2008年04月14日
リーガ第26節のレポートです。
先週土曜日(5日)に今シーズンのポルト優勝が決まってしまったポルトガル国内リーグですが、興味の対象は来季のCL出場権を賭けたリーガ2位争いに移っています。
まずは金曜日(11日)の試合。4月なのに真冬のような寒空の下、行われたベンフィカvsアカデミカ・コインブラの試合ですが、なんとホームのベンフィカが13位のアカデミカに3ゴールを奪われて惨敗しました。
この日、ベンフィカが採った布陣は4バック、ワンボランチ、トップ下のルイ・コスタの両脇に左右のウィングを置いてツートップの4-4-2。
システム自体は別段間違ったとは思いませんが、右ウィングに本来、ボランチであるビニャを置いたのが最初のミス。ビニャは視野の狭い選手で、攻撃参加型の選手ではありません。どちらと言えばフィジカルに強く、守備的にいきたいときにボランチの底で生きる選手です。このビニャをなぜ右ウィングに置いたのか?別段クロスを放り込めるわけでもないのに。
さらにこの日の戦犯は、CBのルイザオンとカツラニスでしょう。ルイザオンのプレーは3年半以上に渡って観てますが、私が観たベンフィカの試合のなかで、この日のルイザオンのパフォーマンスは「最低、最悪だった」と言っていいでしょう。
カツラニスに至っては、CBの位置に入ったのにこの日に限ってなぜラインコントロールを無視して上がりたがったんでしょうか?確かにボランチのプティが精彩を欠いてボールキープ出来なかったのもありますが、これでDFラインはバラバラになりました。
アカデミカの選手は確かに良いパフォーマンスを見せましたが、攻撃パターンは典型的な「カウンター」でした。
ベンフィカの不安定なDFラインのウラを突いて、スピードのあるミゲル・ペドロ、ルイス・アギアール、リトの3人が走りこむというどちらかといえばワンパターンな攻撃。
これで3ゴールもぎ取ってしまったんですから、笑いが止まらないでしょう。
もちろんアカデミカGKのペドロ・ローマの堅守もありましたが、この日も20本のシュートを放ってゴールを割れなかったベンフィカ。先週のボアヴィスタ戦では33本のシュートを放ってノーゴールでしたから、2試合で53本のシュートを放ってひとつのゴールも決められない。攻撃陣にも大いに反省材料はありそうです。
アカデミカ・コインブラがベンフィカホームで勝利したの1954年1月3日以来のことだそうです。ちなみにこの時、まだ「ルス」スタジアムは完成しておらず「カンポ・グランデ」サッカーグラウンドで行われた試合で2-1と勝利して以来の勝利でした。
ちなみにベンフィカがホームで3ゴール以上奪われて敗れたのは1998年/99年シーズンのボアヴィスタに0-3で敗れて以来、9シーズンぶりのことです。
まぁ、記録はともかく、試合後の記者会見で「この試合も選手は持てる力を十分に発揮してくれた。これがサッカーだ。」としゃあしゃあと語ったベンフィカ監督のフェルナンド・シャラーナ。一ベンフィキスタの感想としてはとしては「よくそんなことが言えるな」ですね。誰の目から見ても試合中に修正できるポイントはたくさんあったはずです。
CBのがダメならエドカルロスを投入するとか、CFでフリーのシュートを外しまくっていたカルドーソを早目に下げて、マククラを投入するとか、中盤でボールを奪われて何度もカウンターアタックをされているのなら、キープ力と運動量のあるヌーノ・アシスを投入するとか、打つ手はたくさんあったはずです。
このフェルナンド・シャラーナ、結局、「つなぎ監督」なんで仕方ないんでしょうが、監督としては当然、指導者、指揮官として失格ですね。
選手としてはベンフィキスタの心に刻まれるプレイヤーだったのかも知れませんが、この人物がカマーチョの下で「アシスタントコーチ」をやっていたという事実も受け入れ難いです。
