2007年09月28日

「虎の穴」潜入!

 今シーズンからポルトガルでは新しいカップ戦が始まりました。昨季まではFPF(ポルトガルサッカー協会)が主催する「ポルトガル杯」だけだったのですが、リーガが主催する「リーガ杯」(カールスバーグカップ)というのが新しいタイトル戦として加わりました。
分かりやすく言うと、「ポルトガル杯」がイングランドで言う「FAカップ」、「リーガ杯」が「カーリングカップ」ということになります。

 昨日(26日)行われた3回戦からは、リーガ一部のクラブも登場して各地で熱戦?が繰り広げられたのですが、最大のアップセットがありました。
今季からようやく二部に昇格したばかりのファティマが今季も全勝無敗で首位の王者ポルトを延長PKの末、破ってしまいました!
これ例えるならば、天皇杯で盛岡商業高校が浦和レッズを破ったようなものです。それぐらいこの二つのクラブには資金的にもチーム力にも差がありますから。
この話題については10月3日(水)発売の海外サッカー週刊誌『footballista』(フットボリスタ)10月10日号にてトピックとして書いてますので参考にしてください。
それにしてもポルトは昨シーズンのポルトガル杯でも選手の中には消防士と掛け持ちのセミプロもいたという、三部チームのアトレティコに敗れていますし、カップ戦は捨てているのかな?とも思ってまいます。
まぁ、スポルティングもベンフィカもPK戦の末、薄氷の勝利だったんですが。
ヴィトリア・セトゥバルがほぼ主力がスタメンのブラガを2-0で一蹴したのが試合としては一番面白かったでしょう。
ブラガは今季リーガの試合でも1-3とセトゥバルに負けていますから正に鬼門です。胸スポンサーのないセトゥバルはリーガ前節もスポルティングと引き分けましたし、U-20W杯のポルトガル代表の主将、ブルーノ・ガマもケガから復帰しましたし、今季台風の目となるかもしれませんね。

 さて、話題は変わって、今日(27日)はスポルティングの練習施設「アカデミア・スポルティング」に取材に行ってきました。
この「アカデミア・スポルティング」、リスボンからは川(テージョ川)向こうのアルコシェッテという街の中心からさらに10Kmぐらい離れた周りには畑と果樹園しかない(本当に家屋がない)辺鄙な場所にある広大な合宿練習施設です。バスも走っていませんから自動車が運転できない育成年代の子供たちはここに入ったら抜け出せません。
まさに「サッカー漬け」になるためには最高?の環境。サッカー版「虎の穴」ですね。
今日はスポルティングのジュニアチームの監督さんにインタビューをしてきました。フィーゴ、シマオン、クアレスマ、クリスティアーノ・ロナウド、ナニといったポルトガルの”クラッキ”はみんなここの出身ですから、やはりその「選手育成」には興味あります。
1時間半超、みっちり「選手育成の秘密」「戦術論」など時には図を交えてかなり濃い内容を熱く語っていただきました。私は半分、生徒のような気持ちで聞いていました。本当に興味深い話ばかりだったんです。
この取材の詳しい内容については近々、日本の某雑誌で書かせていただきますので、また告知させていただきます。楽しみにしていてください。
インタビュー後は、広大な練習施設のひとつひとつを丁寧に案内してくださり、帰りはリスボンまで車で送っていただきました。
帰りの車中でその監督さんの現役時代の話になって「オレ、昔はスポルティングでフィーゴとプレーしてたよ。」とあまりにもサラッと言うものだからめちゃくちゃ驚いてしまいました。
こんな方に車でリスボンまで送らせていいのかな。と激しく恐縮です。
こっちのサッカー関係者は、現役時代バリバリに有名クラブでプレーしてた選手でもこうやって飾らない気さくなところが本当にいいなぁ。と思います。
もちろんその好意にいつも甘えてばかりの東洋人ジャーナリストは少し反省しております。

 ここの「アカデミア・スポルティング」。もちろん以前にも来たことはあるのですが、そのときは30分ぐらいの短い取材でとんぼ帰りだったんで、今日は心ゆくまでここの施設を堪能させていただきました。
そう言えば、自国開催のEURO2004のときは、大会期間中、ポルトガル代表が合宿してたのはこの施設でした。近くに娯楽の対象も、お店すらない環境で選手は長い期間、よく我慢しましたよね。
とにかくまた来てさらに色んな方にお話を伺いたいと思います。

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posted by 鰐部哲也 |07:18 | コメント(7) | トラックバック(0)
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2007年09月26日

おいおい!

ミゲウ 2006・10・5


 ポルトガル代表の右SB、ヴァレンシアのミゲウが”公共の電波”に向かって爆弾発言をしてしまいました。

 以下、ポルトガルのスポーツ紙「Record」のウェブサイトからの引用です。

 ヴァレンシアのラジオ局「Cadena SER」のインタビューに対し、ミゲウは「ベンフィカ時代には週に2,3回は遊びに出ていたね。今は、週に1回、毎週木曜日だけだよ。ヴァレンシアではね。タバコは14年前(13歳のとき)から吸ってるよ。もう習慣なんだ。でも2本か3本だけだよ。僕は自分をコントロールする術を知っているから、一日に一箱吸うなんてことはないよ。」と答えた

そうです。
 
 「ちょっと待って!それはマズイやろ!」ってツッコまざるを得ません。
ミゲウの言う「ベンフィカ時代に遊びに出ていた」というのはもちろん「ディスコテッカ(クラブ)に夜遊びしに行っていた」ということです。
ミゲウのクラブ好き、ダンス好きはベンフィカ時代からよく知られていました。リスボンの飲み屋街にある「バイホ・アルト」地区のディスコテッカでも何度も目撃されていますし、「カピタル」や「クレムリン」といったリスボンでも有名なクラブも行きつけのひとつでした。
ベンフィカが敗戦した翌日にクラブで踊っていたところをメディアに見つかって翌日の新聞で叩かれたこともあります。
 あと「13歳からタバコを吸っていた」ってのも「違法」ですからさすがにマズイでしょう。ポルトガルは喫煙大国で、公共の場で若者が堂々とタバコを吸っていても別に咎められることはなく、若年者の喫煙に対して非常に寛容な国ではありますが。。。
メディアにしゃべっちゃったってのが「軽率な行動」だったと言わざるを得ません。

 ミゲウは9月20日にヴァレンシアと2012年までの契約延長を発表。さらにリーガ前節のベティスvsヴァレンシアの試合では、同じポルトガル代表GK、リカルドが立ちはだかるゴールマウスをこじ開ける貴重な先制ゴールを決めました。上機嫌で思わず口が滑ってしまったということなのでしょうか?

