Jリーグについて-素人の勉強部屋

多リーグ制を検討してみる

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シリーズで取り上げているリーグ(総当り戦)制の可能性について、日程的な(複数シーズン制やプレーオフという)検討以外にも、全体を複数のリーグに分けることが考えられます。この場合、地域ごとに分ける方法と、全国的なリーグを幾つか作る方法がありそうですが、地域の人々をどうサッカーに結び付けていくかという視点が全く異なるように感じます。ナマやTV観戦にどう人々を駆り立てるかの方法論の相違です。

全国区型
日本のプロ野球のように全国区のリーグを複数作るというもので、サッカーでもサンマリノで10年以上行われているようです。サンマリノでは近年、15クラブ数が2リーグに分かれて2回総当りをした後、対戦していない組み合わせを1回総当りし、総合の上位3チームでプレーオフを行っています。最後の1回戦はいわば交流戦。興味深いシステムです。
この全国区型、単純に思いつく特徴として、以下が言えるのではないでしょうか。
1.リーグ内のチーム数を減らせる。
2.特定の対戦カードに対する試合数が増える。
3.活動拠点の近いクラブを振り分けて開催日をずらせば、リーグごとに贔屓クラブを持ってそれぞれの観戦ができるようになるかも。つまり、観戦機会を増やせる(試合の少ないサッカーには効果的)。
4.当然、サポーターは広域化し、視聴率の上昇が見込める(かもしれない)。

これは私論ですが、対戦相手に対する思い入れや知識が深まるほどリーグは盛り上がり、ライト層の入りやすさに繋がると思います。また、観戦したいと思ったときにTV観戦でも良いので試合が用意されている事が重要です。(現行は敷居が高いともいえるでしょうか)
1・2つまり、相手が減ってその相手との対戦増えれば、当然思い入れ(憎しみ?)や知識が上がります。そして、うまく3・4が現実に起これば良いシステムのようにも思えます。
しかし、これはやはり「日本のプロ野球」化かな、と思います。格差が付き易くそれが固定化しやすい。例えば、パよりセ(?)といったようにリーグで(人気の)格差が固定化しそうだし、リーグ内でも特定のチームに人気が集中、スーパーチームに全国的なファンが付き、彼らを中心に視聴率(+広告効果)が成長するようなシステムに思えます。
形式上は自由競争よりも計画的な均衡システムが必要になり、そのためのドラフトや諸々の縛りを設けるでしょうが、結果としては日本一のスーパーチームを中心としたドラマが展開されるでしょう。壮絶な格差社会も国際競争力を高める(ACLで常勝を目指す)には良いかもしれません。
さてこのシステム、完全な企業クラブであれば(人気の小さいクラブでさえ)それぞれの価値(コストパフォーマンス)に見合った企業がバックについてwin-winの関係になるでしょう。しかし、Jリーグが地域密着を目指し既に制度設計がなされている以上、上述した筋書き通りにはならず、特長も生かせないと思います。ダービーも減り、昇降格により実際にはメンバーが固定化されない事がリーグの成熟を妨げる事になるでしょう。3の観戦機会の増加というアイディアはJ1とJ2に求めるべきでしょうね。全国区型の検討は対案として評価軸の参考にしたりキーワードや視点を炙り出すことに重きをおくべきでしょう。

地域リーグ型
クラブを振り分けるにしても、半分に割った東西9~10クラブずつのリーグと5地域くらいに分けた4クラブずつのリーグでは全く異なった印象があります。細かく分ける程特徴が出易いでしょう。リーグは予選のような意味合いになり、プレーオフは大規模になります。プレーオフは降格クラブを決める必要と全クラブの試合数確保の為、上位グループと下位グループに分かれてのリーグ戦とした方が良いでしょう。
分割数については今後の課題として保留しつつ、いずれにしても多かれ少なかれ以下が言えるのではないでしょうか。
1.ダービーの増加
2.クラブ・サポーター共に移動費の削減
3.TV地方局との親和性(露出費用の軽減?)
4.地域格差による不公平感をどうするか(強豪が集まる地域とそうでない地域)。

