2007年10月05日

UEFAカップ-リスボン第3のクラブの挑戦-

レステーロ・スタジアム 2007・10・4


 昨夜(4日)は、UEFAカップ1回戦、ベレネンセスvsバイエルン・ミュンヘンの試合に足を運びました。
ベレネンセスはリスボンの西端、ジェロニモス修道院やベレンの塔など世界遺産が建ち並ぶ観光名所のベレン地区にあるクラブです。
同じリスボンのベンフィカ、スポルティングに比べると本当に小さなクラブですが、昨季はリーガ5位、ポルトガル杯準優勝と古豪復活を見せ、今季のUEFAカップ出場権を得たのですが、抽選で決まった1回戦の対戦相手はなんとドイツのビッグクラブ、バイエルン・ミュンヘン。
それでも1st.レグは負けはしたものの0-1でホームに「アップセット」の望みをつないだんですが。。。

レステーロ・スタジアム 2007・10・4


 リスボンにはたくさんのドイツ人が住んでいますから、小さな「レステーロスタジアム」に大きなドイツ人が大挙して押しかけると思いきや、観客は5000人と少し寂しいものとなりました。
それでもビール片手に赤いユニフォームと赤いマフラーを身にまとったサポーターは至るところで気勢を上げていましたが。。。
ちなみにこのスタジアムに取材に来ると、優先的に国内メディアに記者席が割り当てられているため、フリーの外国人ジャーナリストの私はこの日もベレネンセスのソシオの方にお願いして年間ボックスシートにお邪魔してメモを取る羽目になりました。

ベレネンセスイレブン 2007・10・4


 この日のベレネンセスのスタメンは、
GK:コスティーニャ
DF:カンディード・コスタ(右SB)、デヴィッチ、ローランド、ウーゴ・アルカンタラ(CB)、ロドリゴ・アルヴィム(左SB)
MF:ルーベン・アモリム(ボランチ)、シラス(トップ下)、ロンカット(右W)、ジョゼ・ペドロ(左W)
FW:ウェルドン(トップ)
カピタオン(キャプテン)はシラス、見た目は5-4-1という布陣です。
3バックの3ボランチと言えなくもないですが、最終ラインには常に5人並んでいましたからやはり5バックでしょう。

 一方のバイエルン・ミュンヘンのスタメンは、
GK:レンシング
DF:レル(右SB)、ルシオ、デミチェリス(CB)、ジャンセン(左SB)
MF:ファン・ボメル、ゼ・ロベルト(ボランチ)、リベリー(トップ下)、アルティントップ(右W)、シュバインシュタイガー(左W)
FW:ルカ・トニ(トップ)
キャプテンはルシオ、4-5-1の布陣です。
正GKのカーンとFWのクローゼが故障でチームに帯同しませんでしたから、敵地でベレネンセスを突き放すにはキーマンは、リベリーとトニということになります。

 19時30分に始まった試合は、5バックでやや消極的な布陣を敷いてきたと思っていたベレネンセスの攻撃のほうが冴えます。
とにかく勝ち抜けるためにはゴールとアウェーゴール阻止が絶対条件ですから、守りを固めたのは正解だったかもしれません。
前半はバイエルン・ミュンヘンは明らかに攻めあぐねて、トップのトニにボールが渡るシーンはほぼ皆無でしたから。
逆にベレネンセスはジョゼ・ペドロが中盤の低い位置まで下がってボールをもらいにくると、前線へとにかく長いロングボールを放り込んでトップのウェルドンを走らせるという攻撃を徹底しました。
この中盤を省略する攻撃は効果的ではあったと思います。ウェルドンが抜け出してフリーでシュートを撃った場面は少なくとも3回はありましたから。
守勢のバイエルン・ミュンヘンは、シュバインシュタイガーの”守備”が良かったですね。右ウィングという攻撃的な位置に入りながら、豊富な運動量で自ら下がって攻撃の起点となっていたジョゼ・ペドロになんとかボールが渡らないようにプレスをかけ続けていました。
前半は0-0で折り返しますが、ベレネンセスがゲームを支配しました。
 ところが後半に入ると、バイエルン・ミュンヘンは積極的にミドルシュートを撃って、ベレネンセスDFラインに揺さぶりをかけます。
そして前半はほとんど見られなかった両SBがオーバーラップを仕掛けて、速いクロスを中央に放り込むというような攻撃がようやく形になり始めます。
そして後半50分、その左SBのジャンセンが上がって左に開いたリベリーにパス、これをすかさずファーサイドヘクロス。飛び込んだのはフリーのルカ・トニでした。ゴール。バイエルン・ミュンヘンが先制します。
その後、DFラインと前線が間延びしてスペースが生まれたところを突かれたベレネンセスは、後半77分には途中交代で入ったオットルが中央上がって、右に開いたトニへパス。これをグラウンダーで左横へ流してアルティントップがシュート。完全にベレネンセスDF陣を崩したバイエルン・ミュンヘンが追加点。
2-0として試合を決めました。
終盤は守りを固めたバイエルン・ミュンヘンに対してベレネンセスはミドルシュートを撃つのが精一杯。最後はメンドンサからのパスを受けたロンカットのミドルシュートがゴール左に流れてタイムアップの笛が鳴りました。

結局、バイエルン・ミュンヘンが2nd.レグもアウェーで2-0で勝利、トータル3-0でグループリーグ出場へと駒を進めました。
やはり地力の差は歴然でした。むしろ2試合のベレネンセスの試合内容は褒められてしかるべきでしょう。
こうして「リスボン第3のクラブ」のヨーロッパへの挑戦は幕を閉じました。

オットマー・ヒッツフェルト 2007・10・4


 試合後の公式記者会見で、バイエルン・ミュンヘン監督のオットマー・ヒッツフェルトは「前半はわれわれにとって難しいものとなった。何度もボールを失ったし、相手にスペースを与えすぎてシュートを撃たせすぎた。後半は落ち着きを取り戻しはしたが、選手の出来には満足していない。ただ(グループリーグ出場権を手に入れたという)最低限の義務を果たしたに過ぎない試合だった。」とベレネンセスごときに手こずったわがチームにおかんむりの様子でした。

 結局、昨日(4日)行われた、UEFAカップの試合で、ポルトガル勢として二年連続のグループリーグ出場権を手に入れたのは、ホームで4-0とハマルビー(スウェーデン)に圧勝してトータル5-2としたブラガだけでした。
初のUEFAカップ出場となったパッソス・デ・フェレイラはAZ(オランダ)にアウェーで0-0と引き分けたもののトータル0-1で惜しい敗退。ウニアオン・レイリアもホームでレヴァークーゼン(ドイツ)に3-2と勝利したもののこちらもトータル4-5で敗退しました。
国内リーグでは波に乗れないブラガですが、やはり戦力は揃ってますね。ぜひグループリーグ突破を決めて決勝トーナメント進出を決めて欲しいものです。


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posted by 鰐部哲也 |22:26 | トラックバック(0)
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