一方、今日(13日)行われた、スポルティングvsレイショエンスの試合では、スポルティングが後半2度のCKのチャンスを確実にモノにして2-0で快勝しました。
この日の前半のスポルティングは中盤でのダイレクトパスに上手く対応したレイショエンスDF陣に攻撃の芽を摘まれて、良いところはありませんでしたが、後半51分にはニアサイドから飛び込んだトネルの、後半59分にはファーサイドから飛び込んだリエドソンのヘディングシュートがそれぞれ決まって2点をもぎ取りました。
この起点となったのがいずれも右コーナーキックを蹴ったロニー。
この日のロニーは、グリミのケガで左SBに入りましたが、試合の流れの中では、相変わらずの戦術眼の乏しさでブレーキになっており、後半2点目を決めた後は、この日2度目のイエローカードを受けて退場処分を受け良いところは全く無かったんですが、C得意のセットプレー(CK)が生きましたね。
スポルティングも決して良いサッカーを展開したわけではありませんでしたが、ロマニョーリ、ブクチェヴィッチを上手く温存して勝ち点3を手中にしてリーガ3位に浮上しました。試合後の監督、パウロ・ベントもはっきり「リーガ2位がスポルティングの目標だ。」と今季初めて口にしましたね。
そして土曜日(12日)には、ホーム、「アフォンソ・エンリケス」スタジアムでボアヴィスタを1-0と下したヴィトリア・ギマリャエンスがついに単独2位に浮上しました。
今シーズン、ホームで10勝1敗2分の成績は「素晴らしい」の一言に尽きますね。
優勝したポルトは除いて、今、サポーターの応援とチームのパフォーマンスの歯車がいちばんがっちり噛み合っているのがギマリャエンスでしょう。
このヴィトリア・ギマリャエンスの今シーズンの躍進については、今週水曜日(16日)発売の海外サッカー週刊誌『footballista』(フットボリスタ)4月23日号にて巻末コラムを書いておりますので、ぜひご覧になってみてください。ギマリャエンスだけにスポットを当てた記事というのはおそらく日本の雑誌では初だと思います。
リーガ第26節を終わっての順位です。首位(優勝):ポルト(勝ち点66)、2位:ギマリャエンス(勝ち点48)、3位スポルティング(勝ち点46)、4位:ベンフィカ(勝ち点45)、5位:セトゥバル(勝ち点41)、6位:ベレネンセス(勝ち点39-暫定)となっています。
2位を争うギマリャエンス、スポルティング、ベンフィカ同士の直接対決は残り4節で、もうありませんが、ベンフィカがこのまま浮上のきっかけを掴めずに4位で終わりそうな気がしますね。ベンフィカは何位で終わっても監督は交代するわけですし、選手のモチベーションも一番低いですし、その選手を鼓舞するべき代理指揮官は無能ですし。
ルイ・コスタのラストシーズンはこのまま終わってしまうんでしょうか。
今週水曜日(16日)はポルトガル杯準決勝、スポルティングvsベンフィカとヴィトリア・セトゥバルvsポルトの二試合が行われます。
注目はもちろん「リスボンダービー」の方ですが、この結果が今後のリーガ2位争いに及ぼす影響も大きいかもしれませんね。
posted by 鰐部哲也 |07:12 |
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2008年04月11日
今週のリスボンは荒れ模様の天気が続きました。強風と激しい雨。
この日もキックオフ直前まで冷たい雨が降り続き、空はどんより曇っていました。
ホーム、スポルティングにとってはそんな空模様のような試合結果となってしまいました。
先ほど取材を終えて帰ってきましたUEFAカップ準々決勝、2nd.レグのスポルティングvsレンジャーズ戦のレポートです。
今シーズンは「ルス」にはセルティックがCLで、「アルヴァラーデ」にはレンジャーズがUEFAカップで、と奇しくもスコットランドの二大チームのサポーターが大挙してリスボンに馳せ参じているわけですが、レンジャーズサポーターも案の定、前日からリスボンのロシオ広場を巨大フラッグを掲げながら占拠して気勢を上げていました。
