Sports as a Japanese Culture.

ブルゾンちえみに従え!メディアは大谷を忘れるべき

このエントリーをはてなブックマークに追加

『味のしなくなったガムをいつまでもいつまでも噛み続けますか?』

これは今流行りのお笑い芸人、ブルゾンちえみが『キャリアウーマン』というネタの中で「元カレが忘れられない」と嘆く女性に対して投げかけている言葉だ。私はこの同じ言葉を、WBCを前にしているメディア陣に対して投げかけたい。

テレビ、新聞、ネットニュースで大谷翔平の名前を見ない日はない。それは結構なことだ。しかし、このスター選手とWBCを「無理矢理」結びつけるメディアに対しては非常に残念な感情を抱いている。

確かに大谷はスーパーな選手だ。投打に渡って素晴らしいものを持っており、「二刀流」なんて言葉は決して盛った表現ではなくなっている。まだ21歳で、ポテンシャルも計り知れない。メジャーリーグからの評価も確かにものすごく高い。日本のメディアが彼の名前を出すのも分かる。

しかし事実として、大谷翔平はWBCには出場しない。背景がなんであれ、これが全てだ。WBCに限って言えば、(選手をガムに例えるのは失礼だが)大谷翔平は「味のしなくなったガム」であり、同時に、メディアが忘れたくても忘れられない「元カレ」である。

◾︎ 今いる選手たちが日本代表であり、大谷はその一員ではない

それでもその元カレが2017年のWBCに臨む侍ジャパンに戻ってくることはない。大谷が日本代表の一員でないということは、紛れも無い事実だ。その選手のことをいつまでも語っていても何も変わらないし、その議論にはなんの価値もないように思う。

一方で残されたメンバーに目を向けると、全員が少なくとも日本国内ではトップクラスの選手たちであり、その中にはスター選手も少なくない。スポットライトは大会に出ない大谷ではなく、出場メンバーのリストに名前がある選手たちに向けられるべきだ。そしてこの大会に存在する「現実」は、28人のメンバーたちによって起こされる。

侍ジャパンが躍動すれば「大谷の魂を受け継いだ!」とメディアは騒ぐだろうし、早期敗退すれば「最後まで埋まらなかった大谷の穴」という報道がされるだろう。預言者でなくとも分かることだ。しかしこれらは少なくとも「現実」ではない。ある意味でメディアの「妄想」以外のなんでもないのだ。

◾︎ 何もできない大谷は解放されるべき

また、大谷の立場に立って考えても、WBCと同選手を過剰に結びつけた無理な報道からは解放されるべきだと感じる。なぜならば、大谷が日本代表を勝利に導く方法はないからだ。

大会に出場すればものすごい注目を浴びることは当然のことであり、大谷レベルのプレーヤーならば当たり前のことである。しかし、出場もしないのに同じことが起こってはたまったもんじゃない。大谷にできることはまずは万全な状態に戻り、日本ハムファイターズの2連覇に向けて準備を続けることだ。何をどう頑張っても、侍ジャパンの胴上げ投手になることはできない。当然、本人もそんなことは頭にないだろう。

大きな存在感を放つこのスターも、まだ21歳。本人のプレー次第で左右される状況があるのならばまた別の話だが、わけの分からない妄想で無駄なプレッシャーを与えるのは理解に苦しむ。例え大谷の名前が数字を取れるにしても、である。日本の野球界史上最高のプレーヤーになるポテンシャルを持つ選手を潰すことにも繋がりかねない。

◾︎『新しいガム』に目を向け、現実を

冒頭のブルゾンちえみは、ネタの中でこうも言っている。

『味がしなくなったら、また新しいガムを噛めばいいー』

WBCにおいても、メディアは「新しいガム」に集中すべきだ。実際にWBCを戦う選手たちが巻き起こす「現実」にしっかりと向き合い、野球の魅力が世の中に伝わる報道がされることを個人的には心から願っている。

2ページ中1ページ目を表示中

記事カテゴリ:
WBC
タグ:
ブルゾンちえみ
大谷翔平
侍ジャパン
日本代表

【お知らせ】
Yahoo! JAPAN IDで記事にコメントできるようになりました

このブログの最近の記事記事一覧

この記事へのコメントコメント一覧

この記事にはまだコメントがありません

こんな記事も読みたい

WBC各国選手紹介8 マシュー・ウィリアムズ(オーストラリア)【阿佐智の「アサスポ・ワールド・ベースボール」】

このマッチメークは考えてなかった…。  台湾代表VS日本新薬【飛鴎乗雲】

第4回WBC韓国代表選手名鑑(投手編/完成版)【≪韓非資≫コラム】

東京マラソン男女とも国内最高記録誕生!【スポーツ24/7 一日24時間週7日間スポーツ!】

4大陸フィギュア男子感想・羽生を脅かす存在になるのはネイサン・チェンより宇野昌磨【スポーツ24/7 一日24時間週7日間スポーツ!】

ジャンプ女子W杯・第17戦 高梨沙羅は総合優勝を決めるも、伊藤有希に敗れる…歴代最多優勝の記録は次戦にもちこし!【0 to zeroのhorizon】

ジャンプ女子W杯・高梨沙羅が歴代最多タイ記録に挑む! 第17戦、第18戦はピョンチャン大会(韓国)【0 to zeroのhorizon】

アイスホッケー女子 ドイツを破って、ピョンチャン五輪・日本代表の第1号!(世界最終予選)【0 to zeroのhorizon】

ブロガープロフィール

profile-iconwalkonwithsports

1994年、群馬県太田市生まれ。
アメリカとドイツでの生活を通じ、様々な国のスポーツ文化・メディアに触れて影響を受けました。

個人的な経験から、「日本のスポーツメディアは異常に優しい」と感じています。そして、今後メディアの報道がどう変わっていくか。それが日本の野球界・サッカー界の成長を左右するのではないでしょうか。

ただの一会社員ではありますが、「批判的な視点」そしてそれを可能にする知識を持っておきたいと考えております。
  • 昨日のページビュー:359
  • 累計のページビュー:94300

(03月27日現在)

ブログトップへ

このブログの記事ランキング

  1. ゲレーロでも柳でもない・・・森監督のこれまでの最大の仕事は「戦える空気づくり」
  2. 竜のサードに黄信号 「し烈なレギュラー争い」が「レギュラー不在」に!?
  3. マンUの失敗に学べ! アーセナルが進める べき「ポスト・ヴェンゲル」時代への準備
  4. 竜浮上のカギは「相手が嫌がる野球」。全盛期のいやらしさは戻るか。
  5. 侍戦士岡田俊哉にWBCで期待する「待ちに待った」変貌
  6. 目立つドラゴンズの走塁死。現実化する「いつも通り」の野球
  7. ジェラードが原点メルウッドへ。リヴァプールの全てを知るレジェンドにかかる期待。
  8. ブルゾンちえみに従え!メディアは大谷を忘れるべき
  9. 48カ国のW杯は金は生み出すが… 急落する「世界大会」の価値
  10. WBCの「世界大会」としての可能性。メジャーリーガーが見せた魂のベースボール。

月別アーカイブ

2017
03
02
01

このブログを検索

スポーツナビ+

アクセスランキング2017年03月27日更新

アクセスランキング一覧を見る

お知らせ

rss