地域リーグ型はクラブ育成型だと思います。移動費削減、ダービー化。プレーオフは地域代表どうしの戦いとなる。全国区型で述べた対戦相手に対する思い入れ効果はmaxだし、プレーオフはサポーターの広域化に繋がるかもしれません。
例えば1リーグ4クラブまで分割すると3ヶ月で12節4回戦ペースです。ずっとダービーでアウェーも行き易くなるし、地方局で取り上げ易い。ライト層にもかなり訴えるものがあるでしょう。地域密着を目指した場合、全国区の「視聴率」の考え方を捨てて地方局での放映をキチンと確保できれば、それぞれのクラブに必要なエリアでの露出は確保できるのではないでしょうか。多くのスポンサーのニーズに対してマッチングするエリアかもしれません。この辺りは全国区型との対比でも優位性が鮮明に浮き上がるように感じます。
ただし、リーグを細かく分けてもイメージほどコンパクトにならない可能性がある(北海道・東北・中四国・九州)し、昇降格により境界が変動する難しさもあります。地域格差なども問題で、トップリーグでは支持しない方が多いのではないでしょうか(済みません、ここは端折りますので反対意見を求めます。)。
ですから、J2でとりあえず東西2リーグ位でやってみてはと思うのですがいかがでしょうか。前述したようなクラブ育成という意味でもJ2では非常に魅力のあるシステムだと思います。

カップ戦への応用
地域リーグ型ではプレーオフをトーナメントにするとカップ戦のシステムそのものになります。その場合にも効果があって、特にナビスコ杯予選リーグは平日開催が多いですから、アウェーが近くなるこのシステムは集客に効果がありそうです。ナビスコ杯は強豪がシードされているので地域格差も小さくなっています。地域をブロック化して成熟させる考え方はカップ戦の方が向いているかもしれません。予選がいつも同じメンバーであれば負け続ける事は許されず、その上ダービーの相手だったりするわけです。決勝ラウンドは他の地域から下に見られたくないという雰囲気になれば地域ブロック全体でサポートする形になるかもしれない。そこまで行かなくても、TVくらいは気になったり。
さらにはJ1+J2共同開催まで発展して欲しい。昇降格にかかわらず毎年同じ時期に必ず行われるダービーを地方局で取り上げて欲しいのです。ライト層向けに、「1時間番組枠にダイジェスト+可能な時間に限っての後半戦の中継」でも、「思い切ってナマ中継でなく効果的に編集」しても良いかもしれません(フィギア・スケートや元旦駅伝はかなり洗練されていると思います。参考にしたいです)。
実はナビスコ杯で旨くいくなら天皇杯も地域化(3回戦くらいまでは同一地域内の対戦とか)していけば、地域によるプロアマのシームレスな強化に繋がっていかないかと現場を知らない私が妄想したりします。

如何でしょうか。
地域ブロック化+地方局との連携は地域密着を考えた時には重要なキーワードになると思います。キラーコンテンツの少ない局に潜在的な需要があるように感じます。
今回はデータの視点がないので思考実験とはいえ自分でもかなり妄想系だと思います。フォローをしていただけると助かります。

実は前回のエントリーで2シーズン制(2期制)を扱いました。訳があってスポーツナビさんの記事カテゴリーにのらなかったので改めてご紹介させて下さい。では。



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南田神田さま

追記のコメントをありがとうございます。J4のお話が遠い将来のお話なら余り考えなくてもいいですよね。
しかし、私が面白いと思ったのは上位リーグを新設していくアイディアです。これは所属クラブの賛同が得易いし、ナイス!です。
そのアイディアをお借りしながら私の案を変更するなら、現状のJ2の参入条件を準加盟+αにまで下げて多くのクラブを募り、急速に(とはいってもブランド低下との兼ね合いで)拡大してから、上位リーグと分離する。その際はJ1のクラブ数も再検討してもいいと思います。

そうなると南田神田さんとの相違点の検討事項としてはJ3新設が現実問題として簡単かどうか(すぐにでもできるかどうか)。それと、どの形態がクラブの成長を促し易いか。南田神田さん(Dee-NAさん)の利点はJFLと地域リーグの中間リーグの新設ですよね。
ここは管理団体を協会で新設するよりJがやったほうがいいと思います(つまり、J3です)。
J3の新設はクラブ数的には問題ない記事は私も見ました。可能だとして、成長という点はある程度今のJ2で面倒を見たほうが良い気がします。