 ミゲウはとても気さくで正直な選手です。
私は、今年6月にヴァレンシアでインタビューの約束をしていたんですが、見事にすっぽかされたことがあります。
今月上旬の代表練習のとき、私の顔を見るや「ごめん。ごめん。ちゃんと覚えていたよ。インタビューだろ。」って謝ってきましたが、明らかに今、思い出しただろ。って感じでした(笑)。
練習後にはロッカールーム近くのベンチに招きいれてくれて「まぁ、座りながらいつ(インタビュー)やるか決めようぜ。」って10分ぐらいお互いリラックスしてムダ話をしつつ、日程調整をしました。
なかなか、バカ正直に一介の東洋人ジャーナリストとの約束の反故を謝って、自分から「次はちゃんとやろう」なんていうサッカー選手いません。黙って通り過ぎれば済むことですから。だから憎めないところはあるんです。ミゲウという選手は。
 ただチームの規律上はやはり今回の発言は大問題でしょうね。

 サッカー選手の中にも「飲酒」「喫煙」が大好きな選手はたくさんいます。昨年ドイツW杯のアンゴラ代表正GKとして鬼神のセーブを連発したジョアン・リカルドという選手。彼は私の親友で、よく実家があるレイリアへ「仕事抜き」で遊びに行ったことがあるんですが、カフェやレストランに入っても必ず大好きな「黒ビール」をがぶがぶ飲んで、タバコもぱかぱか吸うヘビースモーカーです。もちろん当時無所属で、自分で三部クラブの練習に参加しながらW杯出場を目指していたので、「チームの規律」というのは存在していなかったんですが、それでもW杯という大舞台であれだけのプレーが出来るんですから、選手の「飲酒」「喫煙」自体が別に悪いことだとは思いません。

 ただ「言わなくてもいいことを。。。」というのが正直な感想ですね。これ、ヴァレンシアは「チームの規律を乱す発言をした」として何らかの罰を下すんでしょうか?

 親友のジョルジュ・アンドラーデは明日(水曜日)にマルセイユの病院でジャン・ピエール・フランチェスキーニ医師の執刀を受けます。
「しっかりしてくれよ!ミゲウ!」と言いたいです。

 さらに「規律を重んじる」現在のポルトガル代表、10月13日のアゼルバイジャン戦、17日のカザフスタン戦の中央アジア二連戦にミゲウが招集されるのか?それが一番心配です。


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posted by 鰐部哲也 |07:20 | コメント(4) | トラックバック(0)
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2007年09月24日

ジョルジュ・アンドラーデ 今季絶望!?

ジョルジュ・アンドラーデ 2007・9・5


 先ほどリーガ第5節「スポルティングvsヴィトリア・セトゥバル」の取材を終えて帰宅したら、余りにもショックなニュースが飛び込んできました。

 今日(23日)行われたイタリア、セリエAのローマvsユヴェントス戦の後半54分にジョルジュ・アンドラーデが左膝を負傷、そのまま負傷退場となったようです。
以下、ポルトガルのスポーツサイト「Maisfutebol」からの引用です。
ユヴェントス監督のクラウディオ・ラニエリは「アンドラーデは左膝の膝蓋骨の部分のケガを負ったようだ。重傷だ。このケガは以前負った古傷らしい。明日、詳しく検査を行うが、チームドクターの診断結果を確認するためのものとなるだろう。どちらにしても、彼の今シーズンのプレーは絶望となったようだ。」と試合後コメントしたそうです。

 試合を見てないのでなんとも言えませんが、残念で悔しくてなりません。2006年3月4日のバルセロナvsデポルティヴォ・ラ・コルーニャ戦の後半57分に同じく左膝を負傷して、すでに出場権を獲得していたドイツW杯出場の夢を絶たれたジョルジュ・アンドラーデ。
試合に出場できないにも関わらず、チーム帯同を許されたアンドラーデは、代表合宿中も常に笑顔を絶やしませんでした。2006年5月にエヴォラで行われた直前合宿中に行われたテストマッチ、カーボヴェルデ戦のハーフタイムに話しかけたときの穏やかな表情は今でも鮮明に覚えています。

 今年4月には、ラ・コルーニャでインタビューに応じてくれたのですが、デポルの選手が試合の前に前泊するホテルの個室ロビーを貸しきってくれて、インタビュー後は代理人と共に車で市内観光までしてくれました。
さらに2日後のリーガの試合後にはロッカールーム近くまで呼び寄せてくれて、たまたまラ・コルーニャに来ていた親友のデコを紹介してくれました。
そんな他人への気配りを常に考えてる好漢です。

 もちろん、現ポルトガル代表の選手の中で、個人的に一番仲が良いのでかなりの贔屓目は入っています。それでも「なんでまた」という憤りにも似た悔しさが湧き上がってきます。運命の神というものがいるなら呪いたいくらいです。
今シーズン絶望と言うことは、もしポルトガルがEURO出場権を獲得した場合、6月の本選には間に合うのか?間に合ったとしても試合勘は大丈夫なのか?

「W杯で試合に出られなかったからね。今度のEUROはW杯の分まで活躍してポルトガルが優勝するのが夢だよ。」と私に語ってくれたジョルジュ・アンドラーデ。

EUROの舞台にはなんとしても立たせてあげたい。

 そのためには残りの予選4試合、ポルトガルには死ぬ気で勝ちにいって欲しいと思います。監督のベンチ入り禁止、カピタオン(キャプテン)のここにきての離脱と続けざまに逆風が吹いてますが、「”ミストレ”のために。ジョルジュのために。」と選手はより結束を固めて出場権をもぎ取って欲しいと切に願います。

 そしてジョルジュ・アンドラーデには辛いリハビリの毎日が待っていますが、一日も早い回復を願いたいです。
落ち着いたら励ましのメールでも送ろうと思います。

「FORCA! JORGE!」


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posted by 鰐部哲也 |09:46 | コメント(14) | トラックバック(0)
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2007年09月22日

二大監督の行く末

ジョゼ・モウリーニョ 2007・2・21


 もう皆さんご存知の話題だとは思いますが、チェルシー監督のジョゼ・モウリーニョが突然の辞任を発表しました。
 
 すでに会長のロマン・アブラモビッチとの確執は昨シーズンから噂どころか、”事実”として周知のとおりだったわけですが、なぜこのタイミングだったのでしょうか?
今回の辞任によってモウリーニョは2400万ユーロの違約金を懐に入れたと言われています。これはサッカーのクラブ監督への違約金としては史上最高金額だそうです。
まさか、この「莫大な違約金」目当てで辞めたわけではないでしょうが、モウリーニョにとっては、今週火曜日(18日)のCL、ホームで格下ローゼンボリに引き分けたのが引き際としてはちょうど良かったと判断したようです。

 ジョゼ・モウリーニョは「傲慢」「尊大」「挑発的」という言葉と共に語られることが多かったわけですが、母国ポルトガルに帰ってきたときには常に笑顔を絶やさない穏やかな人物でした。
昨季2月にCLでチェルシーがポルトと対戦したときには、ドラガオンスタジアム内の駐車場で、旧知のポルト番記者を見つけるや否や既に出発エンジンのかかったチームバスからわざわざ降りてきて、見たこともない嬉しそうな顔で抱擁を交わしていました。私はこのシーンが今でも印象に残っています。

 この先のモウリーニョの去就は気になりますが、将来的には母国ポルトガルの代表監督になるのは間違いないでしょう。
ただ、その前にアンゴラ代表監督というウルトラCもあります。実はモウリーニョの妻はアンゴラ生まれでアンゴラ国籍も有しており、モウリーニョは以前、「アンゴラサッカーの発展に寄与したい。」と語ったこともあります。
「ジラ・ボーラ」と呼ばれる同国の国内リーグの動向もチェックしているようです。現時点ではアンゴラ代表を昨年初のW杯出場に導いた最大の功労者、オリベイラ・ゴンサウベスが長期政権を敷いていますから可能性はないでしょうが、いずれにしても将来的にアンゴラ代表監督という可能性もあるような気がします。