スコットランドのクラブのサポーター、ポルトガルからしたら決してお行儀が良いわけではなく、「招かれざる客」であることは間違いないのですが、アウェーで戦うチームにとってはこれだけ力強い存在もないですね。
この日のスポルティングのスタメンです。
GK:ルイ・パトリシオ
DF:アベウ(右SB)、トネル、グラッドストーン(CB)、グリミ(左SB)
MF:ミゲル・ヴェローソ(ボランチ)、ロマニョーリ(トップ下)、ジョアン・モウティーニョ(右W)、イズマイロフ(左W)
FW:リエドソン、ブクチェヴィッチ(トップ)
カピタオン(キャプテン)はジョアン・モウティーニョ、4-4-2の布陣です。
この日は、副主将でCBのアンデルソン・ポウガが先週末のリーガの試合で負傷したため、グラッドストーンが代役を務めました。
1st.レグ、アイブロックスでのアウェーの試合では、スポルティングの決定的チャンスというのは後半3回しかありませんでした。グリミが果敢にオーバーラップして2回シュートを打ったのと、ブクチェヴィッチのシュートの3回です。
しかし、スポルティングDF陣もレンジャーズに決定機をほぼ作らせませんでした。特にCBとトネルの守備はパーフェクトで、タイムアップの笛が鳴った瞬間の監督、パウロ・ベントの顔も満足気だったんですが。。。
この日のホームの2nd.レグでは、見事に相手、レンジャーズの術中にはまってしまいました。レンジャーズの狙いは「延長覚悟のカウンター」でした。特に前半は中盤でボールを持った選手を潰すことに専念していました。
この日、スポルティング得意の両SBのオーバーラップが全く見られなかったのも、レンジャーズの両ウィングのデイビスとマッカロクが高い位置から、グリミ、アベウに激しいプレスをかけていたからで、スポルティングは中盤の狭いエリアでボールを持たざるを得なくなり、結局ボールカットされるという場面が続きます。
スポルティングの攻撃で有効だったのは、グリミからブクチェヴィッチのタテへの長いクロスぐらいでしたし、これも「通れば」チャンスというボールだったので、スポルティング攻撃陣は完璧に抑えられたと言ってもいいでしょう。
後半に入ると、レンジャーズはトップのダルシュビーユだけ残して自陣にドン引き状態となります。
スポルティングの攻撃のキーマンは、ロマニョーリとリエドソンだということをレンジャーズはよく研究していました。
左右に開いてボールをもらうロマニョーリと、下がってボールをもらってクサビになろうとするリエドソン、この”ラストパサー”には時には4人がかりで徹底的にプレスをかけて確実にボールを奪いにきていました。
そして後半60分、レンジャーズのカウンターアタックが結実します。きっかけはスポルティングCB、グラッドストーンのクリアミスでした。このボールを前線に残っていたダルシュビーユが奪ってゴールまで一直線。最後は逆サイドを駆け上がったデイビスとのワンツーでゴールに流し込みました。1-0。
相手のミスから望外のアウェーゴールを手に入れたレンジャーズ。これで試合の趨勢は決まりました。
当然、レンジャーズはさらに守りを固めます。
焦るスポルティングは、グラッドストーン、グリミとDFの選手を次々に下げ、ヤニック、ロドリゴ・ティウィとCFを相次いで投入します。3バックの4トップという超攻撃的布陣でゴールを奪いにいきますが、最後はまたもや相手のカウンターの餌食になって、ロスタイムに守備要員として途中交代で入ったウィテカーの独走からトドメのゴールを決められ万事休す。2-0。
スポルティングは2試合トータル0-2でレンジャーズに敗れ、UEFAカップ敗退が決まりました。
