2008年05月30日

ポルトガル代表合宿11日目

ポルトガル代表練習後 2008・5・29


 EUROを目前に控えたポルトガル代表合宿も終わりに近づいてきました。
ようやくリスボンの自宅での仕事を終えて、再び合宿地のヴィゼウにやって来ました。
ヴィゼウは相変わらずの曇天時々雨模様でしたが、「フォンテーロ」スタジアムに取材に行ってきました。

クアレスマ(公式記者会見) 2008・5・29


 この日の練習に先立って行われた公式記者会見にはミゲウとクアレスマ(写真)が参加しました。実は「ミックスゾーン」では何度かクアレスマのコメントを取ったことがあるのですが、ポルトの取材、ポルトガル代表の取材も含めてクアレスマの会見に立ち会ったのは今回が初めてでした。
 ポルトガル代表の雰囲気は確実に良くなっているのが今日の会見でも見てとれました。普段、メディアの前では笑顔を見せないクアレスマが終始笑顔で記者の質問に答えていましたから。
 今、ポルトガル国内では、ポルトガル代表のスポンサーも務めている携帯電話会社の「tmn」のテレビCMにヌーノ・ゴメス、クアレスマ、ナニの三人が出ています。
ヌーノ・ゴメスはクアレスマに。クアレスマはナニに。ナニはヌーノ・ゴメスに。それぞれ飛び跳ねて歌い叫びながらエールを送るという、リレー方式のCMなんですが、今日の会見でも記者から「あなたは(tmnの)CMでナニに向けてエールを送っていますが、ナニは左ウィングのポジションを争う直接のライバルです。あのCMの(ナニへの)エールは本物ですか?」というキツイ質問が飛びました。
当のクアレスマはさすがに苦笑してしまいましたが、「別のエールにすれば良かったかな(笑)?今度はEUROで優勝した後、歓喜の叫びとエールを自分に向けて送ったCMを作ってもらうよ(笑)」と笑顔で交わし、会見場はまたもや笑い声に包まれました。
 本当に今回の代表合宿の会見は選手もメディアもいい雰囲気が保つことができて、EUROに向けて「ポルトガルを応援するひとたち」が一枚岩になろうとしているのが伝わってきます。

ナニ 2008・5・29


 17時(現地時間)に始まった練習には、全員(フィールドプレイヤー20人+GK3人)が参加。25分間のフィジカルトレーニングの後、予想通り11人vs11人でのフルコートを使ってのミニゲームが行われました。

 まずは前半のスタメン組です。
GK:ルイ・パトリシオ
DF:ミゲウ(右SB)、リカルド・カルヴァーリョ、ブルーノ・アルヴェス(CB)、パウロ・フェレイラ(左SB)
MF:プティ、ミゲル・ヴェローソ(ボランチ)、デコ(トップ下)
FW:シマオン(右W)、クリスティアーノ・ロナウド(左W)、ヌーノ・ゴメス(トップ)
やはり4-2-3-1の本来のポルトガルのオーソドックスな布陣でした。
クリスティアーノ・ロナウドを右ではなく左で使ってきたのは意外でしたが、両ウィングは頻繁にポジションチェンジをするのであまり深い意味はないでしょう。
この合宿中、ホテルでの別メニュー調整が多かったミゲウをいきなりスタメン組で使ってきたのは回復具合を見るのとスコラーリの「最後のテスト」の意味合いが強かったように思います。
ちなみにGKのルイ・パトリシオはスタメン組のGKに入ったということは、本番でのスタメンはないことを意味しています。(スタメン候補なら、スタメン組のシュートを防ぐサブ組のGKを務めますから)

 実は、約40分の前半で一番動きが良かったのはサブ組に入ったナニ(写真)でした。左サイドの突破力はマンUでさらに磨きがかかったようですし、一番素晴らしかったのが球ぎわに非常に強かったところ。スポルティング時代のナニはけっこう淡白なところがあってボールを奪われるときはあっさりカットされることが多かったのですが、フィジカル面とメンタル面で強くなったんでしょうね。あのおとなしい選手が気迫を前面に出していましたから。
さらにセットプレーではFKキッカーをつとめ、2発を直接ゴールに叩き込みました。本大会でのスタメンはないかも知れませんが、スーパーサブとしてはこれほど心強い切り札もないかもしれません。

 さらに後半のスタメン組です。
GK:ルイ・パトリシオ
DF:ボジングワ(右SB)、ぺぺ、ブルーノ・アルヴェス(CB)、パウロ・フェレイラ(左SB)
MF:プティ(ボランチ)、ジョアン・モウティーニョ(右SH)、デコ(左SH)
FW:クアレスマ(右W)、ナニ(左W)、ウーゴ・アルメイダ(トップ)
4-5-1の布陣なんですが、クアレスマ、ジョアン・モウティーニョ、デコ、ナニのラインがほぼ同じだったので見た目は4-1-4-1です。
やはりナニがスタメン組に入ってきました。ジョアン・モウティーニョとデコを高い位置で並べるというのは初めて見ましたが、ジョアン・モウティーニョは臨機応変にボランチの位置に下がるので、ベースは4-2-3-1のシステムです。
DF陣は前後半のスタメン組共に危なげない守備を見せました。コンビネーションも悪くなかったと思います。ただ、約25分間の後半でトップのウーゴ・アルメイダが孤立する場面が多かったですね。