ルイス・フェリペ・スコラーリ 2007・9・12


 一方、現ポルトガル代表監督の動向ですが、昨日(20日)UEFAから12日のポルトガルvsセルビア戦におけるルイス・フェリペ・スコラーリのセルビアDF、ドラグティノヴィッチに対する殴打(未遂)事件に対する処分が下されました。

「公式試合4試合のベンチ入り禁止と12000ユーロの罰金」です。

FPF(ポルトガルサッカー協会)会長のジルベルト・マダイルは「現在、EUROの出場権を賭けて戦っているわが代表にとって”4試合”はとても重い処分だと思う。この決定が正式に決まったものかどうか確認して、月曜日にもスコーラーリ氏も交えて話し合いを持ちたいと思う。」と語りました。
というわけで、ポルトガルはEURO2008予選の残り4試合を”監督抜き”で戦うことになりました。
この決定に対して、ポルトガルサイドは「非常に重い処分」と捉えているようですが、個人的には「4試合で済んで良かった」と思っています。このようなピッチ上での暴力事件はもっと処分が重いのが慣例ですから。
とにかく選手も国民もスコラーリを全面的に支持しているわけですから、EURO本選の出場権は是が非でも獲得して、本選でポルトガル代表を再び高みへと導いてくれるのを期待しましょう。

 尚、スコラーリのベンチ入り禁止4試合について誰が指揮を採るかについては、早ければ24日(月)にも決定される見込みです。


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posted by 鰐部哲也 |05:14 | コメント(13) | トラックバック(0)
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2007年09月20日

待ちに待ったCLがやって来た!

ジョゼ・アルヴァラーデ 2007・9・19


 CL(チャンピオンズ・リーグ)の季節到来です!
今シーズンも、ポルトガル勢はポルト、スポルティング、ベンフィカと「ロレス・グランデス(三大クラブ)」全てが本選に出場します。
火曜日(18日)には「ポルトvsリヴァプール」「ミランvsベンフィカ」というポルトガルの二チームが、昨季のCLのファイナリストとそれぞれ対戦するといういきなりのビッグマッチが組まれており、当然私は国内開催のポルトに向かったのですが。。。

 いきなり出足から躓いてしまいました。取材申請を出したにも関わらず、私の取材パスはポルト側の手違いで用意されていませんでした(泣)。
FAXの控えを見せて粘って説得したのですが「ないものはない」の一点張り。まぁ、こういうことはアバウトな国ポルトガルではよくあることなんですが、
さすがに”がっくし”です。せっかくリスボンからポルトまで来たのに。。。
ポルト市内の「バール」で「ミランvsベンフィカ」の試合をTV観戦してから屈辱のリスボンとんぼ帰りになるとは思いもよりませんでした。
去年、スポルティングのポルトガル杯の試合では、私の勘違いで試合日を間違えて取材申請を出してしまって、当然パスは用意されていなかったのですが、スタッフ用の特別パスを貸してくれたものでしたけどねぇ。ポルト広報さん。

 というわけで、気を取り直して先ほど取材に行ってきたグループF「スポルティングvsマンチェスター・ユナイテッド」のこちらも大一番のレポートです。
この試合、ポルトガル国内の話題の中心は、マンチェスター・ユナイテッドのポルトガル代表二選手、それも元スポルティングで活躍した二選手、クリスティアーノ・ロナウドとナニの「古巣ジョゼ・アルヴァラーデへの帰還」で持ちきりだったわけですが、この話題については日本時間の金曜日(21日)午後にアップされるスポーツナビ コラムで書いておりますのでぜひご覧になってください。

 まずは、この日のスポルティングのスタメンです。
GK:ストイコヴィッチ
DF:アベル(右SB)、トネル、アンデルソン・ポウガ(CB)、ロニー(左SB)
MF:ミゲル・ヴェローソ(ボランチ)、ロマニョーリ(トップ下)、ジョアン・モウティーニョ(右W)、イズマイロフ(左W)
FW:リエドソン、ヤニック(トップ)
カピタオン(キャプテン)はジョアン・モウティーニョ、4-4-2の布陣です。実は今日(19日)のスタメン、昨年のCL第1節のインテル戦で1-0と代金星を挙げたときのスタメンと8人が同じメンバーです。
残り3人のリカルド(GK)、カネイラ(左SB)、ナニ(右W)はすでにスポルティングを去った選手ですから、ゲンを担いだわけではないでしょうが、「一年前と同じメンバー」でこの試合に臨むことになりました。

一方のマンチェスター・ユナイテッドのスタメンです。
GK:ファン・デル・サール
DF:ウェズ・ブラウン(右SB)、リオ・ファーディナント、ヴィディッチ(CB)、エブラ(左SB)
MF:スコールズ、キャリック(ボランチ)、ライアン・ギグス(トップ下)、クリスティアーノ・ロナウド(右W)、ナニ(左W)
FW:ウェイン・ルーニー(トップ)
キャプテンはギグス、4-5-1の布陣です。
トップはポルトガル国内のスポーツ紙各紙は全部、テベスと予想していましたがルーニーを使ってきました。
それにしてもナニを使うためにギグスをトップ下で使うというオプションもあるんですね。

ジョゼ・アルヴァラーデ Ⅱ 2007・9・19


 CLの統一キックオフ時間である19時45分(欧州中央時間では20時45分)にキックオフされた試合は、前半4分、6分のジョアン・モウティーニョの続けざまのシュートでスポルティングがペースを握ります。
前半はボランチのミゲル・ヴェローソが攻守のキーマンとなっていました。守備では、中盤の底で左右に動いて、相手の両ウィング、クリスティアーノ・ロナウド、ナニの攻撃を完全に封じていましたし、攻撃ではジョアン・モウティーニョと頻繁にスウィッチを繰り返して前線に上がっては、リエドソンに何度もパスを通していました。
特に前半28分のミゲル・ヴェローソからパスを受けたリエドソンのゴール右隅を狙ったカーブのかかったシュートは完全に枠を捉えていましたから普通なら一点ものでした。ここはスーパーセーブを見せたファン・デル・サールを褒めるべきでしょう。
結局、マンチェスター・ユナイテッドも両SBの出来は素晴らしく、崩されてクロスを上げられた場面は無かっのですが。

 後半に入って先に動いたのはスポルティングでした。後半55分にイズマイロフに代えてリーガ前節でゴールを決めているブクチェヴィッチを投入。
ここでマンチェスター・ユナイテッドは攻め方を変えてきました。
今日の両ウィングは、クリスティアーノ・ロナウドとナニです。前半観てて、「なんでポルトガル代表のときみたいにポジションチェンジしないのかな?」というのがひとつ気になってたのですが、やはりこの時間帯から右と左で頻繁にポジションを変えてきましたね。さらに中央のギグスも元々、ウィングの選手ですからこの3人が入れ替わることによってスポルティングのDF陣も対応が遅れる場面が目に付き始めました。前半あれだけ良かったミゲル・ヴェローソも後半は息切れしましていました。
そして後半63分、右サイドのウェズ・ブラウンの低いクロスに飛び込んだのはクリスティアーノ・ロナウド。ロナウドの綺麗なダイビングヘッドが決まってゴール。1-0。マンチェスター・ユナイテッドが地力を見せて先制します。
その後、スポルティング監督のパウロ・ベントは、ロマニョーリ、ロニーを下げてプロヴィッチ、ブルーノ・ペレイリーニャを投入、DFを3バックにして超攻撃的布陣で一点を獲りにいきます。
後半79分には、ジョアン・モウティーニョのタテへのクロスにフリーのトネルがどんぴしゃでアタマで合わせますが、これもファン・デル・サールがスーパーセーブ。
結局、試合はマンチェスター・ユナイテッドが1-0で勝利。
写真のように「神はライオン(スポルティングの愛称)を救って」はくれなかったようです。
しかし、スポルティングも決して下を向く敗戦ではありません。試合内容自体は五分五分でしたし、スポルティングの選手たちは持てるポテンシャルを十二分に発揮しました。ファン・デル・サールの二度のスーパーセーブは運がなかったとも言えます。このグループFはローマも同居していますから難しいグループではありますが、次節のアウェー、ディナモ・キエフ戦で勝ち点3を拾いたいところです。