ポルトガル勢は、一昨季のCLのベンフィカ(バルセロナに敗退)、昨季のUEFAカップのベンフィカ(エスパニョールに敗退)、今季のUEFAカップのスポルティング(レンジャーズに敗退)とこれで3シーズン連続でヨーロッパの舞台、ベスト8で姿を消しています。一昨季のベンフィカのCLベスト8は大健闘として、「UEFAカップのベスト8」。これが「ポルトガル勢の限界」なのかなぁ。と思ってしまいますね。
この日も、試合後の監督、パウロ・ベントが振り返ったとおり「ゴールを奪うべくチャンスを作ろうとした」のはスポルティングのほうでしたが、「二つしかないチャンスをきっちりゴールに結びつけた」(レンジャーズ監督、ウォルター・スミス)のはレンジャーズでした。
「中盤で流れるようなパスをつないで、両サイドから正確無比なクロスを上げてゴールを奪って美しく勝つ」といったポルトガルサッカーでは国際大会でのタイトルというのはこの先難しいのでは?と少し寂しくなった試合でもありました。
本来なら今日(10日)のようなレンジャーズのようなサッカーは個人的には「つまらない」と思うのですが、敵地で「勝ち上がり」を最大目標として掲げるサッカーとしては間違ってはいないと思います。CLでのポルトホームでのシャルケにも同じような感想を抱きました。
ただ、「美しく脆い」ポルトガルサッカーのスタイルはこのままでいいとは思いますが。。。
最後にレンジャーズサポーターの応援席に掲げられていた横断幕(写真)です。
「NAKAMURA ATE MY DOG」(ナカムラがオレの犬を食らった)
「NAKAMURA」とは間違いなくセルティックの中村俊輔のことでしょう。
レンジャーズサポーターが、最大の仇敵であるセルティックの中村俊輔を馬鹿にしたメッセージだと思われますが、リスボンの「アルヴァラーデ」スタジアムで掲げているというのは一体、誰に宛てたメッセージなのでしょうか?
とても気になります。
それ以上にレンジャーズサポーターにとっては、中村俊輔が気になる存在なのでしょうが。。。
日本人としては複雑な心境ですね。
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ぜひ、ご覧になってみてください。
posted by 鰐部哲也 |09:04 |
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2008年04月07日
2008年4月5日土曜日、FCポルトが23回目のリーガ優勝を決めました。
残り5節を残しての「三連覇」。今シーズンのポルトガル国内リーグは、ポルトの強さばかりが浮き彫りとなったシーズンでした。
優勝決定試合となったホーム「ドラガオン」でのエストレーラ・ダ・アマドーラ戦、試合前にキャプテンのペドロ・エマニュエルは「エストレーラ・ダ・アマドーラに勝って、文字通り優勝という”エストレーラ(ポルトガル語で『星』という意味)”を手に入れたいね。」と気の利いたことを言っていましたが。
蓋を開ければ6-0、今季(1試合)最多得点での圧勝。”リスボンのライバルチーム”のサポーターたちが”出来レース”、”会長ピント・ダ・コスタの買収試合”と言いたくなる気持ちは分からないではないですが、遅かれ早かれポルト優勝は決まっていたんですから、この際、水を差すような真似は控えたいと思います。
今シーズンのポルト優勝の鍵はずばり「ぺぺは売ってもルチョを売らなかったこと」だと思います。
リサンドロ・ロペスの爆発的な得点力も、ルチョ・ゴンザレスが黒子に徹してゴールのお膳立てを続けたからです。
スポルティングの監督、パウロ・ベントは「今シーズンのMVPはルチョだ。彼なくしてはポルトは機能しない。」と語っています。
ポルトは決して選手層が厚かったわけではありません。カズミェルチャク、マリアーノ・ゴンザレス、ボラッティ、レアンドロ・リマ、ファリアスといった今季補強した選手の中で、レギュラーポジションを奪った選手はいませんし、彼らの出場機会は恐ろしく少なかったわけです。
