言って感謝の意を述べていました。

 春先に、早大上井草グラウンドに練習を観に行った時、中竹監督が選手達の中心に入って実技を交えて指導していました。
 一つのメニューが終わり、次に進もうとしたその時、まだ、慣れていなかった新監督は、練習メニューの順番を間違えていた事に気が付きました。
「ごめん。ごめん。本当はこっちが先だったな」
と言って選手達に謝っていることもありました。
 練習を観ていたベテランファンの人たちからは「おいおい大丈夫か?」と笑いながら心配する声が聞こえることもありました。
 しかし、対抗戦が始まると、たとえ試合の序盤でミスが出ても、試合の経過とともに修正、または戦術を変えるなどの対応をして、最終的には勝利を収めていました。
「内容的には納得は出来ない」と試合後に関係者や選手達が振り返っている試合もありましたが、対抗戦全勝優勝という一つの結果を出しました。

 大学選手権決勝では、関東学院に敗れ準優勝でしたが、早大ラグビー部のHPで東条キャプテンのこんなコメントをみつけました。
「中竹さんと出会うことができて、1年間指導を受けることができて本当によかったです。『荒ぶる』は手に入れることはできませんでしたが、ひょっとしたら『荒ぶる』以上のものを得たかもしれません」
 ラグビーは激しいスポーツです。そんな激しいスポーツをするには監督を信じなければ出来ません。信頼関係が他のスポーツ以上に重要なスポーツだとよく聞きます。
 そして、監督と選手達が固い信頼関係で結ばれるという事は、簡単なことではありません。しかし、中竹監督と選手達の間には、確かな信頼関係があります。それを築いたこのシーズンの成果を発揮する機会がまだ残っています。
 日本選手権は2月3日に開幕します。

posted by watakana |17:00 | 大学ラグビー | コメント(2) | トラックバック(0)
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Re:荒ぶるは唄えなくても

今年の早稲田のプレースタイルはもの凄く好きですね。
久々に早稲田らしいって懐かしがってた自分がいたし。

清宮体制はもの凄く強くて今のラグビー界にあったスタイルだと思いますが、昔から早稲田ラグビーを見てきたものとしては・・・と思います。

中竹ワセダ最後の最後で負けてしまったけれどとても見てて楽しかったラグビーでした。
来年以降はスタープレーヤーが減って戦力ダウンは仕方ないとは思うけど、今のスタイルを貫いてさらに修正すべき点は修正して進化したラグビーを見せてほしいです。

早稲田ラグビー部に足りない継承は「勝つという気持ち」の強さだと思いますね、この前の決勝戦を見る限り。

posted by bayabaya | 2007-01-23 22:46

Re:荒ぶるは唄えなくても

>bayabayaさん
今シーズンの早稲田は大学日本一にはなれませんでしたが、自分たちで考えるということに重点を置かれていた中竹監督の下、選手の皆さんは今までとは、また違った新たな学びがあったようですね。
そして、往年のファンの方々が観ていて楽しいラグビーだったと思えて来季に期待がもてるというのは素晴らしいことですね。

posted by watakana | 2007-01-24 17:23

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