 それでは、スポルティングのカピタオン(キャプテン)、ジョアン・モウティーニョの試合後のコメントをどうぞ。
ジョアン・モウティーニョ 2007・9・19


「(スタジアムにいた)すべての人が、僕らのほうが良いパフォーマンスを見せたことは分かっていると思う。チャンスもより多く作ったし。マンチェスター・ユナイテッドはカウンターが素晴らしかったとは思うし、それに対応した選手たちもスピードがあって強かったからゴールを決められたんだとは思うけど、なんか不公平な気持ちでいっぱいだよ。」

 他のポルトガル勢の試合ですが、「ポルトvsリヴァプール」の試合は観られなかったので意地でも触れません。
「ミランvsベンフィカ」の試合は、ルイ・コスタがカピタオン(キャプテン)のヌーノ・ゴメスがベンチスタート、副キャプテンのプティが負傷離脱中ということで、古巣「サン・シーロ」で図らずもキャプテンマークをつけるというルイ・コスタファンにとっては涙もののシーンがありました。
ベンフィカはやはり王者ミランには力負けしましたが、監督のカマーチョが目指す攻撃的なサッカーが少しずつ形になりつつあるようですね。
前半のディ・マリアからのクロスに飛び込んだオスカル・カルドーソのヘディングシュートがポストに阻まれたのも、いい攻撃の形でしたし、ロスタイムにカツラニスのクロスにスライディングで押し込んだヌーノ・ゴメスのゴールは貴重なアウェーゴールになりました。
それより、ベンフィカで今一番”当たっている”のがGKのキムだと思います。この試合もミランに大量得点を許してもおかしくなかったのをスーパーセーブの連続で2失点に抑えましたから。
ベンフィカは比較的楽なグループに入ってますから、次節、第3節のホーム二連戦を連勝で乗り切りたいところです。このグループD最大のライバルはセルティックじゃなくて伏兵のシャフタール・ドネツクのような気がしますが。
 
 CL第2節は、10月2日(火)に「ディナモ・キエフvsスポルティング」、10月3日(水)に「ベジクタシュvsポルト」、「ベンフィカvsシャフタール・ドネツク」の試合が行われる予定です。


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2007年09月17日

リーガ再開、ベンフィカ快勝!

ヴィトリア(ルス) 2007・9・15


 ポルトガルにとってはすっきりしなかったEURO2008予選も終わって、いよいよbwin LIGA(リーガ)が再開されました。
この第4節の中では、ポルトvsマリティモの「首位決戦」が一番の見所だったのですが、今週火曜日(18日)にCLの取材でポルトに行くので、今回はリスボンで行われた試合、ベンフィカvsナヴァルの試合に足を運びました。

 試合前、ベンフィカ監督のホセ・アントニオ・カマーチョは、「すべてはCL(18日のACミラン戦)を最優先にチームのコンディションをピークに持っていくつもりだ。」と語っていました。
実際、このEURO予選、国際Aマッチの中断期間中に、キム、プティ、ヌーノ・ゴメス(ポルトガル代表)、カツラニス(ギリシャ代表)、マキシ・ペレイラ、クリスティアン・ロドリゲス(ウルグアイ代表)、オスカル・カルドーゾ(パラグアイ代表)と7人の主力選手が世界各地で試合を行っていましたから、今回の試合はその”主力温存”が十分に予想されました。
それでも、34,713人の観客を集めたのですからベンフィカは人気チームなんだなぁ。と今さらのように感心していました。

 この日のベンフィカのスタメンです。
GK:キム
DF:ルイス・フィリペ(右SB)、エドカルロス、カツラニス(CB)、レオ(左SB)
MF:ルイ・コスタ、プティ(ボランチ)、ディ・マリア(トップ下)、マキシ・ペレイラ(右W)、クリスティアン・ロドリゲス(左W)
FW:ヌーノ・ゴメス(トップ)
カピタオン(キャプテン)はヌーノ・ゴメス。4-5-1の布陣です。
思ったより”温存”はしてこなかったですね。ただ、この日ベンチ入りしたもののアップにも出てこなかったオスカル・カルドーソは、ミランとの大一番で必ずスタメンで使ってくるでしょう。
このスタメンを見て、ベンフィカも本当に選手が入れ替わっちゃったな。というベンフィキスタの感慨は置いといて、個人的に注目していたのは、マキシ・ペレイラとクリスティアン・ロドリゲスのウルグアイコンビの動きでした。
試合中はこの二人の動きを中心に追うことにしました。

オーロラビジョン(ルス) 2007・9・15


 21時15分にキックオフされた試合。この日のベンフィカはエンジンのかかりが非常に遅かったです。序盤はナヴァルペースだったと言い切ってもいいのではないでしょうか。ベンフィカCBのカツラニスとエドカルロスの連携ミスから何度もフリーでシュートを撃たれる危ない場面が続きます。
ナヴァルは両サイドからクロスを上げてファーサイドの高さのあるパウラオンに当てるというのを基本的な攻撃パターンとしていました。
しかしこの悪い流れを変えたのは、前半23分のクリスティアン・ロドリゲスの左足から放たれたミドルシュートでした。これが見事ゴールネットに突き刺さってゴール!1-0。
その後、最初トップ下に入っていたディ・マリアが両ウィングのマキシ・ロドリゲスとクリスティアン・ロドリゲスと頻繁にポジションチェンジを繰り返して、両サイドから中央へチャンスボールを供給出来るようになってきました。
そして前半35分、右サイドをオーバーラップしたルイス・フィリペがグラウンダーの速いクロスを中央へ。これをゴールを背にして受けたルイ・コスタが反転してボールをゴールに流し込みました。ゴール!2-0。
さすが、ルイ・コスタ。役者です。普通ならあの体勢でボールを受けたらまずポストプレーで落とすでしょう。しかし、この”マエストロ”の頭の中には凡人では計り知れないアイデアが詰まっているのでしょう。
前半終盤も、中盤で相手に体当たりされてもボールを取られないクリスティアン・ロドリゲスがフィジカルに強いところを見せてボールをキープすると、これをディ・マリアが受けて左足から何度もチャンスをお膳立てして、ベンフィカが完全にペースを握り返して折り返します。

