2016年、中村俊輔がシャーレを掲げる

前略 中村俊輔様

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レジェンドだったドゥトラが引退した時と同じように、世界で私が一番好きなフットボーラーの退団という節目を受けて、筆を執ります。

私や貴方がまだハタチそこそこの頃、すなわちまだシドニー五輪よりも前、日本で流行した有名な恋愛小説の書き出しに擬えると、こんなでした。

中村俊輔は、私たちの全てだった。

あの左足も、あの真っ直ぐな瞳も、不意に見せる少年のような笑顔も。

もしもどこかで俊輔が辞めたら、私たちはきっと駆けつけると思う。

たとえどんなに遠く離れていても。もう二度と同じチームにいることはできなくても。

「もう二度と」 引用元の小説を読んだ時、私たちマリノスサポーターの多くは、中村俊輔との別れは即ち、現役生活のピリオドと同義と思っていました。ですから、「二度と」、という表現がしっくり来ました。

今の私の願いは、貴方がトリコロールの10番を三度背負うことです。

2018年、貴方は40歳になる。恐らくそれがラストシーズンなんですよね。新しいクラブと2年契約? 今年のオフ、貴方はやはり違約金を払ってでも貴方に訪れるであろうマリノスのオファーを受けるべきだ。そして、マリノスはこの1年全力で貴方に胸を張ってオファーできるクラブに再生しなければならない。

2010年、イタリア、スコットランド、スペインを渡り歩いた貴方はまだほぼ全盛期の姿で日本に、横浜に還って来てくれました。貴方が見聞きしたものをマリノスに還元するために。まだマリノスで果たしていない優勝を遂げるために。

世間には意外な選択であり、確かに同年に控えたW杯のためでもあったかもしれない。あるいは前年に帰国が有力視されながらもエスパニョールに渡ったことを良しとしないサポーターもいました。残念ながら私は当時の経緯をよく知りません。

ただ無邪気に、その年、愛する妻との間に生まれて来た長男に「しゅんすけ」って名前を付けたんです。あ、その話は、過去二度に渡って直接お目にかかった際に、お伝えした通りです。まあ、日本全国津々浦々に、貴方の影響でしゅんすけと名付けられた子はいるはずですけども。

やがて我が家の週末は、貴方を観に行くことが中心になっていきます。明らかにマリノスを、中村俊輔を追いかける前と後では、家族の団結力が変わったのです。

2012年、年末に熊谷で浦和と天皇杯を戦った頃から、俊輔が引退するまでとにかくこのプレーをまぶたに焼き付けようと私は突然マリノスサポーターになりました。

そして13年の快進撃。後一歩で優勝を逃してしまいましたが、MVPは中村俊輔の手に。さらに天皇杯優勝は、忘れられないあの国立競技場。このブログを書き始めたシーズンのことを思うと、甘酸っぱい気持ちになります。

毎試合、マリノスの全ての試合が見られるスカパーを契約して、そのお世話になり始めても。

アウェイの試合をわざわざ観に行くなんて、酔狂で、時間と金の余った人がやるものだと思ってました。

年間チケットや、ユニフォームを買うなんて、無駄遣いだと思ってました。

同じ試合を二度も三度も見返すなんてあり得ない。

全部、中村俊輔のせいで、そうした常識は覆されたのです。

楽しかった。日本全国いろいろ旅をさせてもらったし、車の走行距離も、マイル貯蓄も、大幅に伸びた。行く先々に、素敵なマリノスとの数時間と、ご当地の思い出が詰まっています。

ああ、不思議。 今もはっきりと思い出せるんです。

味スタでの終了間際のダメ押しゴールの後、貴方のチャントを歌い続けた最高の約5分のこととか、吹田で東口を相手に叩き込んだエグすぎるフリーキックとか。あ、15年の鳥栖で復権を告げたアシストもカッコよかった。

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前略 中村俊輔様

もっと先を見た時、別のJクラブでの経験が必ず活きる。
次に戻って来る時、それは指導者(監督)としてになるだろう。
現役で掴めなかったタイトルを手中に収める為に。

私はそう信じています。

それから、ジュビロでの現役完全燃焼を見届けるつもり。
たまたまみた高校サッカーから追い続けてきた唯一の選手なので、最後までね。

前略 中村俊輔様

前略
数年、貴殿のブログを楽しみに拝見しているものです。この度、初めてコメントをさせていただく失礼をお許しください。
コレ(あえてこう言います)に至る経緯、裏事情、諸々は触れずでおきます。言えるのは、生きていると色々あるんです。漫画みたいにはいかないんです。コレが良かったのか悪かったのか、本人にもわからない。彼はヨソを知らないから「隣の芝生は〜」じゃないけど、良く見えたのでしょう。但し、コレの結果がどうなるのかは誰もわからない…。そういうことなのかと。
来季、マリノスがどういう順位になるのかにもよるし、磐田がどういう結果になるのかにもよるし。我々の仕事もそうですが、例えば重要なメンバーが辞めるってなった時、その時は「マズイな…」ってなるけど、組織って面白いもんで、結果どうにかなっちゃう。ある期間を過ぎたら、なんでもなくなっちゃう。そういう事ありません?時間が解決しちゃうかも(笑)
来シーズン、マリノスが優勝でもしたら論ずる内容は変わるはず。結果が悪ければ、彼の鼻が高くなる。それだけですよ。
私もずーっと俊輔を崇めてきた人間です。物凄く残念です。だからこそ、彼の選択が間違っていたという事を証明しないと。ボンバーあたりはそう考えていると思います。俊輔はもう戻ってきません。間違いなく。あるとすれば、カズみたいになる感じ?
彼にフリーキックを決めさせるのを阻止しましょ。
貴殿が来シーズンもトリコロールを着て、新横浜に居る事を願ってます。
長文失礼いたしました。
草々

「前略 中村俊輔様」へのコメント

廣田さん、お久しぶりです。ブログの行く末を心配してくださり、ありがとうございます。感謝しております。気持ちの整理がついたら、はっきりさせます。タイトルの年号すら変えられずにいるのはそのためです。今年もよろしくお願い致します!

当ブログの今後につきまして

お久しぶりです。
いつも楽しく拝見させていただいております。
今回の件を受けて気になるのはやはりこちらのブログの存続です。
この先はいかがされるのでしょうか。

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