昨季のチーム得点王のアドリアーノもベンチを温める日々が続きましたし、ポスティガに至ってはパナシナイコスに放出されました。
結局、このチームは、GKのエウトン、DFのボジングワ、ブルーノ・アルヴェス、ペドロ・エマニュエル、フシレ、MFのパウロ・アスンサオン、ルチョ・ゴンザレス、ラウール・メイレレス、FWのタリク・セクティウィ、クアレスマ、リサンドロ・ロペスの11人が大きな負傷離脱もなく、頑なに4-3-3のシステムを崩さずに一シーズン乗り切って、ライバルを寄せ付けず圧倒したわけです。
毎試合、同じメンバー、同じシステムで開幕8連勝でスタートダッシュを決め、二つの引き分けを挟んで6連勝で優勝を引き寄せました。
これにはやはり、残り15チームの不甲斐なさを責めるしかないでしょう。
今シーズンのリーガにおいて、ポルトがチンチンにやられたのは1月27日のアウェー、スポルティング戦で0-2で敗れた試合しかありません。
これが今季ポルト唯一の負け試合なんですから「天晴れ」と言うしかないですね。
来季、ポルトはボジングワが既に「移籍希望」を表明しています。ブルーノ・アルヴェスは2012年までの契約を交わしていますが、ルチョ、クアレスマはチームを去るかもしれません。
ここに来て、リサンドロ・ロペスにも興味を示すクラブは多数あるようですし、ポルトガル代表に定着しているラウール・メイレレスの残留も微妙になってきました。ジョゼ・モウリーニョ政権後のポルトのように選手がごっそり抜ける可能性は大です。
それでも、ポルトはまた「手堅く」「しぶとく」勝ち点をモノにして優勝争いに加わってくるんでしょう。
とにもかくにも、ポルティスタの皆さん、優勝おめでとうございます。
一方、本当の意味で消化試合になった今日(日曜日)に行われたリーガ第25節の他チームの試合ですが、スポルティングvsブラガ戦では、前半36分と38分、2分間の間にヤニックが2ゴールを決めてスポルティングが2-0で勝利。
ロマニョーリとブクチェヴィッチを上手く温存して勝ち点3を手に入れました。
試合後の監督パウロ・ベントも「木曜日(のUEFAカップ、レンジャーズ戦)につながる良い試合だった。木曜日に向けて選手に自信を与える試合だった。」としきりに木曜日=UEFAカップを意識したコメントを残しました。
ヤニックはケガ明けで実戦復帰してから、リーガでは3試合連続の4ゴールと絶好調です。
2位のベンフィカは、アウェー「ベッサ」でボアヴィスタとスコアレスドロー。金曜日に同じ勝ち点で並ぶギマリャエンスが引き分けただけに、勝って単独2位の座を確保したかったんですが、GKキムが相手のPKをセーブして負け試合をドローに持ち込んだわけですから、前向きにとらえたほうが良いかもしれません。
優勝は決まってしまいましたが、第25節を終わっての順位は、優勝:ポルト(勝ち点63)、2位:ベンフィカ(勝ち点45)、3位:ギマリャエンス(勝ち点45)、4位:スポルティング(勝ち点43)、5位:セトゥバル(勝ち点41)、6位:ブラガ(勝ち点34)となっています。
リーガ3連勝中のスポルティングが、2位、3位の座を十分窺える勝ち点2差の4位まで上がってきましたから、CL出場権=2位の座を手に入れるのはどこのチームになるかまだ分かりませんね。
posted by 鰐部哲也 |07:28 |
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2008年04月03日
4月1日付のポルトガル国内最大のスポーツ紙、「A BOLA」に一風変わった記事が掲載されました。
『鷲の”ヴィトリア”行方不明!』
の見出しで、「昨晩21時45分、ベンフィカのシンボルである鷲の”ヴィトリア”がジュアン・ベルナベ(鷲匠)と「ルス」スタジアムでの飛行練習中にスタジアム外へ飛び立ち逃げてしまった。」とのこと。