 後半に入っても、完全にベンフィカが終始ナヴァルを圧倒しました。
後半52分には、左サイドを駆け上がったクリスティアン・ロドリゲスのクロスに中央フリーのヌーノ・ゴメスがアタマで合わせて、綺麗なヘディングシュートがゴールネットを揺らしました。ゴール!3-0。
ヌーノ・ゴメスにとっては嬉しい今季初ゴール。これは個人的な意見ですが、先のEURO予選のポーランド戦でもセルビア戦でも動きは悪くなかったですし、ゴールまであと一歩のところまで迫っていましたから、調子は悪くないと思います。
タイムアップ間際に集中力を欠いて、ナヴァルにいいようにフリーでシュートを撃たせすぎたのは課題ですが、これもGKのキムが”当たって”いました。スーパーセーブの連発でしのいで結局ベンフィカが3-0でナヴァルを下しました。

ナヴァル選手 2007・9・15


 この日ベンフィカと対戦したナヴァルというチーム。私は今シーズンのリーガ降格候補として予想しています。
このシーズンオフ、元ポルトガル代表として1試合だけ出場経験のあるMFのデルフィン以外、目だった戦力補強をしてきませんでした。
さらにこの日もスタメン出場した正GKのタボルダは29歳ながらリーガ(一部)での試合経験は2シーズンしかなく、明らかにポジショニングとキャッチングの両方で”下手”と言わざるをえないキーパーです。
このチームには良い材料がひとつもないような気がするのです。
ただ、この日、ひとりだけ輝いている選手がいました。
右ウィングのポジションに入っていた、背番号17番のジョアン・リベイロです。この選手、特に後半は自分でドリブルで持ち込んで、個人技でベンフィカDFを交わしてはスペースを見つけて積極的にシュートを放っていました。スピードもあるし、テクニックもある。しかもまだ20歳になったばかりの若い選手。まだU-20ポルトガル代表には選ばれていませんが、将来化ける可能性はあります。この選手だけには今後注目していきたいと思います。
それにしても、こういう逸材はポルトガルでは決まってウィンガーなんですね(笑)。

 あと、ベンフィカで注目していたウルグアイ代表コンビですが、クリスティアン・ロドリゲスは予想以上に素晴らしい選手でした。フィジカルも強いし、キープ力もあるし、クロスの精度も正確。これはかなり戦力になるでしょう。
逆にマキシ・ペレイラは少し厳しいですね。攻撃という面ではこの試合に限っては貢献度は低かったですね。中盤でボールを奪われる場面も目に付きましたし。これならヌーノ・アシスのほうがいい動きをするのではないかな。というのが感想です。

 最後に気になる情報を。この日、後半76分にロメウ・リベイロと途中交代したプティですが、今日(16日)の診断の結果、右膝の負傷で全治4週間と診断され、今週火曜日(18日)のCL、ミラン戦の出場は絶望的となりました。
多分、今月末(29日)の「リスボンデルビー(ダービー)」のスポルティング戦にも間に合わないのではないでしょうか。これはかなりベンフィカにとっては痛手です。CBのルイザオンが火曜日に間に合えば、カツラニスがプティのポジションに入るとは思いますが。。。

 ちなみに今節(第4節)最大の見所である、首位決戦はポルトが1-0でマリティモに辛勝しました。これでポルトは開幕4連勝、また独走態勢に入るのでしょうか?今日(16日)に行われたエストレーラ・ダ・アマドーラvsスポルティングの一戦では、スポルティングが2-0できっちり勝利。勝ち点を9に乗せて2位に浮上しました。3位は同じ勝ち点9でマリティモ、4位にベンフィカが勝ち点8でつけています。5位には金曜日(14日)の試合で、強豪ブラガを3-1で下した古豪ヴィトリア・セトゥバルが上がってきました。メインスポンサーが撤退して、いまだクラブ存続の危機にあるセトゥバルの健闘は嬉しい話題です。

 さて、今週はいよいよCL(チャンピオンズ・リーグ)が開幕します。ポルトガル勢は火曜日(18日)にポルトがリヴァプールとホームで対戦、ベンフィカがACミランとアウェーで対戦、水曜日(19日)にスポルティングがマンチェスター・ユナイテッドとホームで対戦といきなり第1節からビッグマッチが目白押しです。また眠れないハードな一週間になりそうです。


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posted by 鰐部哲也 |05:18 | コメント(14) | トラックバック(0)
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2007年09月14日

壊れた夜-ポルトガルvsセルビア

ポルトガルvsセルビア 試合終了後 2007・9・12


 ポルトガル代表に失望させられたのはいつ以来のことだろうか。
多分、2002年6月14日以来のことだろうと思います。この日、ポルトガルは仁川で”ホーム”韓国に破れて日韓W杯のグループリーグ敗退が決まりました。
ただ、この時はケガを抱えたフィーゴを強硬出場させ、好調のルイ・コスタを外すなど、常に”迷采配”を露呈していた時の監督、アントニオ・オリヴェイラに対して憎悪にも似た念を抱いていたので、「やっぱりね」という感情も少なからずありました。
ただ、現ポルトガル代表監督、ルイス・フェリペ・スコラーリに対して一度も疑問を感じたこともなかったですし、彼が率いるポルトガル代表には全幅の信頼を寄せていました。少なくとも昨日(12日)の夜までは。。。

 ポルトガルは、昨夜(12日)、セルビアと対戦し、1-1のドロー。
また勝ちきれませんでした。これで”天王山”と謳われたホーム二連戦は二引き分け、たった2ポイントの勝ち点を上積みするに止まりました。
この「勝たなければいけない」二試合に向けて、FPF(ポルトガルサッカー協会)が数多のポルトガル警察、ポルトガル共和国軍の協力を仰いで厳戒警備体制を敷き、練習の一般観客エリアや報道陣の取材エリアを極端に制限し、試合前日の練習は「完全非公開」にしてまで臨んだ結果がこのザマなのでしょうか?

 そして、試合終了後に勃発した両チーム入り乱れての乱闘劇(写真)、しかもその引き金になったのはポルトガル代表監督の”暴挙”だと言うのですから呆れて物も言えません。【この乱闘劇の詳しい経緯については、来週水曜日(19日)発売の海外サッカー週刊誌『footballista』(フットボリスタ)9月26日号にて書いておりますのでご参考にしてください】
明らかにポルトガル代表はどこか”崩壊”してしまったようです。

 この日のポルトガル代表のスタメンは、
GK:リカルド
DF:ボジングワ(右SB)、フェルナンド・メイラ、ブルーノ・アルヴェス(CB)、パウロ・フェレイラ(左SB)
MF:マニシェ、プティ(ボランチ)、デコ(トップ下)
FW:クリスティアーノ・ロナウド(右W)、シマオン(左W)、ヌーノ・ゴメス(トップ)

やはり、前回のポーランド戦とほぼ同じでした。予想したクアレスマのスタメン起用というのはありませんでした。
前半10分にクリスティアーノ・ロナウドが倒されて得たFKを見事、シマオンがゴール左に沈めたのですから結果的には選手起用は間違っていなかったのでしょう。しかも、この試合、最初のセットプレーをゴールに繋げたのですから、大量得点を予感させるようないい滑り出しでした。
さらにその10分後、前半20分には、右SBのボジングワが相手DFを振り切ってスピードに乗って右サイドからセンタリング、これにフリーのヌーノ・ゴメスがどんぴしゃでアタマで合わせてヘディングシュート。これは惜しくもゴールポストの左に当たって弾かれてしまいますが、ポルトガルの素晴らしい攻撃が立て続けに展開されます。