 ちなみに前後半のサブ組はどちらも2ボランチ、2トップの4-4-2でした。完全にEURO初戦の仮想トルコを意識してのフォーメーションでしたね。
ちなみに前後半共にサブ組のCBに入ったフェルナンド・メイラですが、EURO本大会出場決定後、スコラーリが明言していた「ボランチでの起用」はなさそうですね。敵を欺くためのブラッフだったのでしょうか?
 さらに後半のサブ組にはクリスティアーノ・ロナウドは入らずベンチで戦況を見守っていました。代表スタッフが左ウィングに入っていましたが、「CL決勝出場による代表合流が遅れたこと」を考慮しての特別措置でしょう。今、「至宝の」彼にケガでもされたら困りますからね。

 まぁ、全体的な印象としてはどの選手も「良い仕上がり」を見せているとは思います。ひとり気になったのがボランチのミゲル・ヴェローソ、中盤でボールを失う回数が多かったですね。あれでは彼本来の積極的な前線への上がりという持ち味も消されてしまいます。たまたま今日が調子が悪かったのかもしれませんが、プティとのコンビネーションもいまいちだったような気がします。
 ちなみに赤字の選手が前後半ともスタメン組に入った選手。これらの選手+クリスティアーノ・ロナウドがポルトガルの核となりそうですね。

ポルトガルサポーター(ヴィゼウ) 2008・5・29


 ポルトガル代表の国内での公開練習は今日(29日)が最後です。明日は16時から公式記者会見が行われ、17時からの練習はメディアも最初の15分間だけ公開のほぼ完全非公開練習が行われます。
ここで最後の戦術確認が行われるのではないでしょうか?
 そして明後日(31日)にEURO前の最後のテストマッチ、ポルトガルvsグルジア戦が18時15分キックオフ(現地時間)で行われます。
たくさんのファンの願いと共にすっきり勝って本大会に気持ちよく臨んで欲しいですね。


posted by 鰐部哲也 |06:30 | トラックバック(0)
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ポルトガル代表合宿11日目

こんばんは。
大変ご多忙な中お疲れ様です。くれぐれもお身体にだけはお気をつけ下さいね。

それにしてもチームの雰囲気がよさそうでほっとしました。
チームとしての組織力が物をいう代表戦ですから、タレント揃いと言われる半面こちらが心配だったのですが、問題なさそうですね、楽しみです。

リーグ戦でのナニをちょくちょく見ていましたが、玉際の競り合いも含め、ボールを持ったときの心細さは微塵も感じさせない動きをシーズンを通して見せていたように感じますね。
コーナーなどプレースキックの精度もなかなかすばらしいものがあると思います。
ロナウド、シモン、クアレスマ、ナニと超豪華なウィングを同時に携えるのはさすがポルトガルといった感じです。
攻撃陣だけでなく守備の連携も問題なさそうなのでとても頼もしいです。

ただ、ミゲル・ヴェローゾが少し残念な気がします。
初めて、代表戦での彼の動きを見たときは
「若くしてこれほど攻守ともに抜群の安定感を見せるとは」とうなったものですが、とにかくは調子を取り戻して
あわよくば中盤の要として成長した姿を早く見たいです。

明日が試合ですね、予選のわだかまりを一気に拭い去るような気持ちのいい試合を期待したいです!

posted by 山根誠治 | 2008-05-30 19:18

ポルトガル代表合宿11日目

こんにちは。レポートに加え長旅お疲れ様です。

あまり話題には上がってきませんが、デコの調子は良さそうでしょうか?

改めてメンバーを見ると、今更ながらデコがカギなのではないかと感じます。
(一番上の写真の立ち位置が象徴的(?))
もちろんみんなクラブではキャプテンや中心選手ですが、ピッチ内でこのメンバーをまとめられるキャプテンシーを持っていそうなのがデコ、ヌーノ・ゴメスとシマォン。
リカルドやリカルド・カルヴァーリョ、プティは黙って仕事をするタイプっぽいので・・・。
この中で常にピッチに立っているであろうプレーヤーがデコ。

日本では移籍騒動くらいしか入ってこない上、ポルトガルの新聞でも最近は名前が見られず、鰐部さんもあまり取り上げられないので、気になるところです。


あと、後半にサブ組の左サイドに入った代表スタッフも気になります(笑)

posted by Shin.t | 2008-05-30 22:04

ポルトガル代表合宿11日目

こんにちわ。取材お疲れ様です。

チームの雰囲気がいい事が何よりも良いことだと思います。
チームが勝つためには選手、スタッフ全員の一体感が必要不可欠。どんなに良い選手を集めても一枚岩にならなければ絶対に勝てないですから。

みんなのコンディションがいいのも嬉しい知らせです。
一番心配していたミゲルもよさそうで何よりです。やっぱりバレンシアの環境がダメだったんでしょうか・・・
ヴェローゾがちょっと心配ですが、本番までに仕上げてくれると信じてます。

グルジア戦は日本では生放送ではなく、数時間遅れての放送ですが、早起きして見ます。

posted by ハルヒ | 2008-05-31 01:36