”ヴィトリア”は本物の鷲で、ベンフィカホームの試合前に「ルス」のバックスタンド3階席最上段から飛び立って旋回しながらピッチ上のベンフィカエンブレムを象った止まり木に降り立つデモンストレーションで有名。
この試合前のデモンストレーションはCLやUEFAカップの試合で、海外から来るアウェーチームのサポーターの中にも楽しみにしている人は非常に多いです。
元ベンフィカソシオでベンフィキスタの私も「ルス」に”ヴィトリア”を観行くのを毎回非常に楽しみにしていたので、この記事を読んで「もうあのデ門ストレーションが観られなくなっちゃうのは残念だなぁ」とがっかりしていたのですが。。。
今日(4月2日付)の「A BOLA」を読んでみると、「エイプリルフールのジョークでした。」とのこと。
すっかり騙されてしまいました。
上記の記事には、鳥類専門家のコメントまで引用して「鷲はより高い場所に止まる習性があるので、「ルス」の近くのコロンボショッピングセンターに隠れている可能性が高い」とも書いてあったので、随分手の込んだ「エイプリルフール」のネタでしたね。
しかし、ベンフィカも1ページ丸まる割いて「エイプリルフール」記事を掲載するぐらいですから、よっぽど本家のサッカーの話題がないのでしょう。
たまにはこんな話題で、ベンフィキスタも溜まる一方のチームへの不満をいったん吐き出すのも良いかもしれませんね。
写真は”ヴィトリア”と鷲匠のジュアン・ベルナベ。
posted by 鰐部哲也 |03:30 |
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2008年04月01日
先週末から今日(3月31日)にかけて行われたリーガ第24節のレポートです。今節、実は2位ベンフィカ、3位ヴィトリア・ギマリャエンスが揃って敗れて、首位ポルトが勝てば残り6試合を残して早々に優勝が決まるというJORNADA(節)でもあったわけですが、ライバルたちは揃って勝利、最後の”あがき”を見せたようです。
私は日曜日(3月30日)に行われた、ベンフィカvsパッソス・デ・フェレイラの試合の取材のため「ルス」に足を運びました。
ポルトガルではちょうど当日の午前0時にサマータイムが始まって日本との時差が9時間から8時間になったので、21時15分キックオフの試合でしたが、実際は20時15分の感覚です。その”1時間を損した”からかも分かりませんが、この日「ルス」に集まった観客は23,722人と低調でした。
この日のベンフィカのスタメンです。
GK:キム
DF:ネルソン(右SB)、カツラニス、エドカルロス(CB)、レオ(左SB)
MF:マキシ・ペレイラ、プティ、ルイ・コスタ(ボランチ)、クリスティアン・ロドリゲス(トップ下)
FW:ヌーノ・ゴメス、オスカル・カルドーソ
カピタオン(キャプテン)はヌーノ・ゴメス、フォーメーションは4バック、スリーボランチの4-3-1-2という変則フォーメーションを採用してきました。この日はCBのルイザオンがケガで欠場、ダヴィド・ルイスもアムステルダムで手術を受けたばかりで今季絶望となりましたから、カツラニスがCBに入りました。
この試合、ベンフィカはスリーボランチと前線の3人がどう連携して攻撃に絡んでいくのかがポイントだったわけですが、スリーボランチがボールをキープして相手DFを多数引きつけたところで、クリスティアン・ロドリゲスをフリーにしてパス、このクリスティアン・ロドリゲスが高い位置で攻撃の起点となるという意図は明確な戦術でした。
これにパスを出したルイ・コスタらが時にはクリスティアン・ロドリゲスを追い越して積極的にペナルティエリア内で勝負するというバリエーションも見せました。
そして前半24分、中盤でフリーでボールを受けたクリスティアン・ロドリゲスがドリブルで上がってそのままミドルシュート。矢のようなシュートがゴールに突き刺さってゴール!1-0。ベンフィカが先制します。