 ただ、乱暴な言い方をするなら、この日のポルトガルはここまででした。後半に入ると、意図して攻めなかったのか、攻めあぐねたのか分かりませんが、ゴールにつながるようなプレーはほとんどなかったように思います。
マニシェは相変わらず中盤で良くボールを拾っていましたが、デコがこの日はブレーキ。雨で滑るピッチに足をとられて何度も転んだり、効果的なパスの供給が全く出来ませんでした。後半76分にジョアン・モウティーニョに交代させられてベンチに戻るときの観客のブーイングがそれを物語っているでしょう。
さらに、クリスティアーノ・ロナウドですが、セルビアDF陣に動きを読まれていたように思います。実は3月末のアウェーのセルビア戦でもクリスティアーノ・ロナウドは動きが良くありませんでした。セルビア側は彼の独特のドリブルのリズムや、フェイントの入れ方をよく研究していたようです。
後半65分には当然、クアレスマを投入してきたのですが、このとき交代でピッチを去ったのはヌーノ・ゴメス。スコラーリは、またクリスティアーノ・ロナウドを中央に、クアレスマとシマオンを両サイドに配置する布陣を敷いてきましたが、この日、追加点を重ねるなら、ヌーノ・ゴメスではなくてクリスティアーノ・ロナウドを下げるべきだったのではないでしょうか?
とにもかくにも、後半のポルトガルの低調なパフォーマンスがセルビアの同点ゴールを招いたと言ってもいいかもしれません。

 そして問題の後半87分のセルビアの同点ゴールのシーンです。右サイドから距離のあるFKを前線に蹴ったのはキャプテンのスタンコビッチ、これがパウロ・フェレイラの左足に当たってこぼれたところを押し込んだのがイヴァノヴィッチでした。
ただ、スタンコビッチがボールを蹴った時点で、イヴァノヴィッチは明らかにオフサイドポジションにいました。完全な誤審です。
このオフサイドを見落としてゴールを認めた、主審のマーカス・メルク、実はEURO2004決勝で、ポルトガルがギリシャに屈したときの主審でポルトガルにとっては非常にゲンの悪い審判です。
これが伏線になって、苛立ったポルトガルサイドが、試合終了後の乱闘を引き起こしてしまったのでしょうが、セルビアサッカー協会は”愚行”に出たスコラーリを訴えることを決定しましたし、ポルトガルは、最悪EURO2008予選の残り4試合を”監督抜き”で戦うことになる可能性が出てきました。

 スコラーリのポルトガル代表というのは「選手が監督に全幅の信頼を置いて」抜群のチーム力で成り立っていたチームです。
この一件で、少なからず監督の権威は地に落ちたのではないでしょうか?
「”ミストレ”(監督)のために」とベンチの選手も一丸となって戦っていたポルトガル代表に綻びが生じるのではないでしょうか?
特に、この二戦、監督から最大限の信頼を寄せられていると思っていたにも関わらず、二試合とも外されたカピタオン(キャプテン)のジョルジュ・アンドラーデや、このセルビア戦でベンチ入りメンバーからも外されたティアゴやナニにも少なからず、監督の起用法に不信感が芽生えたとしても不思議ではありません。
ポルトガル代表はこのまま”壊れて”しまうのでしょうか?

ポルトガル応援マフラー(出店) 2007・9・12


 それでも、私はポルトガル代表を応援し続けます。EURO1996でこのチームに魅了されて以来、私が現在、ここポルトガルに住んでいるのは「ポルトガル代表のおかげ」と言っても過言ではありません。
それに、こちらに移住した2004年10月以来、ポルトガル代表の試合は、12試合をスタジアムで観ていますが10勝2分。その2分もこの”天王山”のポーランド戦とセルビア戦の二試合です。
いつの間にか、自分がスタジアムで観るポルトガルは「必ず勝つ」という固定観念があったのかもしれません。余計に目が肥えていたのでしょう。
監督のスコラーリの処遇は気になりますが、EURO2008の予選はまだ望みが絶たれたわけではありません。最終節のホーム、フィンランド戦が最大の山場となりそうですが、その前に10月のアウェー、カザフスタン戦が不気味です。カザフスタンは3月にセルビアを、そして昨日(12日)、ベルギーをホームで下していますから。
少なくともポルトガルという地に住んで、ポルトガル代表を直接取材して、応援出来る者として、ポルトガル代表を応援することは使命だと思ってさらに「ポルトガル愛」を貫いていこうと思います。


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posted by 鰐部哲也 |01:22 | コメント(34) | トラックバック(0)
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2007年09月12日

ポルトガル代表 ”完全非公開”!

ポルトガル代表練習 2007・9・10


 「絶対に負けられない戦い、がここにもある!」ってなんだか日本の某TV局が好んで使ってるキャッチフレーズみたいですが、本当に「負けられない」どころか「勝たなければいけない」セルビア戦が明日(12日)に迫りました。

 というわけで、前日練習の取材に行ってきたのですが。完全に肩透かしを食らいました。17時20分から「エスタディオ・ナシオナル」で始まった練習は、報道陣以外はシャットアウト、一般のファンのスタジアム内への立ち入りが全面禁止されました。
その報道陣もフィジカルメニューが終わってこれからいよいよ戦術練習に入ろうかというところで、全員追い出されてしまいました。
一ファンだった頃から、ポルトガル代表の練習には欠かさず足を運んでいますが練習が「完全非公開」になったのは初めてです。
それぐらい首脳陣はポルトガル代表の現状に対して危機感を抱いているということでしょう。

ヌーノ・ゴメス(記者会見) 2007・9・11


 それでは、その”非公開”練習の前に行われた、ヌーノ・ゴメスの公式記者会見でのコメントをどうぞ。
「僕は、ポーランド戦の後半のような戦い方が出来たら、必ずセルビアから勝利をもぎ取れると自分に言い聞かせてるよ。今の代表には暗いムードは全くないし、雰囲気はとても良いから、僕らは常に勝利のことだけを考えている。過ぎたことは忘れて頭を上げて(明日の試合に向けて)前に進むだけだね。」

 このヌーノ・ゴメス、明日もし、ジョルジュ・アンドラーデがまたスタメンから外れることになったらカピタオン(キャプテン)を務めることになります。
ヌーノ・ゴメスといえば、月曜日(10日)の練習後、観客席にいた「背番号21」のユニフォームを手にしたひとりの女の子を、ピッチ脇のベンチに招き入れて横に座らせて、笑顔で話しかけ、その子が手にしたユニフォームにメッセージ入りで丁寧にサインをしていました。
実はこの女の子、病気で足が不自由な子だったのです。
思わず心温まる光景に感動してしまいました。
練習場から帰る同じ電車で、満面の笑顔でそのユニフォームを着ながら何度もサインを見やるその女の子の嬉しくてたまらないといった表情がとても印象的でした。
ヌーノ・ゴメスは、クラブ(ベンフィカ)でも代表でも集まったファンに必ずサインに応じる優しい選手です。EURO2000での活躍が鮮烈だったため、「8年落ちの選手」などと言う方もいますが、こういう好漢には本当に頑張って欲しいですよね。