ディーテールは変更していただくとして、J2を膨らませてJ3を作っていく案(南田神田さんのアイディアへの移行期間として)に抵抗がある部分ってありますか?あったら教えていただくと助かるのですが。。。

多リーグ制を検討してみる

最後の一戦を無事見終え、観光気分で帰ってきたものですから、お返事遅れました。少し自分勝手な私案で分かりにくかったことをお許しください。
私案の後半部分にある、旧J3もJ4もほぼ同じ形態、3ブロックを考えています。もっともJ4を考えるのは相当先な話なことで(多分20年後ぐらい、私が生存しているか極めて怪しい先の話です)、今の議論されていることには影響がないのでどうかこの新旧のJ3、およびJ4の話は念頭から削除していただければありがたいです。

ついでにと言っては可笑しいのですが、もう少し私案のフォローをします。
リーグ戦においてクラブ数はどのくらいが最適かという議論はありますが、ヨーロッパの主要リーグを見れば18から22が多く、私はこのあたりが落ち着きどころと見ています。J2ができてから10年を経てようやくクラブ数が18以上になったように、もしJ3を作るにしても最適なクラブ数になるには10年はかかると予見できる。
J1,J2を作るときは撤退するクラブが発生して維持ができなくなるおそれから、10クラブから始めて徐々に条件の整ったクラブを増やすやり方でした。ただ10年の経過時期には年に51試合も行うような過酷な試合日程が組まれました。ある意味参入するクラブが少なかったため無理な日程が組まれ、クラブの負担を増大させた。
下位のリーグでは例え撤退するクラブがでても、クラブ自体が小さくて、他への影響は限定的でリーグの維持に支障はあまりないように思う。当初からリーグのクラブ数を多くし、その中で実力を蓄えたクラブを多くしていく方が、より短期にリーグ成長を見込めるように思う。入会を易しくすれば産業が少なく人口過疎の地域でもクラブを創設でき、本当の意味の地域密着にもなるのではと思うのですがどうでしょうか。

話は変わりますが、地域リーグから松本山雅と日立栃木ウーヴァがJFLに昇格でき、ツエーゲン金沢は刈谷との入れ替え戦に備えることになりましたね。松本は地元クラブの昇格のかかった試合ということで地域リーグとは思えない盛り上がりだったそうです。
松本のスタジアムはJリーグの試合も行われる立派なものですから、設備面は問題ないでしょうが、それだけで準加盟はできません。これからJリーグ入りは相当ハードルは高いですが、Jリーグの卵クラブができたのは嬉しいです。

うちのクラブは天皇杯に早々と破れており、もうサッカーの興味は移籍情報だけです。ここでのJリーグ改革論議は興味尽きませんので、またお邪魔させていただきます。

南田神田さま

返信が遅れて済みません。コメントありがとうございます。
やっとシーズンが終わりましたね。長かったww
頂いた案なのですが、私は共感できる部分が多かったです。というか、Dee-NAさんの案も含めてJ3をつくろうよ、っと考えた場合に同じ空気感を感じます。
そこで、Dee-NAさんにもかなり時間を掛けてコメントいただいたので、J3についてエントリーを練っています。
南田神田さんの案は前半部分は良く理解しましたが、新J3(というかJ4)がわかりにくかったので確認させてください。
J3とJ4は共に3ブロック形式になるのでしょうか。
明日にでもエントリーするわけではないですが、お返事いただかなくても私なりにまとめますので、そこでまたコメントいただけたらと思います。どうぞよろしくお願いします。

一応、私なりの意見では、南田神田さんの変形案として
・とりあえずJ1・J2が全国区、J3が3ブロック、地区リーグが9ブロックでJFLはJ3の上に設ける。
・J3はプロアマを問わない。
・J3後期の上位リーグは南田神田さんの案で、全てJ準加盟(というか、J3に降格して加盟から準加盟になるのかどうか分かりませんが・・・)で、JFL希望クラブが無くなった場合、JFLはプレーオフで決める。
という形式でいいような気がします。この案ではJ3がプロアマというところによりフォーカスが向けられていると思います。J2とJFLの登竜門を同じリーグで受け持つわけですから。
上位リーグが必要になった場合は全国区か、東西リーグで旧J3より広域にしてピラミッドを保ちたい気がします。
いかがでしょうか。