しかし、前半40分、ペナルティエリア内でネルソンがパッソス・デ・フェレイラの「10」番、クリスティアーノを倒してPKの判定。
主審のエルマーノ・サントスに激しく詰め寄るルイ・コスタとヌーノ・ゴメスが揃ってイエローカードを食らいます。
この”執拗な抗議”には実は伏線がありました。
その直前、前半38分に左サイドからレオが上げたクロスはペナルティエリア内のマングアルデの左手に当たったにも関わらず、この主審はハンドを取らず、PKの判定をベンフィカに与えなかったのです。
結局、このパッソス・デ・フェレイラに与えられたPKをウェズレイに決められ、1-1の同点。試合はこのまま折り返します。
これまでのベンフィカならこのままずるずると引き分けに持ち込まれていたところですが、試合後に監督のシャラーナが「後半に入ってからの選手は、”あのPK"で新しいスピリットが注入されたようだ」と振り返ったように一方的にベンフィカが攻め立てます。
後半69分には左サイドのレオからボールを受けたオスカル・カルドーソがシュート、力の無いシュートでしたが相手DFに当たって方向が変わり、そのままゴールラインを割りました。2-1。
カルドーソはこれでシーズン前に「今シーズン、20ゴール以上は決めたい」という公約どおり、公式戦20ゴール目をマークしました。
このベンフィカでの一シーズン20ゴール以上の記録は、かつてフェイエノールトで小野伸二のチームメイトだったファン・ホーイドンク以来の記録となりました。
さらに今度は前日(29日)に36歳の誕生日を迎えたばかりの”マエストロ”のショータイムが始まります。
後半75分にはカルドーソのファウルから得たミドルレンジのFKを直接ゴールネットに押し込み、3-1。
さらに後半85分には左サイド、クリスティアン・ロドリゲスのクロスに中央でアタマで押し込み、4-1。(このゴールは完全に相手GKペサーニャの”フランゴ”=凡ミスでしたが)
ルイ・コスタの「BIS」(1試合2ゴール)は、今年8月14日のCL予備選3回戦のコペンハーゲン戦以来でした。
久しぶりにベンフィカイレブンの”魂のこもった”試合で4-1とベンフィカが完勝しました。
ベンフィカのホーム「ルス」でのリーガの勝利は、なんと2008年(今年)に入ってから初めて。今年はこれまでリーガでは4試合ホームで引き分けが続いてましたから、久しぶりの快勝です。
相手のパッソス・デ・フェレイラは15位で二部降格圏内にいますから、勝って当然なんですが、なんせ前々節では最下位のウニアオン・レイリアに引き分けて、試合後の監督、ホセ・アントニオ・カマーチョの突然の辞任劇を生んでしまいましたから。正直勝って良かったと思います。
一方、その他のライバル、3位のギマリャエンスはホームでマリティモを1-0で撃破。4位のヴィトリア・セトゥバルも今日(31日)ホームでボアヴィスタに3-1と快勝、さらにスポルティングもアウェーで、ミゲル・ヴェローソのリーガ43試合目にしての初ゴールもあって4-1でナヴァルに圧勝しました。
首位ポルトもアウェーで、リサンドロ・ロペスのほぼリーガ得点王を決定づける20ゴール目とルチョ・ゴンザレスのPKで2-1とベレネンセスに勝利。
次節、2位以下の結果に関わらず、ホームのエストレーラ・ダ・アマドーラ戦で今季のリーガ優勝が決定します。
リーガ第24節を終わっての順位です。首位:ポルト(勝ち点60)、2位:ベンフィカ(勝ち点44)、3位:ヴィトリア・ギマリャエンス(勝ち点44)、4位:ヴィトリア・セトゥバル(勝ち点40)、5位:スポルティング(勝ち点40)、6位:ブラガ(勝ち点37)となっています。
果たして次節、ポルトの優勝は決まってしまうんでしょうか?
Xデーは4月5日、土曜日。20時45分キックオフです。
posted by 鰐部哲也 |06:48 |
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