リカルド・クアレスマ 2007・9・11


 それで、明日の予想スタメンなんですが、前回のポーランド戦のことがあるので、まったく分かりません。
ただ、監督のスコラーリは今日(11日)の公式記者会見で、「スタメンはポーランド戦のメンバーが90%はそのまま出るだろう。」と言っていましたから大幅な入れ替えはないでしょう。
ポーランド戦の後半69分、ヌーノ・ゴメスに代えてクアレスマを投入したときはクリスティアーノ・ロナウドをトップに、その両サイドにシマオン(左)、クアレスマ(右)を置いて、ウィングを三人同時に並べるという攻撃オプションを初めて実戦で試してきましたが、こちらも「(試合)スタートからこのフォーメーションを使うことはない。」(スコラーリ)と言ってましたから、あくまでオプションなのでしょう。
一応、明日のセルビア戦の予想スタメンです。

GK:リカルド
DF:ボジングワ(右SB)、フェルナンド・メイラ、ブルーノ・アルヴェス(CB)、ミゲウ(左SB)
MF:マニシェ、プティ(ボランチ)、デコ(トップ下)
FW:クアレスマ(右W)、クリスティアーノ・ロナウド(左W)、ヌーノ・ゴメス(トップ)

前節のポーランド戦からの変更点はズバリ!「クアレスマ(写真)起用」です。この代表合宿を通して本当にクアレスマは動きがキレてます。ミニゲームでも幾度となくゴールネットを揺らしていますし、月曜日(10日)の練習で最後の最後まで居残り練習をして、スコラーリから個別に入念に指示を受けていました。さらに明日は、古巣スポルティングのホームスタジアム「ジョゼ・アルヴァラーデ」での試合ということでクアレスマのスタメンを推します。
多分、今年2月のブラジルとの親善試合のように、最初クアレスマを使って、機を見てシマオン投入ということになるのではないでしょうか?

 明日のポルトガルvsセルビアの試合は「ジョゼ・アルヴァラーデ」スタジアムで21時(現地時間)キックオフです。
ここ「ジョゼ・アルヴァラーデ」スタジアムが2003年に改装されてから、ポルトガル代表はここで4試合(スペイン、オランダ、ロシア、ベルギー)を行っていますが、4戦全勝、得点14、失点2と素晴らしくゲンの良いスタジアムです。このジンクスが追い風になってくれるといいのですが。
日本のポルトガルファンの皆さんもぜひ声援を送ってください!

【追記】最後に少しだけ宣伝をさせてください。
日本では今日(12日)発売のサッカー雑誌『ワールドサッカーダイジェスト エクストラ』10月号にてポルトガル代表の名鑑記事を書いております。ぜひご覧になってください。


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posted by 鰐部哲也 |04:40 | コメント(8) | トラックバック(0)
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2007年09月10日

すり抜けた勝利-ポルトガルvsポーランド

ポルトガル代表サポーター(ルス) 2007・9・8


 試合が終わってしばらく記者席から立ち上がることが出来ませんでした。「どうして勝てなかったのか?」、納得のいく答えがどうしても見つからず頭の中は激しく混乱していました。

 ちなみにこの「ポルトガルvsポーランド」の試合については今週水曜日(12日)発売の海外サッカー週刊誌『footballista』(フットボリスタ)9月19日号にてマッチレビューを書いておりますのでぜひご覧になってください。

 というわけで、試合の詳細を時系列で追うことはここではしませんが、一日経った今でも、なぜポルトガルが勝てなかったのかはっきりした答えが見つかっていません。
「僕らはとてもいい試合をした。でも運がなかった。」(ミゲウ)、「90分通して僕らはずっと良いパフォーマンスを維持したんだけど、足りなかったのは少しの幸運だけだね。」(クリスティアーノ・ロナウド)と各選手が試合後に口にしたように、私も「不運」以外のドローに終わった原因がなかったような気がします。

ポルトガル代表イレブン 2007・9・8


 監督のスコラーリは確かにこの試合、「奇策」と言ってもいい選手起用をしてきました。

【スタメン】
GK:リカルド
DF:ボジングワ(右SB)、フェルナンド・メイラ、ブルーノ・アルヴェス(CB)、カネイラ(左SB)
MF:マニシェ、プティ(ボランチ)、デコ(トップ下)
FW:クリスティアーノ・ロナウド(右W)、シマオン(左W)、ヌーノ・ゴメス(トップ)

【サブ】
キム(GK)、ジョルジュ・アンドラーデ(CB)、ミゲウ(右SB)、ティアゴ(ボランチ)、ジョアン・モウティーニョ(MF)、クアレスマ(右W)、ナニ(左W)

このメンバーを見ても、「大一番」の首位ポーランド戦で試すにはリスクが多すぎる選択だったと思います。実際、試合前々日の紅白戦ではこのスタメンでのフォーメーションは一度もチャレンジしなかったのですから。
さらに、DFのアキレス腱である左SBのバックアッパーが誰もベンチ入りしていません。パウロ・フェレイラの名前がなかったので、急に試合当日にケガか病気でもしたのかと思いました。私の目には代表合宿で動きが良いように見えたので外された理由が分からなかったのです。思わず試合後のミックスゾーンでこちらの記者をつかまえて質問したところ「パウロ・フェレイラはケガも病気もしてないよ。スコラーリがカネイラのほうがパウロより動きが良いと判断したんだろうね。」とのことでした。
しかし、そのカネイラは前半9分にクロスを上げた瞬間に太ももを押さえながらピッチに蹲り、指で早々と×印のサインをベンチに送りました。この時点でベンチには代わりは誰もいないわけです。右SB専門のミゲウを急増左SBとして慣れないポジションで使わざるえない状況に陥りました。
こういった事実を捉えてみると、「絶対勝たなければいけない」ホームの試合で「奇策」に出たスコラーリに残り3分で追いつかれてドローに持ち込まれた責任をかぶせることも出来ます。

 しかし、スコラーリが”抜擢した”ボジングワにしてもブルーノ・アルヴェスにしても、途中から入ったミゲウにしてもプレーの面でまったく問題ありませんでしたし、ティアゴに代えて、一年ぶりの代表の試合でいきなりスタメン起用されたマニシェに至っては、豊富な運動量とこぼれ球をコツコツ拾う献身的なプレーがいかに中盤で効いていたかは誰の目にも明らかでしたし、おまけに同点ゴールまで決めるという大仕事までやってのけました。
途中交代で入ったクアレスマにしてもしかりです。
前半終了間際に、ポーランドに先制点を許して、後半に入ってからのポルトガル代表の選手たちはすぐに追いついたにも関わらず、ビハインドを負った状態でロスタイムを迎えたかのような鬼気迫るプレーで速い攻めを繰り返しました。

オーロラビジョン(ルス) 2007・9・8


 すなわちこの日、スコラーリが起用した選手で、ブレーキとなるようなまずいプレーをした選手はひとりもいなかったはずです。
だからこそ、この日の2-2という結果はポルトガルサイドからしてみれば「まったく理にかなってない」結果だと言えるのではないでしょうか。
もちろん、アウェーで少ないシュートチャンスで、2点を決めたポーランドも褒められてしかるべきでしょうが、彼らには最初から攻める気はありませんでしたし、崩してシュートした場面は皆無に近かった。
それをスーパーセーブを見せた「リカルドの弾きどころが悪かったから詰められた」と失点のシーンを責めるのはあまりにも酷でしょう。