多リーグ制を検討してみる

話題が沸騰してからこんなにも間をおいて言うのもおかしいように思いましたが、あえて書いてみました。皆さんのお話から思いついたのですが、次のようなJ3はいかがでしょうか。

大相撲の翌日の取り組み会議は力士の成績などで、下位でも好調なら上位にどんどんぶつけ面白くしています。ただこの方式は、力士が同じ土俵に集まれるから行えるもので、流石にサッカーではスタジアムの確保、チケットの用意、試合日の予告や宣伝が間に合わない。でもこれを、年の前半の成績により後半の試合スケジュールを決めるというやりからならできるのではないかと思い提案します。

・J3は全国を地域割で3分割し、それぞれクラブ数は8から12で全体を30とする。(この数は暫定的で地域リーグの状況により増加するのも可)
・J3を創設する際に加入できるのはJFLでJリーグ入りを目指すクラブと地域リーグの成績上位チームから選ぶ。
・JFLは唯一全国を対象とするアマチュアの最高リーグとする。
・J3の各地域で前半期を戦い成績の良かった上位10クラブで後半期を戦う。残りのクラブは他の近い地域との交流戦を入れて戦う。
・1年間の成績で1から10位を決める。11以下は今のJリーグの順位決定方式に従う。それでも決定できない場合、後半戦で所属する地域のトップ10クラブの成績が良い方を上位とする。決定できない場合で同じ地域リーグに所属するクラブ同士なら決定戦を行う。
・前半と後半の間に試合を周知できる期間約2か月を設ける。
・J3で好成績を上げたクラブで準加盟申請クラブはJ2に昇格。J2で成績の悪かったクラブはJ3に降格。入れ替えるクラブの数は準加盟申請クラブの数により変動。
・J3で好成績を上げプロ化を望まないクラブはJFLに昇格。JFLの加盟数が枠を超えた時点で成績の悪いクラブはJ3に降格
・J3で成績の悪かったクラブは地域リーグの好成績のクラブと入れ替える。この数は地域リーグのクラブの実情を見て判断。
以上が主な提案内容です。

内容の理由は以下です。
まず、全体数を30としたのは、JFLでJリーグ入りを希望するクラブは秋田、高崎、町田、鳥取、長崎、琉球とMIO滋賀(ここは正式表明ではない)あり、地域リーグには30から50あると言われており、十分集められると思っている。
次に現状では9つの地域リーグから一気に全国大会に進む手順のため、非常にJFLに参入するのが難しくなっているのを緩和できる。
クラブや支援する自治体、あるいは選手の考えでプロ化を求めないクラブもあって当然で、全国リーグのアマチュア大会は残すべきと考える。
ただ、JFLという言葉はサッカーに興味のない一般の方にはなじみ無く、J2の下にJ3もあるほうが分かりやすい。
さらに、J3において準加盟申請クラブが多くなり10を超えたらJ3を分割することにより、下位のデビージョン(J4等)を創設するときスムーズに行える。このJ4創設は次のように考えています。

以後は話が混乱するので分割前のJ3を旧J3、分割してできたJ3を新J3と表記します。
旧J3で準加盟申請クラブが10を超えた時点で、旧J3を分割して新J3とJ4を創設する。(すみません、上で言ったことを再度書いてくどくなりました)
新J3はJ2入りを目指すクラブのリーグで、当面10クラブから始め、J4からの昇格を加え徐々に増やし、22クラブを最大とする。
J4は旧J3と同じシステムで行い、好成績を上げたクラブは新J3かJFLに昇格できる。当初20クラブより始め、地域リーグからの昇格を入れて徐々に増やす。
新J3あるいはJFLの加盟数が枠を超えた時点でJ4への降格を始める。
JFLのクラブがプロ化を申請したら新J3への編入も認める。

以上が私の新旧含めたJ3の私案です。大相撲ほどフレシキブルではありませんが、年間を通せば他の地域リーグとの交流ともでき、トップ10を決める全国リーグもあり面白いリーグになるのではと思います。何より今始まろうとしている地域リーグ決勝大会のあまりの過激スケジュールを解消できるのではと考えてみました。皆さんのお考えをいただければありがたいです。

ヴァル・ボンさん本当に長いコメントです。お許しください。

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