 グループA首位のポーランドがこれでかなり優位に立ったのは間違いありません。厳しい見方をすれば、EURO2008本選行きのチケットは(ポーランドを除く)あと一枚という見方もできます。
しかし、この日(8日)、ライバルのセルビア(4位)vsフィンランド(2位)の試合もスコアレスのドローに終わったため、試合後にマニシェが語ったように「この試合結果で何も失ったわけじゃない。この引き分けが(EURO本選行きを)決定づけたわけではない。」のです。 
だからこそ水曜日(12日)のセルビア戦はとても重要な試合になります。「ますますプレッシャーがかかってしまったけど勝つしかない。」(デコ)のです。セルビアに勝つことが出来れば、セルビアを圏外に蹴落とすことができます。そうすると最大のライバルはフィンランドということになります。
フィンランドはグループAの最少失点を誇っていますが、得点も少ないチームです。このフィンランドとの試合をホームで残しているポルトガルはまだ悲観する必要はありません。

 ちなみに今日(9日)、「エスタディオ・ナシオナル」で17時55分から行われた練習には、昨日(8日)の試合のスタメン組と負傷してセルビア戦出場が絶望になったカネイラ、そのカネイラに代わって入ったミゲウ、さらに先週金曜日の練習終盤に右膝を負傷して全治一ヶ月と診断されたポスティガ以外の選手、キム、ジョルジュ・アンドラーデ、パウロ・フェレイラ、ティアゴ、ラウール・メイレレス、ジョアン・モウティーニョ、クアレスマ、ナニ、ウーゴ・アルメイダの9人だけが参加。
フィジカルメニューを中心に軽いメニューで約1時間で練習を切り上げました。
今日の選手の様子を見ていると、悲壮感というのはないですね。練習後、ピッチの周囲にあるトラックを横切って最後まで残っていたファンに近づいて直接会話したり、サインや写真撮影などのファンサービスをしている様子は(今日、最後まで練習を観ていた方はラッキーでしたね)すでに次のセルビア戦に向けて気持ちを切り替えているようでした。
昨日の試合に出られなかったジョルジュ・アンドラーデとも練習後に少し話したんですが、「次の試合(セルビア戦)にはなんとしても出たい。」と言っていましたし、本来のカピタオン(キャプテン)が去り際に笑顔で見せたガッツポーズを信じたいと思います。

 明日の公開練習は午後17時30分(現地時間)から同じ「エスタディオ・ナシオナル」で行われる予定です。


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posted by 鰐部哲也 |05:03 | コメント(12) | トラックバック(0)
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2007年09月08日

ポルトガル代表 決戦前日練習

ポルトガル代表(試合前日練習) 2007・9・7


 ポルトガル代表合宿、ポーランド戦前日練習のレポートです。
その前に、ひとつ朗報です。昨日お伝えしたフェルナンド・メイラのケガですが、軽傷だったようで今日(7日)の代表練習には参加。他の選手と同じメニューをこなし、明日(8日)の試合には出場出来そうな見込みです。しかし、監督のスコラーリが示唆した明日のスタメンはフェルナンド・メイラではなく、ブルーノ・アルヴェスのようですが。。。

 それでは、代表練習に先駆けて行われた、カピタオン(キャプテン)のジョルジュ・アンドラーデと監督のスコラーリの公式記者会見でのコメントです。

ジョルジュ・アンドラーデ(記者会見) 2007・9・7


 まずは、ジョルジュ・アンドラーデのコメントです。「明日の試合は僕たちのスタイル、僕たちのペースで試合に臨むことを心がけなければいけないね。たくさんの声援でそれは可能だと思うよ。明日はスタジアムが多くのサポーターで埋まることを期待している。ポーランド(の試合)では常にボールの後ろでプレーしてミスを犯してしまったから、明日は攻撃的に攻めたい。もちろん彼ら(ポーランド)はきっとクリスティアーノ・ロナウド、デコ、シマオン、クアレスマには十分注意を払ってくるだろうけどね。手に負えない相手だとは思うよ。」
さらに、ポーランドメディアの「スモラレク(アウェーで2ゴールを許した選手)の他にポーランド代表で知っている選手は誰か?」の質問には、苦笑しながら「カズミェルチャク?(現ポルト)だけだね。正しい彼の名前の発音が分からないけど。」と答える一幕もありました。

ルイス・フェリペ・スコラーリ(記者会見) 2007・9・7


 一方のポルトガル代表監督、スコラーリは「明日の試合、ブルーノ・アルヴェスがスタメンに名を連ねることになるだろう。フェルナンド・メイラはまだ調整段階だし、ブルーノにはスピード、高さ、強さ、CBに必要な全てが備わっていると思う。明日の試合は(今後の行方を)”決定する試合”だ。だから勝利しか考えていない。今回、私が招集した全ての選手に勝つための資質が備わっていると考えている。」

 17時50分に私も所属しているCNID(ポルトガルスポーツジャーナリスト協会)の昨季の「海外ポルトガルサッカー選手MVP」に選ばれたクリスティアーノ・ロナウドと「国内ポルトガルサッカー選手MVP」に選ばれたシマオン・サブローサの表彰のセレモニーの後、17時53分に前日練習がスタート。
今日は約20分のフィジカルトレーニングの後、ハーフコートを使っての戦術練習を行いましたが、レギュラー組として黄色のビブスを着たのは、
ボジングワ、ジョルジュ・アンドラーデ、カネイラ、ラウール・メイレレス、マニシェ、ジョアン・モウティーニョ、シマオン、ナニ、クリスティアーノ・ロナウド、ウーゴ・アルメイダの10人で、明日のスタメンとサブが入り混じったメンバー。
おそらく、監督のスコラーリはポーランドメディアの偵察部隊の数が多かったので手の内を見せたくなかったのだろうと思います。
その中でも、3ゴールを決め、相変わらずの好調ぶりを見せたのがクリスティアーノ・ロナウドでした。
約25分の戦術確認のあと、突然、グランドホッケーの”ポーランド代表”の表敬訪問を受けたポルトガル代表は全選手が記念撮影を行い、終始リラックスムード。
その後、18時40分からはCKからのハイボールの対処及びヘディングシュートの練習を行ったポルトガル代表は、左CKのキッカーとしてシマオン、クアレスマ、ナニをキッカーに指名し、主にショートコーナーでデコに当ててより中央に近い位置からクロスを上げるオプションを何度も試していました。
今日は、試合前日ということもあり、約1時間で練習は終了。
ただ、デコ、クリスティアーノ・ロナウド、シマオン、クアレスマ、ナニの5人だけは15分の居残りFKの練習に参加、角度を変えて入念にセットプレーの確認を行っていました。

 というわけで、明日(8日)のポーランド戦のスタメン予想ですが、
GK:リカルド
DF:ミゲウ(右SB)、ジョルジュ・アンドラーデ、ブルーノ・アルヴェス(CB)、パウロ・フェレイラ(左SB)
MF:ティアゴ(マニシェ?)、プティ(ボランチ)、デコ(トップ下)
FW:クリスティアーノ・ロナウド(右W)、シマオン(左W)、ヌーノ・ゴメス(トップ)
になりそうです。ボランチの一枚だけがティアゴかマニシェどちらにも可能性があるような気がします。

 負けられない、決戦はいよいよ明日(8日)です。ぜひ日本からも熱い応援を届けてください。ポルトガルの勝利を強く念じてください。
試合は21時(現地時間)、リスボンの「ルス」スタジアムでキックオフされます。


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posted by 鰐部哲也  |08:14 | コメント(10) | トラックバック(0)
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